「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況

若手研究者のお経
進行状況ホーム


11/30 (木) の進歩 立ち退き要請
生命科学研究科長に立ち退きを迫られた。私が居室としている部屋から立ち退いて、別の部屋に移れだと。隣の研究室が高額の研究費を獲得したので、この研究 室に私の現在の居室を提供したいらしい。研究科長は、必要な額ではなく高額の研究費を採ることを教官に迫っている御仁である。居室の割り当ても、獲得額に 応じてするということか。ま、実際のところ、隣の研究室はより広いスペースが必要なのだろう。しかし何で、私がとばっちりを受けなくてはいけないのだ?
ひじりの論文セミナー。シロツメクサを用いて、食害を受けたことを伝達する物質がラメート間を移動することを調べた研究を紹介してくれた。よく読 み込んでいたと思う。ただ、説明の仕方にもう少し気を遣うように。当たり前のことだけれど、説明は聞き手に対して行うのだ。レジュメに書いてあることを一 方的にしゃべってはいけない。聞き手は理解しているのか、説明についてきているのか。聞き手の反応を見ながら説明するようにね。
信じられない。11月が終わってしまう。修論生は、11 月の次は 12 月であることを知っているのか?
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆。「一つの文では一つのことだけを述べる」の説明をどうにか書き終えた気がする。しかし明日 読み返したら、またまた書き直したくなるかもしれない。ただ一つ言えることは、年内に本を完成させることは不可能ということだ。オラ知らね、じゃなくて 知っている。
11/29 (水) の進歩 サンタナ監督解任
サンタナ監督の解任が決定的となった。名川社長、心変わりが素早い。「9月25日に、同社長はサンタナ監督に来季の監督続投を要請した。『6、7位に終 わっても、この方針は変わらない』と説明していた」(サンスポよ り)。4 位か 5 位に終わりそうなのがまずかったか?
 後任には、望月ヘッドコーチが有力らしい。評判の良さそうな人なので、その手腕を期待しよう。
 日刊スポーツのこ の記事と、スポーツ報知のこ の記事が妙に似ている。友達同士が一緒に書いてのであろうか?

ようやくにして、フキの論文を American Journal of Botany に投稿した。うまくいきますように!
 さらには、胚珠の余剰生産の論文の最終稿を Evolution に返送した。すっきり。

折良く、菊池君から大変ありがたいものを頂戴した。どうもありがとう。今夜はこれで投稿祝いだ。ご両親によろしくお伝え下さい。

「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆。「一つの文では一つのことだけを述べる」という説明を書いている。しかしこれはあくまでも スローガン。鵜呑みにしてはいけない。あまりに生真面目に受け取ると、「ど」とか「どうも」とかいった文になってしまう危険がある。<-- 「どうもありがとう」と書きたい。
11/28 (火) の進歩 名川・小長谷留任、サンタナは白紙?
ベガルタ仙台の運営会社である東北ハンドレッドの取締役会があった。名川社長と小長谷 SD(チーム作りの責任者)の留任が決まったようだ(サンスポよ り)。河 北新報によると、名川社長の留任は「後任の当てなし」が理由らしい。「社内に後任候補はゼロ。外部に人材を求めるにしても、社長の出身母体となれ ば相応の責任を負わねばならず、主な出資企業は人材を出すことに難色を示していた」だと。仙台市も、「(新社長の派遣など)市として直接経営に参加するつ もりはない」とのことである。周りが「集団責任逃れ体制」なのだから、名川社長に昇格失敗の責任を問うわけないか。しかし、こんなんで東北ハンドレットに 未来はあるのか?
 留任が決まった名川社長の初仕事が前言撤回である。九月に、サンタナ監督に来季の留任を要請しておきながら、「昇格を逃し、順位も落ちてきているので、 (続投要請した9月とは)状況が変わってきている。(中略)辞めるにしろ、続けるにしろ、きちんとしないといけない」(河 北新報より)と発言した。白紙に戻すのか?  私自身は、サンタナ監督の留任反対ではある。しかし、名川社長のやり方はいかにもまずい。シーズンは終わっていないというのに、留任要請したり、白紙撤回 を匂わせたりなんて、現場の不信を買うだけである。
 一方、観測気球の辞表を出してみせ、首尾良く慰留された小長谷 SD。その初仕事は、下記の四選手への戦力外通告であった(ベガルタ仙台公式ページより)。

GK 高桑  DF 村上  MF 村松  FW 大柴

村上と村松は予想通り。高桑もありえるかと思っていたが。しかーーし、大柴を戦力外とは何を考えているのか(怒)。献身的な動き・パスセンスといい、一番 頼りになる FW というのに。33 歳という年齢が気になるところではあるが、若い者に負けない体力の持ち主でもある。小長谷、どういう気か?

修論構想セミナー。かとぅのデータは、どちらかというと、蜜量よりも蜜濃度が花齢と共に低下する傾向にあるようだと議論してよいのではないか。 ニッコウキスゲで蜜量が変化したのも、一つの点に引っ張られている感じだし。それと、データをもっと削って良い。絞り込んだ方が議論が明確になると思う よ。どう絞り込むか、考えておくように。
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆。遅々として進まない。
11/27 (月) の進歩 業務復帰
四連休を取ったからといって英気が養われることは全くなく、朝から週末が恋しい月曜日である。でも、週末が来てしまうということは早くも 11 月が終わってしまうということだ。私は、「こないだ 8 月が終わったばかり」という感覚から未だに抜け出せていない。11 月が終わるなんて、理解を超えている。

竹中さんから、「これからレポート・卒論を書く若者のために」へのコメントをいただいた。どうもありがとうございます。暁子のコメントと考え合わ せると、かなり改訂しなくてはいけなさそうだ。はあ。でも頑張ります。
明日、修論構想セミナーをするかとぅのスライドにコメントした。結論を明確にしよう。「蜜量と蜜濃度の両方が変わるのだ」という主張でも良いでは ないか。イントロを上手く書けば、この結論を引き立たせることができるであろう。
11/26 (日) の進歩 サッカー界のかなり長い日
今日の J リーグはいろいろあった。日本中の人が、さまざまな思いを抱いた一日であったであろう。

ベガルタ仙台は、敵地で東京ベルディ 1969 と 1-1 で引き分けた。ボルジェスはとうとう先発から外された。チアゴネーヴィスはとうの昔に先発落ちしているので、ピッチ上のブラジル人はロペスだけとなった。 仙台の今年の敗因を象徴するようである。サンタナ監督は、ブラジル人三人で攻めれば勝てると思っていた。しかし、その戦術が通用したのは開幕当初だけで あった。すぐに研究されてブラジル人は沈黙。そして今日の先発には一人しか残っていない。
 指定強化選手の細川(仙台大学四年)がいきなり先発していてびっくり。木谷・丸山・細川の三人で 3 バックを組んでいた。そして、中田・磯崎・菅井・梁が果敢に攻め上がった。来季に希望を抱かせる闘いぶりだったと思う。

