本文へスキップ

福岡 野口整体

敵がいるからこそ!


日本人はきれい好きで衛生観念が発達しています。高温多湿の気候がそういう特性を育んだのかもしれません。

これは、かつては風呂にもロクに入らずその体臭を誤魔化す為に香水をふり、排泄物をツボに溜めて窓から道路に打ち捨てていた歴史を持ち、現代においても家の中に汚れた靴のまま土足で入る白人など足元にも及ばないとても素晴らしい日本民族の優れた特性です。

日本人は古来から「清浄」を好んできました。不潔な人はもうそれだけで周りから疎まれて嫌われてしまいます。

しかし、その素晴らしい衛生観念も先鋭化して度が過ぎてしまうと少々問題ありです。

過剰なまでの消毒・殺菌・滅菌行為は体の抵抗力を低下せしめて弱々しい人間を作る事になってしまいます。敵がいないという環境に適応し防衛力を磨く必要がなくなるので、体の働きが怠けて鈍(なま)ってしまうのです。

まれに完全無菌室のような環境を好む人がいます。

私たちが無意識に鼻から吸っている空気には目に見えない様々な数えきれない程のバイ菌や埃が漂っていますが、そういう人は大変です。うかつに呼吸も出来ないでしょう。息を止めて暮らすか、たとえ猛暑でもガスマスクみたいなモノを24時間365日装着して生活するしかありません。

お店で買物しておつりをもらう時、そのお札や小銭には無数の菌が付いていますが、そういう人は素手で受け取っては大変です。必ず丈夫で分厚い手袋を着用しなければなりません。そして、めんどくさがらずに1回1回キチンとお金を必ず消毒してから財布に入れるべきです。

知人と一緒に楽しく会話しながら食事をしようとしても、そういう人は大変です。目の前にいるその知人には色んな種類の菌が付着してますし、テーブルや椅子も同様です。その人の全身・服・持ち物・テーブル・椅子を全て消毒するのは勿論の事、隔離してガラス越しで話さなければ自分に移るかもしれません。

もし、その相手が恋人だとしたら、キスなんて口を殺菌消毒しない限りもっての外でしょう。イソジンを常に肌身離さず持ち歩いてキスする前には毎回必ず恋人にそれでうがいさせなければいけません。

しかし、そういう対処をしても、すでに何十年も前から24時間365日、片時も離れずに自分の皮膚や体内などに100兆匹以上の菌がウジャウジャいて自分と一緒に暮らしてます。そういう人にとっては忌々しき事態です。早急に自分自身を殺菌消毒しなければなりません。決して一匹たりとも善玉菌を巻き添えにしないようにして悪玉菌だけを一匹一匹しらみ潰し的にピンポイントで全部殺さないと心と体の平安は決して訪れないでしょう・・・・・。

完全無菌室のような環境を好む人を客観的に見てみると、実際には単なる独りよがり・自己満足に過ぎないのですが、その人の思いとは無関係に体の方はキチンと自動的に黙々と現実の有菌状態に対処してくれています。24時間365日片時も休まずに抵抗力を発揮し、抵抗力を育んでいるその体の働きに感謝しなければなりません。

バイ菌は自分の体の抵抗力を増す為のありがたい存在です。

もっと自分の体の力を信じて強くたくましく生きる事は不可能な事でしょうか?

決して行き過ぎて先鋭化した衛生観念は持たないようにしましょう。