Summertime Blues

2002/07 version

2002/07/30  人違い

席からちょっと離れたところにあるコピー + プリンタ + FAX の複合機にて、 FAX の送信を試みるおれ。背後に人影。同じグループのちえちゃんだ。 なぁ、この複合機、FAX 生きてたよなぁ?

と振り向いたら、話したこともない女性が、それこそ「鳩が豆鉄砲食ったような」 顔できょとんとしていた。

すいませんすいません人違いでした、と謝ったら、笑いながら「FAX、生きてますよ」 と教えてくれました。良い人です。

2002/07/29  モチベーション

「休養宣言」という、なんだかよく分からない状態だったミカ・ハッキネンが 正式に引退を表明したそうであります。

去年の 9 月に休養を発表した際、 「家族と一緒にいたいから休む」みたいなことを言っていましたが、 F1 ドライバーというのは引退を表明するとカムバックできないらしく、 ひょっとして気が変わった時のために取り敢えず「休養」という言葉を使ったが、 事実上の引退だろう、と捉えられてはいたわけでして。 一度失ったモチベーションは戻らなかったということなのでしょう。

モチベーションが無ければ、走れない。

楽器もそうだよなぁ、としみじみ思う。

だから、最近は本当に、モチベーション維持のためなら形振り構わん、と 思ってます。例えば教則ビデオなんて姑息な手段だなーと思ったりもしますが、 それが自分の気持ちにプラスになるならおれは買います。 自分が終わりだと思ったらそこで終わりなのだから。

2002/07/27  スティーヴ・ジョーダン効果

「シンプルであるってことは、馬鹿げたことじゃないんだ。 グルーヴを気持ちの良いポケットに入れることは、思ったほど簡単じゃないことが 分かるはずさ」

スティーヴ・ジョーダンのこんな言葉を胸に、山田バンドリハ@つくしの。

グルーヴを、ポケットに入れる。
それだけを思いながら、リズムパターンを叩く。無駄を削ぎ落とす。

自分としては、効果は確実に在った。それは「迷わない」ということだ。 バックで気持ちの良いリズムを出すこと。音符の形ではなく、グルーヴで 自己を主張すること。それこそ、ドラム教則本の「前書き」辺りに書いてありそうな 当たり前のことなんだろうけれど、今日は心からそう思う。 グルーヴは命だ。グルーヴは魂だ。グルーヴは俺だ。今日から芸名は愚流羽舞だ。 珍走団かおれは。

まーでも、周りから見れば何も変わってないのかもしれんが。

つか、amazon でロベン・フォードの新譜(ドラムはヴィニー・カリウタ)と ザッパ(The man from Utopia、ドラムはチャド・ワッカーマン、ドラマガに 「インスト色強く複雑」と書いてあった故)を いそいそと注文している辺り、自分も全然変わってないってハナシもある。 てへ。

2002/07/25  節穴

てなわけでスティーヴ・ジョーダン・ウィークなワケであります。
って昨日も書いたか。

スティーヴ参加作品を聴き直してみてます。サンボーンのアップフロントとか、 ロベン・フォードのタイガー・ウォークとか。そういう耳で聞いてみると、 スティーヴのドラム無しではこういう仕上がりにならないのだなぁと。 ロベン・フォードなんてお蔵入りの一枚だったけど、ドラムは良い。 おれの耳は節穴だったのだな。

という経験を時々するので、手持ちの CD を「聴かないから」という理由で 処分できないんだよなぁ。おれは。

2002/07/24  右手の役割

てなわけでスティーヴ・ジョーダン・ウィークなワケであります。

シンプルなビートがこんなにもカッコいい、ってことを これでもかと見せ付けられて今日も鬱なおれですが、 気を取り直してちょいと研究モードで見てみますと、 リズムを演奏する際(って言い方も変ですね。「オカズではない、 普通のバッキング・パート」という程度の意味です) 右手は非常にシンプルなんですね。ほんと、八分音符だけ、ヘタすると 四分音符だけとか。

