2005年12月市議会(第4回定例会)での一般質問


市議会会議録に基づき、12月の私の一般質問の内容を掲載します。(2006.3.1)

今回の一般質問では私は18番目の質問者として、以下の大きな3項目について一般質問しました。
 
1.武蔵野市の建築確認申請業務の改善について
2.武蔵野市土地開発公社の土地価格の公表と今後の武蔵野市の情報公開制度について
3.市民からの要望・意見4点について(武蔵野日赤病院の産科縮小について、公立中学校の標準服等についてなど)   


○議 長(山下倫一君)  次に、武蔵野市の建築確認申請業務の改善等について、14番三宅英子君。
○14番(三宅英子君)  皆様お疲れと思いますけれども、今回の一般質問は、残すところを、私を入れて、あと2名となりました。よろしくお願いいたします。
 前回、9月の定例会の一般質問が7名だったことを考えますと、今回は代表質問と一般質問で26名となり、大幅な増加となりました。市長がかわったことによる、このような変化は、議会の活性化につながると考えます。また、つけ加えますと、田中前議長の提言がきっかけとなりました議会改革も、現在の議長にバトンタッチされて、集中的な検討が進んでいるところですので、今後はこの面からも、市民にわかりやすい市議会の形が示されるはずだと思います。
 私としては、毎回、一般質問をどんどん行っていくこととあわせて、こういった議会改革についても、党派や会派を超えて、議員の1人として、皆様と力を合わせていきたいと考えております。

市長交際費の使い方について
 さて、今回、多くの議員の方々が、市長・市役所交際費の削減について質問されました。以下、簡潔にするために、「市長交際費」と述べるようにいたします。
 土屋前市長らを被告として、武蔵野市の市長交際費の使い方について、弁護士をつけずに住民訴訟を起こした者として、一言つけ加えたいと思います。
 今から7年前の平成10年度の市長交際費の決算額は1,050万円で、そのうち、祝い金に支出されていたのが約440件で、私の計算したところによりますと、352万円、全体の33.6%に上っていました。その後、平成12年に、税金の使い道として疑問に思う58件につき監査請求を起こしましたが、棄却され、そのうちの6件に絞り、裁判を起こしました。
 2年後の一審の東京地裁の判決では、6件中5件の支出について、被告の土屋前市長側が負けました。その判決結果は、ジャズ、ライブハウスの新店主披露祝宴祝い金や焼酎愛飲党の祝い金、部課長会研修会後の懇親会祝い金、市役所稲門会祝い金、市内住職承継披露祝い金などで、市役所内部の懇親のための支出や、市民とは全く関係のない九州の焼酎メーカーの会合などへの祝い金、宗教関係への祝い金などが、社会通念を逸脱していると違法とされました。この裁判の後、徐々に市長交際費の予算は削減され、平成16年度には580万円となりますが、それでも、26市中ナンバーワンの予算額のままです。
 このような経過を見れば、邑上市長が打ち出した今回の市長交際費削減に対して、代表質問や一般質問の議論での批判は的外れに感じます。平成16年度の市長交際費の内訳を見ると、職員家族への花輪代を含め、近隣自治体元首長家族葬儀生花代など、武蔵野市民とは関係のない相手への支出が140件近くありました。税金を支出する姿勢として、これまでのあり方を見直し、納得できる適切なルールを取り入れようとする邑上市長の取り組みに反対する理由が私にはわかりません。
 本題に入ります。ここに来て、いわゆる姉歯事件、耐震設計偽造問題が発覚し、国会での参考人質疑も行われ、マスコミでも建築確認申請業務に大きなスポットが当てられるようになりました。新たな会派、むさしのリニューアルを結成し、大野議員とともに、吉祥寺南町の違法建築問題を取り上げたころは、建築確認申請業務が話題になることはなかったのに、今ではマスコミ等で毎日大きく取り上げられるようになりました。建築確認の問題が、このような形で人々の暮らしの安全を守るためのかぎとなることがはっきりしたことは、実に皮肉に感じます。
 そこで、大きな1番目のテーマです。
 1、武蔵野市の建築確認申請業務の改善について。今回の耐震設計偽造問題は、当初は民間の確認申請会社だけの問題のように報道されていましたが、行政の確認申請でも耐震設計偽造があったことが徐々に明らかになりました。また、民間の確認申請会社への役人の天下りも今回の事件で発覚し、さらに、自治体の建築確認申請業務のチェック能力についても、専門家から疑問の声が上がっています。
