これから論文を書く若者のために
究極の大改訂版

酒井 聡樹著 共立出版

若手研究者のお経


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目次
赤字:大改訂または増補した章
青字:中改訂した章
紫字:小改訂した小

第1部 論文を書く前に
 第1章 研究を始める前に
  1.1 論文とは何か
  1.2 学術的意義を問う
 第2章 なぜ、論文を発表するのか
  2.1 なぜ、論文を発表するのか
  2.2 論文は、あなたが得た研究成果の価値を認めてもらうために書く
  2.3 論文を発表しなくてはいけない世俗的理由
  2.4 書くことはためになる
   2.4.1 研究成果の質を高める
   2.4.2 あなた自身を変える

 第3章 論文を書く前に知っておきたいこと
  3.1 論文は学術雑誌に発表する
  3.2 論文は英語で
  3.3 論文の構成の基本
  3.4 論文発表と学会発表の違い

第2部 論文書きの歌:執筆開始から掲載決定まで
 前奏 ズチャチャチャ ズチャチャチャ ♪
  前-1 どこまで研究が進んだら論文にしてよいのか
   前-1.1 現在得ている研究成果で論文になるのか
   前-1.2 研究を続けて、研究成果の質を向上させてから論文にするべきなのか
  前-2 共著者の再確認と著者の順番
   前-2.1 共著者の再確認
   前-2.2 筆頭著者・最終著者・責任著者
   前-2.3 著者の順番
   前-2.4 研究チームが著者となる場合

 1番 結果をまとめて結論出したら 取り組む問題決め直そう
  1.1 どうして、取り組む問題を決め直す必要があるのか?
  1.2 結論と取り組む問題を決める
 2番 構想練ったら雑誌を決めよう 必ずあそこに載っけるぞ
  2.1 学術雑誌が扱う研究分野
  2.2 学術雑誌の注目度と論文掲載の難易度
   2.2.1 注目度の高い学術雑誌に挑む
   2.2.2 論文審査がある学術雑誌にする
   2.2.3 論文掲載の難易度との折り合いをつける
  2.3 出版までの早さ
  2.4 オープンアクセスジャーナルへの投稿
 3番 イントロ大切なにをやるのか どうしてやるのか明確に
  3.1 イントロダクションでは何を書くべきなのか
   3.1.1 どうしてやるのかの説得が鍵
   3.1.2 どうしてやるのかの説得のために必要な情報
  3.2 イントロダクションで書くべき5つの骨子
  3.3 説得力のないイントロダクション
   3.3.1 その問題に取り組む理由を述べない
   3.3.2 わかっていないからやるのか?
   3.3.3 取り組む問題を述べない
   3.3.4 問題解決のために何をやるのかを述べない
   3.3.5 問題解決のための着眼を述べない
  3.4 説得力のあるイントロダクションにするために
   3.4.1 イントロダクションの骨子の練り方
   3.4.2 その問題に取り組む理由を説得するために
 4番 タイトル短く中身を要約 書き手のねらいをわからせよう
  4.1 良いタイトルを付けよう
  4.2 良いタイトルとは
  4.3 タイトルに入れる情報
   4.3.1 取り組む問題
   4.3.2 問題解決のための着眼点
   4.3.3 研究対象
   4.3.4 結論は入れるべきではない
   4.3.5 タイトルに字数制限がある場合
  4.4 良いタイトルの例
  4.5 悪いタイトルの例
   4.5.1 お題目のようなタイトル
   4.5.2 取り組む問題ではなく、問題解決のために行ったことを書いている
   4.5.3 問題解決のための着眼点がない
   4.5.4 情報を詰め込みすぎ
   4.5.5 象徴的なタイトル
  4.6 タイトルをより良くする工夫
   4.6.1 「取り組む問題を述べる主題:着眼点を述べる副題」という形にする
   4.6.2 疑問文にする

 5番 マテメソきちっと情報もらさず 読み手が再現できなくちゃ
  5.1 研究方法の説明を書く目的
   5.1.1 研究方法が適切であることを示す
   5.1.2 読者が研究を再現できるようにする
  5.2 読者に示すべき情報
   5.2.1 実験・調査・観察の対象
   5.2.2 実験・調査・観察の狙い
   5.2.3 実験・調査・観察の方法
   5.2.4 データ処理の方法

 6番 いよいよリザルト中身をしぼって 解釈まじえず淡々と
  6.1 結果の章を書く上で心がけること
  6.2 結果の章で書き示すこと
  6.3 各項目の書き示し方
  6.4 結果の章で書くべきではないこと
   6.4.1 研究方法の説明をしない
   6.4.2 結果の解釈をしない
  6.5 データを図表で示すべきか、本文中に書くべきか
  6.6 複数の結果を示すときの提示順
  6.7 イントロダクションに続いて結果を示す場合の書き方
   6.7.1 行ったこととその狙いを書く
   6.7.2 必要最小限の解釈を書く

