前々から、SANTANAモデルは欲しかったのだが、 2001年の楽器フ ェアにでかけた際、PRSのブースでこのSANTANAVを見つけて、一気 に魅せられてしまった。
その年のPRSのフェア色が「ルビーレッド」だった。出品用だけあって、 色といい、ボディの材といい抜群。
一日だけ悩んで、次の日にまたフェアに出かけ、卸されるショップを聞 きだして、予約を入れた。
そういういきさつで購入したこのSANTANAVだが、とにかくこのギタ ーは、ギター以上のものである。
ボディーは軽いのに、重厚感のある音。
重厚感はあるのに、スピード感がある。甘いのに、輪郭がある。そんな 絶妙の音が出る。サスティーンの長さも抜群。特に1弦・2・3弦の12・13 フレット辺りの音が好きだ。透明な空気感のある甘い音を奏でてくれる。
最初はネックの太さが心配だったが、まったく気にならず、むしろとても 弾き易い。
しかも、ネックとヘッドの角度や、ナットに弦が接していく角度、弦がペ グに向かっていく角度……すべて、PRS独特の計算されつくした技術の 粋が込められている。
糸巻きの便利さも圧倒的。他のギターの10分の1程の手間で弦が張 れる。しかもチューニングがずれにくい。
トレードマークのバードインレイも美しく、薄い塗装も上品な仕上げだ。 杢目も、ボディー全体が一つの樹木であるかのような連続性である。 |