○議 長(田中節男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、ムーバスの収支等について、14番三宅英子君。 |
○14番(三宅英子君) きょうの大きいテーマの1番目に、教育委員会の会議のあり方について、2番目に、ムーバスの収支について取り上げます。
では、早速本題に入らせていただきます。
まず、教育委員会の会議のあり方についてお尋ねいたします。
私は、市議会の常任委員会では文教委員会に所属しているということもありますので、現在、市の教育委員会がどのような形で進められているか、一度聞いてみたいと考えておりました。ようやく11月4日に教育委員会の定例会を傍聴することができました。きょうは、実際に傍聴した感想を含め、教育委員会の会議のあり方について自分なりに問題提起したいと思います。
定例会には、教育委員4名と教育長を加えた5名、それに関係部署からは8名で、合計13名の出席者でした。シンガーソングライターのみなみらんぼうさんも出席されていました。傍聴者は、私のみでした。これまでの議事録を読むと、昨年1年間で会議を傍聴した人はほとんどいないようでした。会議日程をどうやって市民へ知らせているかと思って調べてみました。市役所のホームページの中の教育部の中に会議の日程は載っているものの、市のトップページからは何段階もクリックしないと見つからない場所で、わかりやすいとは言えません。その他、どんな方法で会議日程を知らせているかを担当部署に問い合わせましたところ、市役所の正面玄関にある掲示板でお知らせを張り出しているとのことでした。その掲示板の場所も確認しました。正直言って、ほとんどだれも見ることがないような道路際の場所でした。素朴に疑問に思ったことは、たくさんの市民に会議を聞いてもらいたいと考えて、告知方法を工夫しているのだろうかということです。教育委員会の会議の予定は、市報には載っていないようです。
そこで、1番目の質問です。教育委員会の会議、定例会や臨時会等の告知方法と傍聴者数について。1番、平成14年から現在に至る各会議の傍聴者数は何名ぐらいでしょうか。2番目、現在の会議の日程を市民に向けてどのような方法で告知していますでしょうか。3番目、告知方法について、現在の仕組みのままでよいとお考えでしょうか。これら3点について御説明ください。
次に、平成10年度から14年度の議事録を調べましたところ、毎年同じような議題が非常に多いことに気づきました。毎回の議事は、まず教育長からの報告があり、次に協議事項が入っているものの、その次には再び行政側からの報告事項となっていて、このような、いわばお役所からの報告が内容のほとんどを占めています。また、その協議事項というのも、実際はこれから説明するような形になっています。例えば、毎年1月と2月に開かれる教育委員会の会議で、2回続けて協議されていることに、市立小・中学校の入学式、卒業式の祝辞があります。教育委員の方々が卒業式、入学式で話される祝辞について、会議の中で検討し、文言まで決定しているようです。各委員の祝辞をなぜ会議の場で検討し、しゃべる内容を事前に決めなければならないのでしょうか。それぞれの人生経験豊かな委員が自由に御自分のお考えでお祝いを述べればいいのではありませんか。こんなふうに優先度の高いテーマと思えないものに、毎年毎年、協議に時間が割かれているようです。
このような例を見て、ふと疑問に思ったことは、毎回の会議の議題をどうやって決めているんだろうかということです。わかりやすい例として、私が行った11月4日にただ一つの協議事項とされた議題、冬期休業中の生活指導についてを取り上げます。私は、この議題を読んだとき、生徒たちに対する冬休み期間中の生活指導をどうするか、委員の方々で具体的に意見を出し、検討するものと思いました。ところが、実際に傍聴した会議では、市立幼稚園の園長、小・中学校の各校長あてに教育委員会から年末年始における子どもたちの生活指導についての注意事項をまとめた文書を出すというもので、その文書の中身が会議の中で検討されただけでした。調べてみると、平成12年から14年にも同じ議題がほぼ同じ時期に協議予定として組み込まれていました。
