近況報告2010年分

 

十年は一昔(中略)ああ今日はお祭り 2010/12/26

・すべらない話。やっぱり途中で飽きてしまうのだ。映画を見通すのさえしんどいという、私の飽きっぽい体質のせいなのだが、それにしても規模が大きくなりすぎてやや食傷気味。

 ・もっとも、最近は「超おもしろい番組」としてではなく、「芸人さんのお祭り」として見るようにしている。期待値をあまり上げず、そのくらいの感覚で見るのがちょうどよいと思う。

 ・M−1、遂に笑い飯優勝。下馬評では、何も考えず「最終回なんだから、結局笑い飯が優勝でしょう」とか、「笑い飯を勝たせるつもりなんでしょう」とか言った、知った風なコメントが多く散見されていた。多分そういう人たちは「ほらね、言った通りだ」的なことを考えているのだろうと思う。そんな単純なことでは決して無い。

 ・私としては、同じスタイルにこだわって9年連続決勝に行き、優勝をしてしまったというところに、並外れたパワーを感じている。R−1であべこうじさんが勝ったときと同じような感想だが。

 ・個人的には、最終決戦でマリリン=モンローのネタをやったとき、優勝していても良かったと思っている。

 ・最近世界史の勉強をしている。文系なのに世界史をやっていない(=文転した人間なので)ことは、やっぱりまずいと思ったからなのである。

 ・クイズをやっていると、よく「○○とくれば△△1択(=答えは△△しかない)」というような表現を耳にする(例:ポーランドの眼科医はザメンホフ1択)。こう言えるような知識は、日本史より世界史の方により多いような気がする。どっちかというと日本史は2択になりやすい。地理は・・・勉強したこと無いので分からない。

 ・某サイトのクイズの解説が、ウィキペディア引き写しまくりなことにびっくりした。しかも引用したことを断っていない。だったらリンクをはるだけでいいのではないか。


負ける気せんね 2010/11/15

・白鵬63連勝に。私は白鵬の連勝を止められるのは、関脇・鶴竜あたりではないかと考えている。元気があれば日馬富士もあり得るのだが、ここんところ調子が良くないようで。いずれ、普通に考えればこの二名が止める候補だろう。ただ、それでも負けるような気がしないのだが。

 ・『漢文法基礎』(増進会出版社)が講談社学術文庫としてついに復刊! で、3週間くらい前だったが購入。

 ・思えば、教員になった頃、漢文読解の訓練を受けたことのない私は、この本を貪るように読みまくった。私が購入してから、ほどなくこの本は絶版。その後、古本などで20000円を超えるすさまじい価格がつくようになった。

 ・著者が加地伸行氏であろうことは、かなり噂になっていたが、本文の内容から見ても間違いないだろうと思っていた。関西の大学に勤めており、高校で教えた経験もある点。かなり早い時期から白川静を学界最高峰と明言していた点、文学史の説明内容や若い人向けの文章を書くのを好む点も、加地氏を著者とするのに矛盾なかった。

 ・この本をきっかけにして漢文法に知りたいことがどんどん湧き起こり、後に『漢文入門』(岩波書店)、『漢文基本語辞典』(大修館)、『漢文を読むための助字小辞典』(内山書店)、『漢文法要説』(朋友書店)、『中国古典読法通論』(朋友書店←高すぎ)、『漢文解釈辞典』(国書刊行会←これも高い)、『漢文文法と訓読処理』(二松学舎大学)、『仏教漢文入門』(大蔵出版←これだけまだ読んでない)などなど、とにかく漢文法を詳しく知るためならと、買いに買いまくり、読みまくった。どれも信頼度の高いと評価されている書である。『漢文法基礎』を読まなかったら、そういう本に手を出すことはなかったかも知れない。

 ・しかし、最初と最後はなぜか『漢文法基礎』を読み直してしまうのである。そういう本なのである。何かこう、私淑したくなる本、とでも言えばいいのか。全然分かりにくい感想説明であることは分かっているが、そうとしか言いようがない。

 ・そしてついに復刊。すべての国語教師は必読の書。何度読んでも発見がある。知りたいことがすべて書いてあるわけではない。が、調べようと言う気にさせる(おれだけか?)良質の啓蒙書。

