「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況
若手研究者のお経
進行状況ホーム
6/30(土)
の進歩 新居と旧居の西洋芝
午前中は鈎取の旧居に行った。芝刈りと草むしりをするのだ。旧居の西洋芝はびっしりと高密度に生えていて綺麗だ。新居の方はこの五月に種子を蒔いたばかり
とあって、所々まだらである。横から見るとけっこう綺麗だけれど(まだらが隠れるから)、上から見ると「汚いなあ」と思ってしまう。でも、成長速度は新居
の芝の方が全然良い。旧居の芝は週に 3-5 cm 位しか伸びないのに、新居の芝は週に 10 cm
位伸びる。その理由の一つは、旧居では肥料やりをしていないのに対し、新居では肥料をやっているからであろう。もう一つの理由は土壌の構造にあると思いた
い。旧居の方は、造成した土の上に 5-10 cm ほど砂を被せただけである。これに対し新居では、暗渠排水を施し砂を 20 cm
被せてある。ユアテックスタジアム仙台と同じ構造(のはず)で、芝にとっては最高の生育環境が実現しているのだ。この調子で、今夏の猛暑を元気に越すこと
を期待しよう。旧居の芝の運命は新しい住人の方次第である。高麗芝と違い西洋芝の管理はかなり大変だ。情熱があって暇じゃないと出来ない。いっそのこと、この夏の猛暑で
潔く散るか。そして新住人の方が高麗芝を張るのが平穏かもしれない。
午後は、新居の庭仕事をして過ごした。まずは、柵の組み立てをした。東側の境界は、隣の空き地との通行自由の状態になっている。敷地の高さから
いって隣地が土留めをするべき(高い方がするのが慣例)なので、我が家は何もしていないのだ。でも、柵が無いとあんが脱走してしまう。せめて柵だけでも立
てておこうと、簡易柵セットを通販で買った。組み立てにかかり、いきなり憤然とした。シールが貼ってあって、うまく剥がすことが出来ないのだ。どんなに丁
寧に剥がしても糊がべとっと残ってしまう。なんでシールなど貼るのか(怒)。剥がす苦労のことを何も考えていないのか? こういう無神経な業者にはまった
くもって腹が立つ。「プレゼンも下手に違いない」(聴衆に対する気遣いが出来ない)とあらぬことを思いつつ、電話をかけて「無神経、無神経、無神経」と叱
りつけてやろうかと思った。しかし、現実的な解決(糊を取ること)が重要と思い直し、ネットで情報を調査。ラッカー薄め液で簡単に落ちることを知り、ダイ
シンに買いに行った。試してみると確かに簡単に糊が落ちた。シールを貼り付ける無神経業者はせめて、薄め液を備品として入れておくべきだ。
組み立てを終え、柵を立ててみて困った。重い。柱を 20 cm
ほど埋め込まなくてはいけないというのに。右手にスコップを左手に柵を支えつつ、身動きできない状態で 10
秒ほど思考。一人では埋め込みは無理だ。「ノートル・シャンブルでお茶を飲もう」とだまくらかして、学生を連れてくるしかあるまいと悟った。とりあえず柵
を寝かしておくことにし、作業中断となった。
ついで、ヒナウチワカエデの坪庭を改良した。隣地との境界部分に針葉樹を植えているのだけれど、横一列になっていて、「いかにも生け垣」という感じで
かっこ悪い。近所の家の庭に、針葉樹をお洒落に「寄せ植え」しているところがあり、それを参考に針葉樹を植え替えることにしたのだ。新たに 2
本買い足して、奥行きがあるように植え替えてみた。けっこうお洒落になったと思う。ついでに、ヒナウチワカエデの対面部分に花壇も増設した。陽当たりが悪
い位置にあるので、林床の低木を植えることにしよう。
6/29(金)
の進歩 瀬戸内の魚は安くて美味しい
昨日に引き続き、理数科の高校生が書いた課題研究論文集を読み進めた。倉敷天城高校・玉島高校・岡山一宮高校・津山高校の論文集である。課題研究は、自分
が知らないことを「学習」することが目的なのか、それとも、高校生なりに「研究」をすることが目的なのか。どちらなのかによって、私が講義することは大き
く変わる。四校中三校は、研究を目的にしているように見えた。残りの一校は学習が目的に見える。もっとも、学習が目的ならば、私がわざわざ岡山まで行く必
要もあるまい。でも、瀬戸内の美味しい魚を食べたいので、行くことは行くであろう。話はそれるが、瀬戸内は物価が安いと思う。他所で食べると
1,0000 円くらいしそうな寿司が、瀬戸内では 6000 円くらいの感覚だ。
魚に目が眩んだわけではない証拠として、研究が目的であることを前提に準備を進めることにした。となると言うべきことは、「常に意義付けを意識して」に
なるであろう。研究目的の意義付け、個々の実験の意義付け、得られた結果の意義付け。これらを意識せずに大人になると、「しかし、これらのことはわかって
いない」という理由だけで研究を進めてしまい、「『これ論』読め」と叱られることになるのだ。私としては、印税が入って好都合である。
まったくもって呆れる。政治家の不正を見ているようだ。裏金問題と特待生制度の発覚で野球部を四月に解散した専大北上が、いけしゃあしゃあと復
活、夏の甲子園大会の予選に出るそうだ(サンスポよ
り)。部を解散したのは反省のためではなかった。「被害」を最小限にするための策略でしかなかった。折しも、数々の悪さを働いてきたミートホープ社が廃業
するそうである。本当に廃業するのか? ほとぼりが冷めたら別会社を立ち上げるかも? おっと、専大北上の事件とは「まったく関係ない」話になってしまっ
た。
生物学科三年生向けの講義の準備をした。「資源投資のトレードオフ」という話をするのだ。何年か前、「私がどういう研究をしているのかを知りた
い」という要望を貰った。そこでこの話を講義した。講義アンケートをしたら、「(こ
の話は)つまらなかった」と言われた。よってここ二年間は話すのを止めていた。失礼なやっちゃ。満を持して、今年復活させるのだ。
6/28(木)
の進歩 高校生に何を求めるべきか
来月、岡山の倉敷天城高校で、研究レポートの書き方の講義をする。講義準備の参考に、理数科の高校生が書いた課題研究論文集を送って頂いた。つらつらと読
みながら、何を講義すべきか考え中だ。高校生に、「わかっていないからやるのか」と問うのは過酷である。かといって、無目的に漫然と課題研究をするのも駄
目であろう。高校の課題研究に何を求めるべきか。研究の遂行とレポート執筆に関して、高校時代に何を身に付けるべきか。まずはこの点について、私なりの考
えをまとめる必要がありそうだ。
こじこじの論文セミナー。形態的可塑性の高い植物種が多い群落では種多様性が高いのかどうか(可塑性が高い種は、ねばっこく共存してしまうから)
を調べた研究を紹介してくれた。論文自体が、説明の仕方に問題ありであったと思う。でも、こじこじまで付き合う必要はないよ。論文に書いてあることをその
まま話すのは駄目だ。1) 自分でしっかり理解し、2) 自分でまとめ直し、3) 聴き手にわかって貰うためにはどう説明すれば良いのかを考えよう。
ベガルタ仙台は昨夜、水戸ホーリーホックを 3-1
で破った。しかし試合内容はハラハラものだった。後半は完全に水戸のゲームで、仙台に良いところ無しであった。それでも勝てたのは決定力の差。少ない好機
を確実に決めた仙台に対し、水戸は、好機を自ら潰しまくっていた。仙台サポは、「決定力の差」は「けなし言葉」と思い込んでいるが(常に、「仙台は決定力
がない」という意味で使われてきた)、褒め言葉になるとは思わなかった。
6/27(水)
の進歩 ヨネクリンカレー
生物学科三年生向けの講義をした。講義室に入ると、机の上に突っ伏してい寝ている人が何人かいた。全体に、妙にどろーーんとした空気が漂っている。「まだ
講義をしていないのに、もう退屈がられているのか」とも思いもしたが、いくらなんでもそれはあるまい。ではいったいどうしたのか?