実際にどんなふうに協議されていたかというと、担当部署であらかじめ作成したサンプルを、その内容でよいかどうか確認し合っているだけでした。しかも、担当部署でたたき台として提出したサンプルというのは、前年の文章をほんの少しだけ手直ししただけのものでした。つまり、少なくともこの3年間、この冬期休業中の生活指導についてという前年に配布された文書が、毎年ほんの少しだけ文言が手直しされ、それも担当部署がつくったサンプルを会議の中で形式的に確認し合う作業を協議事項としているわけです。
教育委員会の会議の中の協議がこのようなやり方で進んでいることに、私は少し愕然としました。しかも、この定例会のすぐ後の11月17日には、市議会で中学校給食の陳情や請願が文教委員会で審議されることになっていました。この日の会議では、中学校給食の話題もほとんど出なかったと記憶しています。会議を傍聴した全体的な印象として、話し合われた内容は、主にうまくいった行事をお互いにたたえ合うといった雰囲気で、優雅なサロン的な雰囲気すら感じました。保護者や市民からの要望の高いテーマが会議の中の席上で全く話題にすら上らないことに、教育委員会の会議と市民感覚との大きな溝があると言わざるを得ません。
そこで、2番目に、教育委員会の会議の進め方について伺います。毎回の教育委員会の議題や協議予定は、どのように決められていますか。2番、現在、中学校給食の陳情や請願が議会に出されています。中学校給食について、教育委員会の中で、川邊教育長の就任以後、正式に議論されたことがあるかどうか。また、今後、検討課題とするよう教育長として提案していくつもりがあるか、その具体的な対応をお尋ねしたいと思います。
では、次に、大きな2番目のテーマに移りたいと思います。ムーバスの収支についてです。
ことしの8月26日の建設委員会で、ムーバスの収支が市から発表になりました。平成10年度から運行の収支が黒字に転換したとのことです。各路線の黒字の半分が市の収入となるとのことで、その累計が3,500万円くらいになるとの説明でした。乗客数や運賃収入がふえているということは、市民に好評だということを裏づけるものだと思います。
ところで、ムーバス事業には、今まで市として随分、事業経費を注ぎ込んでいると記憶しています。この日の報告では、その点が全く報告されませんでした。例えば、初期費用として、バス購入費やバス停の整備費用などがかかっているはずですし、大正通りなどの交通整理員の方たちの人件費や駐車場借り上げ費用が毎年支出されていると思います。事業の収支を計算する場合、これらの費用を含めることが当然です。100円という料金設定で運行収支が黒字になったことは大変結構なことですが、ことし発表になった収支報告以外に、計画段階を含め、これまで市が支出してきたムーバス事業関係の経費はどのぐらいあるかを御説明ください。また、主な費目の支出年度別の金額を御説明の上、武蔵野市が事業費として負担した経費は、累計で結局幾らになるのかをお答えください。よろしくお願いいたします。
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○市 長(土屋正忠君) 質問の順位は別ですが、私の方からまずお答え申し上げます。
ムーバスの経費についてでございますが、まずムーバスの設計の考え方について申し上げたいと存じますが、ムーバスは基本的にはイニシアルコストであるバスの車両購入費、これが一番最初にかかるわけですが、これについては武蔵野市独自の設計仕様でもってつくってもらうということを前提にして、しかも排気ガスなど、特別にクリアにする、そういう排気ガス浄化装置もつけるということで、8年前からいち早くやっているわけでございますが、こういうことを前提にして武蔵野市が購入して、これを貸与すると、無償貸与すると、こういうやり方をやっております。武蔵野市が路線をつくるわけですから、それに伴って、当然のことながら路線の整備、例えばバス停をつくるとか、こういうことは武蔵野市が行うということを前提に行っております。
なお、やっている最中にさまざまな御意見が出されました。今、御質問の前提にあった大正通りなども、通学路とダブっている部分が多いので、できればきちっとした管理をしてほしい。それから、あそこは御承知のとおり、交通規制が厳しい、時間規制がかぶさっているところでございますが、時間規制を無視して大正通りに入ってくる車が多い。こういうことも含めて、できればこの際、交通規制どおり徹底して通過交通を排除してほしいと、これはムーバスとは関係ない、別な角度からの議論でございますが、こういう要望がムーバスを論議している間に出てまいりました。したがって、あそこは入り口のところに御承知のとおり馬を立てて、交通規制を行って、その馬の管理をやっております。こういうことの中から、ムーバスから派生した関連した事項についてもお金を出しているわけであります。