 ・にしても、やっぱり参考書は文庫本で復刊すると読みにくい。これは『古文の読解』(小西甚一・ちくま学芸文庫)などでも感じた。なぜ元の装丁のように復刊できないのか。


ミラクルファイトで ときめきブルージーン 2010/10/7

・いろいろ調べていて知ったシリーズ! よく大学入試の出題ミスがニュースになるが、保育士の国家資格の試験では、出題ミスが恒例のようである。特にニュースにならないのは何故?(http://hoyokyo.or.jp/exam/pasttest/

 ・ノーベル賞の受賞。ニュース後、同居している化学教諭がパソコンにかじりついたおかげで、私もだいたいすごさが理解できた、つもりになった。ただ、パラジウム触媒を使う手法自体はヘック反応としてヘック(今回同時受賞した人)が開発しており、むしろホウ素化合物を使ったところが鈴木カップリングの画期的なところなわけで、それを紹介しているテレビニュースは、今のところ無いようだ。

 ・勤務校の芸術鑑賞。今年は寺内タケシとブルージーンズ。ギターテクニックは十分楽しめたが、感動をやや入れているところがちょっと。生徒のノリは私が今まで見てきた芸術鑑賞のなかで最高。林家木久蔵(初代)より盛り上がった。

 ・教員をやっていると、芸術鑑賞として毎年何らかの舞台を見ることができる役得がある。そういうものの中でも、特に高校生向けにアレンジしたりしていない舞台が面白い。下手に高校生を意識して、今風のアレンジをしたり、体験コーナーを設けたりするのは、見ていてあまり面白くない。不遜な言い方かも知れないが、教員も生徒も楽しませてこそ、真の芸術鑑賞だと思う。

 ・エレキを取り巻く歴史を演奏するコーナーで「夜空の星」の演奏。坂崎幸之助氏が「J-pop school」のCDで取りあげた大変重要な曲。本人の(といっても当時のメンバーは寺内氏ひとりだが)演奏で聴けた僥倖。

 ・かつて「激辛数独6」を解いた。時間の無駄(特に読書時間を圧迫)なので、もうやめようと思っていたが、つい「ナンプレ超上級編23」を買ってしまい、今77問目まで進んでいる。で、「ナンプレ」と「数独」の違いは、「Remote Pair」や「浜田ロジック」を使わせるか否かの違いのような気がやっとしてきた。「激辛数独6」は難問でも対角線までの解法で概ね解ける。しかし、「ナンプレ」の難問はどうしてもそれだけでは解けない(例:067や076はRemote Pair、075は浜田ロジック)。この本解き終わったら、本当にナンプレは卒業。のつもり。

 ・卒業のつもり、といえば、禁煙の話題がだいぶ下火になった。この10月1日というのは、タバコに関する利権構造が大きく変わる転換点として重要なのだ。そのくらい小論文で書ければ絶対合格するはず。


2位か3位か 2010/9/23

・ちょっとだけ思うことを。

 ・私が小学生だった頃の相撲の本には、連勝記録として1位双葉山69、2位谷風63、3位初代梅ヶ谷58、4位太刀山56、5位大鵬45・・・という表が掲載されていた。当然、小学校低学年の私は、そんなのを何となく暗記していた。大方の日本人も同じような幼少期を歩んだことだろう。

 ・千代の富士が53連勝になるかならないかのころから、引分・預りなどを挟む谷風・梅ヶ谷・太刀山の記録は顧みられなくなった。これら記録が大正以前であることも相まって、それ以降は「昭和以降の連勝記録」という便利な言い方が発明され、めでたく千代の富士が2位となった。

 ・白鵬が58連勝となったので、興味を持って「梅ヶ谷に並んだ」というニュースがないか探したら、果たして存在した。連勝をニュースとして扱う価値を出すためなら、いったん封印したはずの梅ヶ谷でも持ち出してくる、ということか。

 ・ま、「昭和以降の」などという不自然・強引な語をつける必要が無くなるように、白鵬関にはぜひ63連勝以上してほしいところ。69連勝以上しないと今度は「6場所制度になって以降最高記録」などという変な修飾語がつくかもしれん。というか、多分じきにつくと思う。

 ・気になる話。よくニュースで「慎重に捜査を進めることにしています」という表現があるが、慎重ではない捜査などあるのだろうか?