浦和レッズの優勝は持ち越しとなった。FC 東京との闘いを 0-0 で引き分けて終え、ガンバ大阪 - 京都サンガ戦の結果を待つスタジアム。2-2 のまま後半ロスタイムに入ったことは皆知っていたであろう。このまま終われば浦和の優勝が決まる。ところが、大阪が土壇場で勝ち越して、浦和の優勝決定は 持ち越しとなった。おかげて、最終節の、首位の浦和と二位のガンバ大阪の直接対決で優勝が決まるという、絵に描いたように劇的な展開となった。数字的には 浦和が断然有利なのだし、ホームで優勝を決める方が爽快でしょ。

勝者の影には敗者あり。ガンバ大阪の劇的ゴールは、京都サンガの J2 降格を決めるゴールでもあった。京都サポは、「また J2 か」と悲痛に暮れていることだろう。ずーっと J2 の仙台サポは、安定した生活を幸せと思うべきであるのか。

横浜 FC の J1 昇格が決まった。LEOC という強力なスポンサーが付いのたで、強くなるとは思っていた。しかし、今季いきなり昇格を決めると予想していた人がどれだけいたか。
 横浜 FC というと、一人のサポを思い浮かべる。ホーム三ツ沢のバックスタンドアウェー寄り、仙台サポの大集団の中にただ一人座っている人だ。居づらくないのか、よ く平気だなといつも思っていた。でも、気持ちはわからないではない。アウェーのサポ席ではなく「アウェー寄り」の席であり、本来ならばホームのサポが占め るべき場所である。大挙して押し掛ける仙台サポが占有してしまっているのだ。かの横浜サポには、「ここも横浜サポの場所」という思いがあるのであろう。浦和戦でも同じ場所に座るのか、大いに気になるところである。

11/25 (土) の進歩 買い物・卓球・温泉・演奏会
今日は遠出せず、まったり過ごすことにした。買い物をしたり、庭でお茶を飲んだり、卓球をしに行って温泉に入ったり。日が短いので、一日があっという間に 終わってしまうのが不満だ。
夜は、東北大学交響楽団の定期演奏会に行った。生物学科三年生の山脇君・田中さんが出演するのだ(石塚さんも?)。開場五分後くらいに会場に入る と、席はすでに八割方埋まっている。すごく盛況だ。おかげで、席を確保するのに苦労してしまった。演奏は、とても綺麗で感激した。それに生演奏は迫力があ る。また聞きに来よう。どの曲が良かったかというアンケートがあったので、二番目の曲を選んでおいた。理由欄には、「山脇君のソロ」と書いておいた。
今日は、あんのいたずらの止めさせ方を説明しよう。これは、暁子の手法である。

1) あんが、靴下等を咥えて逃亡、私たちとの距離を保ってこちらを見ている。
2) 「いけないでしょ、いけないでしょ」と叱る。
3) あんは咥えたままである。
4) 「いけないでしょ、いけないでしょ、いけないでしょ、いけないでしょ」と続ける。
5) 突然、「ワンッ」と犬の鳴き真似をする。
6) あんはびっくりして不安そうになる。
7) 「いけないでしょ」と言う。
8) あんは、靴下を離してお座りをする。

突然、「ワンッ」を混ぜることが肝要である。

11/24 (金) の進歩 塩竃に行く
今日は休暇を取った。四連休なのだ。天気が良いので、あんを連れて塩竃・松島に行くことにした。こちら方面に出かけるのは久しぶりなので道を間違えるなど して、昼前に塩竃に着いた。寿司を食べてから、卸売り市場を覗いた。もう店じまいの頃であった。今度はもっと早い時間に来ることにしよう。
 松島と塩竃の中間地点にある鮮魚屋に寄った。蟹の味噌汁を無料で食べさせてくれるので、それに惹かれたのだ。活けホタテやシャコを見てむらむらしてしま い、今夜のおかずにと買い込んだ。ブリがあったので、ブリも思わず買ってしまった(私はブリが大好き)。「下さい」と頼んでから産地を聞くと、「愛媛産の 養殖」と言われた。そして、「今は、天然物よりも養殖物の方が美味しい」と力説する。そんなの嘘だと思ったが、夕食時に、やはり嘘であることが判明した。 養殖物は、変な味のする脂の固まりだ。天然物の方がはるかに美味しい。もう、あの店では二度と買わない。今度、秋田に日帰りで出かけて天然物のブリを買っ てくるか。

ここで突然、あんの寝かしつけ方を説明しよう。あんは、人間用のベットで私たちと一緒に寝ている。寝る時間というのに、興奮して走り回っているこ としばしばである。ベットの上を走り回らせておくと、おもらしをされかねない(子犬は、遊んだあとにおしっこをしやすい)。だから、強引に寝かしつけるこ とが必要である。その方法は簡単だ。

1) 私たちがベットに入る。
2) 部屋の電気を消して真っ暗にする。
3) 枕元で遊んでいるあんを、布団の中に引きずり込む。
4) ぐーっと抱きしめる。「押さえつける」という方が正確である。
5) 10 秒間押さえつけると、寝る。どんなに興奮していても 10 秒である。