講義では、生活史戦略の進化の話をした。一年草・一回繁殖型多年草・多回繁殖型多年草といった生活史がどういう条件の下で有利になるのかという話だ。み
んな熱心に聴いてくれたように思う。
講義終了後、八甲田山野外実習の宣伝をした。ヨネクリン(八甲田山実験所の助教)の名を出すと何故か(暖かい)笑いがもれた。二年生の時の八甲田山実習
(私担当の実習とは別物)で、楽しい経験をしたに違いない。高柳さんに、「米倉さん(ヨネクリンのこと)のカレーは出るのですか?」と恐る恐る聞かれた。
ヨネクリンカレーが原因であったか。その可愛らしい名前とは正反対に、普通の人は灼熱地獄に陥るカレーである。辛さに対するヨネクリンの感覚は異次元にあ
るのだ。天気に恵まれ予定通り実習が進めば、昼食はすべて野外でのお弁当となる。宿舎でヨネクリンカレーを頂くことはないであろう。でも頼めば、お弁当用
に作ってくれるやもしれない。
質問者ご芳名:高柳さん
かとぅの論文を改訂して Canadian Journal of Botany
に返送した。レフリーは二人とも好意的だったし、改訂もちゃんと出来た。心配することはないと思う。
ベガルタ仙台は今夜、敵地で水戸ホーリーホックと闘う。二位の仙台と最下位の水戸。過去 21 戦で 16 勝 5 分
と負けなしの相手。しかし、J's ゴールのプレビュー(ホームであ
る水戸の視点で書かれた物)では、そんなことは一切眼中に無し、水戸の方が勝ちそう
な勢いである。面白い。真っ向勝負で撃破して進ぜよう。
6/26(火)
の進歩 オリジナルキャラクター「ユアちゃん」登場
来月、岡山に出張する。なんと高校生を対象に、レポートの書き方の講義を行うのだ。生協で、航空券と宿泊の付いた個人ツアーを予約したら、岡山国際ホテルという所に宿泊することになった。ホテルのホーム
ページを何気なく開くと、
オリジナルキャラクター
「ユアちゃん」登場!!
ホテル総料理長「湯浅薫男」のオリジナルグッズです。
という記述が目を捉えた。「
キャラクターグッズは地下一階「コニファー」にて販売致しております」だそうだ。総料理長のキャラクターグッズを売るとは何という大それたホテルか。東北
大の生命科学研究科長のキャラクターグッズを売るようなものではないか? 買う人いるのか。と思ったら、湯
浅薫男総料理長はそれなりの有名人らしい。料理の鉄人に出演し、「2m の火
柱を上げ、なた包丁を振り回し、リトマス試験紙を使うなど前代未聞のパフォーマンスを
キッチンスタジアムで披露」(岡
病協 85 号より)した。地元のテレビにも出演しているようだ。「その独創的で貪欲な仕事ぶりは、フランス人シェフ達の間で「カミカゼ」とささや
かれ
た」(岡
病協 85 号より;太字は私)そうである。
かとぅの論文の改訂をほぼ終えた。後は、複写依頼中の論文一つが届くのを待つだけだ。実際にデータ取りをしたかとぅに聞きたいこともいくつかあっ
たが、私
の質問メールにかとぅはちゃんと答えてくれた。助かった。
6/25(月)
の進歩 AppleWorks の表計算シートを活用した
かとぅの論文の図の手直しに勤しんだ。Excel の図を AppleWorks
にコピーし、加工しようとグループ解除する。そうすると図がどこかに消えてしまう。何度試しても駄目、新しい図を Excel
で作り直して試しても駄目。いったいどうすれば良いのかと呆然とした。いろいろ試しても駄目なので、最後の手段として、AppleWorks
の表計算シートにデータを入れ、始めからAppleWorks 上で図を描くことにした。AppleWorks
の表計算シートは「カス」と呼ばれており、使っている人は世界で 10
人もいないのではないかと言われている(注:ドローシートの方は素晴らしい)。実際使ってみると確かにカスで、これはやっていられないと思った。何気な
く、Excel の図を AppleWorks
の表計算シートの上にコピーしてみた。ちゃんとコピーできた。次いでグループ解除してみた。そしたら、図が消えることなくちゃんとうまく解除できた。
AppleWorks
のドローシート上では出来なかったことが、表計算シート上では上手くいくとは。理由はさっぱりわからないが、考えないことにしよう。上手くいきさえすれば
よいのだ。かくして私は、AppleWorks の表計算シートも役に立つことがあると歴史に留めた人物となった。
6/24(日)
の進歩 カエル救出 ……… したのか
今日は庭仕事の日である。西側の通路に煉瓦の踏み石を置くのだ。煉瓦を買いにヨネヤマプランテーションの煉瓦売り場に行った。と、煉瓦の間にアマガエルが
いた。燦々と降り注ぐ太陽の下、わずかな日陰を求めて煉瓦の隙間に入り込んだようだ。しかしこんな所にいては干涸らびてしまうのではないか。暁子が掴まえ
て、30 m
ほど離れた所にあった噴水池に放した。暁子は、「私が助けてあげた」と自慢そうであった。しかし池に入ったカエルは、岸に上がれなくなっていた。池の壁面
が微妙にオーバーハングしていて、壁から落ちてしまうのだ。「乾き死が水死に変わる
だけではないか」と思わないではなかった。
帰宅後、煉瓦敷きを始めた。暁子一人で十分そうなので、私は、敷地の前の道路の雑草取りに励むことにした。アスファルトと縁石との隙間に蔓延る雑
草を退治するのだ。先週と先々週にだいぶやっつけたので、残るは南側のみである。二時間ほどかけて、ついに雑草を全滅させた。煉瓦敷きもちょうと終えたの
で、久しぶりにノートル・シャンブルに行った。夕方のビールのために水分を控えたいという思いと、目の前のお冷やは我慢できないという思いが葛藤しつつも
後者が勝って、500 ミリリットルほども水分補給してしまった。その後、泉ボタニカルガーデン方面に足を伸ばすなどして、午後の時間を過ごした。
夕方から近所を散歩した。私は現在、近所の庭を選考中である。「ベストガーデン大賞」「ワーストガーデン大賞」「頑張ってはいるけれどもセンスが
無い庭に贈る特別賞」「21
世紀に残したい、薔薇を植えれば良いというわけではない庭」などをノミネートしている。今日は、ワーストガーデン大賞の最有力候補を暁子に見せた。一つの
庭でありながら、「『放置された人工林と、栽培放棄されて久しい畑』の酷さを兼ね備えている」(暁子評)と、圧倒的な汚さを誇る。往時は、高さ 2 m
ほどの生け垣であったに違いない針葉樹は、高さ 8 m
くらいに育ち、樹冠が道路半分にまでせり出している。他の樹木もぼうぼうに伸び放題だ。おそらく、一度も剪定をしたことがないのであろう。雑草もすさまじ
い。人と車の踏み後部分だけがかろうじて裸地になっているだけだ。ひょっとして誰も住んでいないのか(というより、「ひょっとして人が住んでいるのか」)
と思っていたが、駐車場に車が駐まっていたので、住人がいるのであろう。しかし、よくもまあこんな廃墟みたいな敷地で暮らせるものだと思う。
6/23(土)
の進歩 目出度く勝った
ベガルタ仙台が愛媛 FC に 3-0 で勝った。暑さのせいかまったりとした試合ではあったけれど、要所要所で光るものを見せた試合だった。