森高「朝起きてポカリスエットいとをかし」糸井「お見事」森高「恐縮です」 2010/8/26

・暑さ寒さも彼岸まで。なんつー不愉快な言葉か。暑さが終わるまで遅いっつーねん。珍しく今シーズン通してポカリスエットを2本も飲んでしまっている。

 ・梨元勝氏逝去! 実は私も「恐縮です」と言われた人間の一人である。大学時代、「炎のチャレンジャー」に出たとき、氏が偶然にも隣の席にお座りになったのである。そのときは本当に謙虚なお人柄の方だったと記憶している。ご冥福をお祈りする。なお、梨元氏が「炎チャレ」に出演した旨は、ウィキペディアなどにも書いてあるようである。

 ・そのときは林家ペーさん、飯島愛氏も出演していた。のべつ幕無く写真をお撮りになっていた(そのときパー子さんは体調を崩していたと言うことで、同席なさっていなかった)。よって、わたしはペーさんの被写体にもなった経験もある、ということになる。ちなみに、飯島愛氏は、元ヤンの気の良いねーちゃん、といった雰囲気。とにかく体型のきゃしゃな方だという印象であった。

 ・そういえば、「アタック25」に3回、「炎のチャレンジャー」に4回も出ている私は完全に朝日っ子である。なのに「タイムショック21」には全く食指を動かさなかった自分を褒めてあげたい。

 ・高校生クイズ放送迫る。ただ、公式サイトを見ても、放送開始が9/3の19:56であることは分かるが、放送終了が何月何日の何時なのか分からない。日テレ番組表にもまだ掲載がない。


あいたいときにあなたはいない 2010/8/4

・こういう仕事をしていると、勤務校の「同窓会名簿」というのを見ることがある。また、大学の学科卒業生名簿も、何年かに一回届けられてくる。

 ・そこには、必ず「物故者」を表すマークが付いている。( )で名前を囲んでいたりしている場合もある。しかし、どう考えても明らかに存命でないような年齢の人が、物故していないことになっている場合がある。まあ、同窓会名簿などそんなもんである。

 ・113歳の人が亡くなっていたことに区役所で気付かなかった、ということがニュースでデカデカと取りあげられる意味が分からない。考えても見て欲しい。区役所・市役所・役場の普段の「地域住民への接し方」から考えてみれば、死亡届の出ていない人の死亡など、職員が知りようがないことくらい、普通の感性を持っていれば想像が付くはずである。だから、あのようなニュースを見たときの反応は「そりゃそうだろ」が正しい。必要以上に怒ってみてもしかたがない。普段からこの状況を想定して怒っていた人はいいけど。

 ・某外食産業のトップは「人と人とのつながりが必要だ。職員と地域住民の方が普段から対面で接していればこういうことは起こらない」と、某情報番組で話していた。そんなことをする余裕が役所にあるのかそもそも疑問だが、たとえ職員がフレンドリーに接しようとしても、住民の方で拒否することは十分あり得る。スネに傷持つ場合はなおさらだろう。

 ・もっとも、現状に合わない住民票など山ほどあるだろうから、それを本当に全部調べるのかどうか。そんなことしたら社会はぐちゃぐちゃになること必至。だから厚生労働省も「110歳以上の人」にしぼって再確認するよう命令したみたい。

 ・大してニュース性もない事件(ですらない)と思うのだが、これだけ大きく取りあげられるのを見ると、何か別の事件から目を逸らさせようとしているのではないか、という疑念も湧く。役所としては大変な仕事が増える大きい出来事だろうが、私には全くどうでも良いニュース。だからこそ、明日から新聞の投書欄を楽しみに待とう。この件についてどんな意見が載るのだろうか。


臨床は僕のローリングストーン 2010/7/30

・森毅逝去! まだ82歳だったとは。私が教員になった13年前辺りは、国語の教科書にもよく文章が掲載されていたが、文が分かりやす過ぎて問題作成が全然できなかったのを思い出す。

 ・数学エッセーでは矢野健太郎氏を貪り読んだ(と言っても新潮文庫を全部集めたくらいだが)私は、森毅氏をずーっと読まずにいた。軽妙なエッセーが人気の森氏だが、正直言って、あそこまでエッセーで持ち上げられる必要もないと思う。むしろ講談社学術文庫の数学著書こそ読むべき。エッセーが面白いと言うことは、数学の歴史を語らせたら面白い、ということに他ならない。数学の歴史を面白く語れる数学の先生(高校の教師とか)が、今こそ求められている。その意味では参考になる本が多い。 

 ・森氏で一番印象に残っているのは、テレビ朝日「おどろきもものき二十世紀」という番組のコメンテーターを何故かしていたこと。特にキャンディーズの特集のときには、何一つ言葉を発せず、なんでそこにいるのか、全く理解できなかった。にしても、あの番組は面白かった。