11/23 (木) の進歩 五試合ぶりの勝利
ベガルタ仙台が湘南ベルマーレに 4-2 で勝った。五試合ぶりの勝利で気分もすっきりだ。
 仙台駅で暁子と待ち合わせてユアテックスタジアム仙台へ。J1 昇格の可能性が消滅したとあって観客が少ない。「たったの」1,0529 人にげんなりである。
 バックスタンド前には、「小長谷留任反対  名川お前もヤメロ」の段幕が出ていた。「“辞任しろ”という声が多ければ辞める」(サンスポよ り)という名川社長であるが、「何人以上だと『多い』のか」という定義がなされていなかった。段幕はかなり多数の声を代弁していると思うのだが。やがて、 この段幕を巡って揉め事が起きた。当局の人間の介入なのか、サポーターの内輪揉めなのかわからない。「名川お前もヤメロ」の部分をめくりあげて隠したり、 元に戻したりを十回ほど繰り返していた。「ヤメロ」の部分だけ半分めくり上げることで決着、そのまま試合開始となった。「小長谷留任反対 」の部分には全く手を触れないので、小長谷 SD はちょっと悲しくなったの(想像)。
 試合は、立ち上がりから湘南に支配されて、仙台に良い所なしだった。ロペスは、密着マークを受けると沈 黙してしまう。前節の柏戦で彼が活躍できたのは密着マークを受けなかったからであると、J2 中に改めて知らしめることになってしまった。こんなロペスを来季の中心に据えるって本気か?  ボルジェスも存在感皆無。まったく役に立たない。なのに何故か、2-1 でリードして前半を終えた。しかし後半開始早々に追いつかれてしまった。後半 19 分に仙台は、ボルジェスと熊林に替えて大柴と梁を投入。ここから仙台は俄然良くなった。大柴と梁が積極的に走り回るのでパスコースが増えた。なんで、始め からこの二人を使わなかったのだろう。そしてロスタイムに、菅井と中島が立て続けに決めて 4-2 となった。仙台は、ロペスに替えて富田を投入。富田が、自分のポジションへと走っていく途中で試合終了の笛が鳴った。富田の闘いは 20 m で終わった。
 中盤に起用された菅井は、攻守に奮闘していた。右サイドバックよりも中盤の方が生き生きしている。間違いなく菅井は、仙台の中心選手になるであろう。大 柴の素晴らしさも改めて実感した。献身的に走り回るしパスも正確。彼の後継者を育てないといけない。中島はプロ入り初の二得点である。来季は仙台に完全移 籍すべし!(現在は、鹿島から期限付き移籍中)

帰宅後、本鮪中トロ・松茸・天麩羅などで豪華祝勝会をした。うまかった。
11/22 (水) の進歩 明日は湘南戦
J2 はまだ終わっていない。ベガルタ仙台は明日、ユアテックスタジアム仙台に湘南ベルマーレを迎え撃つ。残り三試合すかっと連勝して、気分良く終わりたい。そ して、来季につなげる闘いをして欲しい。ボルジェスは、これまでの鬱憤を晴らす活躍をするように。そうしたら高く売れる。明日は、暁子と共に参戦の予定で ある。

かとぅに、データを見せて貰った。データ数が少ない所があって苦しんでいるようだ。データ間に対応をつけることを諦めれば、使えるデータが増える のではないか。そうやって、改めて解析してみてくれ。そして、ウリと思うデータを中心として話を組み立ててみること。他者に訴えかけるストーリーを作るべ し。

東北生態談話会(生態学会東北地区会の会合)で発表予定のみっちーが、スライド原稿を見せに来た。この前のセミナーで受けた指摘を元に解析をやり 直していた。ぐっと良くなったと思う。データの意義が良くわかる。
 みっちーの研究は、食害研究における「物の見方」を与えるものである。この点で非常に意義深い。考察では、「この物の見方を持ってすれば、これこれの問 題を解決できる」という例を示すようにしよう。そうすればますます研究の意義が増すであろう。
 東北生態談話会は、蔵王にある、山形大学の施設で行われる。ロープウェイの山頂駅から歩いて 20 分の所にあり、雪中を歩いて辿り着けた者だけに門戸が開かれている。厳しい会合だ。無論、私は行かない。みっちーの無事を祈っておこう。
28 日に修論構想セミナーをするかとぅを「えっ」と驚かせること致し方なし。私は明日から四連休に入る。研究室に来るのは 27 日の予定である。四日間、今生の別れだ。この日記の更新もしばらくお休みである。

11/21 (火) の進歩 小長谷 SD が辞表を提出
ベガルタ仙台の小長谷 SD(チーム作りの最高責任者)が辞表を提出したそうだ(サンスポよ り)。絶対使命として挑んだ J1 昇格に失敗したのだから、当然といえば当然である。しかし何ともちぐはぐだ。小長谷 SD が連れてきたサンタナ監督が続投し、かつ、小長谷 SD 主導で、来季のチーム作りが既に始まっている。ならば、小長谷 SD は来季もやるべきである。辞めるのなら、サンタナ続投も白紙にし、来季のチーム作りも後任に任せるべきだ。さすがの名川社長も慰留に努めるらしい。
 私は、名川社長に辞めて欲しい。結局のところ、役人感覚のままで社長をやっているようにしか見えないのだ。「“辞任しろ”という声が多ければ辞める」そ うなので、みんなで「辞めろ」と言おう!
暁子の意見を元に、「一つ一つの文をわかりやすくする技術」の章を改訂した。私はこれまで、『日本語の作文技術』にあげられている修飾語の語順の 原則のうちの、「大状況・重要内容を先に」を軽視していた。しかしこれは思ったより重要なようだ。たとえば以下の文。

 決勝点につながる芸術的なパスを萬代に菅井が送った。

この文は、誤解を招かない文ではある。「長い修飾語を先に」という原則に従っているからだ。しかし、下記の語順の方がわかりやすいであろう。

菅井が、決勝点につながる芸術的なパスを萬代に送った。

「菅井が」パスを送ったことが重要情報だからである。しかし、「菅井が」を「誰かが」に替えると、下記の語順でも気にならなくなる。

 決勝点につながる芸術的なパスを萬代に誰かが送った。

「誰かが」を重要情報とは思わないからだ。
 というわけで、「大状況・重要内容を先に」も語順の原則に加えることにした。
11/20 (月) の進歩 論文を片付ける
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆が一段落したので、先送りしていた論文の投稿に勤しんだ。論文投稿を先送りするとは、私も遠くへ来て しまったものだ。食害がある元での最適な種子の大きさの論文を Evolutionary Ecology Research に投稿する準備をしたり、Evolution に返送する最終稿を作ったりした。それにしても Evolution のレフリー、相変わらず不快なやつだ。自分の方が間違っているという発想はないのか?
 「これからレポート・卒論を書く若者のために」の刊行の相談のため、共立出版の信沢さんが来室した。来年の四月に出版したいところで はある。しかし原稿がないと出版は出来ない。出来れば年内、遅くとも一月中に原稿を完成させないと。間に合うか? 年内というのは、残り四試合で勝ち点差 12 という状況になりつつある。

「これからレポート・卒論を書く若者のために」の第4章、「一つ一つの文をわかりやすくする技術」へのコメントを、暁子がさっそく送ってくれた。 どうもありがと。
11/19 (日) の進歩 この世の終わりか
今日も庭仕事に精を出した。隣家の駐車場との境のコンクリートの壁が汚くて、どうにかしようとずっと思っていた。意を決して、今日中にどうにかすることに した。ザ・ガーデンに行って苦悶すること二時間。壁際に横長の鉢を並べ針葉樹を植え、目隠しにすることにした。たったそれだけのことに二時間かけたのかと思えるかもしれない。しかし、色々 あったのである。さらには、針葉樹と針葉樹の間に薔薇用の柵(蔓薔薇を巻き付けるための物)を立て、そこに花鉢を吊り下げることにした。必要な物を買い込 んで昼過ぎに帰宅、まずは、弁当を食べながらイメージを練り固めた。
 その間あんを、庭で遊ばせていた。花壇の所で何かしているなと思っていたら、突然、「ぎゃんぎゃん、ぎゃんぎゃん」と凄まじく鳴きながら、裏庭めがけて 全速で突進して行った。こんなすごい鳴き方は初めてだ。裏には坪庭があり、あんが入らないようにと柵がしてある。しかしあんは、躊躇うことなく全速で柵に 激突、柵を突き破って坪庭に入った。