午前中は旧居に行った。この土日にオープンハウスを開催するという連絡が突然来たので、庭の手入れに行ったのだ。芝刈りをしたり雑草を取ったり水
を撒いたり。庭も結構広いし、室内にいたっては至極お洒落だ。絶対にお買い得だと思うのだが。庭の空豆をたんと収穫して、仙台駅へ暁子を迎えに行った。
午後 1 時に試合は始まった。最高気温 30
度ということで、うだるように暑い。そのせいか、選手の動きも今ひとつのように見えた。攻めながらも点が入らない展開が続いた前半 43
分、今季初先発の富田が魅せてくれた。田ノ上からのボールを、狙っていたように見事なダイレクトで梁にはたいた。裏に抜け出した梁は GK と 1 対
1 となり、落ち着いてゴールに流し込んだ。「(富田)晋伍からいいボールが来たから、あとは流し込むだけだった」と語る梁(サンスポよ
り)。この手の発言(「良いボールが来たので決めるだけだった」)を聞くといつも、「決
定機を(チームとして)しょっちゅう外すのに、良いボールさえ来れば決めるのは簡単とは何という物言い」と微妙な反発を感じる私である。し
かし富田のパスに関しては、梁の言葉通りと思った。梁はちっとも偉くない!、じゃなくて、富田のダイレクトが素晴らしかった。ともかくも、点を取ったこと
で、梁が不調から脱してくれると期待した。実は密かに(ばれないように)不調を囲っていて、それが仙台不振の一因であると思っていたのだ。これで梁は弾け
てくれるか。ところが、本人よりもボールの方が弾けてしまい、その後は決定機を二度も派手に外していた。試合の方は、後半 8
分に「あれが反則か?」という PK を取って貰い、ロペスが決めて 2-0 となった。徳島戦のときに主審北村を絞めて以来(5/20 の進歩参照)、審判が妙に仙台にやさしい。後半ロスタイムには、右サイドを駆け上がった
菅井にロペスが絶妙のスルーパスを送り、菅井がきっちり決めて 3-0
となった。菅井のオーバーラップゴールは、もはや仙台の得点パターンといってよい。
3-0 の大勝。決めるべき所で決めて、外す人は外したという試合であった。FW
の萬代と中原は反省部屋に閉じこもるべし。萬代は、裏に走り込んでボールを受けるところまでは良い。しかしそこから先が駄目で、シュートに持ち込めない。
中原は、速攻から 2 対 1 の数的有利になったとき、梁からのパスを受けて GK と 1 対 1
になりながら、「外すんだろうな」と思った通りのシュートを打ってくれた。これだけでもう語る必要はない。
帰宅後、久々にしっぽりと料理をした(私が。暁子はぐうぐう寝てた)。そして和室で豪華に頂いた。和室で食べるのは初めてだ。本格的な書院造りの
部屋で、こんな立派な部屋を持っていることがとても嬉しくなった。
6/22(金)
の進歩 明日は愛媛戦
ベガルタ仙台は明日、ユアテックスタジアム仙台に愛媛 FC を迎え撃つ。前節の京都戦で 1-5
と大敗した仙台。きっちり勝って鬱憤を晴らしたい。明日は、今夏最高気温になるという予報である。90
分間走り回れるかどうか心配ではある。しかし、試合が終わった後のビールは美味しい(私にとって)と思うので、是非とも頑張って頂きたい。
明日は、MF 富田が今季初先発するらしい。小柄で可愛らしいが、舐めると大変な目に合う選手である。富田には大変失礼な喩えながら、可愛い子犬と思って撫でようとしたら、すさまじい気迫と力で噛まれて吃驚する状況に
似る。明日は、中盤を縦横に駆けめぐって、仙台の勝利に貢献してくれるであろう。
かとぅの論文の図の修正に取り組んだ。レフリーは、「シンボルが重なっていて見難いので(シンボルの位置を)微妙にずらせ」と無理難題を言う。図
は Excel で描かれているのだけれど、Excel 上ではそのような修正は出来ない。Apple works
に読み込んで修正することにしたけれど、これが何とも大変な作業であった。今日は、三つの図の内の一つを修正し終えて疲れ果てた。残りの図に手を着ける気
力はない。来週頑張ろう。
生物学科三年生向けの講義の準備をした。生活史戦略の進化の話をする。一年草・多年草といった生活史がどうして進化したのかという内容だ。前回の
講義の準備に異様に時間がかかった反動からか、今回の準備はさくさくと終わった(終わりにした)。
今日は、東北大学の開学百周年の日だそうである(1907 年 6 月 22
日に開学)。でも、誰も盛り上がっていない。ほとんどの人が、関係なさそうな顔をしている。どころか、今日が記念日と知らない人も多いのではないか。
6/21(木)
の進歩 レフリーコメント
かとぅの論文を改訂中だ。レフリーのコメントを改めて読むと、さして怖くないことばかりであった。10
行もかけて何を書いてあるのかと思ったら、「だから、『蜜の採取方法に問題がある』と書くように」と、実質 1
行分のコメントであったりとか。中身の薄いコメントって有り難いとしみじみ思った。来週の頭には返送するように頑張ろう。
ひじりの論文セミナー。芽生えと成体とで、食害の受けやすさがことなるのかどうかを調べた論文を紹介してくれた。説明が明快でわかりやすかった。
肝心の論文は、データをちゃんと示していない部分が多く、ちょっといらついた。
続いてみっちーの講座セミナー。都市の生態学のレビューをしてくれた。これまでの研究をまとめてくれたのは良い。でも、肝心のみっちーの問題意識
が見えてこなかったぞ。「これこれの研究が成されてきた。その結果、こういう問題が浮き彫りになってきた。そこでこれからは、こういう研究を行うべきだ」
という話になっていないと、「レビューしただけ」というセミナーになっちゃうからね。他の人も気をつけるように。
こじこじが、良い指摘をしてくれたと思う。彼の指摘から発想を展開させよう。開発等により生育地が分断されている所も、都市の内部も、集団間(都市の場
合は、都市内の小集団間)の遺伝子流動が妨げられている。その点では同じだ。では何が違うかというと、生育地の分断は、生育地内の環境条件の急激な変化を
必ずしも伴わないのに対し、都市化は、生育環境の急激な変化を伴うという点だ。つまり都市化は、選択圧の急激な変化をもたらしうる。そして進化を押し進め
る。だから、遺伝子流動が進化に及ぼす影響を調べやすいのではないだろうか。
6/20(水)
の進歩 やっと気づいた
生物学科三年生向けの講義をした。今日は、四週間ぶりに一コマ目もあった。出席者数が回復しているかと思いきや(私の講義は二コマ目。一コマ目が無いとつ
いでに休んじゃう人もいる)、32 人と、これまでとあまり変わっていなかった。5
人ほどの減少分は、一コマ目が休みだったからではないのか。「つまりこの 5 人に捨てられていたのね」と今になって気づいたのであった。
講義中に携帯電話をいじっているキミとキミ。ちゃんと見えている。止めるように。
質問者ご芳名:高柳さん・古川君・望月さん・山本君
昨日初めて、新居から仙台駅へと向かうバスに乗った。最短距離で行ってくれないので、ちょっといらいらした。とくに、「聖和短大前」というバス停
には憤然とした。大学の中にわざわざバスが入って行くのだ。学生の幼児化が進んでおり、道路沿いのバス停だと、ボールや蝶々を追いかけて道路に飛び出して
しまうことがあるのか?
