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2009.3.8
・川柳とラジオ
ラジオでの川柳番組のなかではNHK第一のぼやき
川柳が全国放送でもあり知名度は一番高い。毎回の
応募句は1700句を越しており番組での紹介は90句
程度であり約20倍の倍率である。ただ放送時間帯が
土曜日の午後であり、ゴルフと重なることが多くIC
レコーダーで録音してPCで聞いている。録音ファ
イルをこのHPに貼り付ける許可を取ろうとNHKに
問い合わせたが予想通り著作権違反でダメとのこと。
聞きたい人に内緒で宅ファイル便等で送るということ
でも考えたい。ちなみに約1時間でファイル容量は約
30MBである。ぼやき川柳以外にもラジオでの川柳
番組はいくつかあり主催者のHPで聞けたり、Pod
castでiTuneに登録しておけば自動的にダウンロード
されるものもある。末尾にいくつかのHPを紹介する。
しかし、やはり川柳は文字になって読むのが本流であり
ラジオでは制限がある。一例として自作の句だが
「漫画から マンガになって 今MANGA」
などはラジオでは説明がいる。
http://www.mbs1179.com/podcast/p1055/
http://www.tbs.co.jp/radio/dc/wed/index-j.htm
http://podcast.rkk.jp/raditama/
2009.3.1
・川柳とメモ
川柳が生まれるのは時間、場所を問わず、朝夕の犬の
散歩中、通勤途上、就寝前の布団の中等々である。
しかしこの頃はメモをしておかなければすぐに忘れて
しまう。川柳を始めた時から紙を使わずに携帯電話の
メモ機能を使っている。ケータイの進化と共にメモの
容量も増えてきたので100句以上記憶できる。これを
メールでPCに送ってエクセルに入れて管理をしてい
る。生まれつき新しいモノ好きでありIPod Touchも
発売と同時に買った。これにもメモ機能はあるが、や
はりケータイのメモ機能の方が使いやすい。またブロ
グのコメントの到着通知もケータイに転送している。
どこにいてもコメントの到着がすぐに分かり、ケータ
イからリリースができる。最近は海外とのローミング
もできるので海外出張や海外旅行時もOKであり本当
に便利なツールである。
2009.2.22
・著作権と川柳作家
先週はマネー川柳の入選候補作の発表があり、応募句
総数は昨年を大きく上回る15万句であった。この公募
川柳の規定では応募句全ての著作権が主催者側に移る
となっている。本公募川柳の選者は著名な川柳作家で
あるが、この規定についてどのように考えてられるの
だろう。
これまでの公募川柳について選者が川柳作家のケース
(全体の約30%)とそれ以外について著作権の扱いに差
があるかどうかを調べた。選者が川柳作家のケースでは
入賞作品のみ著作権移動または著作権の移動なしの比率
は25%、選者が川柳作家以外のケースでは20%であり、
5%の差しかなく期待外れであった。川柳作家が選者の
ケースでは、主催者側に応募者の著作権保護を働きかけ
て上記比率は100%に近い値を期待していた。これは
川柳作家が著作権についてあまり関心がないのか、あっ
たとしても主催者側に言わないのか言えないのか分から
ない。
2009.2.15
・公募川柳エージェント
不景気とともに公募川柳が減っているが、その原因は
やはり広告費用の削減にあると思われる。このため半
分冗談、半分本気で公募川柳エージェントの設立をリ
タイアー後(いまはまだフルタイムで勤務)に考えて
いる。公募川柳をやりたい企業に対して、企画から募
集、選句、賞品送付までをアウトソーシングとして受
託する。今すでに広告エージェントはこの機能を持っ
ている可能性はあるが、ここでの売りは受託費用であ
り、儲けるつもりはない(年金をもらいながら行う)
ので従来よりも一桁安い費用で済む自信はある。依頼
企業は公募川柳により企業イメージのアップと宣伝効
果を従来より低価格で実現できるとともに川柳を広め
る大きいチャンスとなりWin-Winの関係を構築できる
と思われる。
2009.2.8
・川柳作家の寿命
画家は寿命が普通の人よりも長いというデータがある。
それではと川柳作家の寿命を調べたが、予想通り見つ
からなかった。しかし、少し古い(1997年)が面白い
データがあったので紹介する。
工藤倫夫の「職業と寿命の研究」の「各職業集団の
平均寿命」を見ると、10の職種に分かれ、高い順に次
の職業があげられている。(括弧内は平均寿命)。
宗教家(75.6)、実業家(73.2)、政治家(72.8)、
医師・医学者、大学教授(67.7)、俳人(67.6)、
歌人(66.9)、芸術家(64.7)、小説家(63.0)、
詩人(57.7)。
これは1926年〜1979年の資料によったものであり、
この期間の職業全体の平均寿命は68.6 歳である。
ここには残念ながら川柳作家はなかったので、独自に35名
の川柳作家の寿命を調べたら72.3歳であった。
文学関連では長寿は、川柳作家、俳人、歌人、小説家、
詩人の順番になる。ストレスが寿命を縮めるなら、川柳の
場合はストレスをはき出す手段にもなっている側面もあり
このような結果になっているのであろうか。また詩人や