そして、目隠しの簾をなぎ倒して猛進。


オオモミジの側で倒れた。


「ぎゃんぎゃん」叫びながら、激しくもだえている。折しも昨夜、硫黄島での日米の激戦を描いた映画(「父親たちの星条旗」)を見たところなので、撃たれて悶絶しているアメリカ兵みたいであった。あんの体の側に、花壇の柵が あった。


横幅 40 cm ほど、真鍮製でけっこう重い。私はすっと青くなった。柵に足を挟んでしまい取れなくなったのか。出血して痛みに苦しんでいるのか。暴れているあんを押さ え、傷口を広げないようにしながら足を外すことができるか。救急車を呼ぶか。犬に来てくれるのか。よく見ると、首輪が柵に 絡まっていた。かちゃっと外すとあんは、あっさり立ち上がった。ちょっとしゅんとなっているけれど、怪我はない。よかった。しかし、首輪が柵に絡まっただけでこの世の終わりのような騒ぎになるとは。これからのあ んの人生、どうなるかわからんと思うのであった。あんにしてみると、何かに喰われてしまうと思ったのか?
 ということがあっても、庭仕事は無事に完了した。

11/18 (土) の進歩 終わった
ベガルタ仙台が柏レイソルに 1-2 で敗れた。これで、昇格の可能性が消滅した。

午前中は庭仕事をした。道路から玄関に上がる階段に手すりをつけたので、花を飾ることにしたのだ。手すりをつけるとかえって寂しさが増した気がし て、花が欲しくなったのである。実は昨日、ザ・ガーデンに行って、どういう風に花を飾るか一時間ほど苦悶した。そして、手すりに鎖を渡して花を吊り下げる ことにし、そのための籠・鉢・鎖に季節の花を購入した。で、今日は朝から、鎖を付けたり、鉢に花を植えたりした。ぐっとお洒落になったと思う。大風のとき には、鉢を外しておくようにしなくちゃ。
14:04 に試合が始まった。今日の仙台は非常に良かった。守って速攻という形が良く決まっていた。柏相手に互角の戦いであった。そして前半 37 分、コーナーキックからボルジェスが頭で流し込んで先制した。「ひょっとして勝つ?」と思ったのもつかの間、PK を取られて二分後に同点になってしまった。あーあ。後半になっても互角の展開は変わらない。後半 29 分頃、村上がエリア内で倒されて仙台が PK を得た。ボルジェスにボールをがっちりと渡す村上。ボルジェスに蹴らす気か。前にも PK を失敗しているというのに。「でもまあ決めるのでは」という期待をよそにしっかり外し、勝ち越す機会を失ってしまった。ここで決めていたら勝っていた可能 性が高いだけに、何とも痛い失敗であった。結局、後半 39 分に虚を突くロングシュートを決められ、そのまま試合終了となった。三位に入る可能性が消え、仙台の青春は終わった。なんで急に青春物になるのか。
 もっとも、仙台と三位柏との勝ち点差は、残り四試合で 12 あった(前節が終わった時点で)。仙台の可能性が消滅したことをことさら取り上げることもないのかも。かたや柏は、横浜・神戸と熾烈な昇格争いを演じてい る。勝ち点差 2 の中に、これら三チームがひしめくという希に見る戦いなのだ。仙台が柏に勝っていたら、空気が読めないやつという誹りは免れなかったであろう。
 仙台は、来期もサンタナ監督で望むらしい。大丈夫か? 私は大いに心配だ。仙台は、第三巡以降、苦しむばかりで何の進歩も見せなかった。サンタナ監督は日本のサッカーに適応できるのか? 来期も同じことを繰り返す気がしてならない。さらには、ロペス中心のチームでいくらしい。ロペスが守備をしないせいで、どれだけチームの組織力が低下して いることか。自分がボールを取られたくせに、追いかけることなく立ち止まるロペス。前線に張り出していた熊林が長い距離を走って守備に戻る。こんな場面、 もう見たくない。ロペスを中心にするのなら、彼を一から鍛え直すべきだ。

11/17 (金) の進歩 明日は柏戦
ベガルタ仙台は明日、敵地で柏レイソルと戦う。残り四試合で、三位の柏との勝ち点差は 12 ある。残りの試合に、仙台が全勝し柏が全敗することが、逆転で三位に入る条件である。明日、負けるか引き分けたら昇格の可能性はなくなる。だから絶対に勝 て。延命治療という気もするが。ともかく、23日のホーム戦を望みを持って戦いたい。

「これからレポート・卒論を書く若者のために」の第4章、「一つ一つの文をわかりやすくする技術」がようやく完成した。竹中さん・友蔵・暁子に 送ってコメントをお願いした。どうかよろしくです。
 共立出版から、表紙の図案が早くも送られてきた。ふつうの表紙では世間が納得しないと思うので、今回も派手に行く。「これ論」の表紙は、満員のユアテックスタジアムスタジアムに整列した選手たちである。今度の本は学 部生向けということで、ユースの試合をイメージしよう。宮城スタジアム補助グランドに 整列するとか。しかし、どれだけの方がわかって下さるか疑問でもある。

11/16 (木) の進歩 ああ終わらない
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆に苦悶している。簡単に書けるだろうと思っていた、「一つ一つの文をわかりやすくする技術」の章の執 筆が、終わりそうで終わらないのだ。このところずっとこの章に取り組んでいるのだけれど、奥が深いというか、考え出すとわからなくなるというか。も、げん なりだ。とりあえず NHK ニュース。教育基本法改正問題で、「(野党が)すべての審議に応じない」って、一部の審議には応じるということか?  天下の NHK がこんな日本語を使うから、私の苦労は絶えないのだ。

ひさしの論文セミナー。訪花昆虫種によって、他殖率への貢献度が異なることを示した論文を紹介してくれた。スズメガが偉いようだ。それにしてもア メリカ人は、仲間内の論文しか引用しないのか? 巌佐さんのもモリナガのも私のも引用していない。憤然だ。それに、2006 年の Evolution の論文で、Duncan's multiple range test をやっているのを目撃するとは思わなかった。この test に欠陥があることはずうっと昔に判明したというのに。