 そこで、4点の質問をします。
 1)、武蔵野市で建築主事の資格を持つ職員は何名で、建築指導課には何名配属されているのでしょうか。また、建築指導課の有資格者のうち、構造計算書をチェックできる職員は何名いるのでしょうか。また、これまで確認申請として出されている構造計算書のチェックは、どのような仕組みで行ってきたのでしょうか。
 2)、武蔵野市が許可した吉祥寺南町の建築物が、ことし3月に市の建築審査会で違法とされました。建物自体が違法というばかりでなく、住むことを許可した市の仮処分決定も違法とされたにもかかわらず、施主等はそのまま住み続けています。このまま何のペナルティーもないのであれば、違法建築をつくった者のやり得になってしまうと思います。
 このような矛盾した状況を解決するために、武蔵野市として何らかの具体策を打つことが当然だと考えますが、何を行うつもりでしょうか。
 これまでの議論で、市長は厳しくチェックするように指導したと答弁されていますが、武蔵野市が承認した建築物や仮処分決定も違法とされたわけですから、もう少し具体的な取り組み姿勢を示すべきではないでしょうか。今後の取り組みを御答弁ください。
 3)、建築審査会で市の確認申請業務が違法とされたことを真摯に受けとめれば、武蔵野市の建築確認のチェック体制などの仕組みを改善することが必要だと考えます。
 例えば、さきに述べた吉祥寺南町のケースでは、建築審査会の裁決書で、擁壁が建物とは独立して存在し得ないことを明らかにしていますが、建築指導課では見破れなかったわけです。市長として、このような点を改善するために、今後どのような方策を考えていらっしゃいますでしょうか。
 4)、武蔵野市は住民の立場を重視し、市の内部だけで通用する違反建築物に関する監察事務取扱要領を改定して、当事者である近隣住民からの通報や陳情に対しては、どういう指導や処分を行ったか、迅速かつ積極的に説明するというふうに改めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 それでは、大きな2番に入ります。武蔵野市土地開発公社の土地価格の公表と、今後の武蔵野市の情報公開制度についてです。
 1)、10月28日に最高裁で、土地購入価格の非開示取り消しが確定しました。これを受けて、武蔵野市として、この件の土地価格をどのように公開するつもりでしょうか。具体的な取り組みと、今後の予定を伺います。
 2)、武蔵野市の決算資料等における資産の計上で、土地については、それぞれの土地価格がわかるように表記方法を変えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。先ほどのほかの議員に対する御答弁では、変更されるとのことでしたが、いま一度お聞かせいただきたいと思います。
 3)、武蔵野市の財政援助出資団体等の情報公開は、ほかの議員の質問にもございましたが、努力義務にとどまっています。今後、出資団体についても情報公開を徹底することが求められると考えます。透明性を高めるために、どのような手を打つつもりかお答えください。
 4)、パブリックコメント(市民意見募集)を実施した後に、寄せられた市民意見を整理して公表する際に、行政側の回答や対応も公表するべきと考え、これまで何度も提案し続けてまいりました。先ほどの御答弁では、三鷹市のケースのように、自治基本条例に盛り込むということですけれども、市民意見募集後の行政側の回答や対応も公表する形にするのかどうか、その方向性についてお答えください。
 大きな3番です。市民からの要望、意見、4点について。
 1)、武蔵野日赤病院の産科縮小について。日赤病院の産科で、医師5名の縮減が公表されたとの話を聞きました。個人病院の産科は最近減っていて、日赤の産科はそのためか、予約で込んでいるという話を聞きます。武蔵野市の中で、田辺議員からの指摘もありましたけれども、基幹病院という位置づけをされているわけですから、このような状況の中で産科を縮小することは、市民生活にも大きな影響があると思います。今回、武蔵野市には事前に病院側から何か連絡があったのでしょうか。地域医療を守るという観点から、見直しの申し入れを行うことはできないのでしょうか。市長の見解を伺います。
