Q1-14.
グループ法人税制において当事者間で益金及び損金に計上されない取引は何でしょうか?
A.100%グループ内の内国法人間の次の取引になります。
※100%グループ内の法人とは、完全支配関係(原則として、発行済株式の全部を直接又は間接に保有する関係)のある法人をいいます。
(1) 譲渡損益調整資産(帳簿価額1000万円以上の固定資産・土地等・有価証券・金銭債権・繰延資産で一定のもの)の譲渡を行ったことにより生ずる損益は、その資産のグループ外への譲渡等の時まで繰り延べられます。
譲渡損益の繰り延べは譲渡利益額に相当する金額を損金の額に、譲渡損失額に相当する金額を益金の額に算入する申告調整により行います。
(法法61の13@)
(2) 寄付金の支出は、支出法人において全額損金不算入、受領法人は全額益金不算入となります。
(法法37A)
(3) 現物分配(*1)又は株式分配により資産を移転した場合は、その移転の直前の帳簿価額により譲渡したものとみなされます。
(法法62の5B)
(*1)現物分配とは、剰余金の配当またはみなし配当により株主に対して金銭以外の資産を交付することをいいます。
(法法2十二の五の二)
(4) 受取配当については、全額益金不算入とし、負債利子控除は適用されません。
(法法25の2)
(5) 100%グループ内の内国法人の株式を発行法人に対して譲渡する等の場合には、その譲渡損益は計上されません。
(法法61の2P)
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