こういったことを含めた一切合切の数字を申し上げておきたいと存じます。まず、平成3年から平成6年までの計画段階でございます。計画段階は、丸4年間で3,940万円、ざくっと言って4,000万円かかっている、このように御理解いただきたいと存じます。それから、運行開始後の経費でございますけれども、車両購入費は12台合計で1億9,505万円、ざくっと言って2億円かかっていると、このように御理解いただきたいと存じます。それから、交通整理の委託や、最初、運行補助金を1,800万円とか300万円とか出しておりますので、こういう運行補助金など全部入れたランニングコストが1億42万円、約1億円かかっていると。その他に、土木工事、その他関係で1億円かかっているわけでありまして、合計4億円であります。正確に言いますと、4億230万円でありますが、物事の考え方としてはざくっとした考え方で4億円かかっていると。4億円かかっているうちの半分が車両購入費、残りの半分が工事費と、それから指導員やその他の経費と、1億円ずつと、このように御理解いただきたいと存じます。結果として出してみましたら、非常にわかりやすい数字で、4億円のうち2億円が車両経費、それから1億円がいわゆる補助金も含めた運行経費、残りの1億円が土木費、関係工事費、こういうふうになっているわけであります。
さらに、御質問にはなかったんですが、歳入について申し上げますと、平成10年度から5年間で国及び都の補助金、寄付金の合計が1億2,600万円ほどでございます。うち寄付金は3,566万円でございますので、ランニングコストを都の比較で言っても歳入の方が上回っているわけであります。なお、寄付金は半分もらうことになっておりますので、3,566万円のうちの最初の1年2年は赤字でしたので、実質上4年目ぐらいからだと思いますが、3,566万円の倍ですから、7,000万円ほどの黒字が出たと、こういうことでバス会社から還付してもらっているわけであります。還付というか、任意の寄付をもらっております。 |
○教育長(川邊重彦君) 1番目、傍聴者数でありますが、3名でございます。会議日程は、教育委員会会議規則第4条3項に基づいて告知を行っております。さらに、御指摘のとおり、ホームページでも掲載して周知に努めておるところでございます。現状でどうか、こういうことについては、研究してまいりたいというふうに思います。
大きい2番目であります。教育委員会の議事の内容は、議案、協議事項、報告事項の3つに分かれておりまして、議案は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条に規定されている教育委員会の権限に属する規則や規定の制定、改廃や人事案件を内容としております。協議事項は、教育目標、教育方針、指導方針など、教育委員会の方向性に関し、協議すべき案件を主な内容としております。また、報告事項につきましては、事前に教育委員会事務局で、その時点での教育委員会の課題などを検討し、教育委員会に報告すべき事項を主な内容としております。
第3点目の中学校給食につきましては、既に市長からたびたび御説明あるとおりでありまして、平成2年3月に武蔵野市中学校給食検討委員会の報告を受けて、平成2年に教育委員会としては、本市においては、中学校の完全給食は教育的見地から考えて実施すべきではないとの基本方針を決定いたしました。これは、今のところ変わっておりません。したがって、その後は市議会における一般質問などの状況を、その都度、教育長より報告しているところでございまして、その際に御意見もいただいているところであります。
なお、この問題につきましては、現在、第四期基本構想・長期計画策定の中で、中学生の昼食と学校給食のあり方や役割などを含めて、子どもたちの食全般について検討されることになるんだろうというふうに思います。その推移を見守りたいと考えております。 |
○14番(三宅英子君) 御回答ありがとうございました。
それでは、再質問に入らせていただきます。
まず、教育長の御回答なんですけれども、今の教育長の答弁では、私は現状の危機感が全く感じられません。現在、問題とされている基礎学力の低下とかいじめ、不登校児童などの問題は、武蔵野市では全く起こっていないのでしょうか。このような現状認識では、教育委員会不要論がますます現実味を帯びてくるのではないかと思います。