 7番 山場は考察あたまを冷やして どこまで言えるか見極めよう
  7.1 考察を書く目的
  7.2 考察を書くのは楽しいことである
  7.3 考察で書くべきこと
   7.3.1 問題解決のために行ったことの結果の検討と、取り組んだ問題への答え
   7.3.2 その問題に取り組んだ理由への応え
   7.3.3 今後の発展
  7.4 各項目を書く順番
  7.5 考察を書くときの注意事項
   7.5.1 結果の章で提示したすべてのデータ等を使って議論する
   7.5.2 結果をまとめた「短い言葉」を使って議論する
   7.5.3 図表を引用しながら議論する
   7.5.4 データ等の足りない点も述べる
   7.5.5 目的を持って文献を引用する
   7.5.6 頭を冷やして書く

 8番 付録を作って本文補完だ 補助的情報まとめよう
  8.1 付録として載せるもの
  8.2 付録を作る上で心がけるべきこと

 9番 関連研究きちっと調べて 引用するときゃ正確に
  9.1 引用の形式
  9.2 文献を引用するときに気をつけること
   9.2.1 正確に引用する
   9.2.2 どの部分が引用なのかわかるようにする
  9.3 その他の注意事項
   9.3.1 引用文献リスト
   9.3.2 文献管理ソフトを使おう
   9.3.3 引用してよい文献と、するべきではない文献

 10番 本文できたらアブスト書こうよ 主要なフレーズコピーして
  10.1 アブストラクトは、本文が完成してから書く
  10.2 世界に向けて論文内容を説明するという意識を持つ
  10.3 良いアブストラクトとは
  10.4 アブストラクトで書くべきこと
  10.5 わかりにくいアブストラクト
   10.5.1 取り組む問題が不明
   10.5.2 問題解決のためにやったことが不明
   10.5.3 結論が不明
  10.6 アブストラクトを書くときの注意点
   10.6.1 問題意識の説明は不要
   10.6.2 着眼点の説明は不要
  10.7 イントロダクションを兼ねたアブストラクトの書き方

 11番 複雑怪奇な図表はいけない 情報減らしてすっきりと
  11.1 本文を読まなくても理解できる図表にする
  11.2 単純な図表にする
  11.3 傾向を伝えたいデータは図に、数値を伝えたいデータは表にする
  11.4 「タイトル+補足説明」という形の説明文を付ける
  11.5 図を作る上での注意事項
   11.5.1 記号・文字・線が見やすい図にする
   11.5.2 説明変数を横軸に、目的変数を縦軸にする
   11.5.3 比較が目的の関連データは1つの図にし、それ以外の関連データは別々の図にして側に並べる
  11.6 表を作るときの注意事項
   11.6.1 データ組みの各要素を横方向に並べ、各データ組みを縦に積み重ねる
   11.6.2 関連するデータはすべて1つの表に組み込む

 12番 文献集めと文献管理は 日頃の努力が大切だ
  12.1 文献情報の収集方法
   12.1.1 新しく発表された論文の情報をすばやく得る
   12.1.2 過去の論文に遡って、関連論文を網羅的に探す
  12.2 文献の入手方法
  12.3 文献管理の仕方
   12.3.1 文献の保管の仕方
   12.3.2 文献の管理方法
  12.4 いつ、文献収集を行うべきか

 13番 完成したなら誰かに見せよう 他人のコメント必要だ
  13.1 なぜ、他人のコメントが必要なのか
  13.2 論文を読んでもらう上で心がけること
   13.2.1 自分では完成したと思う物を読んでもらう
   13.2.2 まずは身内に読んでもらう
   13.2.3 共著者に読んでもらう
   13.2.4 第三者に読んでもらう
   13.2.5 論文を読んでもらいあう友人を作る

 14番 お世話になったらお礼を言わなきゃ 1人も残さず謝辞しよう
  14.1 なぜ、謝辞を述べるのか
  14.2 誰に対して謝辞するべきか
  14.3 謝辞の述べ方
 15番 最後の仕上げは英文校閲 英語を磨いて損はない
  15.1 英語が悪いことの実害
   15.1.1 読者に伝わらない
   15.1.2 リジェクトされやすい
   15.1.3 生涯の恥
  15.2 誰に、英文校閲してもらうべきか
   15.2.1 理想的な相手
   15.2.2 現実的な妥協案
   15.2.3 英文校閲業者に頼む場合の注意点
  15.3 いつ、英文校閲に出すのか

 16番 いよいよ投稿ファイルを確認 ネットにつなげて慎重に
  16.1 投稿規定と最新号をよく読む
  16.2 投稿手段
  16.3 送付するもの
   16.3.1 添え状のファイル
   16.3.2 本文全体を一まとめにしたファイル
   16.3.3 図・写真のファイル
   16.3.4 付録のファイル
   16.3.5 投稿料
  16.4 いざ、投稿!
  16.5 プレプリントサーバーへの登録