その後、修論構想セミナー二つ。「現在の二酸化炭素濃度」と言うところを「そ のへんの二酸化炭素濃度」と言い間違えていた。いたく感動した。プロジェクト X のテーマ曲で、「草原のペガサス」を「そのへんのペガサス」と聞き間違えることに勝るとも劣らなかった。

11/15 (水) の進歩 菅井、萬代、および中田
今日も、おかしな日本語退治に精を出した。いくつかの語を並列するときの作法についてだ。一般には、最後の語の前に「および」「それに」などをつけ、

 菅井、萬代、および中田

という書き方をする(テンではなくナカテンで区切るべきだけれど、こういう書き方をする人はテンで区切る。ここでもそれに従っておく)。英語の、 "Sugai, Bandai, and Nakata" の猿まねだ。数ある猿まねの中でも、「英語の猿まね」を最も忌み嫌う私である。だからというわけではないのだが、最後の語の前に「および」等をつけること は無意味である。「および」等をつけることで、「これから最後の語が来ます」と教える効果がある? 並列の終わりの語を掴みやすくなる? それはないだろ う。以下の文で、「中田で最後なのか?」と一瞬でも迷う読者などいない。

菅井、萬代、中田に期待している。

「中田に」を読み終えれば誰だって、並列が終わったと理解する。となると、違いはこれだけである。

「および」等がある:
最後の語を読む直前に、並列が終わることを知る。

「および」等がない:
最後の語を読み終えてから、並列が終わったことを知る。

この違いにどれだけの意味があるのか? たしかに私は、「次に来る情報を前もって教えよ」と「これ論」でも書いている。次に来る情報が何だかわからない と、読者は戸惑ってしまうからである。しかし、単語の並列を読んでいるときに読者は、並列がやがて終わることを知っている。つまり、「終わる」という情報 はすでに持っている。「何か」で終わることは知っていて、「中田」で終わることを知らないだけだ。「および」等の余計な語を読ませてまで、「中田」で終わ ることを前もって教えることに意味があるとは思えない。

11/25(土)に、東北大学交響楽団の定期演奏会がある(宮城県民会館にて 18:00 開場)。山脇君の所に行って券を買って、みんなで聞きに行こう。

偶然、こんなページを 見つけてしまった。「クラス進化論」という表題の下にさりげなくある、「ダーウィンの進化論を超えて」という書き込みが味わい深い。ページの一番下にスク ロールすると、「このホームページへのご意見やご感想は、受け付けておりません」 (太字は私)という一文があまりに鮮烈であった。
11/14 (火) の進歩 咀嚼の区切りと情報の区切りは異なる
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆快調。今日は、昨日紹介した変なテンのうち方を糾弾した。以下の文を例にとり、糾弾の中身を説明しよ う。

 菅井は希に見る逸材である、と言える。

私は、テンのところで苛立ちを覚える。無用なところで咀嚼の区切りをつけさせられるからだ。「…… 逸材であると」の「あると」は、一つの小さなまとまりである。「ある」と「と」が別々のまとまりであるわけがない。この文に咀嚼の区切りをつけるならば、 「菅井は希に見る逸材であると」の後である。だから、テンをあえてうつのなら(ただし、不要なテンである)「あると」の後だ。

 菅井は希に見る逸材であると、言える。

「ある」の後ろにテンをうってしまうのは、「言える」の中身(「菅井は希に見る逸材である」こと)を明示したいためであろう。つまり、テンをうつことで、 情報の区切り(どこからどこまでが「言える」の中身か)を明示したいのだ。それならば、「」を使えばすむことである。

「菅井は希に見る逸材である」と言える。

情報の区切りと咀嚼の区切りは異なる。情報の区切りの明示にテンを使ってはならない。「」を使うなど、他の方法で明示すべきである。
 注;本に書いたことをそのままコピーすると、1) 日記を書くのが楽である、2) 真面目に見えるという利点がある。

ひさしの論文にコメントした。もうほとんど完成だ。ささっと直して、アブストラクトをつけて、英文校閲に出すべし。
11/13 (月) の進歩 悲しいとーーき
ベガルタ仙台が、サガン鳥栖に抜かれて五位に落ちていたとき。もっと悲しいのは、「落ちても別に関係ない」と諦めている自分を見つけるとき。
 残り四試合で、三位の柏との勝ち点差は 12。得失点差だけは自慢なので、柏が全敗、仙台が全勝すると逆転する。でも、p < 0.0001 という感じだ。今週土曜日の敵地での柏との直接対決(虚しい表現)に必ず勝って、p = 0 とはならずにホームに戻って来い!

今日も、「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆に取り組んだ。並列の区切り方の説明は出来上がった。次に糾弾すべきは、こんな感じ のテンのうち方である。

・萬代の才能を軽く見るな、と言いたい。
・菅井は将来の中心選手になる、と思う。
・中田は自分の役割をわかっているな、という印象を持った。

なんでこんなところにテンをうつのか? 「見るな」は「と言いたい」に、「なる」は「と思う」に、「わかっているな」は「という印象を」に係っている。修 飾語と被修飾語が直結している所にテンをうつなど言語道断!
 なんか最近、おかしな日本語に対する怒りに燃えてきている。世の中を正さねばならんという使命感が沸き立っているのだ!

生態学会の発表申し込み・参加申し込みの締め切りは 11/17 だ。みな、忘れないように。この日までに参加費を送金しないと、参加費が高くなるので注意しよう。

11/12 (日) の進歩 ターミネーター
あん
あんに、このおもちゃを買ってあげよう。中型犬用で丈夫そうだし、長持ちするだろう。
あん
べちゃーっとなって、喜ぶあん。
あん
二時間後。………………。

じゅりが使っていたおもちゃ --- つまりは、じゅりは壊さなかったおもちゃ --- を次々とぶっ壊す。新しいおもちゃもぶっ壊す。木のおもちゃなら大丈夫かと思いきや、かじりとって体積 1/20 に減少。目下、打つ手なし。あん:小型犬種の生後八ヶ月の子犬。

今日も風邪で体調が悪い。一日家にいて、「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆に勤しんだ。いくつかの語を並列するときには、テン (、)ではなくナカテン(・)で区切るべしという解説だ(「菅井、萬代、中田」ではなく、「菅井・萬代・中田」が正しい)。世の中には、テンで区切るとい う間違いが溢れている。ナカテンで区切った原稿を出版社に送ると、ご丁寧にテンに直されてしまう。今日は、世の中の間違いを正すために立ち上がった。
U 19 日本代表残念。決勝で北朝鮮に PK 戦で敗れてしまった。北朝鮮は PK 戦の対策万全だったようだ。日本の選手が蹴る方向をほとんど読んでいた。一方の日本は対策を練っていなかったのではないか。GK 林は全然読めていなかった。