もうお読みになっているとは思いますが、11月16日の朝日新聞に教育委員会についての記事が大きく載っていました。お読みになった方も多いと思います。埼玉県志木市の例として、志木市長が教育委員会廃止を視野に入れた動きなど、どんどん改革を進めていることや、愛知県犬山市の例として、地元の名士の集まりになりがちな実態を改めて、教育委員会を活性化し、逆にフル活用しようとしている動きが取り上げられています。武蔵野市の教育委員会としても、私はぜひ現状のやり方をもっと変えていただきたいと思います。そのためには、まず会議自体を開かれたものにすることや、もっと中身のあるものにしていくことが重要だと思います。
そこで、提案します。まず、傍聴者をふやすために市報で教育委員会の会議の日程の告知を行っていただきたいと思います。他の委員会などでは、既に行っていることですので、やれない提案ではないと思います。また、市のホームページでの会議の日程告知をもっとわかりやすい場所に掲載していただきたいと御提案します。この2点についても御回答いただければ、お願いいたします。
次に、教育委員会の会議の進め方をリフレッシュさせるための提案です。これまでの議事内容を思い切って見直していただきたいと思います。現在の会議での教育長報告と行政報告をもっと手短にして時間を短縮し、教育委員会の皆さんがそれぞれ自由に討議できる時間枠を毎回とり、そのテーマ設定も教育委員会の方が提案できるようにしていただきたいと思います。
以上を教育委員会の会議を活性化させるために提案いたします。御検討いただけるかどうか、御回答いただけるようでしたらお願いいたします。
次に、ムーバスについてです。
市長から今、詳しい御説明がありました。先ほどの御回答の中で、市長が、出してみたら大変わかりやすい数字だったという御答弁がありました。ということは、今まで出したことはなかったんでしょうか。私、それはちょっと不思議に思いました。なぜことし8月の建設委員会の収支報告では、その数字、4億円というのは出てこなかったんでしょうか。民間企業で事業収支を出す場合、初期投資の金額を計上するのは常識だと思います。運行収支が黒字というのは、結構なことです。しかし、市が公表するときに運行収支が黒字になっているという説明だけでは、片手落ちではないでしょうか。
私がこれまでの市の決算書で調べた数字をお伝えしますと、まずムーバス関係事業経費として平成6年から平成14年まで、累計で約4億8,000万円(※1)以上かかっています。主な内訳は、先ほどの市長の御説明の部分と重なります。しかし、ことし発表された市への収入合計というのは3,600万円。結局、その投下したお金4億8,000万円に収入の3,600万円を加えても、累計では約4億5,000万円の赤字となっているはずです。最近1年間の収支を見ても、平成14年度では運行収支は約2,000万円、これが丸々市に入ってくるのではありません。市へは半額の1,000万円が入ってきます。これに対し、市が支出している経費は3,000万円ですから、単年度収支でも実際には2,000万円の赤字です。ことしの建設委員会の説明だけを聞いていると、まるで3,600万円が丸々黒字(※2)のような錯覚に陥ります。しかし、実態は私が言った今の説明のとおりだと考えます。これで問題だと思うのは、都合のよい数字だけを並べて、あたかもトータルの事業収支が黒字であるかのように見せること、これはちょっと私は問題ではないかと思います。全体の情報を隠さず、すべて発表した上で、ムーバス事業を客観的に説明することが大切だと思います。
そこで、改めて、これまでの準備段階の経費も含めた、先ほど市長が出してみたらわかりやすい数字、それも加えたムーバスの収支を発表していただきたいと提案したいと思いますけれども、もし市長の御見解をお聞かせいただければ、お願いいたします。
※1 実際の質問では間違って4,800万円と読み上げてしまいました。
※2 同じく赤字と言ってしまいました。
