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花粉化石のとりだしかた

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 花粉化石は砂や粘土などと一緒に、地層の中に閉じこめられています。ですから、花粉化石以外のものを、少しずつ取り除いていけば、最後に花粉化石のプレパラートができあがります。そのやり方は次の通りです。


@ ボーリングコアを1〜2cmの厚さで輪切りにして、2〜3分割する。 A 腐植の除去:10%KOH溶液に漬けて、1週間程度放置する。右側が1週間経ったもの。

B 植物片の除去:水を入れ、よく振って泥水状にし、紅茶用の茶漉し網を通して大きなゴミを除く。この時、同時に、コニカルビーカーの底に残る砂粒を除く。 C 粘土の除去:水を入れて一定時間放置した後、沈まないで残っている粘土を水と一緒に捨てる。この操作を何度も繰り返して、粘土を除く。右側のものは、ほぼ粘土がとれている。

D 泥の除去:試料を比重2.0前後の塩化亜鉛溶液中にとかし、遠心分離し、浮き上がった花粉や植物片(黒っぽく層状に浮いている部分)を集める。これで泥や砂を除くことができる。 E 鉱物質の除去:フッ化水素酸を加えて、1日放置し、残っている鉱物質の粒を溶かし去る。

F アセトリシス処理:無水酢酸と濃硫酸の混合液にいれて湯煎し、セルロースを溶かし去る。 G 封入:グリセリンに溶かしたゼラチンで封入して、プレパラートを作成する。カバーグラスの周囲に無色透明のネイルエナメルを塗って、密閉する。

I 検鏡:これで、ようやく地層中の花粉を観察することがでる。 J 同定と計数:プレパラート面を均一に走査して、次々に出現する花粉・胞子化石の種類を同定、記録し、樹木花粉の総数が250を越えるまで数える。出現率は樹木花粉の総数に対する%で表す。


 以上が花粉化石の取り出し方の概略です。この作業には一ヶ月ほどの時間を要し、残った試料の量はほんのわずかになっています。個々の作業にも、文章にしにくい細かなコツのようなものがあり、半分「職人技」の世界です。


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