■ボストークロケットについて

vostork ボストークロケットの原型はソビエト連邦の大陸間弾道ミサイルです。1961年4月12日、宇宙船「ボストーク1号」 にガガーリン少佐が搭乗し、人類初の宇宙飛行を成功させた時の打ち上げロケットとして有名です。

ガガーリン少佐は108分かけて地球を1周し無事帰還しましたが、このあたりの話は「ガガーリン 世界を変え た108分」という映画で詳しく知ることができます。レンタルショップでDVDを借りることができますので、 興味のある方はぜひご覧ください。

今回のボストークロケットは、エアフィックス製、1/144のキットです。ロケットだけでは寂しいので、 ランチャー・輸送用の台車をスクラッチビルドで作成しました。


vostork ボストークロケットとランチャーの画像や図面は、インターネットで検索するとたくさん存在します。その中で、 ランチャーの部品を自作するため必要な、できるだけ真横から撮影された画像と、幅や細部がわかる画像を探してきます。

ソビエト時代の画像はなかなか見つから無いのではと思いましたが、結構容易に資料を見つけることが出来ました。 かえって日本のロケットや、アメリカのロケットの画像を探すほうが大変かもしれないと感じました。

ランチャーの部品は、集めた画像をもとに、Inkscapeを使って作図、印刷したものをプラバンに貼り付けてから、 切り出し組み立てていきます。まずは、画像の大きさをエアフィックスのボストークロケットの大きさに合わせて拡大/縮小 しながら、画面に配置します。


vostork ランチャーとロケット本体のバランスが取れたら、ランチャーのパーツごとに、輪郭をトレースしていきます。 この時、構成ごとにレイヤーを分けておくと、後で編集がしやすくなります。

各パーツのトレースができたら、元の画像を見えなくし、各パーツを集めて、印刷しやすいように配置します。


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vostork 印刷したパーツ図を「貼ってはがせる糊」を使いプラバンに貼り付けてから、切り出し、組み立てていきます。パーツの幅や 細部は、集めておいた資料を元に作成しました。

車輪は、画面で大きさを測り、鉄道模型の台車から丁度よい大きさのものを持ってきました。


vostork ロケット本体は結構ノッペリした感じなので、細かなハッチや突起などをプラ板切り出しで取り付け ていきます。ロケットノズルは薄くすると引き締まる感じがします。

図面や写真を見ながら作っていると、ロケットの大きさ、特に、ロケットノズル付近の全体的なボリュームが足りない ・全体的に機体が細く感じますが、これを直すと、ロケット自体スクラッチすることになり、なんのためのキットを買った のかわからなくなるので、手を入れないことにしました。

ロケット本体の色は、打ち上げ時の写真では白く見えますが、これは機体に氷が付着しているものらしいので、全面グレー としました。噴射ノズルの内側が赤、その周辺部分は銀色なので、この辺は見栄えがします。

vostork 宇宙船「ボストーク1号」の周辺にはアンテナや突起物、噴射ノズルなどがあるので、真鍮線とブラバンで再現しました。

ランチャー・台車部分の色は、現在展示されているものは赤系統の色で塗装されていますが、打ち上げ前後に撮影されたと 思われるカラー写真では、グリーンで写っていたので、ロシアングリーン、戦車と同じ色で塗装することにしました。


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vostork ランチャー・台車にはワイヤーや手すりが付いているので、わかる範囲で再現しました。鉄道模型の線路に乗せてとりあえず 完成!

宇宙飛行士の人形がついていたので、映画でも印象的だったオレンジ色で塗装し、乗せておきました。

後方からの眺めがソ連のロケットという感じです。