そういえば、通勤時に通る東北文化学園大学そばの道路では、緑のおばさんが旗を持って横断歩道で交通整理していた。大学の中に入るだけで一分は時間を無駄
にしている。「聖和短大前」という名称は変えるべきだ。「次は、『聖
和短大中』でございます」と放送すべきではないか。
聞き違いかも知れないが、「自律神経失調症でお悩みの方は、『中山八丁目』でお降
りになると便利です」という車内放送があった。
かとぅの論文の改訂を進めた。植物の情報に関して、かとぅの直接聞きたいことがあったのでメールを送った。頼むから返事頂戴ね。
6/19(火)
の進歩 泉ビレジに多い物
泉ビレジに引っ越して三週間あまりが経った。本日は、泉ビレジに多い物を四つ書く。
スギナ:庭のあちこちに生えてくる。抜けども抜けども尽きることな
く、
呆れるばかりである。我が家の庭は、土を 10 cm 削って砂を 20 cm
被せてある。土の層に残っていた地下茎から生えてくるようだ。土をあまり取り切れていない、敷地の境界付近から特にたくさん生えてくる。引っ張ると、地下
茎付きのスギナがびろろろっと抜ける。そしてぷちっと切れる。切らずにできるだけ長く引っ張り出すことを目標にしている。先週の土曜日は 50
本くらい抜いた。でも、尽きる雰囲気がない。ちなみに私は、スギナのことをトクサと
呼び暁子に馬鹿にされた。
犬:犬人口が非常に多い。絶えることなく、散歩の犬が公園を歩いてい
る。あんを連れて散歩すると、家の中から吠えられる頻度もかなり高い。鈎取に住んでいたときの 20
倍くらいの頻度で吠えられている。これだけ吠える犬が多いと、あん(これまた吠える)が標準に思えてくる。
ちり紙交換:休日に庭仕事をしていると、一時間に数回はやって来る感
じである。しかも、複数の業者が徘徊している。鈎取時代はちり紙交換を利用することはほとんどなかった。しかし新居ではすでに二回利用した。
挨拶する人:見ず知らずの人に挨拶してくれる人が多い。庭仕事をして
いる私と目が合うと「こんにちは」と言ってくるし、あんを散歩させているときも「こんにちは」と言われることが多い。まるで登山をしているみたいである
(山で人に会ったら挨拶するのが礼儀)。そういえば新居で最初の夜を過ごしたとき、「まるで山小屋に来たような気分になった」と書いたな(5/25 の進歩参照)。おかげで、「この人は挨拶をしないのか?」と人をじっと見つめるように
なった。
さ、これから、中静さんの緑の学術賞記念講演・祝賀会に行ってくる。
6/18(月)
の進歩 誤変換
生物学科三年生向けの生物学演習(英語論文の輪読)をした。みんな一所懸命に訳してくれる。しかし三年生なので、論文を読み慣れていないことは否めない。
単語の意味を取り違え、まったく違った訳をしてしまったりもする。単語の並びからは想像つかない訳が出てきて、誤訳というより誤変換という感じである。でも、みんなに足りないのは「慣れ」だ
け。たくさんの論文を読み込むうちに、すいすい読めるようになると思う。
Canadian Journal of Botany
から返ってきた、かとぅの論文に対するコメントへの対応を始めた。文献漏れが指摘されていて、そのうちのいくつかが 20-30
年以上も前の本である。東北大の図書館には無かったし、果たして手に入るのか。というわけで、下記の文献をお持ちの方がいましたら、連絡いただけると嬉し
いです。
Baker and Baker 1975. Studies of nectar-constitution and
pollinator-plant coevolution. In Gilbert and Raven (eds.),
Coevolution of animals and plants, p. 100-140, University of Texas
Press.
Baker and Baker 1983. A brief historical review of the chemistry
of floal nectar. In Bently and Elias (eds.), The biology of
nectaries, p. 126-152, Columbia University Press.
学部時代の同級生で、ミネソタ大学の助教授をしている片桐からメールが来た。6/11 の進歩で紹介し
た
Prusinkiewicz, P. et al. (2007)
の論文に、片桐も興味を持ったという。ただし片桐は分子生物学者であり、生態学者である私とは視点が異なる。「メカニカルデザインに関する制約が生物進
化を理解する上で重要ではないか」と常々考えており、Prusinkiewicz
の花序の形態形成モデル(その制約から、実現不能な形の花序があることも示している)を面白いと思ったという。なるほど同意だ。適応的な性質が何でもかん
でも実現するわけもない。どういう性質が実現可能なのかを調べることは重要であろう。
ちなみに、「進化の虫食い穴」という用語(6/11 の進歩参照)は、「物理学の超弦理論から来
ているだろう」と教えてくれた。そうであったのか。独自に思いついた用語だったなら
著者をそれなりに尊敬したのであるが(「ウケ」という点で)、ちゃんとした元があるようではなっとらん。
6/17(日)
の進歩 棘無し薔薇
朝から庭仕事に勤しんだ。肥料をやったり、雑草取りをしたり。一段落ついたところで、愛子のガーデンガーデンに行った。昨日買った薔薇の鉢にオベリスク
(蔓薔薇を巻き付かせる塔。高さ 1-2
m)を立てようと思ったのだ。ヨネヤマプランテーションには気に入った物が無かったので、ガーデンガーデンまで遠征だ。てっぺんに小鳥の彫像が着いたオベ
リスクを二つ購入。車で輸送中の衝撃で、二つの内の一つの小鳥がもげた。ガーデンガーデンに取って返し、「新品と替えろ」とねじ込もうと思ったが、こちら
の分が悪そうなのでそのまま帰宅した。鉢の中にオベリスクを立てる作業中には、開花中の薔薇の花が三つもげた。薔薇の刺がオベリスクに引っかかって、ああ
だこうだとなったのだ。薔薇の花の品種改良に精を出すのもいいが、棘を無くそうという品種改良は行われていないのか。種子無しスイカみたいに、棘無し薔薇があったら売れると思う。
午後から泉ヶ岳に行った。狙いは秘密だ。
帰宅後、ヒナウチワカエデの坪庭で作業をしていて驚いた。サクラの丸太から萌芽(幹の付け根などから新しい枝が伸びてくること)していたのだ。大型連休
の時に、山に捨てられていたのを拾ってきて、足踏み場兼装飾として花壇内に置いた丸太である。直径 10 cm
位で、庭のサクラの枝を伐採して捨てたのであろう。文字通りの丸太であり、葉はもちろん根はもちろん小枝も着いていなかった。それが萌芽するとは。花壇と
の接触部分から給水して目覚めたのであろうか。生命力ってすごいと呆れた。
6/16(土)
の進歩 大敗
ベガルタ仙台が京都サンガに 1-5
と大敗した。いったい何が起きたのかという感じである。中二日で福井まで遠征したということもあり、体調の問題があったことは確かだ。それにしても酷い。
福岡戦に勝った後、気持ちの引き締めがうまくいかなかなったようにも思う。「人もボールも動くサッカー」は確かに、身体的な強さに加え精神力も求められ
る。しかし、一試合すると精魂使い果たし次の試合では抜け殻のようになるの
ではやっていられない。
負けてしまったものはしょうがない。これを教訓としてこれからを闘い抜こう。まずは、次の愛媛戦に確実に勝つことである。
午前中は旧居に行った。窓を開けて空気を入れ換えたり、芝刈りをしたり、雑草を抜いたり、水をやったり。二軒分も庭仕事をするのは大変だよ。
新居の芝もだいぶ育ってきた。場所による成長の差がけっこうあり、芝がまったく生えていないところもある。とくに、桝(下水を点検するための穴の
ふた)の上は軒並み全滅であった。砂をかぶせて種子を蒔いたのだけれど、保水力が無く、発芽した芝が枯死してしまった。砂の層の厚さが 5 cm
くらいしかないので、すぐに乾いてしまったようだ。種子を蒔き直しても同じことになるであろう。砂ではなく土なら保水力もあるのではないかと思い、何カ所
かの枡については、砂を取り去って土を被せた。そして種子を蒔き直した。二カ所の枡については、お洒落な鉢を置いて薔薇を植えることにした。アクセントと