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○市 長(土屋正忠君) 別に今まで計算していなかったわけじゃなくて、その都度計算しているわけであります。ただ、このような、いわゆる計画段階、実行段階という格好で通覧したことがなかったと、改めて通覧してみたと、こういうことでございます。その結果、先ほど申しましたように、計画段階では約4,000万円、運行開始以降は4億230万円かかっていますが、あらあらとしてわかりやすく言うと4億円と。車両購入費は1億9,500万円ですけれども、わかりやすく言うと2億円。それから、最初は補助金など出していましたから、補助金をたしか1,800万円ぐらい出した年もありますから、そういうようなことも含めて、補助金とか、そういったトータルのランニングコストが1億42万円。したがって、その他が土木工事、その他ですから、わかりやすく言うと、いわゆる運行開始以後の経費は、車両購入費に2億円、それ以外にランニングコストに1億円、土木工事など、こういうものに、これは道路工事と同じでありますが、1億円かかっていると。こういうことで、先ほど申しましたように、その中には、ムーバスと直接関係ないランニングコストの中には、地域の交通状況をよくするためにやった経費なども入っていますから、総合的な話であります。
別に、数字を隠しているとか何とかじゃありません。あなたは、そのころはまだ議員さんじゃなかったからあれでしょうけれども、そもそもこの事業をやるときに一番問題になったのは、民間の会社にずっとのべたらで赤字補てんしていくのかと、ランニングコストを。また、民間の会社も、このままでは赤字になるからできませんと、こういう話だったわけです。それで、もちろん料金を倍にすれば黒字になることははっきりしてたんですけれども、逆にいえばお客さんが乗らなくなります。こういうもろもろのいろいろな設定をやった結果、イニシアルコストは武蔵野市が持ちましょうと。これは、公共的な行政部分ですよと。そのかわり、ランニングコストの中でなるたけツーペイになるようにお願いしますと、これはスキームですから、したがって、そのようなことでやってきたわけであります。
事業コストの中に、もちろんイニシアルコストなんか含めるのは、それは当たり前です。これを交通事業として市が公営企業法か何か適用してやるなら、当然でしょう。だけれども、交通事業として公営企業適用でやっているわけじゃなくて、むしろさまざまな福祉や市民の利便性向上という角度からやっているわけですから、他の福祉施策において、そのためのコストが幾らかかるから赤字が幾らだなんて、そんなことを計算しないことと同じわけであります。
ただ、議会で一番の論議になっていたランニングコストについて、こうこう、こういうことでなりましたと。ランニングコストでさえ黒字になっていないところがいっぱいあるわけですから、むしろ赤字のところがいっぱいあるわけですから、そこが一番問題で、この路線をつくるときに、赤字になったらば補てんしてくれますかというところから出発したわけですから、それは当然であります。
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○教育長(川邊重彦君) いろいろ申し上げたいところがあるわけでありますが、あいさつ、いわゆる教育委員会としての卒業式、入学式の式に当たっての教育委員会のあいさつというのは、共通してそういうものをやろうということは、長年の経過に立って種々議論があったところでありますが、現在そういう形できちんとして読もうと。何か前後につけ加えることは、私的な思いを含めてつけ加えていただくのは結構だけれども、共通部分はしっかりしようということで、細部にわたって検討しているわけでありまして、それに限らず、武蔵野市の教育委員会の教育目標や指導の方針、重点、これも3度ぐらいにわたって協議し、最後には決定いただいているわけでありまして。
感想というのはいろいろあるわけでありますが、少なくとも議場の皆さんでたたえ合う優雅なサロンと、こう言われますと、私は結構でありますが、他の委員さんにとっても、果たしていかがなものかなというふうに思います。余り長く言えませんけれども、例えば冬休みの生活指導についても、学校やその他で危ない、あやしい人には近づくなとか、頼まれても案内するなとか、そばへ寄るなとか、そういうことを指導すると、子どもたちにまるで人間不信を教えるようだと、そういう思いもあるという中で、ある委員からは、いや、人間への信頼、人間への愛情、人間関係の大事さ、思いやり、そういうことはきちんと、これは道徳として位置づけて、きちんと教えるべきだ、自信を持って教えるべきであって、そのほかに現在の社会の中における生活の知恵として、自分の身を守るということは、そのことと何の矛盾することもなく、生活の知恵としてきちんと教える。何も矛盾したことではないんだと、そういうことを学校にもきちんとわきまえて指導していただこうじゃないか、こういう御発言もあるわけでありまして、それぞれニュアンスのある、趣のある御指導もいただいているというふうに考えております。