11/11 (土) の進歩 祝アクセプト
余剰胚珠の進化の論文が Evolution に受理された。三大雑誌(Evolution, American Naturalist, Ecology)は久しぶりだ。嬉しい。今夜は祝杯 ……… といきたいところだけれど、風邪をひいてしんどい。後日にしよう。「最終稿を 2007.2.8 までに送れ」とかいてあるけれど、そんなのんびりで良いのか?  ほんとにそうしちゃうぞ。<--- 近頃忙しくて、やるべきことがたくさんある。

温泉部泉入レポート
温泉

そういえば、白骨温泉が入浴剤を入れていたりと、温泉のインチキが問題になったことがあった。そのため、こういう表示をするようになったのか。前向きな姿 勢で書いており立派である。論文執筆にも通じるものがある。

悪い書き方の例
加水:水道水だけでは味気ないので温泉を加えております。
循環・濾過:循環・濾過装置を使用しています。銭湯と同じとお考え下さい。
消毒処理:湯を循環して使っているので、衛生管理のため、塩素系薬剤を注入しています。プールと同じとお考え下さい。

しかし、「入浴剤を使用しています」と書いてある温泉があるのだろうか?

風邪を押して研究室に来たもののしんどい。もう帰ろう。私が弱っているとき、あんの面倒を見きれるのか?
11/10 (金) の進歩 intel 入ってない
液晶が一点欠けていた iMac(intel 搭載) を修理に出した。20 インチのを買うつもりで、間違って 17 インチを買ってしまったやつである。修理の間、以前に使っていた G5(intel じゃない) を使うことにした。この G5 のハードディスクが突然壊れ、買い換えるはめになったのだ。ハードディスクをみっちーが入れ替えてくれたので、今は使えるようになっている。この G5 は 20 インチである。やはり、画面が広々として気持ちが良い。おまけに、PowerPoint や Word の動作が速い。これらのソフトは intel に対応していないため、iMac(intel 搭載) では動きが遅いのだという。それを聞いて決めた。このまま G5 を使い続けよう。「intel 入ってない」の方が良いわ。

今日はこれから、研究室の温泉部の部活だ。秋保温泉に泉入するのだ。無意味に、あんを連れて行くことにする。
11/9 (木) の進歩 徘徊する妖怪
6:04 仙台発の新幹線で東京に行った。国立情報学研究所で、レポート作成法の講義をするのだ。東日本の大学図書館の職員向けである。講義では、良いレポートの例 と悪いレポートの例をたくさん出して話を進めていった。しかし、受講生と私の意見が一致しなくて困った。悪い例のつもりで出したレポートを「良い」と反応 されたりして。私が良いと思う例を「悪い」と反応されるよりは良いか。
 質疑の時間に、『自分が卒論を書いたときは、「タイトルに副題をつけるな」と言われたのですが』という質問が出た。大阪で講義をしたときも同じことを聞 かれた。私は、副題をつけるタイトルを積極的に推奨しているのだ。「取り組んだ問題を明示した主題:着眼を述べた副題」(例:なぜ、ベガルタ仙台は強いの か: 勝利を呼ぶ牛タン定食仮説の検証)という形式のタイトルならば、論文の中身が明確に伝えやすいからである。質問者に、「副題をつけてはいけない理由を説明 されましたか?」と聞いてみた。理由は言われなかったという。やはりそうであるか。私にも理由が思い浮かばない。「副題をつけてはいけない」という教えは 妖怪のように蔓延っている。しかし誰もその正体を知らない、じゃなくて、誰も理由を知らない。この妖怪、私が退治してくれる。
 「学生に勧める本はありますか?」とも聞かれた。むふふだ。『今はありませんが、来年度の早い時期に出来します。私が、「これからレポート・卒論を書く 若者のために」という本を書きます』と宣伝した。「今は私の頭の中にあります」と答えたらモーツァルトみたいでかっこ良かったか。
大急ぎで戻って、みっちーとちのの修論構想セミナーに出た。ちのはもう、修論を書き出して良いであろう。話の筋も使うデータも固まっている。がん ばって文献検索をして頭を練り直し、一挙に書いておくれ。みっちーは、データがたくさんあり過ぎて大変そうだった。データを絞ろう。「これが一番言いた い」という結論を明確にして、それを言うために必要なデータは何かと逆順に考えてみてはどうか。それと中静さんが言っていたように、胚珠や花の運命をス テージごとに辿っていく解析は必要と思う。これを集積すれば、個体としての繁殖成功を出すこともできる。データは豊富だし面白い論文になることは間違いな いので、がんばって頂戴ね。
11/8 (水) の進歩 例文は思い浮かぶのだが
「これからレポート・卒論を書く若者のために」を執筆中だ。テンの打ち方の解説のために色々な例文を考えている。本日のボツ例文。

萬代みたいな人生で菅井は幸せなのかと気に病む。

「菅井は」が、「幸せなのか」と「気に病むの」のどちらに係るのかわかりにくい例である。私としては大いに気に入っている文だ。

かとぅの論文セミナー。人工花を使って、セイヨウミツバチの定花性について調べた論文を紹介してくれた。蜜量が同じ青い花と黄色い花を提示する と、青い花ばかりを訪れるハチ個体と、黄色い花ばかりを訪れるハチ個体に分かれる。蜜量は同じなのに不思議なやつらだ。
明日は早起きして国立情報学研究所に行って、レポート作成指導法の講義をしてくる。終わったらとって返して、ちのとみっちーの修論構想セミナー だ。忙しい一日になりそう。
11/7 (火) の進歩 思いもする因果関係を発見す
世の中には、思いもせぬ物の間に因果関係が結ばれていることがある。思いもする物の間に因果関係を見出すこともある。
 本題に入ろう。あんの躾で、二つのことに困っている。一つは、何でもがじがじ食べてしまうことだ。ぬいぐるみやクッションを囓って中を出し、綿をむしゃ むしゃ食べてしまう。上半身が無くなっている熊ちゃんはけっこう怖い。もう一つの悩みは、うんちの粗相がやたら多いことだ。おしっこはちゃんとトイレです るのに(布団の上でしてしまう時を除く)、うんちは、畳の上とかでしてしまう。しかも回数が多く、一日に 4-5 回もするのだ。その度に粗相の始末をしなくてはならず、げんなりである。せめて、粗相の回数が減ってくれたら。あんのうんちは、ごはんがちゃんと元となっ ている場合が日に 2 回くらいしかない。残りの 2-3 回は、うんちをつまむとふわふわする。ほぼ 100 %、ぬいぐるみやクッションの中身からなるのだ。----------- それはつまり、うんちの半分は、ぬいぐるみやクッションの中身を食べてそれを出すという無駄な行為であるのか!   中身を食べるのを強引に阻止すればうんちの粗相も減るということか。考えてみると、まったくその通りの因果関係である。今日から、中身食いの阻止を実行す る。報告は後日。