 17番 いつまで経っても返事が来なけりゃ 控えめメールで問い合わせ
  17.1 原稿受け取りの問い合わせ
  17.2 論文審査進行状況の問い合わせ

 18番 レフリーコメントなるべく従え できないところは反論だ
  18.1 論文の審査結果
  18.2 担当編集委員およびレフリーのコメントの完全理解
  18.3 一旦リジェクトの場合:同じ学術雑誌に再投稿するべきか
  18.4 論文の改訂を始める前に
   18.4.1 改訂をする上での心がまえ
   18.4.2 改訂の際に守るべき約束事
  18.5 コメントへの対応の仕方
   18.5.1 受け入れるべきコメント
   18.5.2 受け入れるべきでないコメント
   18.5.3 改訂部分がわかるようにしておく
   18.5.4 全コメントに対応して改訂した後、改訂稿全体の整合性を確認する
  18.6 改訂内容を説明する手紙
   18.6.1 改訂内容を説明する手紙の形式
   18.6.2 改訂内容を説明する手紙を書く上で心がけること
  18.7 改訂内容の説明の仕方
   18.7.1 「冒頭でコメントへの返答+続いて補足説明」という形で答える
   18.7.2 解消しにくい問題点を指摘されても、肯定的な姿勢で答える
   18.7.3 謙遜の美徳は禁物
   18.7.4 曖昧なコメントにも具体的に答える
   18.7.5 異なるレフリーから同じ指摘を受けたときは、同じ説明を繰り返さない
   18.7.6 改訂した文章を、説明文中で長々と繰り返さない
   18.7.7 感情的にならない
  18.8 改訂稿の仕上げと返送
   18.8.1 英文校閲に出す
   18.8.2 さあ返送!

 19番 リジェクトされても挫けちゃいけない 修正加えて再投稿
  19.1 リジェクトなど気にしてはいけない
  19.2 さあ、再投稿しよう

 20番 このうた歌えば必ず通るよ 自分を信じてがんばろう
 アンコール 論文出たなら宣伝しなくちゃ 論文抱えて出かけよう
第 3 部 論文を書き上げるために
 第 1 章 効率の良い執筆作業
  1.1執筆に向けての心がまえ
   1.1.1 研究成果がまとまったらすぐに書き始める
   1.1.2 論文を書き上げるまでは執筆に没頭する
  1.2 執筆作業の進め方
   1.2.1 論文の構想を練る
   1.2.2 執筆期限を研究指導者に誓約する
   1.2.3 関連文献を徹底的に集め、読む
   1.2.4 論文の構成を完璧に決める
   1.2.5 ともかく一度、一挙に全部書いてみる
   1.2.6 書きやすい章から仕上げにかかる
   1.2.7 論文を部分放置して頭を冷やす
  1.3 執筆を進める上での注意事項
   1.3.1 日本語で構成を練り、いきなり英語で書く
   1.3.2 関連した論文を手本にする
   1.3.3 執筆に行き詰まったときは、1人で悩まず誰かに相談する
 第2章 なかなか論文を書けない若者のために
  2.1 なかなか論文を書けない理由
   2.1.1 書く意志が弱い
   2.1.2 自分の研究成果の価値判断ができない
   2.1.3 論理力・文章力に問題がある
   2.1.4 研究指導者に恵まれない
  2.2 先送り症候群
  2.3 論文を書き上げるための対処法
   2.3.1 絶対に書き上げるという強い意志を持つ
   2.3.2 研究成果の価値判断:研究指導者を信じなさい
   2.3.3 論理力・文章力:他者の目で見られるかどうか
   2.3.4 論文書きの指導をしてくれる人を探せ

 第3章 修士論文・博士論文は、初めから投稿論文として書こう
  3.1 なぜ、初めから投稿論文として書くべきなのか
  3.2 「初めから投稿論文として書く」とはどういうことか
   3.2.1 投稿論文で用いる言語で学位論文も書く
   3.2.2 投稿論文として通用するデータだけを載せる
   3.2.3 無駄な情報を削り簡潔に書く
   3.2.4 論文の形式を、投稿しようとしている学術雑誌の投稿規定に合わせる
   3.2.5 その他の注意事項
  3.3 修士課程を修了して就職する方へ
第4部 わかりやすく、面白い論文を書こう
 第1章 わかりやすい論文を書こう
  1.1 何のために書くのか
  1.2 わかりやすくすることに全力を尽くせ
  1.3 作文技術を身に付けよう
 第2章 面白い論文を書こう
  2.1 こんな論文はつまらない
   2.1.1 わかりにくい
   2.1.2 取り組んだ問題に研究意義がない
   2.1.3 説得力がない
   2.1.4 結果がつまらない
   2.1.5 独創性がない
  2.2 面白い論文の条件
   2.2.1 必要条件
   2.2.2 さらなる条件
  2.3 あなたにとってベストの論文をとにかく書こう

付録の部 論文の審査過程
  1.1 学術雑誌の編集に関わる人たち
  1.2 論文の審査過程
   1.2.1 投稿
   1.2.2 いきなりリジェクト
   1.2.3 レフリーへ
   1.2.4 レフリーによる審査
   1.2.5 レフリーによる審査報告を考慮した、担当編集委員による評価
   1.2.6 審査結果の通知
   1.2.7 改訂稿の返送
   1.2.8 アクセプト