なお、定例会では、先ほど申し上げたような議案について、きちきちと、これは御決定いただかないと前へ進まないわけでありますから、そういうことはきちっとやる。そして、それが終わった後、必ず協議会を開きまして、ざっくばらんに、私もできるだけ学校の名前を挙げ、個々の問題や課題、すぐれた点、そういう点についても報告を申し上げる。忌憚のない意見交換もします。学力問題についても、学力観をめぐっても意見交換したり、あるいは学力調査の結果もつぶさに報告して意見交換等を行っているわけでありまして、ということで、全体として御熱心に御協議いただいているというふうに考えております。
告示の仕方についてどうかということでありますが、工夫することはやぶさかではありませんが、現在までの告知の方法でも、例えば教科書採択なんていうことになると大勢の方がお越しいただいているわけでありまして、こういう方法でもかなり周知されているんだなという感想も持っているわけでありまして、なお研究してみたいと思います。 |
○14番(三宅英子君) 市長から今、御説明いただいたムーバスの収支なんですけれども、ことしの8月に発表になったものの中には、たしかランニングコストは入っていないような気がするんですが。これで発表になったのは補助金だけ、市が支出しているのは補助金の部分だけしか、この表には載っていません。
私が言いたいのは、イニシアルコストがかかったり、いろいろそういった新しい事業にかかるということは、当然私もわかっています。そういうことを問題にしているのではなくて、ムーバスの事業の収支をこうやって出すときに、ただ補助金、これだけ補助していますよということではなくて、先ほど市長もみずからおっしゃったように、ランニングコスト、そういったものをきちっとつけ加えることは大切ではないでしょうか。
それから、ちょっと気になったんですが、その都度計算しているというお答えがありましたけれども、通覧したことがない。武蔵野市の決算書などの一番の問題点というか、どこの自治体でもそうだと思いますが、単年度会計になっていますから、何年にもわたる事業計画について、これに対して幾らかかっているかというのは、市民も知ることができないわけですよね。それがこういった形でムーバスの収支ということにぽんと出されると、この数字がひとり歩きしてしまうんじゃないか、そのことを御指摘しているだけです。イニシアルコストとか、たくさんの方に支持されているとか、そういったことは私も認めておりますし、そういうことは結構なことだというふうに思っています。しかし、やはり事業自体について、市がきちっと今まで払っている部分については、明らかにして説明する責任が市にはあると思います。そのことを御指摘したいと思います。ぜひ、これまでの経費を含めて、ムーバス事業収支報告を改めて行っていただきたいと提案いたします。
それから、教育委員会の会議のあり方についてですが、ほとんど私の提案というのは取り上げられないというような印象を受けました。現在、教育委員会不要論というのが、もう全国的に大変注目を浴びているわけですので、ぜひ教育長を初め、教育委員会の委員の皆さんも、この問題に対して真剣に取り組んでいただきたいと思います。そして、私は、今後も継続的にそういった発言を続けていくつもりですし、市民の皆さんに対しても、どんどん会議の傍聴をしてほしいということを呼びかけていただきたいと思います。
やはり、さっき教育長から、サロン的というのは大変な言葉だということがありましたけれども、普通の市民が見たときに、率直にそういうふうに感じるのは事実であります。ですから、形どおりの形式的なことを毎回行うのではなくて、やはり今現在、武蔵野市の教育の中でどういうことが問題になっているかを、もっとビビッドにがんがんやっていただきたいと思っております。
それでは、ムーバスの収支、それから教育委員会など、もっと市民にわかりやすく説明していただきたいということで結びたいと思います。ありがとうございました。