 ・最近の最大のニュースは、誰が何と言ってもやはり「北山修 最後の授業」であろう。正直言って、重松清との対談はどうでもいいので、授業そのものを完全版でもっとたっぷり見たかった。どうせNHK出版から本を出すのだろう、と思って検索したら、なんと「みすず書房」から既に出版されているとのこと。何としても手に入れなければ。

 ・ウチの嫁が北山さんの歌っている姿を聞いて「この人歌うまいね」と言っていた。なんと失礼な! ま、私と同世代の人間は一般的に北山さんを知らないだろうから仕方がない。「おれは貧しいキツネさん」でドキドキする34歳の私の方がどうかしている。

 ・きたやまおさむ氏関連のどうでもいい話。所ジョージの昔のネタに、「花びらの白い色は 花びらの色」というのがあった。深い。


阿武松じゃあるめえし 2010/6/28

・名古屋場所開催に待った!を踏まえたタイトルではある。

 ・キリ番という概念が好きではないのだが、ごくまれに気になることがある。今日はその2回目となる出来事があった。ものすごく久しぶりに見た今日の「笑点」が、偶々第2222回であったというお話。ま、それだけだけど。

 ・「すべらない話」、かなりパワーダウンしていると感じるのは私だけ? ただ私が好きではない方向に進んでいるだけかもしれないのだが。今更初期の形には戻れないかも知れないが、やはり6人くらいの精鋭でいいんじゃないのか。観客風のゲストもいらないし。「笑いで感動」みたいな雰囲気も大嫌いだし。「姉が、レズです」で大笑いしていた、あの雰囲気はもう無理だよなぁ。

 ・ちなみに、今回の観客の紹介のとき「この放送は2010年6月6日に収録されたものです」とあった。誰か逮捕された人がいたっけ、と思い、佐ノ山親方?と一瞬思ったが、篠山紀信だった。はじめから呼ばなければよかったのに。

 ・アタック25のHPに、パネルの取り方のレクチャーがあるのを今日知った。初級編と上級編があるのだが、実戦的にはこの中間くらいの難易度が重要ではないか。多分始まったばかりだと思うので、今後に期待したい。

・具体的には、中盤のしのぎ方、アタックチャンスのパネルの抜き方など。ま、パネルの取り方を突き詰めてしまうと、「不利なときにはボタンを押さない」という戦術に行き着いてしまうので、スタッフとしては微妙なところだろうけど。


近況報告 2010/6/23

・部活の合宿・大会・学校祭と、6月は休みのない週末だったが、やっと日曜にお休み。

 ・ということで、中古メチャ安で買ったDVD「オペラは踊る」(マルクス三兄弟)をやっと視聴。まず、これが1935年にできていたことに驚く。映画としての完成度は高い。見終わった後の爽快感(というかカタルシスというかオモロカッタという感じというか)もしっかりとある。作り込んでいて、2回目また見たいなぁ、という気にもなる。

 ・にしても、ハーポのハープとピアノは絶品。チコのピアノも。

 ・見た目で勝手にグルーチョが長男だと思ってしまっていたが、調べたら全然違っていた。横山ホットブラザーズみたいなもんか。

 ・まったくどうでもいい話。一番最近作った問題は「『やまだかつてないWink』で、山田邦子は相田翔子・鈴木早智子どっちのつもりだった?」。良い2択を作りたい、という思いが完全に空回り。

 ・良い2択、ということで言えば、かつて「第8回高校生クイズ」に2択が多いことを指摘しておいたが、第5回ウルトラクイズにも2択が多い。で、こっちの方は伝統的な2択、つまり「意外な方が正解」という法則に則っているものが多い。一応指摘しておく。


セリーグとパリーグが闘うからだよ 2010/5/25

・NHK教育「となりの子育て」をよく見ている。こないだは、からだの悩みを子供が語るという内容。そこで、「ちんちんに毛が生えた」という、NHKにはあるまじき不適切な発言が何度も出た。 

・一応解説しておくと、「ちんちん」という語は放送上ふさわしいと思う。問題は「ちんちんには毛が生えない」という事実である。生えるのは周りだ。日本語は正しく使いましょう。