して、芝の中に鉢があるのも悪くないと思ったのだ。おかげで、我が家の薔薇は 11
株になってしまった。綺麗な花が長期間に渡って咲き続ける樹木となると、どうしても薔薇になってしまう。
6/15(金)
の進歩 恋愛について
北朝鮮に拉致された被害者の松木薫さんに関するニュースが入ってきた。「拉致された昭和55年当時、スペインの語学学校に留学中でしたが、留学前、交際し
ていた女性に『必ず1年で帰国するので待っていてほしい』と話していた」(NHK
ニュースより)とのことである。「警視庁は松木さんが石岡亨さんとともに森容疑者らに拉致され、北朝鮮から出国できなくなったことを裏付ける証
言」と見ているそうだ。
このニュースを聞いて、余計なことを考えてしまった。恋愛において、「必ず戻って
来るので待っていて」の場合の帰還率はどれくらいなのか。とくに根拠があるわけではないが、70 %
前後と見る。有名な例では「木綿のハンカチーフ」がある。恋人が都会に出て行ったきり戻って来なくなってしまい、木綿のハンカチーフを郵送して貰ったとい
う歌だ。リトバルスキー(ブランメル仙台の元選手;アビスパ福岡の現監督)も、妻子をドイツに残して日本に来たら、離婚して日本人と結婚してしまった。こ
れ
ほどに、遠くに行くことには危険が伴うのだ。付記:もちろん、松木さんの言葉に偽りはなく、拉致されてしまったために戻れなくなったのだと思う。
数日前、かとぅの論文(修論をそのまま投稿した物)が Canadian Journal of
Botanyから返ってきた。第一段落に「リジェクト」と書いてあったので、「けっ」と思い放置していた。今日になって改めて手紙を見たら、第二段落に
「再投稿を歓迎」と書いてあった。しかもレフリーは二人とも、「とても面白い論文」と褒めてくれていた。なんだ、「再投稿を歓迎する一旦リジェクト」で
あったか。レフリーがこれだけ褒めているのだから、「要改訂」で返してくれたら良いのにと思う。その前に、編集者からの手紙は最後まできちっと読むべきで
あった。でも、手紙の書き方も工夫して欲しい。「再投稿を歓迎する一旦リジェクト」が結論なのだから、それを第一段落に書くべきではないか。手紙の後ろの
方に付け加えるように書くでない。編集委員やレフリーのコメントをまったく読まずに
ゴミ箱に捨てるという(むかつくから)、私が稀に見せる技を使っていたら、再投稿可と気づかないところであった。
生物学科三年生向けの講義の準備がようやく完了した。「花の形の適応進化」という新ネタである。これだけ頑張って準備したのだから、受けることを
切に願っておこう。
6/14(木)
の進歩 価値ある一勝
昨日の試合、ベガルタ仙台がアビスパ福岡を 1-0 で破った。他の上位チームが総崩れだったので大きな勝ちである。攻め込まれもしたけれど、GK
小針がスーパーセーブで無失点に抑えてくれた。シュナイダー潤之介の代役以上の働きであった。新人の田村は二試合目の先発出場を果たし、戦力として計算で
きることを示した。私も、彼のふてぶてしいプレーが気に入った。中大時代に「狂犬」と呼ばれていたプレーそのままに、中盤で暴れまくっていた。先発が二試
合目とはとても思えない態度で、もうすでに十年、この縄張(しま)を守ってきているみ
たいであった。フォルクアーツ主審もよかった。審判技術向上のため J
リーグが招聘した外国人主審である。変な笛は全然吹かないし、無駄にプレーを止めもしない。まったくもってストレスを感じさせない主審ぶりだった。日本人
審判のレベルが以下に低いかを痛感してしまった。試合終了後、引き上げる主審にサポが大きな拍手を送った。めったに見られない光景だった。
昨日のコンサドーレ札幌の試合、主審が大暴れしたようである。札幌にイエロー 8 枚、レッド 2 枚だ。札幌の三浦監督は記者会見を放棄した(J's ゴール)。いっ
たい何が起きたのか。主審がやらかしたのか。私みたいな性格の札幌サポが
いれば、試合内容について激烈に書いてくれるであろう。でも、探すの面倒くさい。
イタポンの論文セミナー。花序の形の意義を調べた論文を紹介してくれた。講義で紹介しようかと思い断念した論文(6/11
の進歩に書いた論文とは別の物)である。人工花を使っていくつかの花序型を作り、マルハナバチの訪花を調べた点は面白い。しかし結果が当たり前過
ぎだ。もっと踏み込んだ解析をして欲しかった。
6/13(水)
の進歩 きっぱり
生物学科三年生向けの講義をした。植物の性表現の多様性についての話だ。「どしどし質問して下さい」と脅迫してきたせいか、というより泣きついてきたせい
か、たくさん質問してくれた。ただ、「その分子的仕組みはどうなっているのですか?」という青柳君の質問には、「牧先生に聞いて下さい」とあまりにきっぱりと答えた。その堂々とした答えぶり
に、付け入る隙も無かったのではないか。答えられなくては意味がないと、これまた堂々と反省中である。すいませんでした。
何の試練なのか、今日で三回連続、一コマ目の講義が無かった(私の講義は二コマ目)。私は根が暗いので、それでも講義に来てくれる 31
人よりも、やっぱり講義に来ない 5 人のことを気に病んでしまいがちである。しかしこれはよくない。講義に来てくれた 31
人に感謝の目を向けることにしよう。そうでないと出席者に失礼だ。
質問者ご芳名:青柳君・市川君・大谷さん・佐藤(允)君・高柳さん・山本君
次回の講義の準備に励んだ。花序の形の多様性の進化の話をするのだ。なんでこんなにも花序の形は多様なのか。準備をしながらその不思議さを楽しん
でいる。まだほとんど未解明な点もわくわくである。誰か研究してみないか?
これからユアテックスタジアム仙台に駆けつけ、アビスパ福岡をやっつけて来る。福岡は強いとびびっていたら、第二巡に入って 1 勝 5
敗だそうだ。おまけに主力が二人出場停止だそうだ。「なんだそうか」と妙に態度が大きくなっている。試合終了後に、勝利の祝賀会と講義終了の慰労会を同時
開催しよう。
6/12(火)
の進歩 宝くじをタダで買えるとしたら
みっちーが、修論を投稿しようとしている。でも、投稿が怖くてちょっと萎縮しているみたいだ。初めての経験なので心配になるのも無理はない。「リジェクト
されたらどうしよう、厳しいコメントが来たらどうしよう」と怖がる気持ちはよくわかる。私自身、実際に、リジェクトされたり厳しコメントを貰っているのだから。でも気楽に考え
よう。投稿しないと通らない。投稿しないとせっかくの成果を発表できないのだ。投稿するのはタダである。ここは一つ、かなり出鱈目な喩えではあるが、宝くじをタダで買えると思ってはどうか。しかも、当たる確率は 20-30
%
くらいある(一流誌のアクセプト率はこれくらい)。当たったら大喜びできるのだから、こんなに美味しいことはない。かえすがえすも不適切な喩えになってし
まったと思うが、要は、背中をどんと押してあげたいのである。価値ある研究をしたのだから、怖がる必要は一つもない。
先週末に開催した旧居のオープンハウスに、見学の方がいらしたそうだ(6/8 の進歩参
照)。一組はご近所さんの冷やかしだけれど、一般の見学の方も来て下さったとのことである。とても嬉しい。はっきり言って、お洒落さには自信があります。
いかがでしたでしょうか。
次々回の、生物学科三年生向けの講義の準備をした。昨日の進歩で紹介した論文の話をすることにしたのだ。論文に載っている図は見にくくて、講義で
の説明には使えそうにない。憤然としつつ、私が新たな図を作ることにした。こういう説明の図を作るのは得意なので、けっこう楽しみながら進めることができ
た。しかし時間がかかる。今日一日かけても、半分も終わらなかった。
6/11(月)
の進歩 新しい用語
生物学科三年生向けの講義で、花序(花の集合体)の形の適応進化の話をしようと準備を進めていた。そこへ狙ったように、Sceince
の最新号の情報が届いた。花序の適応進化を統一的に理解するモデルを提唱した論文が出たのだ。
Prusinkiewicz, P. et al. 2007. Evolution and development of
inflorescence architectures. Science 316:1452-1456.