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○市 長(土屋正忠君) まず、ランニングコストと言ったんで、私、ちょっと誤解があるといけませんから、もう1回説明いたしておきますが、ランニングコストという言い方をしましたが、それは最初のイニシアルコストに対して、そう申し上げたんで、その中身の中には、補助金など、一番最初は赤字だったわけですから、補助金を出しました。その補助金なども含んだ金額になっているわけであります。初年度と平成7年度と平成8年度で合計3,000万円ぐらい、つまりさっき言った通算のランニングコスト1億円のうち3,000万円近くは補助金であります、赤字だったから。その都度報告いたしております。その3,000万円ぐらいの赤字の部分が、3年間で3,000万円補助金を出さなきゃならなかったのが、それ以降が黒字になりましたよという、そこがポイントであります。
それから、トータルで残りの7,000万円ぐらいあるわけですが、それにはいわゆるフォローアップ調査だとか、あるいは路線を設定する際の調査費だとかといったようなのが入っていますから、これは言ってみれば路線開設費とか事業評価費に計上するものですから、いわゆるムーバス事業をやっているだけのためのランニングコストの中に入るかどうかということもあります。
それから、もう1つ、先ほどもこれは申し上げましたが、例えば大正通りを通っていますけれども、あそこに人を随分配置しているんですけれども、出口と入り口と、ああいう人件費が結構かかるんですが、あれも別に配置しなくてもムーバスはちゃんと通るわけです。だから、ムーバスの経費を抑えるということからすれば、別に配置しなくたっていいわけです。ただ、ムーバスが通る、ムーバスの路線になることによって、地域の皆様方からいろいろ、それまでのいろいろな、規制していると言ったって、実際に規制になっていないじゃないかと。ムーバスだけならともかく、ほかの通行だってどんどん入ってくるじゃないかと。せっかくだから、この現状を何とかしてくれよという、いわゆる交通政策についての提言があったんです。それは、ムーバスがきっかけだけれども、ムーバスそのものの話じゃないんです。
だから、わかりましたと。それじゃ、そのために支出しましょうということで支出したわけですから、極端なことをいえば、これはムーバスの経費から外したっていい。道路の交通費ですから。わかりやすくいえば、違法駐車防止なんかと同じようなやり方ですから。だから、そういうことも含めて、一切合財全部入れて、最初のイニシアルコストが2,000万円、それから土木工事だとかフォローアップ調査だとか、最初の補助金だとか、そういうことも全部入れて1億、1億かかって、大体2億、合計で4億ぐらいかかっていると、こう申し上げたわけであります。その4億のうちのトータルで1億2,600万円ほど。だから、わかりやすく言うと、イニシアルコストも全部一切合財入れて、4億円から1億2,600万円、残り引いた3億数千万円がイニシアルコストであり、かつて払った補助金であり、そして環境整備のために整理している職員であり、土木工事であり、フォローアップ調査でありと、こういうふうなことになるわけであります。
それから、何年間にわたって、複数年数にわたって経費を策定するというやり方は、通常の場合には、どんな場合にも滅多にやりません。それは、例えば学校教育にかかる経費などを過去でトータル幾らかかったんだと、過去10年間で幾らかかったんだなんていう計算はしたことありません。それから、福祉施設に対して、過去トータル幾らかかったんだというような計算をいたしません。別に、それは特殊なことじゃなくて、本来、公会計ですから、そういう経過のものであります。公会計ではなくて、完全の民間の、全く民間でやる、例えば株式会社のようなものが持続していくための持続経費ということからすれば別ですけれども、それは市場原理に従ってできる事業については市場原理でやる。だけれども、市場原理でできない、例えば公共の福祉のための社会保障費だとか、あるいは学校経営だとか、あるいはその一環でムーバスもある、こういうふうなことで。ただ、ムーバスの場合には、民間に事業委託しているから、その部分については赤字にならないように努力しましょうという、こういうふうなスキームになっている。だから、全体を言わないと、その部分だけだと、なかなか御理解いただけないだろうと。他の学校教育やその他の部分も含めてお考えいただければと。
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