高校生クイズについて など 2010/5/10

・「かわいいかくれんぼ」という歌。「どんなに上手に隠れても 黄色いあんよが見えてるよ」。黄色いあんよが出ている状態のどこが上手に隠れているというのか。

 ・「おかあさんといっしょ」の「ぱわわぷ体操」。せっかくおにいさんが変顔をするシーンが何度かあるのに、どれも顔面のアップを抜かないのは、改めるべき。

 ・高校生クイズの話題がそろそろ出始めている。第28回は昔のクイズ決定戦的難問、第29回は十数年前の大学的難問、今回はどの辺の「難問風問題」を出題するのだろうか。

 ・超進学校を残そうとする露骨な予選が一昨年から行われてきたが、残したいチームを残すためのワザは、高校生クイズの伝統的手法である。今に始まったことではない。これは確認しておいた方がよい。

 ・こういうことはかなり古くから行われている。あくまでも予想でしかないが、例えば第7回と第8回では、東大寺学園を残そうとする力が途中まで働いているように見える。第7回は準々決勝でのルーレット敗者復活。操作のできるタイプの敗者復活は怪しいと思った方がよい(第5回や第9回、第10回の場合は仕込み無しと考えることができる)。

 ・第8回では、全国大会1回戦で「倶利伽羅峠」の問題が出た。東大寺は富山工専とペアであり、この問題は明らかに富山県の人間に有利な問題であった。

 ・大前氏のブログなどによると、第6回で関東大会の不正行為っぽいことがあったことに福留氏が激怒したとある。この回のカラオケ敗者復活は、どうも関東地区から優勝チームを出さないための仕込みだったのでは・・・は考え過ぎか? 

 ・ウルトラクイズでも高校生クイズでも、あまねくクイズでは、アンフェアに見えてしまうことが命取りになる。ウルトラクイズは挑戦者の得意・不得意の分析を細かくできるし、基本的に負け残りのルールであるから、アンフェアに見えないような演出は可能になっている。逆に高校生クイズでは、誰かに有利な展開にしたいんだろうなあ、というスタッフの心情がどうしても露骨に透けてしまう。ま、そこまで細かく番組を見てねーだろ、という制作側の思いもあるかもしれないが。

 ・とは言え、ウルトラクイズでも「多分この人をこのチェックポイントで落としたいんだろうなあ」ということが偲ばれる問題選定が、まま見られる。そういう辺りはまた今後詳しく。

 ・関係ない話。クイズ問題を作ると、そのネタに関することを、一応インターネットでも検索をかけてみる。そうすると、大概ウィキペディアに掲載されていて、ガックリくる。そんな経験はないだろうか。


文芸的な、余りに文芸的な 2010/4/22

こういう本が出た。わたしもほんの少しだけ(島木赤彦と斎藤茂吉の部分)原稿を提出した関係で、タダで本をもらえた。高校の教諭がすべての原稿をものした、というのが売りで(実際は結構直しも入っているが)、思ったより良くできている。ただ、「森鴎外」という表記はいただけない。

 ・この原稿依頼の直後(去年の5月頃)、或る方から「赤彦全集」「齋藤茂吉全集」を戴ける、という僥倖に出会った。「柳田国男全集」も戴いたが、こちらは柳田執筆の教諭に今も貸し出し中である。

 ・で、茂吉の歌をじっくり読んでみる機会を得た。それまでは何となく嫌いな歌人だったが、特に晩年の歌は大らかで、落ち着いていて、たいへん良いのである。これは国語教諭として大きい発見であった。同じような経験は、与謝野晶子の晩年の歌を読んでいたときにも感じた。

 ・若いときは鋭い感覚のみで正鵠を射てしまうが、年を経ると落ち着き、かつ奥深い表現が可能になる。私もそんなクイズ問題を作れるようになりたいものである。ん、何か間違った感想だな。


「何回目の挑戦だい?」「6回目です」  2010/2/24

・R−1ぐらんぷり、あべこうじさんの優勝。めでたい。ご本人のおっしゃる通り、漫談で勝つのはかっこいい。

・あそこまで正統派の漫談というスタイルで、何度も出て既視感もありまくりの中、優勝するというのはすごい。しかも今回のルールだと、2回同じスタイルのネタをしなければいけない。一人コントならキャラを変えたものができるが、頑固にあのスタイルの漫談だけで2本勝負するのだから、やっぱりすごい。

・1本目のネタで愛人ギャグを入れていたので、2本目でもここぞというところで使うのかな・・・とM−1チックなことを想像していたが、そんなことは全くなかった。ほんとにすばらしい。

