Q3-6.
一人暮らしの母が亡くなりました。相続人は私だけで母と同居はせず自己所有の家屋に住んでいます。母が所有し居住していた土地について小規模宅地の特例は適用できるでしょうか?
A.小規模宅地の特例とは、被相続人が所有し住んでいた居住用宅地や事業用地又は貸付地で一定の要件を満たすものについては、宅地の評価額を80%又は50%軽減するというものです。
この特例は、平成22年度の改正で大きく変わりました。被相続人の居住用宅地の場合、改正前は、被相続人と同居をしている親族については240㎡まで80%の軽減、同居をしていない場合は200㎡まで50%が軽減されていましたが、改正後は、下記の者を除き同居が要件となり、同居をしていない場合はこの特例を受けることが出来なくなりました。一方、平成27年以後の相続からは減額される居住用宅地の限度面積は240㎡から330㎡に拡大されました。
同居を要件としない者。
(イ) 被相続人の配偶者
(ロ) 被相続人に配偶者が無く、被相続人と同居していた親族も無い場合で、被相続人の親族で、日本国内にある自己又は自己の配偶者の所有する家屋に居住したことがなく(相続開始前3年以内)、かつ、相続税の申告期限までその宅地を有している人。
なお、平成30年度改正で次の者が同居を要件としない者から除外されました。
(イ) 相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者と特別の関係のある法人が所有する国内にある家屋に居住したことがある者
(ロ) 相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある者
今回の改正の趣旨は、相続開始直前に小規模宅地の特例を受けるために親族に住宅を売却等した場合はこの特例は適用しないというものです.
ご質問の場合、お母様に同居している親族はいませんが、ご質問者が自己所有の家屋に居住していますので、この特例は受ける事が出来ません。
小規模宅地の特例の詳細
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm
質問一覧へ戻る