祝、U20ワールドカップ出場決定。U19 日本代表対 U19 サウジアラビア代表の試合に 2-1 で勝ち、7 大会連続で世界大会への出場を決めた。最後になってはらはらした試合だったけれど、若者達がやってくれた。個人的に嬉しいこととしては、U19 東北代表の方が U19 サウジアラビア代表よりも強いことが証明され たことである(2005 仙台カップ(現 U 19 が闘った);東北代表 5-2 日本代表)。アジアで強さを示した U19 日本代表の選手と、それよりも強い U19 東北代表の選手がいるのだ。この世代の将来が楽しみだ。
 ちなみに、U19 日本代表の吉田監督と私は同学年であり、高校時代から知っている。当然、向こうは私を知らないが。彼は、國學院久我山高校サッカー部のエースで、私の高校 (距離が近かった)と練習試合をしょっちゅうしていたのだ。U19 日本代表監督という有名人を個人的に知っているのがかなり嬉しい。
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆を進めている。テンの打ち方の解説も、先が見えてきた。
11/6 (月) の進歩 菅井が日本代表かどうかはもめず
今日も、「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆に勤しんだ。日本語の文章表現についてひたすら考えている。長い修飾語の後に文が長めに続く 場合はテンをうつ方がよい(これを参 照)。では、どれくらい長いのが続くとうつべきなのか。それぞれの組で、どちらがわかりやすいか学生に聞いてみた。

日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が送った。
日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が、送った。

日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井がパスを送った。
日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が、パスを送った。

日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が華麗なパスを送った。
日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が、華麗なパスを送った。

日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が芸術的で華麗なパスを送った。
日本代表に選ばれて燃えに燃えている菅井が、芸術的で華麗なパスを送った。

上の二組では、全員がテン無しを良とし、下の二組は意見が分かれた。菅井は日本代表 に選ばれていないという意見は無かった。
 執筆のため、他にもいろいろな例文を考えている。私としては気に入ったのだけれど、使いどころが無くてボツになってしまった例文を載せておく。

幼い頃からこれまでの間ずっと抱き続けてきた世界征服の夢が実現した。

こんな感じで、このところずっと日本語表現のことを考えている。「自分は生物学者ではないのか」とふと思うのであった。

昨夜、テレビドラマ「信長の棺」を見た。がっかりした。もっと面白い話なのかと思っていた。原作に忠実かどうかわからないし、原作は面白いのかも し れない。しかし、原作を読む気がかなり失せたのは確かである。
11/5 (日) の進歩 あんをとっちめる
午前中は、思い立って、窓と外壁の掃除をした。高圧洗浄機(しばらく前に買っていた)を使いたくなったのだ。ウッドデッキに脚立を載せて、吹き抜けの窓の 上の方に挑戦した。しかし届かず。もっと高い脚立がいる。でも、届く部分の掃除は快適であった。これなら、外側の窓ふきは不要だ。サッシに溜まった汚れも 吹き飛ばしてしまった。洗浄機を外壁に噴射したら、茶色い土の汚れが流れ落ちてきて吃驚した。外壁って汚れるんだねえ。外壁の小さなかけらが落ちてきて もっと吃驚した。水圧強過ぎだ。外壁が 0.5 平方 cm ほど欠けてしまった。

まる賛で讃岐うどんを食べてから研究室に来た。「これからレポート・卒論を書く若者のために」の執筆だ。連日の休日出勤。なんで急に燃え出すの か。頑張った甲斐あって、「長い修飾語の後にテンを打つ」理由もわかった(昨日の進歩参照)。
 三時過ぎに、あんと一緒に構内を散歩した。紐を放すとあんは、大興奮であたりを走り回った。興奮が天にまで達したのか、捕まらなくなってしまった。「お いで」をしても、私から 3m の所まで走って来て急旋回、だだだっと遠くに走って行ってしまう。その間、ゴミを拾って食べてますます興奮だ。あったまに来て追いかけ回したくなったが、 しつけ教室の先生の言葉を思い出した。あんに私を追いかけさせないといけないのだ。私が走り出すと、あんも着いて来る。しかし、捕まっては大変と側には寄 ろうとしない。狭い場所に徐々に誘導していって退路を遮断。ようやく捕まえたのであった。とっちめてやった。

天皇杯、仙台 0-1 名古屋。何人の選手に中田が仕事をさせたのか気になる(昨日の進歩を参照)。
 というしょうもない文に隠された苦労。最初私は、以下のように書いた。

中田が、何人の選手に仕事をさせたのか気になる。

「中田が」は「仕事をさせたのか」にかかっているつもりである。しかし、「中田が」「気になる」ようにも取れるではないか。


中田が、何人の選手に仕事をさせたのか、気になる。

ならよいか? でも、二つめのテンが気持ち悪い。「中田が」を文頭に持ってきたかったのだけれど、安直に断念してしまった。すごくウケる内容ならもっと頑 張っただろうが、ほとんどウケないと思うので苦労を厭うのであった。

11/4 (土) の進歩 天皇杯を獲ろう
昨夜、ヤマザキナビスコカップの決勝を CS の再放送で楽しんだ。ジェフ千葉が見事二連覇を達成した。一昔前は、観客動員も実力も J1 の底辺にあり、親会社の内の一つ(JR 東日本)も行政(市原市;当時)もやる気が無いクラブであった。それが、国立の半分が黄色に染まっていた。そして、全員が献身的に走り回るサッカーで鹿島 を凌駕した。まさに、日本中に感動を呼び起こしたことと思う。ベガルタ仙台のサポとしては、中島浩二の活躍に感無量 -------、というより、「思いもしなかったって言うかあ、騙されたって言うかあ」である。中島は、ブランメル仙台(当時)に 1996 年に入団した。しかし、何か頼りない上に「見た目のやる気なさ」(本人は頑張っているつもりらしい)が災いし、2002 年シーズン終了後に戦力外となった。仙台サポのほとんどは、中島のサッカー人生はこれで終わりだろうと思った。彼を拾うクラブなんて無いだろう。ところが ジェフに入った。そして、「今年でクビか」という仙台サポの余計な心配を尻目に、ジェフに在籍 4 年目である。そして昨日の活躍。中島、すごい。
 それにしても、優勝って羨ましい。我がクラブは一度も優勝経験が無いのだ。というわけで、今年の天皇杯に優勝することにした。まずは明日の名古屋戦に勝 利しよう。選手もむろんその気である。超攻撃的サッカーで名古屋に挑む覚悟だ。「臆病に生きるより勇敢に死んだ方がいい」(サンスポよ り)である。確かにそうだ。しかし、「臆病に勝つより勇敢に負ける方がいい」に置き換えると、「そうかなあ」とも思う。名古屋の FW 玉田と対峙するであろう仙台 DF 中田は、「彼だけには仕事をさせない」(サンスポよ り)と語り、他の選手にも仕事をさせるつもりらしい。それは是非とも やめていただきたい。「彼にだけは仕事をさせない」と言いたかったのね。

