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  3. ドルシネア・ダイアリィ 第二部・目次

Last Modified : 10 JANUARY 2004


毒消し屋の暗躍

バストゥークに行っていた間に、ウィンダスの競売所における毒消しの相場が上がっていた。そのような相場の変動は、以前にもあった。私が出品するときに付ける値段は、決して安すぎる値段ではない。充分利益の出る値段だ。対して上がった相場の値段は、既にNPCのお店の売値と変わらない高い値だ。ゲームを始めたばかりの冒険者には、手の届きにくい値段になっている。

邪推するが、この高い値を付けている出品者はバストゥークの錬金術ギルドで毒消しを仕入れ、転売で儲けようとしているのではないだろうか。楽をして、初心者を苦しめる形で儲けようなんざあぁーっ、この毒消し屋さんが許さねぇっ!

早速以前の価格で出品する。だがこの時点では、以前の値段の毒消しが出品されていることが買い手に伝わらない。今の値段で買い落とされる可能性が高い……というか、以前そういうことがあった。そこでおもむろにログアウト、ヌナイでログインし直す。そしてヌナイで毒消しに入札、ドルシネアが出品した毒消しを出品価格で落札する。こうすればドルシネアの出品した安い値段の毒消しがあることを、落札履歴で知らせることが出来るという訳だ。もちろん、ドルシネアで再び出品しておくのも忘れない。

こうしておけば、いずれ毒消しの価格は元に戻っていくだろう。この値段なら転売でも利益は殆ど出ない。健全に、毒消しを作った者のみが利益を得られる状態になる。もちろん毒消しを求める者には安い値段で提供できることになる。

ふふふ、これで良し……競売所前で一人にやつく毒消し屋だった。


もがく釣り師猫たち

Flさんがピピラを釣り上げたという事件は、釣り師であるドルシネアとMhさんに少なからずショックを与えた。プライドを打ちのめされたかのような悔しさを二人は感じていた。

「ピピラ」という淡水魚は釣りで入手することが出来る。そして生で食べても塩焼きにして食べても、器用さ(DEX)のパラメータを大きく引き上げる効果を持つ。DEXのステータスによってダメージ量が変わる「不意打ち」を持つシーフや、命中率が低いジョブである暗黒騎士などに人気の食材だ。だが数が少ないらしく、競売所における流通量は極端に少ない。そしてそのため、値段も相当に張るのだ。私も以前贅沢をして一ダースだけ買ったことがあるが、当時で8,000ギルほどしたような記憶がある。記憶違いかもしんないけれど。

その価値すら知らなかったFlさんは、ピピラを捨てようとすらしたそうである。ヴァナ・ディールのシーフ全員を敵に回す所業である。競売で値段を調べてその値に驚き、出品するなり売れてホクホクだったFlさんだった。そしてそれを楽しげに聞かされたものだから、ピピラを釣ったことのない釣り師の二人が奥歯をギリギリ鳴らしたのも無理はない。ましてやFlさんは釣りスキルのまるで無い、にわか釣り師であったのだから。

以来Mhさんとドルシネアは、ピピラに匹敵する釣果を得ようとお互いを励まし合った。狩りに費やす時間をより多く、釣りの方に割くようになった。釣り餌の種類を増やしたのも努力の一環だ。ドルシネアはヤグードの住処・ギデアスまで出掛けて釣ったりもしてみたのだ。報われなかったけれども。

画像・ギデアスにて釣り。
変なところで釣ってるから、よく通りすがりの人が見つめます。

この三日間で釣れたものに目新しいものはなかったけれど、珍しく釣りスキルが0.1だけ上がった。いいんです、これだけでも。上がれば儲けものなんですから、釣りは。ええ、ホントに。

本日のまとめ

画像・西サルタの池にて。
月齢・満月の釣り師達。手前のMhさんと頑張る! 頑張る、が……。

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