遺伝学的基盤も取り入れ、さまざまな花序の形成を統一的に取り入れることに成功した点は面白い。しかし一方で、「こんなのでいいのか」という気がしないで
もない。あまりに単純で発表を躊躇うような内容が、「論文にしたもの勝ち」であったという感じである。実は本質を突いているのかもしれないけれど。もっと
も、ここで取り上げたいのはそのことではない。著者らは、花序の形を大きく分けると、総状花序・円錐花序・集散花序の三つに類型化することができると言っ
ている。(花序の形についてはウィ
ケペディア参照)。生育環境条件に依存して、どの形が最も有利なのかが決まる。そして、環境条件が変わると、最適な花序へと適応的に変化する。た
だし、ここで取り上げたいのはのはそのことではない。この変化には、「総状花序 <---> 円錐花序
<---> 集散花序」という決まった道筋がある。円錐花序を飛ばして、「総状花序 <--->
集散花序」と変化することはない。喩えて言うなら、「総状花序 <---> 円錐花序 <--->
集散花序」と繋がった変化のトンネルがある(これは私の喩え)。私が問題にしたいのは以下のことである。著者らは、この変化のトンネルを指して、「我々
は、『進化の虫食い穴』という一般用語を提唱する」と高らかに宣言し
ているのだ。虫が食って出来たトンネルというイメージであろうが。熟慮の上の名称であるのか。一時的な喩え言葉ではなく、一般用語にする気であるのか。
生物学演習(生物学科三年生向け)をした。英語の論文を輪読する講義である。みんなちょっと大人しいかな。大きな声でも小さな声でも誤訳したら同じなので、もっと大きな声で話そうよ!
一昨日の試合に途中出場した中原は、「2点取ってこい、と送り出された」(サンスポよ
り)そうである。二度揚げではない(6/9 の進歩参照)。もっとも、「二度揚げしてこい」と指示されたらすご
い。
6/10(日)
の進歩 一日庭仕事
朝から庭仕事をした。西側の通路が砂むき出しになっており具合がよくない。真ん中に踏み石を敷き、両側を高麗芝で覆うことにしよう。というか、他の所に張
るつもりで買っていた高麗芝があり、予定変更のために使いどころが無くなっていたのだ。取り敢えず今日は、高麗芝張りに勤しんだ。踏み石は、暁子が帰仙し
たときに芸術的に敷いてもらおう。
昼食後、愛子のガーデン・ガーデンに行って花を買い込んだ。そして帰宅後、玄関周りや東側の花壇に植えた。これまで何日も頑張ってきた甲斐あって、庭は
かなり綺麗になってきた。と、前から気にはなっていた道路の雑草が異様に気になりだした。アスファルトと縁石の境から伸びた雑草が、我が家の敷地をぐ
るーっと取り囲んでいるのだ。造成以来 20
数年間放置されていたようで、他の敷地の前よりも雑草がすごい。先週末に暁子が部分退治したけれど、そこからも早くも再生してきている。これは根を徹底的
に取り除くしかないと決断し、雑草掘りとシャベルを持って道路に出た。公道なので、我が家に除草義務があるわけではない。しかし、庭は一所懸命手入れしておいて、目の前の道路の雑草は放置というのは、「隣
地に粘土を捨てたりとかする自己中が住んでます」とあからさまに書いてあるような感じである。自分の庭も道路も荒れ放題にしている方が印
象は良い ………
と言えなくもない。根からの駆除は、思った通り大変な作業であった。シャベルを突っ込んでテコの力で抜こうにも、アスファルトの狭い隙間から生えているの
で思うように力が働かない。無理矢理引っ張ったり押したりして、何とか抜いていった。東側の道路を除草したところで今日は終了だ。
今日も一日中庭で働いた。ご近所さんは、「働き者が引っ越してきた」と思っていることであろう。庭を見るといつも何かやっているという印象を抱いている
のではないか。的確に推論を働かせ、「本業でもちゃんと働いているのか」と疑問視し
ている人がいるのかどうかは定かではない。
6/9(土)
の進歩 菅井に新しいスパイクを買ってあげよう
ベガルタ仙台が東京ベルティ 1969 に 1-2 で敗れてしまった。なんで思いっきり挑まないのか? 名前負けしちゃいかん。
午前中は、オープンハウスの様子を見に行った(昨日の進歩参照)。道案内の看板が出ていないのでどうしてか聞いてみると、「今それをやると捕まっ
ちゃうんです」との返答であった。なんと、風俗じゃあるまいに。たまにオープンハウスの看板を見るけれど、あれは逮捕覚悟でやっているのか?
「よろしくお願いします」と頼んで、CS で試合を見るために帰宅した。
東京ベルディ 1969 は、今日「平成 19 年 6 月 9
日」を「東京ベルディの日」と銘打っている。目出度いというより、(こんな日はもう来ない)「これでもう終わり」という悲痛な気持ちにさせられる記念日である。そのせいか
どうか、立ち上がりからベルディが積極的に攻めてきた。対する仙台は、「ベルディ」という名前に萎縮してしまったかのようだ。いつもの思い切りの良い動き
が出ない。ロペスの強引なドリブル突破が目立つばかりで、実はこれはチーム状態が悪い時の特徴である。そして前半 31
分、あんがトイレに入った。「おしっこだ」と思って(私の)集中が切れた瞬間、ベルディ MF
ディエゴのロングパスに廣山が抜け出していた。正確に角を突くシュートを決められ 0-1 となった。前半を 0
点でしのげればと思っていただけに痛い失点だった。後半 4
分、オリンピック予選を闘ったために温存されていた萬代が投入された。そして関口が右サイドに回った。これで仙台が突然目覚めた。人もボールも動きが良く
なり、ベルディを圧倒するようになる。しかし決定力がない。逆に後半 30 分に、仙台ゴール前混戦の中、 DF
菅井がボールを奪い取ったと思ったのもつかの間、足を滑らせてしまう。こぼれたボールがベルディの廣山に渡り、これまた正確なシュートを決められたしまっ
た。この失点は痛かった。反撃するも、中原の二度揚げゴールの 1
点に終わってしまった(二度揚げゴール;中原のどんぴしゃりのヘディングシュートがバーを叩く。浮き上がったボールを再び中原がヘッドで押し込んで得点。
料理の二度揚げは美味しいが、サッカーの二度揚げは面倒なだけという意見が多い)。
菅井に新しいスパイクを買ってあげるべきだ。あそこで足を滑らせなければ失点しなかった。ホームでもしょっちゅう滑っているし、スパイクが合っていない
に違いない。あるいは、地下足袋にわらじでやらせるか。わらじだと、
川の中も平気で歩けちゃうのだぞ。
6/2 の進歩に、「『萬代の欠場が痛かった』と
いう日が来るなどとは夢にも思わなかった」と書いた。当然のことながら冗談であった。しかし今日は本当にそう思ってしまった。萬代の精力的な動きでチーム
は蘇った。前半から萬代が出ていたら結果は変わっていたかもしれない。
負けてしまったものは仕方がない。大切なのは、敗戦を引きずらないことである。福岡・京都と続く強豪との連戦に思い切ってぶつかり、二連勝するのみだ。
終了後、庭仕事をした。まずは、隣地から雑草が地下茎繁殖で侵入してくるのを防ぐため、敷地の境界に煉瓦を埋め込んだ。粘土のお返しに雑草は結構
だ(6/3 の進歩参照)。次いで、石油タンクの目隠しに針葉樹を三本植えた。さらには、またしても薔薇を植え
てしまった。薔薇屋敷化がちゃくちゃくと進みつつある。
6/8(金)
の進歩 オープンハウス開催
引っ越しにともない、これまで住んでいた家を売り出し中である。明日明後日とオープンハウスを開催するので、是非とも見学にいらして欲しい(地
図;仙台市太白区鈎取4-17-74)。2000 年 9
月完成の積水ハウス施工の注文住宅で、新築同様のピカピカさだ。居間の上は大きな吹き抜けになっていて開放感抜
群。南面の、二階部分の高さまである大きな窓から陽光が燦々と降り注ぐ。リビング階段もお洒落である。庭には西洋芝が広がり、今の季節は最高に美しい。西
側の庭には空豆が実っていて、新住人の方には一つの実もやらないと暁子が意気込んでいる。もちろん駐車場は二台分ある。おまけに、富士通の温水ルームヒー
ター付きだ(室外で燃焼して温水にし室内に循環させる。部屋の空気を汚さない優れもの)。一目見れば気に入ること間違いないので、ともかくもご自分の目で
確かめに来て下さいませ。
この家に住んでいたとき、電話で住所(仙台市太白区鈎取4-17-74)を伝えるときにいつも不思議な思いをしていた。「鈎取」の「鈎」を
伝えるときだ。「鉤」「鍵」があり、「金偏のカギです」などと言おうものなら区別が付かない。「金偏にコ
ウと書くような、クじゃないみたいな」と言うと、「ああわかりました」という答えが返ってくる。「本当にわかったのかね」と疑っていると、ほぼ
100% の相手から、正しく「鈎取」と書かれた文書が届いたのだ。私自身がときどき、「鈎取」なのか「鉤取」なのかわからなくなるというのにである。おまけに近所に「鉤
取寺」という
寺があって、嫌がらせにしか思えなかった。
ベガルタ仙台は明日、敵地で東京ベルディ 1969 と闘う。7
連敗と派手なさよならセレモニーをしたと思ったら、なぜか好調さを取り戻してしまった東京。もとより、太陽系軍団と言われるほど選手の質は高いだけにやっ
かいな相手である。しかしサッカーの質は仙台の方が上だ。全員が献身的に走り回ればきっと勝てる。そして今季初の 3 連勝をするのだ!