対して左手は、ぱっと聞きのシンプルなイメージよりもずっと複雑な ゴーストノートを埋めている。例えばアクセントノート直後に ゴーストノートを入れるとか。ジェフ・ポーカロ辺りが好んで演りそうな パターンですが、高等技術です。

右手がシンプルというのはおれにとってなかなかの鬼門でありまして、 大学時代にコピーしたスチュワート・コープランドのせいおかげで、 隙あらばハットが遊んでる、という感じの演奏に「美」を感じてしまい、 その後自分が気に入るドラマーはそういう、コマい技散りばめ系(なにそれ)が 多いし、自分が演奏する際にも、ちょっとシンプルな音符が続くと 不安になってしまうという病みぶりなのであります。

それと、特にフュージョン系ドラマーに多いのが、パラディドル駆使・幾何学系。 デビッド・ガリバルディ辺りに端を発するんでしょうか、 両手両足を複雑に組み合わせてパターンを組み上げるというケース。 これまたおれにとって「美」だったのですね。傾倒したのですね。 コピーして譜面を書いて、妙に込み入ってたりするとヨダレ出ちゃうわけですね。

右手はシンプルなビートに徹し、リズムをリードする。ここに「美」感じるか? そして、それは「美」である。ほれこの通り、という明確な答えが 今回の DVD なのかもしれない。

実際、この幾何学「ではない」フィーリングというのが必要とされる場面ってのは 在るわけですよ。例えばジャズを演奏するとき。

他人の叩くジャズを聴いていて時々(いやしばしばと言っても良いかもしれない) 耳にする、パラディドル駆使・幾何学系を 4 ビートにはめ込んでしまった例。

ああ、フュージョン好きでしょ。で、ジャズも似たようなもんだと 思っちゃったでしょ。そうだよね。レコード屋行くと「ジャズ・フュージョン」 とかいって、そばに置いてあったりするしね。でもね、それヘンだよ。 ジャズは何でもありっちゃーそのとーりだけど、 トラディショナルな 4 beat を演奏するという意味においては「失敗」だと思うよ。 苦笑。

てな、こうして字にしてみるとひどく思い上がった偉そうなことを思って、 なんだかくすぐったいような気持ちになる。「くすぐったい」のは 自分がそうだった、いや今でも多分にそうだから。

右手でベーシック・ビートのキープ。左手で歌。このスタイル、深い。
まだまだネタはありそうだ。

2002/07/21  お金がない

いや、いつもないんですけどね。

昨日の成功(?)に気を良くしたおれ、今日はネットワーク関係の周辺機器を追加して IT ライフだぜ!とか意気込んでたワケです。 昨日ヨドバシでそれなりの額買い物したし、ポイントカードも溜まってるだろ。 そのうち無線 LAN 化はしたいんだけど、今は取り敢えず安い LAN カードと バカ HUB で。ケーブル合わせても 5,000 円とかそんなもんだろ。

てなわけで意気揚々とヨドバシに行って、意気揚々と品物を選んで、 意気揚々とレジ打ってもらったんですよ。さて支払いという段で、意気揚々と ポイントカードを差し出そうと財布を開けたら、

普段の場所に
ポイントカードが
ないんですよ

え? これってドッキリカメラかなんかすか? おれ、これから友達に会いに行くんだけど、あまり現金の持ち合わせないんで、 あっ、そういう時のためにコレがあるんじゃないですか! 出かける時は忘れずに!

普段の場所に
クレジットカードも
ないんですよ

昨日志緒に二枚まとめて渡したまま返してもらうの忘れてたんだ。 現金出したら残り三千円。往復の電車賃差っ引いたら二千円。 みんなが豪勢に食するのを横に見ながら「あ、おれダイエット中なんだよあははは」 とか良いながら掛け蕎麦とか食ってなきゃいかんのだろうか。

と、今これを書きながら思ったんだけど、あのデビットカードとかゆーやつを 使えば良かったんじゃないのか。おれよ。

というスッタモンダの後に向かうはたろさん家@荻窪。TRIP のメンツで集まって やることと言えば当然お食事会。ってすっかり自分達が アンサンブルを楽しむ、所謂「バンド」であることを忘れてます。 今度集まる時は音だそうってば。> TRIP の皆様。

