スイス空軍は、F/A-18C/DホーネットとF-5E/Fタイガーを保有しています。F-5E/Fタイガーは老朽化のため、 スウェーデン製グリペンを購入予定でしたが、国債発行が国民投票で否決されたとか、機体にクラックが発生し ているのが発見されたとか、話題になっているようです。
今回作成したのは第19戦闘要撃隊 75周年記念塗装機で、韓国 ACE 製の 1/144 F-5Eを使用しました。機体 で手を加えたのは、機体上面のアンテナプレードと機体下面のセンターパイロン後方右側の細長い突起物(用途 不明)の2つで、あとはキット素組です。垂直尾翼と機種の記念マークと、国籍、機体番号、注意書きについて は、デカールを自作しました。
自作デカールは、73式大型トラックでも紹介した、ミラクルデカールを使用しています。作成は、 Inkscape というクロスプラットフォーム(Linux、Windows、Mac OS X)のベクター画像編集ツールを使用しています。
作成手順は、まず、できるだけ正面から撮影された解像度の高いマークの写真を準備し、いちばん下層のレイヤー に置きます。描画用のレイヤーを準備し、円弧ツールやペンツール(ベジェ曲線や直線が描けます)でマークを トレースします。この時はあまり細かく描かず、アウトラインを捉えるようにします。
次に、ノードツールに切替え、ノードの追加、削除、移動、ベジェ曲線の指定をしながら正確にマークを作成して いきます。今回の場合では、尾翼全面の濃い青の部分、鳥の水色の部分、鳥の白の部分、文字の部分をオブジェクト として分けて描画し、描画した線(ストローク)と塗りつぶし(フィル)の色を指定したうえで、オブジェクトの グループ化を行います。最後に模型の大きさに画像を縮小して出来上がりです。大きな絵として描画しておけば、 拡大縮小が自由自在にできますので、いろいろなスケールに対応することができると思います。
ミラクルデカールに印刷する前に、写真用紙に印刷し、色具合を確認し、必要であればフィルとストロークの色を修正 します。デカールに印刷したらしっかりと乾燥させたあと、クリア塗料を薄く数回に分けて吹き付けます。デカール自体 は薄く柔らかいので、厚めに吹き付けるようにしていますが、何度か試してみないと、どの程度が最適かはわからないと 思います。
今回のデカールは透明デカールを使用し、垂直尾翼はあらかじめ白で塗装した上に貼り付けました。国籍マークと機種 の記念マークは下地用として白デカールをサークルカッターで切り出したものを貼っておきその上から、印刷した マークを貼り付けました。その他のマークについては、そのまま機体に貼り付けましたが、今回は比較的よく発色して いると思います。