実に久しぶりに、研究らしきことをした。性比の進化に関して思いついたことがあり、解析してみたのだ。さて、面白くなるかどうか。
6/7(木)
の進歩 シュナイダー潤之介骨折
残念な知らせが飛び込んできた。ベガルタ仙台の正 GK
シュナイダー潤之介が指を骨折したそうだ。全治三ヶ月らしい。これでシュナイダー劇場(ホームでの勝利の後に彼が行うパフォーマンス)は当分なしか。じゃ
なくて、仙台の守備は大丈夫か? 代役は、小針か萩原のどちらかである。小針は出場経験が豊富なので大丈夫だろう。かたや萩原も、プロ 7
年目にして、念願の J リーグ初出場を目指したいところだ(7 年目というのに試合出場が無いというのは、GK はすごいポジションだな)。昨季、正
GK 高桑がロングボールの目測を誤って飛び出し、「ぽよーーん」と頭上を越えてゴールに入れてしまった後、正 GK
の座を掴んだのは小針だった。はたして、「ぼきっ」の後はどちらが正 GK となるのか。
月初めの談話会があった。久々に登場のイタポンは、東大田無での実験成果を紹介してくれた。オダマキはホモ接合の個体がほとんどで、自殖ばかりし
ているのではないかという結果だった。これは逆に面白い。あんなに立派な花を付けるのに自殖ばかりする理由を探ってみよう。ひょっとして、他殖した胚珠を
中絶して、自殖胚珠を選択的に残していたりして。なお、キメグ(一昨年は内の研究室にいて、今は東大田無にいる女性研究者)とオダマキの話をしながら街を
歩いていたとき、「ホモ、ホモ」と二人して言っているので怪しい視線を浴びていたという。
ベガルタ仙台の FW 萬代は、昨日のオリンピック代表の試合にフル出場した。自己採点は「「100点満点で7点です」(ス
ポーツ報知より)で、思ったより高い評価である。「J2
の選手でも出来ること」を示したかったらしいが、「J2
の選手には出来ない」という印象を与えてしまった心配がないわけではない。テレビで応援していたであろうベガルタの選手は、萬代をいじりまくったに違いな
い。決定機は外すし、 GK と 1 対 1 になりそうな好パスはトラップミスするし、相手 FK
で守備に入ったときはあわやオウンゴールのナイスクリアをするし、なぜか PK は蹴るし。 PK
の時は、「外したらベガルタの恥になる」と真剣に心配した。ベガルタの選手は、「外せ外せ」とやじっていたと思うが。でも一方で、献身的に動くという良さ
も出ていたと思う。もう一度代表に呼ばれるように、J2 で結果を出すべし。
6/6(水)
の進歩 「これレポ」、生協の新刊書の売り上げ一位に
「これからレポート・卒論を書く若者のために」が、全国生協連合における、五月の新刊書の売り上げ一位になったそうだ(理学書の部で)。お買い上げまこと
にありがとうございます。もうそろそろレポート提出の時期。「これレポ」買って、評価 AA のレポートを書こう!
生物学科三年生向けの講義をした。先週に引き続き今週も、一コマ目の講義がなかった。先週は 10
人も出席者が減っていて打ちひしがれたけれど、今週は 5 人くらいの減少であった。講義を始めようと PowerPoint
を起動したら、どういうわけか画面の半分しかスクリーンに写し出されない。スライドの右下が隠れてしまっている。「直らなかったら今日は休講」と言ってみ
ると、「えーっ」と残念そうな声(注;本当。喜びの声ではなかった)があがった。「講義を楽しみにしてくれるのか」と喜びつつも、「『笑っていいとも』の
『テレフォンショッキング』では、ゲストとの話が終わってしまうときに必ず『えーーーっ』と残念そうにするではないか、あれは儀式的ではないか」と余計な
ことを考えるのであった。幸いなことに、パソコンを再起動すると正常になった。相変わらず質問が少ないので、講義がほいほい進んでしまう。この調子では随
分と早く終わってしまうと、途中から引き延ばしにかかった。しかし思い起こすと、これは無意味な行為であった。てきぱきやって早く終わる方が、生協が混ま
なくて助かるのではないか。来週からは、ホワイトボードの前を無意味に往復するのは止めにしよう。
質問者ご芳名:市川君・高柳さん・野村(直)君・山本君
生物学科三年生向けの次々回の講義の準備をした。花序の形の適応的意義を実験的に解析した American Naturalist
の論文を紹介しようと、多様な花序の写真を集めたり、実験の説明図を作ったりした。さあいよいよ結果の説明図を作るというところに来て、論文を改めて読み
直した。そして、「この論文はつまらない」と結論した。これを講義で紹介するわけにはいかない。準備を進める前にちゃんと読んでおけばよかった。おかげ
で、今日の準備作業がまるまる無駄になってしまった。
今夜は、北京オリンピック予選のマレーシア戦がある。U180 日本代表で臨む日本(U180 日本代表;オリンピック代表での試合出場時間が
180 分以下の選手からなる)。ベガルタ仙台の FW 萬代も選ばれているので、テレビで応援することにしよう。
6/5(火)
の進歩 読み手への気遣いがない論文は駄目だ
生物学科三年生向けの次々々回の講義の準備を始めた。「花の形の適応進化」という新ネタを話すのだ。どういう形だと繁殖成功が高まるのかという視点から、
花の形の多様性を説明するつもりである。論文を集めて読んでいるのだけれど、読みにくい論文で困った。最初から最後まで順番に読まないと理解できない書き
方になっているのだ。しかし大抵の人は「かじり読み」をするはずである。図表とか結果とか考察とか、自分が手っ取り早く知りたい部分から読んでいくという
やり方である。そして、それらの部分を理解するために、他の部分(材料と方法の説明とか)を適宜読んでいく。雑誌とかを、後ろのページから前のページへと
逆順に読み始めてしまうと、正しい順番(前から後ろへ)にどうしても戻れなくなってしまう状況とは異なる。「かじり読み」をする場合、他の部分をあまり読
まなくても理解出来るとありがたい。というか、そういう気遣いがない論文には腹が立つ。たとえば表の説明文に、"start position"
という用語が使ってある(一般的な専門用語ではなく、その論文で独自に定義したもの)。しかし、"start position"
とは何なのかが、表の説明文中には無い。論文のあちこちを探しても定義が見つからない。ようやくにして発見したのは一時間後であった。論文の最初から読んだ方が早かったではないかと憤慨である。図表は、それを読む