午前中に、久しぶりに庭仕事をした。花期を終えた巨大コスモスを引き抜いたり、ハウチワカエデやブナの落ち葉を拾い集めたり、花々に肥料をやった り。ぽかぽかと暖かいので気持ちが良かった。
 業者を呼んで、階段横に手すりをつける相談もした。冬が来て階段が凍って転ばない内に、手すりをつけておくのだ。

午後から研究室に来た。「これからレポート・卒論を書く若者のために」を執筆するためだ。「長い修飾語の後にテンを打つ」という説明を書いたのだ けれど、どうして打つべきなのか、その理由に苦しんだ。打つべきなのは明白。しかし、打つべき理由が、わかったようなわからないようなである。
11/3 (金) の進歩 東北大学総長の証明を得る
とある身分証明書。
証明証

ベガルタ仙台のレプリカユニフォームに身を包んだ人物と、後ろから覗き込むキャバリア=キングチャールズ=スパニエル。「下記の者は本学職員である」と証明する東北大学総長。良いのであるな。は たしてどっちを証明しているのか。

今日は休日なので、あんを研究室に連れてきた。牧・みっちー・オンノと対面だ。しかしあんはびびってしまい、近づこうとしない。私の後ろに隠れて シッポを丸めている。じゅりは、知らない人にあったら飛びついて行ったというのに。でもあんは、病院に行くと、医者や看護師には甘えるのだ。わからない子 である。
モリナガの論文を読んでコメントを送った。ふっふっふっだ。モリナガと私だけの秘密にしよう。
ヤマザキナビスコカップの決勝を録画するのを忘れてしまった。晩酌をしながら楽しもうと思ったのに。帰宅して録画して来ようかとも思った。しか し、モリナガの論文コメントを早急に済ませたい。なので録画を断念した。モリナガとヤマザキナビスコで悩みモリナガを選んだのであるが、お菓子の選択の話 しではない。
11/2 (木) の進歩 なんと呼ぶべきか
月初め談話会あった。モリナガを除いて全員が揃った。久しぶりだ。八甲田実験所も今年は閉所したのだと、季節を感じるのであった。博士論文提出・修士論文 提出に向 け、あとはひたすら頑張るのみである。卒研生も、長いようで残りは思いの外短い。びしばしと解析に取り組んでくれ。
 談話会で、「これからレポート・卒論を書く若者のために」を何と呼ぶべきか議論して貰った。「これから論文を書く若者のために」は「これ論」と親しまれ ている。新しい本も書名が長いので、短縮した呼び名が必要であろう。「これ論」のノリで「これレポ」にするか。しかし、「これレポ」は発音がしにくい。か といって「こレポ」も変である。私は密かに、「これポト」はどうかと思っていた。しかし、ポルポト派を連想してしまうので印象が良くない。するとみっちー が、「「これポん」になるのかなと話していました」と発言した。「これポん」!。なかなか良い感じだが、「これからレポート・卒論を書く若者のために」の ことであると想像しにくいという難点がある。何か良い案がないだろうか?  というより、本が皆に受け入れられてから呼び名を考えるのが順序であるか。
その後、ぶっちーの卒研中間発表と、イタポンの博士論文構想セミナーがあった。ぶっちーの卒研は、テーマがはっきりしていて面白い。調べることも たくさ んありそうだ。問題は材料の制約か。ともかくも、マイクロサテライトマーカーを使って、イチジクコバチの近交の程度がわかるかどうか、これが鍵である。実 験頑張ってね。イタポンは、これまでの厚いデータを全部出してくれた。立派な博士論文になるであろう。私は、四章のデータが特に気に入った。イントロをう まく持っていけば、すごく面白い論文になると思う。

明日も休日出勤だ。モリナガの論文を読むぞ!
11/1 (水) の進歩 おめでとう
モリナガが、日本学術振興会の PD 研究員に採用された。おめでとう。来年度からは、九州大学でエコゲノミクスの研究に打ち込むことになる。大いなる飛躍を期待している。
ちの・みっちーと、修論セミナーの方針の相談をした。二人ともデータも揃ってきていて、修論の方向性が見えてきている。セミナーでは、持っている もの全部を出して、皆の意見を聞くようにしよう。そしてすぐにも修論を書き始めるべし。
「これからレポート・卒論を書く若者のために」の「語順の替え方」の章を執筆中だ。私自身の文章がわかりにくいとお笑いなので、一文一文にかなり 気を使って書いている。半年前には「完璧」と思った文章も、読み 返すと突っ込みどころが出てくる。
 今日の悩みは、文を読むときの咀嚼の区切りについてである。読者はふつう、文のどこか途中に咀嚼の区切りをつける。たとえば(菅井と萬代は、ベガルタ仙 台の期待の若手選手)、

 決勝点につながる芸術的なパスを菅井が萬代に送った

を読むとき、

 |決勝点につながる芸術的なパスを菅井が萬代に送った

と、のところで区切りをつけるはずだ。語順が、

 菅井が決勝点につながる芸術的なパスを萬代に送った

だと、

 |菅井が決勝点につながる芸術的なパスを萬代に送った

と区切りをつけてしまう。「菅井が決勝点につながる芸術的なパスを」を一まとめにしてしまい、「菅井が」が「送った」にかかる独立の修飾語とわかりにくく なる。と思って幾人かに聞いたら、

 |菅井が決勝点につながる芸術的なパスを萬代に送った

と、「菅井が」の後に区切りをつける人も少なくないのであった。なら、「菅井が」が「送った」にかかることも明白なのだろうか?
 さらには、

 決勝点につながる芸術的なパスを菅井がこのところ絶好調の萬代に送った

も区切りの付け方が割れた。

 |決勝点につながる芸術的なパスを菅井がこのところ絶好調の萬代に送った

が多数派ではある(含む私)。でも、

 |決勝点につながる芸術的なパスを菅井がこのところ絶好調の萬代に送った

と区切る人もいた。うーーむ、皆さん、どう区切りますか?