結局、私の見に行った三日間はすべて同じセットリストでした。
なので二回目三回目では、次に何が出てくるか分かっているはずなんですが、
それでも例えば Star Cycle のイントロとか、毎回感激してました。
なお、[ ] 内は収録アルバムです。ご覧の通り、メインはニューアルバムからの 曲です。Who Else! 収録曲で今回演奏されなかったのは "HIP-NOTICA" と "ANOTHER PLACE" の二曲だけ。うち ANOTHER PLACE はギター一本で演奏される エピローグみたいな曲なので、事実上 HIP-NOTICA だけが仲間はずれにされている ことになります。まぁ確かに地味な曲だが。アンコール二曲がいずれも "Guitar Shop" からというのもちょっと意外。George Martin のラストアルバム "In my life" でベックが客演した "A Day In The Life" を取り上げているのも 面白いです。 まーでもそんなことは今だから落ち着いて書けるわけで、もーほんと、 何演ったってかっこよかったす(じーん)。 1. What Mama Said [Who Else]イントロは三人のみ。テーマが始まる頃におもむろに向かって左袖から 登場。
2. Psycho-Sam [Who Else]1 フレットにカポタストを付けている。カポはシャブかな? 銀色。
3. Brush With The Blues [Who Else]後半で、一切ピッキングなし、左手の押弦のみでリフを弾く、というのをやっていた。 相当ボリュームを上げているのか。それから左手が強力なのだろう。そういえば この人のトリルとか、コピーすると左手の強さを思い知りますね。
4. Star Cycle [There and Back]レコードにも入っている、曲が始まる前の 「Eb F Eb F (トリル) … F--」 というフレーズをベックがギターでやっている(レコードではキーボード)。 左手でトリルして、最後の低い F を右手で押さえる、というやり方。 ここで場内大爆発と思いきや、沸いているのは 1/4 ほどでしょうか。 20 年近く前のアルバムですからねぇ。でもシーケンサーのテーマが始まってたら それなりに盛り上がってたけど。ちなみに私は大爆発しました。5. Savoy [Guitar Shop]オリジナルに入っているピアノで駆け上がるフレーズやホーンセクション部分は ジェニファー担当。この人は本当に器用です。が、自分があの役をやるのは ちょっといやかも。って相手にされないってば。6. Blast From The East [Who Else]イントロのギターフレーズはジェニファー担当。7. A Day In The Life [In My Life]オーケストラがごーっと上っていくところは、全員でぐしゃぐしゃな音を出して 雰囲気を再現していた。賛否両論ありそうですが私はかっこいいと思いました。 中間部が、George Martin のバージョンよりもぐっとテンポを落として 重い感じになっているのも○。
8. Declan [Who Else]笛(?)のパートを、ドラマーのスティーブ・アレクサンダーがキーボードで 再現していた。が、ヘタ。オリジナルは尺八に似た音の何とかいう名前の笛なのだが、 せっかく日本に来たんだし誰か日本人ゲストにに尺八を吹かせるというのも 面白かったんじゃないかとか勝手なことを考える私です。
9. THX138 [Who Else]イントロのフレーズは右手タッピングを使って弾く。
10. The Pump [There and Back]個人的にすごく好きな曲なので(まぁアルバム "There and back" の曲はどれも 好きなんですが)、これが出てきたときはうれしかったなぁ。
11. Led Boots [Wired]この曲の後半はドラム・ソロ。 ちなみにドラムセットはソナー社製。トリガ、パッド等を多用。 良く動く手足。シンバルを上下から乱打したり、クラッシュミュートをうまく 使っている辺りは良かった。三日とも後半はサンバキック + 手乱打というパターンで、 一応アレがストーリーといえなくもないかな。話が出たついでにドラムのことを書いておくと、スタジオ盤で ナラダ・マイケル・ウォルデンが叩いているパターンよりもすっきりした感じの リズムを叩いていた。どちらかというと ARMS コンサートでの サイモン・フィリップスのプレイに近い…かな…うーん…(←何か悩んでいるらしい) テーマリフの後に出てくるテーマメロディ (? 7/8 になる前に四回繰り返されるやつ)を、 バンド全体でボリュームをすとんと落として演奏してたのが印象に残ってます。 ギターソロの入り口も同様にすとんと落として、そこからギターがどう盛り上げて 行くかが見物でした。これが見事だったのがやはり 6/3 か。
12. Cause We've Ended As Lovers [Blow by Blow]テレキャスのイメージがある曲だが、ストラトで弾いていた。ちなみにコード進行は "Secret Policeman's Concert" と似た感じで、オリジナルとは若干違う。
13. Space For The PaPa [Who Else]何の変哲もない A コードを「がっがががが」と弾くだけのリフが、ライブで聴くと ゾッとするほどカッコ良い。 中間部で Beck's Bolero (第一期 Jeff Beck Group "Truth" 収録) の一節を 引用していた。セットリストを見てみると、一番古いアルバムは Blow By Blow で、 それ以前の曲はない。以前のライブを幾つか見ている方(うらやましい…)によると、 Going Down (第二期 JBG "Jeff Beck Group" 収録) 辺りが定番だったらしい。
14. Angel (Footsteps) [Who Else]後半、ボトルネックを右手で持ちギターの上側から構えて、 フレットを超えてフロントピックアップ付近で、 ピッキングすることなくボトルネックを弦に当てる音だけでメロディを弾いていた。 そういう超ハイポジションだと、ほんのわずか押さえる位置をずらすだけで 大きく音程が変わるので、メロディを弾くのはとても難しそうなんだけれど、 そこはさすがのプレイ。
15. Even Odds [Who Else]
16. You Never Know [There and Back]スタジオ版はシンセベースのテーマでスタートするが、 ランディ・ホープ・テイラーがそれを再現。中盤でベース・ソロ。
17. Blue Wind [Wired]イントロとテーマの橋渡し的な感じで、スタジオ版ではシンセの馬鹿っ速い フレーズが入っているんだけど、それをジェニファー・バトゥンが 再現していてびっくり。
-- Encore --18. Where Were You [Guitar Shop]レコードに比べ、あまりリズムのタメがない感じはするが、ちゃんと再現 しているのはすごい。
19. Big Block [Guitar Shop]ベック気ままに弾く→ドラムが一旦ボリュームをすとんと落とし、 一小節ほど八分音符をクレッシェンド→例のテーマ (みそららそみそららー) という構成になっていた。
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