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福岡 野口整体

眠りながら健康になる


子供の頃に「お前は寝相が悪い」と、親などに言われて育てられた世の中の大多数の人は「寝相が悪いのはいけない事なのだ」と、何となく思ってしまっているのではないでしょうか?

きっとあなたの親は「布団から体をはみ出すと風邪を引いたりして体調を崩すから寝相が悪いのはいけない」と考えてそう言ったのだと思います。

確かにそれは一理あります。

しかしそれは気温が最も低下する明け方に限る話です。明け方は最も気温が低くなっているので布団から体がはみ出ていると冷えてしまいます。すると体に影響を及ぼします。特に小さな子供はそうです。だから明け方だけは注意が必要ですが、基本的に寝相が悪いのは歓迎すべき事です。

何故か?

それは人間は寝相によって日中の仕事や家事や勉強や運動で溜まった身心の疲れを無意識的に自然に解きほぐし、体の歪み等を整えているからです。

寝相は「身体が無意識に行う調整運動」です。

寝相は悪ければ悪いほど良い。

寝相が悪いとは、それだけ身心の疲れを調整する働きが活発だという事なのです。

乱れずに行儀良くキチンとエジプトのミイラのように真っ直ぐ寝ているのは、そういった働きが行われにくくなっている状態です。

お行儀良くおりこうさんでいた方がイイのは、お年玉を貰う時・お見合いの時・お通夜やお葬式に参列した時・電車やバスの中・高級料理店の中などだけであって、寝相は悪ければ悪いほど良いのです。

小さな子供さんを何人かお持ちの方はなるべくその子供さん同士をピタッとくっつかせて「川の字」にして寝かせるのは避けた方がよろしい。眠ってる時に自由に動けませんから。

でもこれは大人も同様です。特にご夫婦の場合です。

別々の寝具で一人で広々と寝ているのであれば何も申し上げる事はありませんが、仲睦まじく一つの布団でご一緒に寝ている場合、お互いに相手の事を大切に思うのであれば、もうちょっとだけ自分との間を開けて寝てあげて下さい。



とにかく寝相は悪ければ悪いほど良い。

ご自分やご家族が朝起きた時の布団の乱れ具合・枕の位置の変化・シーツについたシワの強弱・髪の毛の寝癖の度合などが、寝相の良し悪しを判断する目安の一つとなります。もちろん、寝具等の「乱れあり」が「良し」で、「乱れ無し」が「悪し」です。

どうぞさっそく今夜からゴロゴロ転がったり、手足をドッタンバッタンさせたり、頻繁に寝返りを打ったり、逆さまになったり、布団を股に挟んだり、うつ伏せになったり、小さく丸まったり、ありえない格好をしたりして寝て下さい。

1円もお金を掛けず、何の努力もせずに、眠りながら健康になりましょう。