 2)、吉祥寺美術館の企画について。市長のホームページの活動日誌で、吉祥寺美術館の活性化について、市民からのアイデアを求める旨の記載がありました。まず、これまでのこの美術館の中での企画展はどのような形で進められてきたのか、その取り組み方法を伺います。
 また、今後、市民から企画についての具体的なアイデアがある場合、どのような形で市側に提案すればよいのでしょうか。具体的な仕組みについてお尋ねします。
 3)、公立小学校運動会の来賓のあり方についてです。市長選公示日の前日、10月1日の四小運動会に、来賓の席に前市長と市長候補者のO氏が教育部長の隣に座っていたと保護者から連絡がありました。教育の場が、選挙の候補者の顔見せに利用されているようで疑問に思うとの意見でした。政治的な中立を守ることが求められている教育公務員、地方公務員としても問題がある対応だと感じますが、今回の対応について、市長の御見解を伺います。
 4)、公立中学校の標準服等について。現在、武蔵野市の公立中学校では、標準服がなく自由な学校と、標準服がある学校に分かれていると聞きます。標準服のある学校では、当初は標準服を着ても着なくてもよかったはずが、現在では、制服としてほぼ全員が着用するようになっているそうですけれども、最近の小学校では、ジーンズなどをはいている女子が大多数で、中学に入り、標準服になるとスカートをはくことになって、戸惑いがある生徒も多いと聞きます。動きやすさや安全性の面でも、ズボンの方が適切との意見もあります。そこで、次の質問をします。
 @、私立中学校に進む女子生徒がふえている今、公立中学校の魅力づくりの一環として、標準服のあり方にもっと柔軟性を持たせることも重要だと考えます。今進めていらっしゃいます、これは教育委員会ですけれども、教育企画会議などの場でこの件を検討するお考えはありませんでしょうか。
 A、例えば、現状について生徒たちがどう考えているかのアンケートを実施したり、私服着用の場合のルールづくりなどを生徒たちに任せることも一つのアイデアだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 B、標準服の価格が1セットで3万8,000円程度と非常に高く、保護者の負担になっているとの声があります。公立学校として、もう少しリーズナブルな価格の標準服を検討できないのでしょうか。今後の対応をお聞きいたします。
 以上で、壇上での質問を終わります。どうもありがとうございました。
○市 長(邑上守正君)  それでは、お答え申し上げます。
 まず、武蔵野市の建築確認申請業務に関する御質問でございますが、現在、当市では、建築主事の資格を有する職員、11名おります。うち、建築指導課には4名が配置されていると。4名のうち、構造設計書を審査できる職員は3名おります。構造計算書の審査は、原則として、東京都建築構造行政連絡会が監修し、社団法人東京都建築士事務所協会が発行している建築構造設計指針に記されています東京都審査要領に基づき、厳重に2名以上の職員で二重の審査をしているということでございます。
 さて、今回の裁判の判決もございましたが、当市の建築主事は、建築物と擁壁が別個のものであると判断し、それぞれ確認処分を行いましたが、建築審査会、これが一体であるという判断をされました。この解釈の違いによって、建築主事の確認処分が違法であったというふうにされたというふうに私も認識しております。
 住むことを許可した市の仮処分決定も違法とは、仮使用申請の承認処分に対する建築審査会の裁決についての御質問だと思われますが、本件建築物は、自宅と4つの住戸を1棟とした、いわゆる長屋形式でございますが、建物全体の完成前に4住戸を仮使用したいとの申請が行われ、市は仮使用部分の安全性、工事施工部分の区画と安全対策について、法令に基づき審査した上で、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めて承認処分を行ったものであります。
 建築審査会の裁決は、仮使用承認の前提となる建築確認処分が違法である以上、仮使用承認処分もまた違法であるとしています。このことは、建築物完成後に、建築物自体の確認処分が取り消されたことにより、完成までの間の仮使用承認処分も結果的にさかのぼって違法とされたものであり、仮使用申請に対する市の審査と、その結果としての承認の判断自体を否定したものとは認識しておりません。したがって、本件建築物に現在居住していることが違法であるとは判断しておりません。