・R−1で勝つには、「ちょっとだけむかつく」キャラの確立が重要なのだろうか。そういうネタが多かったように思う。

・にしても、審査員の人選は、本当に正しいのだろうか? もっとも、或る程度年配の人でなければならないと思うので、選択もむずかしいところ。でも、あまり年配過ぎるのもどうなのか。ということで、私が人選していいのだったら、この7人。

・敬称略で。渡辺正行orラサール石井、内村光良、関根勤、笑福亭鶴瓶、木村祐一、間寛平、志村けん。いずれも、いまだ現役で舞台などで闘っている人を選んだ。

・タイトルは、第10回ウルトラクイズのどこかのやりとりから。


チャッチャラッチャラッチャー 新聞によりますと 2010/2/13

・今日の朝日新聞の「天声人語」から引用。

(引用)・『ベルリッツの世界言葉百科』には「この一語の英訳が違っていたら原爆投下はなかったかもしれない」とあるそうだ。鳥飼玖美子さんの『歴史を変えた誤訳』に経緯が詳しく書かれている。(引用ここまで)

・なぜ『ベルリッツの世界言葉百科』そのものにあたらなかったのか。「とあるそうだ」とは何なのか。全国紙の一面の記事の文章に、よく孫引きができるもんだ、と、まずは呆れた。

・『ベルリッツの世界言葉百科』(新潮選書)はブックオフで105円だったので即買いした本。なので、私が代わりに原典にあたってあげた。

(40ページから引用)・「もしたった一語の日本語を英訳する仕方が違っていたら、広島と長崎に原爆が投下されることはなかったかもしれない。」(引用ここまで)

・やっぱり言いまわしが微妙に違う。引用のルールに全くもって反する。つーか、この文脈で『ベルリッツ』を紹介する必要性は全然無い。つーか、書名で字数を稼いでるだけじゃん。

・読書感想文によくあるパターンは、本の一部の内容をひたすら書き連ねるというもの。最近の天声人語にはその手合いが多い。要は、コピペで作ったレポートのレベル。だから、私はいまだに「国語の力を付けるには天声人語を読め」とか「天声人語を要約せよ」などという教育関係者は、絶対に信用しないことにしている。要約するほど内容が無い文章なのだから。


週末はベンツでゴルフ通い うらやましいじゃねえか君 2010/2/4

・このところ模試の監督を連続でしており、休みの日が慌ただしい。子どもと戯れてお休みはオシマイ。そんなのがずーっと続いている。やや疲労。

・土日連続の休みが1月2・3日以来無い。受験担任でもないのに。ふぅ。

・NHK「知る楽」で、高田渡特集。必見である。「生活の柄」がワンコーラスだけ。「浮浪者のままでは」の部分が放送される日は来るのだろうか。しかも同日に岡林信康特集! NHK、恐るべし。どっちも民放では絶対にやらんぞ。

・最近読んだ本『ルポ 産科医療崩壊』(軸丸靖子・ちくま新書)産科医療を取り巻く状況を取材。著者は医療ライター。いわゆる「大野病院事件」以降、訴訟リスクが高まったことが、産科医療をダメにした、と巷間言われる。それはそうなのだが、そこに注目していても解決にならない。それ以外の要因についてコンパクトに知ることができるので、好著。高校生の小論文対策にもお薦め。

・最近読んだ本『自伝の人間学』(保阪正康・新潮文庫)結局読んでる保阪信康(と何回書いたか)。自伝だけで、ソン人物のことをここまでケチョンケチョンに言うかね、というくらいの書きぶり。自伝を読んでいく指針は得られて有用。というか、他人の自伝を描いていながら、保阪正康という人物が一番浮き彫りになっている。いよいよ『幾山河』(瀬島龍三)あたりを読んでみようか、という気持ちに。

・最近読んだ本『絶対に笑ってはいけないキャラクター名鑑』(ワニブックス)写真が基本的にスチール写真でないので、画像が粗く、いまいち楽しめないかも。にしても、なぜ板尾嫁が写真でなく、絵になっているのか、やや疑問。

・最近読んだ本『ガキ使傑作大辞典』(日本テレビ)買わなくても良かったかな。

・まったく別口で、医学の本を読んでいる。今更だが、第13回ウルトラのメンフィスの問題「熟睡しているときに現れる脳波は?」の「シータ波」という答えは、間違いである(と、その本にも書いてあったので再確認)。

 

BACK