Night Ride Home / Joni Mitchell

ハマった頃の熱狂度★★☆
今聴いてもかっちょいいか度★★☆

  1. Night Ride Home (Mitchell) - 3:21
  2. Passion Play (When All the Slaves Are... (Mitchell) - 5:25
  3. Cherokee Louise (Mitchell) - 4:32
  4. The Windfall (Everything for Nothing) (Mitchell) - 5:15
  5. Slouching Towards Bethlehem (Mitchell/Yeats) - 6:54
  6. Come in from the Cold (Mitchell) - 7:31
  7. Nothing Can Be Done (Klein/Mitchell) - 4:53
  8. The Only Joy in Town (Mitchell) - 5:11
  9. Ray's Dad's Cadillac (Mitchell) - 4:33
  10. Two Grey Rooms (Mitchell) - 3:57

ついこの間、Joni Mitchell の "Blue" を買って、今それを聴いている。 買うきっかけになった "River"。いい曲です。

で、Joni といえば Night Ride Home ってアルバムに思い出があってさ、 てなハナシを続けたいんだけど、どうにも書きにくいなこりゃ。

社会人になるまで、一人暮らしってヤツを経験したことなかったんですよ。 会社のそばにアパート借りて。 本格的な引越しを週末に控えた数日間。 がらんとした部屋にはギターが一本。掃除機が一台。 着替え等々を詰め込んだ鞄が一つ。CD ラジカセが一台。

そして、Joni Mitchell の Night Ride Home が一枚。

元々は Vinnie Colaiuta 参加という理由で買ったアルバムだったけど、 これがもう沁みるのだよな。 Vinnie を含め、ミュージシャン全員が語りかけるような演奏をしていて、 そして極めつけはもちろん Joni の声。

他に沢山の CD やカセットがあって、 もっと楽しげな選択肢はいくらでもあったはずなのに、 何故こんなにしみじみとしたアルバムをたった一枚だけ持ってきたんだろう。 夕闇の中、畳の上に胡坐をかいて、 ぼんやり Joni の声を聴きながら、しんとした心持ちで窓の外を眺めてみたり。 電話もない部屋、ただでさえ寂しい状況で、 寂しさを助長し膨らませる方向にしか働かなさそうな音。

それって、

もしも今、恋人がふらっと訪ねてくれたら…なんてな。来るわけないよな。

ってなメロドラマ〜な雰囲気を盛り上げたかったのではないのかっ。 というのがあまりに餓鬼っぽくて情けなくて、 そんな自分に酔っているような状態が気持ち悪くて正視出来なくて、 もーなんつーかいやんいやんで、だから書きにくいんだけどさ。

でもなー。ひょっとしたら今でも、夜、灯りを落とした部屋で、 一人このアルバムを聴いたら、やっぱり寂びた気持ちになっちゃいそうな。 好きだけど、怖くて聴けない。ま、そういうアルバムがあってもいいか。 だからやっぱり、おれにとっては大事なアルバムなんだ。うん。

そんなことを、"Blue" を聴きながら考えてみたり。


▲ 私的熱狂音盤 に戻る

▲ INDEX Page に戻る