 建築審査会の裁決によって確認処分が取り消された時点から、本件建築物は建築基準法違反となり、本年6月28日に、遅くとも次に実施する大規模な修繕の際までには是正を行うこととした是正勧告書を建築主に対して交付したところでございます。
 なお、建築基準法では、緊急の必要がない限り、違反建築物からの退去を命ずる規定はございません。
 3点目でございますが、解釈の違いとはいえ、当市の建築主事の確認処分が、建築審査会より違法とされたことに関しましてはまことに遺憾でございまして、極めて重く受けとめてございます。今まで以上に慎重に、かつきめ細かく建築確認業務を進めていきたいというふうに考えてございます。
 一方、高度な専門性が要求されます建築確認事務の執行体制につきましては、ほとんどの特定行政庁において、当市と同規模、同程度のものでありまして、現時点では妥当な範囲だというふうに判断しておりますが、建築指導課に事務局を置く建築審査会がございますが、については、誤解を避けるため、他部署への変更について検討を進めている次第でございます。
 それから、今後の公表云々につきましては、個別の指導内容等を公表しないことにより、これまで違反建築に対する是正指導が有効に機能してきたということもございまして、今後においても同様だと考えており、現時点で取扱要領の改定等は予定しておりません。
 また、違反の内容はもとより、違反の有無についても保障されるべき個人情報であり、公表することは適切でないと考えております。
 次に、土地開発公社の土地価格の公表、裁判を受けた後でございますが、それについての御質問でございますが、10月28日に最高裁で土地購入価格の非開示取り消しが確定いたしました。最高裁の決定に従い、売買代金額の開示を行う旨の決定を行い、11月15日に開示請求人に開示文書を送付いたしました。
 なお、次の御質問にもかかわりますが、今回の裁判で問題となった諸用地等の土地の買収価格等については、今後、御指摘の決算の資料などで明らかにしていきたいと考えております。
 さらに、各財政援助出資団体等につきましては、情報公開のお話でございますが、努力義務があるという中で、財政援助出資団体におきましても、内部の管理規程として、市の情報公開条例に準じた情報公開規程を設けております。したがいまして、各財政援助出資団体等は市とは別個の独立した法人であり、既に条例に準じた情報公開制度を制定しておりますので、財政援助出資団体を条例上の実施機関に加えるなど、現行の情報公開条例の改正を行う考えは今のところございません。
 しかしながら、今後、諸用地等の土地の売買価格の開示を含め、個人のプライバシーなどに配慮しつつ、原則公開していく方向で積極的な情報公開、情報提供に努めていく所存でございます。
 パブリックコメントに関する御質問でございますが、回答や対応もということでございますが、これにつきましても、今後、制度を構築させる中で十分に議論をして、制度化について検討していきたいというふうに考えております。
 それから、日赤のお話で御質問でございますが、武蔵野赤十字病院の産科医師の縮減については、事前には連絡がございませんでした。武蔵野赤十字病院に問い合わせたところ、大学の医局から突然配属している産科の医師を戻してもらいたい旨の連絡が入り、強く慰留をお願いしたところであるが、無理であったと聞いております。
 また、地域医療の観点から、見直しの申し入れは行うことができないかとのことでございますが、当然、武蔵野赤十字病院に対しては大きな期待をしておりますので、今後強く要請をしていきたいというふうに考えますが、今回の産科医師の縮減については、病院として内部体制の見直しを行い、また、可能な限り、各方面に産科医師の募集を図っているということもございますので、その推移も見守っていきたいというふうに思います。
 次に、吉祥寺美術館の企画に関する話でございますが、現在、企画展の計画は、美術館の指定管理者である財団法人武蔵野文化事業団に委託しており、個々の企画は文化事業団の学芸員が立案し、事業団内部での企画会議を経て、理事会及び評議員の承認をいただいて決定しているということであります。企画展示の基本的な考え方は、市民から寄贈された市所蔵作品の公開や、あるいは武蔵野市にゆかりのある作家の検証を行うものを中心として、これらを含め、年5回から6回の企画展示を行うということでございます。