小説家の場合は自殺はあるが、川柳作家で自殺する人は
いないことも寿命の長い原因なのであろうか。
2009.2.1
・公募川柳のテーマ
公募川柳のテーマやお題は、主催者の商品をテーマに
しているケース等を除いては世相を反映しているもの
が多い。昨年の例では環境問題、高齢化社会、禁煙、
健康、食の安全等があった。サラリーマン川柳やマネー
川柳等の大きなテーマでは応募句の内容がミニテーマ
的に世相を反映している。
昨年末から急速に経済が悪化し、特にメーカー系で
は多額の赤字と人員削減による構造改革が進められよ
うとしている。公募川柳にも少なからぬインパクトが
出てきた。先週掲載した公募川柳の中でに、不景気
川柳、非正規社員の主張と二つも不況に関するテーマ
が登場した。テーマだけではなく不況の影響は公募川柳
の減少や、入賞者数の削減という形で顕在化してきた。
一方、朝日歌壇ではホームレスの方が入賞されるという
精神的にはゆとりのある方もいらっしゃる。以前にも
述べたが、このような時こそ川柳で世の中を笑い飛ばそ
うというゆとりのある主催者の登場を期待している。
2009.1.26
・人生あまから川柳
amazon.comで川柳というキーワードで検索をして
「田辺聖子の人生あまから川柳」という本をみつけた
ので早速購入した。川柳好きのお聖さんが選んだ珠玉
の川柳100句が紹介されている。この中で川柳のよさ
は「川柳あって、世は生きやすし」と述べられており、
また「私は心が冷たい人とか、薄情な人みたいな人に
は川柳は詠めないと思う。本来はやっぱり愛情が深い
人、人とのつながりをとっても嬉しく思う人が詠める
と思う。」と書かれている。まさに我が意を得たりの
感がある。人間味の多い句が選ばれているが、作家は
お聖さんの著書「道頓堀の雨に別れて以来なり」に登
場する岸本水府や同時代の人が中心である。好きな句
を挙げるとすると「これほどの腹立ちを女『堪忍え』」
であり、京都弁の女性言葉をうまく使っている。
ただこれらの川柳作家は大半が故人であり、もう少し
若い人の句も紹介して欲しいと感じた。
2009.1.19
・最優秀賞の該当作品なし
HJ引越川柳という公募川柳の第四回目の入賞発表が
先日あったが、最優秀賞は該当作品なしということで
あった。このことが今少し議論になっている。
私はこの公募川柳の場合は最優秀賞を決めるべきだと
思う。そもそも該当作品もしくは該当者がない場合と
いうのは、そのコンクールの最優秀賞に権威があり
(芥川賞や海外の権威ある音楽賞等)その絶対レベル
に作品が到達していないケースが多い。今回の引越川
柳の最優秀賞は、上に述べたケースには当てはまらず
単に相対的に優秀作品の中のトップの作品である。そ
れを該当作品なしというのは審査をしていない(でき
ない?)ことになり、主催者の怠慢ということになる。
著作権法からの視点もあるようだが、こちらはまだ勉
強不足でありコメントは差し控える。
2009.1.12
・公募川柳の理想像
昨年一年間さまざまな公募川柳をこのサイトで紹介し、
いろいろと感じることも多かった。これもまた独断と
偏見で公募川柳の理想像を描いてみた。
1.募集期間:2〜3ヶ月
2.審査期間:1〜1.5ヶ月
3.最優秀賞賞金:3〜10万円(相当)
4.募集方法:Web、FAX、ハガキ
5.審査員:川柳作家を含む
6.著作権:入賞句のみ著作権移動又は掲載権移動
7.その他
・主催者に川柳が分かる人がいること。
・結果発表月日を明確にし、それを守ること。
・ネットで結果を発表すること。
・作者の発表は雅号(ペンネーム)、年代、性別、
居住県まで。
・雅号(ペンネーム)のダブリチェックを応募時に
行う。(Web応募以外は無理?)
・応募総数を発表すること。
・賞金又は賞品の送付は発表後速やかに。
・DM、メルマガ送付の承認を得ること。
2009.1.5
・昨年の公募川柳
本サイトで掲載した昨年の公募川柳を振り返ってみる。
まず応募数でああるが、昨年発表された公募川柳の中で
応募数を発表しているのは約70%であった。その中で
のTop3は以下のようであり、マネー川柳がダントツで
ある。()内は賞品金額。
マネー川柳(オリックス):128,600句(20万円)
大掃除川柳(ダスキン) :41,585句 (5万円)
トイレ川柳(TOTO) :32,380句 (20万円)
応募句数が1万句を越える公募川柳は16件もあった。
ちなみにまだ掲載していなかったサラリーマン川柳は
22,245句であった。
一方最優秀句の賞品額のTopは以下のように、ヒラキ靴
短冊大賞の100万円がダントツであった。()内は応募
句数。
ヒラキ靴短冊大賞(ヒラキ):1,000,000円(6,250句)
お父さん川柳(萬坊) :300,000円(10,000句超)
オリコミ広告川柳(朝日広告):300,000円(2,133句)
賞品額が多い公募川柳が必ずしも応募数が多いとは限らな
い。やはりマスコミ等を通して知名度の高いものが応募数
が多い。
あと興味のある数字としては、応募句の著作権移動:46%,
審査員が川柳作家:30%であった。
最後に、私が独断と偏見で決めた昨年のベスト公募川柳は
萬坊の「お父さん川柳」である。
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