ベランダでHFアンテナの実験
いままでCQ誌などでベランダからHFを運用する記事がよく出ています しかしアンテナについては色々考えて在りますが肝心のアースについてはあまり記述が無いように思います
ベランダの構造,大きさ等で可能,不可能と判断されているようです
モービルでHFを運用する時アースは車体にとる事になり それで運用出来ています という事は車体程度の面積があればどんなベランダでも可能性がでてきます
このアースに必要な面積を調べるために以下のような実験をしてみました
ベランダの大きさは 木造で 巾約7m,奥行き約0.7m,手すり高さ約0.9m (手すりパイプは除く)です
手すりパイプはアルミ製で所々樹脂製ジョイントで接続されておりアンテナの取り付けもグラスファイバー製のクロスマウントを使い絶縁して手すりパイプの影響を無くしたつもりです
アンテナは第一電波製でインピーダンス補正回路を内蔵した MD4020,MDC80(3.5MHz用コイル),HF40FXとマルチバンド用のHV5sです 主にMD4020とMDC80とで調べてみました
写真は最大限に金網を配置した状態です
手すり沿いに0.9mx2mを2枚取り付け床面には
0.9mx4mの金網を引いた様子です
結論としては 7MHzであれば最低0.9mx2mの
金網1枚で使用可能 出来れば2枚使えばまったく問題なくOKです 3.5MHzの場合は0.9mx2mの金網2枚プラス0.9mx4m1枚でもMDシリーズのアンテナでは調整範囲を外れるようでこのままでは使用は難しいという事になります
アイコム製のアンテナチューナーAH-4などと3m程度のエレメントがあれば3.5MHzで問題なくしようできます
アンテナの取り付け状態です
グラスファイバー製のクロスマ
ウントにルーフサイド基台を取り
付けそこにアンテナをセットします
 アースは同軸ケーブルの網線部
を2本で基台と金網をつない
でいます
MD4020
(1)0.9mx2m金網1枚 
共振周波数
SWR
7.072MHz
1.2
(2)0.9mx2m金網2枚
7.026MHz
1.2
(3)0.9mx2m 2枚
  0.9mx4m 1枚
7.026MHz
1.2
電測値
0db
+1db
+1.5db
(1)状態はアンテナの調整ロッドは適当な位置でSWRが一番下がる周波数を
調べた (2),(3)はアンテナは其のままでアースの金網を広くした場合を調べた
アンテナの調整ロッドは触らずにアースの面積を増やしただけでSWRの下がる
周波数が大幅に低くなりました (2)と(3)では共振周波数は変化無くまたSWR値
も変わりません このことからアース面積は(2)0.9mx2mを2枚(0.9mx4m)で
十分であると考えてもよいのではないでしょうか
念のため10mの電線(1/4λカウンタズ-ポイズ)をつないだ時と離したときの変化
をみると (1)の場合は大きくSWRが変化する (2),(3)ではほとんど変化しない
ことが確認できました
電測値は家の裏側でクラニシLA100にワイヤーアンテナ(25m)をつなぎ(1)を
基準(0db)としてアース面積との関係を測定しました 電測値で見てもやはり
アース面積の広いほうが強くなっています
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