 また、今回、市のホームページを通じまして、吉祥寺美術館のあり方について呼びかけをいたしましたが、さらに御意見がございましたら、手紙あるいはファクス、あるいはホームページからのメールリンク等でお送りいただいて結構かというふうに思っております。
 それから、公立小学校運動会での来賓のあり方でございますが、事実関係を調べましたが、10月1日、これは市長選挙の前の話だったと思いますが、市内4カ所の学校で運動会が行われ、教育部の部課長がそれぞれの学校を順次見学に回っていたと。その見学の中で、四小の運動会の会場に入った際に、既に前市長と市長候補者の方が会場におられて、たまたま隣に座ったということでございます。当日の状況や経過を見ると、私としては特に問題はないというふうに判断をしております。
 学校の標準服については、教育長からお答えを申し上げます。
○教育長(山上美弘君)  標準服等、服装にかかわる決まりですけれども、これは基本的には、各学校で、子どもとか保護者の意見を踏まえながら学校が決めていくというのが適切で、教育委員会がああしろ、こうしろと言うような問題ではないと思います。
 ただし、御指摘のように、もう少し子どもたちの考えを入れていってもいいんじゃないかなという場面は多々あります。今の学校の生活指導上の問題点は、これは学校でだめときちっと、例えば、学習秩序を乱すとか、こういうことにはきちっとした対応をとると。同時に、これはもっと子どもにやらせた方がいいんじゃないかと。した方が、子どもが自分たちの学校だという意識が持てるぞ、こういうことがどうもはっきりしないというところがあると思います。
 2番目の魅力づくり、一番の魅力づくりですね。確かに魅力づくりかどうかわかりませんけれども、私が一中のときに、服装のことで子どもたちが標準服の見直しの希望が出てきましたので、保護者と一緒に服装の検討委員会をつくりまして、子どもたちにいろんな業者の服装を、ファッションショーをやらせまして、子どもたちに投票させました。そうしたら、僕は、これは自由服にいくのかなと思ったら、子どもたちは何と標準服を選びましたね。案外、子どもの服装の問題を大人同士がやっているんですね。着るのは子どもなんだから、子どもにいろんなことをやっぱり考えさせてもいい問題じゃないかなというふうに思います。
 値段とか何かについても、やはり業者に見積もりをとって、何社かから。そして、そういうことも踏まえて、保護者や子どもの意見も踏まえて決めていくということが必要じゃないかなと思います。こういった決まりについては、多少、ちょっと、一たん決めたらこうだというようなこと、それは先生にとっては都合いいことかもしれないですけれども、もう少し子どもを、やっぱり自分たちの学校だ、自分たちの学校の学校生活を改善していくという気持ちを持たせるには、いろんなことに参加させて、決まりについても自分たちで考えさせて、不断の見直しを行っていくと、こういうことが必要じゃないかなというふうに考えております。
○14番(三宅英子君)  御答弁ありがとうございました。吉祥寺南町の確認申請の問題なんですけれども、ちょっと市長の方から、解釈の違いによって違法とされたという部分がありましたので、そのことについて再度質問したいと思います。
 擁壁と本体の躯体というのが一体化しているというのは、これは解釈の違いではなくて、はっきりとした事実だと思うんです。擁壁が単立して存在し得ないということは、裁決書の中ではっきり明言されておりますし、それは掘ってみればわかることですし、建築の途中でそれを確認しようと思えば、担当の建築指導課の職員はできたと私は思います。
 それで、この躯体が単立しているかくっついているかで、どうしてこういうふうに議論しているかというと、結局、単立しているのではなくて一体化していると、全体の高さを低くしなくてはいけないという問題が出ているので、この解釈が非常に重要になるわけですね。ですから、これは解釈の違いではなくて、事実の違いであると私は思いますが、これについて市長はどのようにお考えでしょうか。