だけで理解できるようにすることが原則である。だから、図表の説明文にも簡単な説明を付けておかなくてはいけない。「あそこで説明してある」というのは、
読み手への気遣いを欠いた姿勢と思う。
6/4(月)
の進歩 イタポンが戻ってきた
東大田無に実験に行っていたイタポンが帰ってきた。オダマキのプライマーを作りに、練先生・きめぐの元に修行に行っていたのだ。おかげで、立派なプライ
マーをたくさん作ることが出来た。これでオダマキの自殖率を推定できたら言うことがなかったのだけれど、なぜか多型が少なく、自殖率の推定は困難という結
果になってしまった。こうまで多型が少ないとは、オダマキは変なやつだ。ともかくも、連先生・きめぐ、長い間の修行の面倒ありがとうございました。
生物学科三年生向けの、次々回の講義の準備をした。次々々回の講義ではまったく新しい内容を話すので、次々々回のための準備期間を長く取っておき
たい。だから次々回のは早々に済ますのだ。
6/3(日)
の進歩 薔薇を植えた
朝から、新居の庭仕事に励んだ。玄関周りを整備するのだ。ヨネヤマプランテーションに行って、ヒイラギ・エゴノキ・バイカウツギ・ライラックなどを購入。
いったん家に戻って植え付けた。そしてまたヨネヤマプランテーションに行った。今度は薔薇を買うのだ。玄関の横にアーチを立てて、蔓薔薇を二本絡ませる。
30 分ほどかけて、大人っぽい色調の薔薇(黄色系のと白色系の)を二つ選んだ。アーチも買った。
帰宅後、植え付けを始めた。薔薇を植える場所は隣の敷地との境で、花壇の外である。だから、改めて穴を掘らないといけない。隣との境界近くをちょっと掘
ると、粘土が出てくる。我が家の敷地内にも粘土は堆積していたのだけれど、庭工事の時に、厚さ 10 cm
にわたって粘土を取り去り砂を入れていた。境界付近は取り残されていたようだ。こんな粘土の所に植物を植えるわけにはいかない。ぐっと掘り取ってさてどう
するか。幸いなことに隣は空き地であった。隣に歩いて行ってスコップを逆さにすることにした。そうすると我が家から粘土は消える。悪よのう。アーチを埋め
込み薔薇を絡ませると、何ともお洒落であった。我ながらうっとりした。隣地に粘土を捨てるなんて、「悪の上に作った美」なのであろうか。「薔薇には偽善の香りがする」と、ますます気に入った。
6/2(土)
の進歩 湘南に勝って二位を守る
ベガルタ仙台が湘南ベルマーレに勝って二位を守った。目出度し。
午前中は旧居に行った。畳替えの業者が来るのだ。畳が運び出されてもぬけの殻となった和室。これでますます、夜逃げしたように見えるようになっ
た。
業者が作業している間、庭に水を撒いたり空豆の収穫をしたりした。暁子が空豆大好きなので、「新住人に渡してたまるか、収穫しておいて」と言われていた
のだ。片端から実を取って 40 個ほど収穫。新居へと持ち帰った。
仙台駅に暁子を迎えに行ったあと、新居に戻って空豆入りのスパゲティーを作った。暁子は、「まだ若い実をとっちゃっている」と文句を言っていた。「もっ
と大きくなるのに。種子繁殖の研究の専門家のくせに」と言われた。そう言われても、机上の空論が専門なので実地に弱いのだ。
しばし休息後、ユアテックスタジアム仙台へと向かった。今日は、U22 日本代表の合宿に呼ばれたFW
萬代を欠く。替わりに入った関口がどれくらい働いてくれるかが鍵となるであろう。ところが試合開始 1 分、DF と GK
の連携ミスから「あれっ?」って感じで失点してしまった。しかしまだまだ時間は十分ある。「このままずるずるといったりして。『萬代の欠場が痛かった』と
いう日が来るなどとは夢にも思わなかった」などと、余裕をこいたことを考えていた。実際に仙台は、すぐに試合のペースを握るようになった。そして前半
14 分、FW 中島が鮮やかなロングシュートを決めて同点に追いついた。これで楽になった。前半 29 分には、ロペスのスルーパスに走り込んだ
FW 関口が、飛び出して来た GK より一瞬早くボールに触って、秒速 1 m のシュートを決めた。ゴールに入れまいとボールを追って走る湘南
DF
と、ころころとゴールに向かって行くボールのかけっこは、まさにこの試合で一番固唾を呑んだ数秒間であった。後半になると、仙台の動きがだんだんと悪く
なっていった。無駄走りが無くなってスペースが出来ない。足下で貰うばかりである。ロペスに至っては、自分の所にボールが来たときしか動かなくなってし
まっていた。何度か危ない場面を作られるも、GK シュナイダーの攻守でゴールを守りきった。2-1 の逆転勝利!
今日の仙台は、前節の山形戦に比べると内容は悪かった。疲れがあったのか?
これからも強敵との連戦が続く。毎試合挑戦者の気持ちになって、人とボールが動くサッカーをせよ!
試合終了後、陸女寿司に行った。新居への引越祝い兼祝勝会だ。あんは、暁子の膝にずっと抱かれたままであった。家の中では暴れまくるのに、余所で
は萎縮してしまうのだ。情けない子だ。
6/1(金)
の進歩 明日は湘南戦
ベガルタ仙台は明日、ユアテックスタジアム仙台に湘南ベルマーレを迎え撃つ。J2
にすっかり定着してしまっている湘南であるが(余所のこと言えるのか)、今年は地味に強い。世間の目は、どうしても派手なクラブに行きがちである。毎年恒
例 1
チーム独走の順番が回ってきた札幌。「みちのくダービーのことを知って貰おう!」と、二位争いの晴れ舞台に立っている仙台・山形。エレベータークラブの地
力を発揮している京都・福岡。7
連敗してみたり盛り返してみたりと一人で盛り上がっている東京。都並監督を起用したと思ったらすぐに解雇して、ウケ狙いとしか思えない下降を続ける大阪。
湘南は、こうした派手さとは無縁に、二位の仙台と勝ち点差 2 の五位に知らない間に上がってきているのだ。
萬代が U22 日本代表に招集されたため、仙台は、エース 2
トップの一角を欠く。萬代の替わりに関口が入るようだ。ここで結果を出して、レギュラーを脅かして欲しい。それにしても、ブラジル人 FW
のウィリアン、こりゃもうクビにすべきではないか。第 4 〜 5 の FW の扱いで、ちっとも助っ人になっていない。
旧居の畳の表替えをすることになった。じゅりがちょびっと囓り、さらにはあんが大々的に囓って、派手な穴が空いてしまっていた。おまけに、あんが
畳に粗相をすること 300
回は下らない。穴の空いた畳では見学に来た方の印象を悪くする。実はあんのおしっこがたっぷりと浸透しているというのは、知らん顔して引き渡すと面白い
が。まともかく、不動産屋に畳替えするように言われてしまったわけ。