 それから、今後の対応として、次の大規模改修を行うときに直させるということですけれども、次の大規模改修というのは、少なくとも10年とかそういった先の話だと思うんですね。それで、このように建築審査会で違法とされる事例というのは非常にまれなケースだというふうに、私は行政の中の担当の方からも伺っていますし、大野議員などもいろいろ調べていらっしゃいます。ですから、こういった非常に重要な決定を、この後の大規模な改修でやるというだけでは、やはりこれはだめなのではないのかなというふうに思います。やった者勝ちということが横行する、こういうことが現実にいろいろな場所でありますけれども、こういった建築審査会でノーと言われたものもそのまま見過ごすだけで手をこまねいていいのか。それに対して、何らかの行政的なサポートや指導、それから、何らかの対応をやはり考えるべきではないかと思います。それについて、市長の御見解をよろしくお願いいたします。
 それから、あと、4番目に伺いました違反建築物に対する要領の改定の件ですけれども、これはしないということで、それはわかりましたが、そもそも要領というものは行政の中の決め事にすぎないと思っています。それで、それを今回の場合、担当の方が市民から情報公開してほしいということがあったときに、この要領を、ファクスかお手紙か知りませんけれども、市にはこういう要領があるので情報公開することはできないという、その根拠の1つとして示されたということを伺いました。私は、これは全く筋が違うのではないかと思います。行政の中でそういった対応をするということと、市民の人が、自分たちの本当に隣に起きている、違法建築かもしれないということで緊急性のあることを通報して、それに対する対応がどうなっているのかということを聞いたときに、それは教えられないんだということだけでは、やはりそれは市民の暮らしの安全というのは守れないわけですね。そういったことをもう少しきめ細かい対応できちっと情報公開するなり、何らかの対応をするべきだと思います。もちろん個人情報は保護した上で、そういったことはやれるんではないかと思いますが、それについて御答弁をお願いしたいと思います。
 それから、大きな2番目の土地購入価格について、11月15日に原告の方に開示文書を送付したということはわかりました。それでは、このことについて、やはり多くの市民の方が関心を持っていらっしゃると思いますけれども、市としてこれを、今後どのような公開というか、公表していくおつもりなのか、それについて、決算などの資料の中にそういったものを、今回の判決を受けてやっていかれるのかどうか、そこら辺、ちょっと具体的にお尋ねしたいと思います。
 それから、戻りまして、先ほどの確認申請のことですが、この建物、違法建築とされた建物について、市は完了検査をやっているのでしょうか。違法建築とされた建物の完了検査は行っているのか。そして、行っているとすれば、それはいつ行っているのかを伺いたいと思います。
 それから、あと、先日の市長の御答弁で、武蔵野市で耐震偽装問題、関係の業者は、平成8年度以降、建築を行っていなかったとの御報告がありましたけれども、現在、構造計算をした会社とか個人名を確認申請書に記入する仕組みになっているのかどうか、これも非常に重要な問題ですので御答弁いただきたいと思います。
 それから、次に、同じく関連ですが、申請書の保存を、私は永久保存にする必要があると考えますが、それについてどうお考えでしょうか。公共建築物の図面の保存も、私は永久保存にするべきだと思います。
 例えば、大野田小学校の耐震性の問題も、本来であれば、改築計画を進めるとともに原因の究明も行うべきと、私は市議会の中でもそうやって主張いたしましたけれども、実際は全く突きとめずに、改築だけが先行してしまったということがあります。もちろん改築を先行させながらも、並行して、どこに問題があったのかというのを突きとめることもできたはずです。もしかしたら、何らかの、今回の耐震偽造問題のようなことがあったかもしれませんし、何らかの業者の間違い、それから、不正なことがあったかもわかりません。そういったことに対してきちっと取り組むためにも、公共建築物の図面の保存期間を永久保存とするべきであると思いますけれども、それについて御答弁伺いたいと思います。
 保存場所がない場合などもあると思いますが、そういった場合はCD−ROM化するなど、今、いろいろな方法が考えられると思いますので、それについて伺いたいと思います。
 あと、パブリックコメントについては、三鷹のケースと同じような感じで今後考えていくということですけれども、具体的にそういった行政側の回答や対応もできれば、そういった中にぜひ取り入れていただきたい。これは要望でございます。
 それから、日赤病院の産科縮小のことなんですが、これは先ほど田辺議員からも質問がありましたけれども、やはりこれまで武蔵野市として日赤病院に対してきちっと補助金などを出して、改築などのサポートをしているわけですね。それで、今回のようなこういう決定については、やはりもっと連携をとって、向こう側から情報提供は当然あるべきだと思いますし、そういった中で、市側もきちっと意見を言う、そういったこともやるべきだと思いますので、それについてお考えを伺いたいと思います。
 それから、吉祥寺美術館の企画についてですけれども、先ほど市長の御説明の中で、企画会議のテーマというのが、市民から寄贈された美術品とゆかりのある画家を中心とした企画会議ということなんですけれども、これは三鷹市の美術館のように、谷岡ヤスジさん、前、砂川議員からもありましたけれども、もっともっとアイデアのユニークなものをやっていかないと来館者はふえないのではないかと思いますので、この点についての御答弁をよろしくお願いいたします。
○市 長(邑上守正君)  建築確認申請に絡むお話でございますが、市の建築指導課の方の解釈は、基礎構造が単立をしているということで、審査会の方は一体化しているということなので、それは解釈の差ということしか言えないのではないかなというふうに思います。
 それから、要領の件も、ルールがあるわけですから、現行のいろんなルールの中できちんと対応していくというのは基本だというふうに考えております。
 それから、完了検査については、一たん建築確認が取り消されたので、完了検査を行っていないということでありました。
 それから、設計者の中には、当然、構造設計の責任の決めもあるはずでございます。
 それから、申請書の図面の保存については、法律的に保存が決まっているという面もございますが、公共施設については、今、ちょっと資料を持ち合わせてございませんが、なるべく保存をするんだと。ボリューム的に厳しいものがあれば、おっしゃられたとおり、データ化をするんだということで、今後整理をしていくものだというふうに考えます。
 美術館の企画についても、いろいろアイデアを求めないと、確かに今の企画ではなかなか魅力がないなという意見もございますので、これは今後、広く意見を募って、その企画会議にも反映いただきたいなというふうに思います。
 日赤につきましても、密接な関係を今後とも維持する中で、情報等の交換をしながら、より武蔵野市にとってお願いをしたいということを今後とも続けていくべきだというふうに考えております。
○14番(三宅英子君)  どうもありがとうございました。
 確認申請のことなんですが、吉祥寺南町の件は、今後、何もしないということでしょうか。相手の、違法とされた建築の大規模改修を待つということだけなのか、それについて確認したいと思います。
 それから、公立小学校の運動会の来賓のあり方なんですが、邑上市長は特に問題はない、たまたま座ったということですが、これ、非常に大きな問題じゃないでしょうか。教育公務員とか地方公務員が、そういった、校長先生が認めたのかどうかわかりませんけれども、来賓席に、今現在、これから候補者となる人を前市長と一緒に堂々と座らせるというのは、ちょっと私は納得できない面があります。そこについて、もう一度。例えば、邑上候補者が来賓の席に座っていたら、絶対にこれは大きな批判を浴びるわけで、そういったことをやはり公平性というのは、非常に教育の場で重要だと思いますので、これは保護者から大変意見がありました。よろしくお願いいたします。お聞かせください。
○市 長(邑上守正君)  吉祥寺南町の建築に絡む問題でございます。私も住民の方からもいろんなお話を聞く中で非常に心配をしておりまして、実は先週もその場所に行って、どういうことが可能かどうか、ちょっと自分自身でも考えたんですけれども、なかなか難しいですね。ですので、今の市の考え方でしかないのかなというふうに思っております。
 また、何かいい手だてがございましたら、方法を検討して進めていきたいというふうに考えております。
 それから、学校の運動会の来賓の件につきましては、学校の判断で招いたというふうに解釈しておりまして、特段、その限りであれば仕方ないのかなというふうに思います。