本日のキーワードは「オランダ」。オランダってのは風車とチューリップの 街だと思ってたらみんなに笑われました。そうだったのか。オランダというのは とてもオトナな街だったのですね。ボクは今日、純真な小学一年生からイキナリ 汚れた大学生になってしまった気がします。

いつもたろさんの料理はおいしくて、今日はそうめんと冷しゃぶ(?)でした。 暑い夏にぴったり。ごちそうさまでした。と今気付いたんですが、清算してませんね。 食い逃げ。すみません。次回必ず。

2002/07/20  答えはここに

というわけで、自分でお金を出して買った初めての DVD ソフトは、 Steve Jordan のドラム教則 DVD ということになりました。 ま、おれらしいっちゃーおれらしいんでしょう。

で、内容ですが、えーと、その、特にドラマー以外の方、見なくていいです。 つか見ないでください。いやつまんないから。なんかインチキ臭いおっさんが 大した説明もなくドラム叩いてるだけですから。時間と金の無駄です。 わかった? 見ないでね?

ホント、あれ見られて、「りおー、アレだよアレ、あーゆーの叩いてよ!」と 言われたら困るんで。いや、見たら必ず言われます。もうとにかく最高に かっちょよくて気持ち良い。教則モノとしては久々の大ヒット。

上にも書いたけれど、例えばフレーズの細かい説明、譜面はこうだ、手順はこうだ、 という説明は全然ないんです。少人数で渋くセッションしている映像に 「次はオレが好きなフィール。シャッフルだ」てなナレーションがかぶさる。 演奏と演奏の合間に、Steve のグルーヴに対する思いなどがさらりと語られる。 そんな感じで、様々なパターンを叩いているだけなんだけれど、

もうこれが最高です。最高としか。

一応ドラムソロもあるんですが、良い具合に力が抜けてて、途中スティック 落としちゃったりして、えーと予備はどこだきょろきょろ、とかやってるんですが、 その間、一瞬たりともグルーヴが死なない。唖然。

先日 EW&Fiber で苦い経験をして、ガラにもなくグルーヴとはなんぞや?なんて 考えてるフリしたりしてるんですが、ここに答えがありました。

DVD のタイトルは "The Groove is Here"。
出来過ぎだぜ。

先日から、冷やかし半分でノート PC を探しています。 ま、なきゃないで困るモンでもないが、あればいろいろと試したいコトもあるし、 という力の抜け加減。おれがモノを探すときってのは大抵「血眼」「猪突猛進」 「必勝」などの言葉が似合う状態なんですが、リラックスした状態を楽しむのも 良いものです。大人ですね。

という心持でソフマップをぶらぶらしていたところ、3 万円台の中古 ThinkPad 発見。 Windows98 時代のものらしい。商品説明には「付属品:AC アダプタ以外一切無し」 「OS 無し」「ハードディスクフォーマット済」「リカバリ CD 無し」という 男らしい文字が並ぶ。取り敢えず通電チェックだけさせてもらったところ、 画面には「システムディスクがないで」という文字(原文英語)が出るのみ。 あたりまえか

で、それをいきなり買うおれってのも如何なものかと思いますが。

帰って早速 Win98 をインストール。特に引っかかるところもなく順調順調。 中古 PC って初めて手を出したけど、楽勝じゃねーか。ほい再起動。

…なんで画面が真ん中にちんまりしてんの? この周りの広大な黒い場所はなに? 画面のプロパティ…設定…画面の解像度が 640x480 から動かないんですけど! 色が 16 色ってのもどうよ。16 ビット High Color とかが普通なんじゃねーの? って選択肢が「16 色」と「2 色」しかないんですけど! つか 2 色ってなによ!

つまりこれはアレですか、ディスプレイドライバがない、と。

いやあ。あははは。多分初心者が中古でハマる王道なんだろうなぁ、と 妙に冷めた気持ちのおれ。って乾いた笑いを浮かべてる場合じゃねえっ。 これはひょっとしてただの無駄遣いですか。巨大な文鎮として余生をおくらねば ならんのですか。昼飯一回 400 円として、百回昼飯を抜かなきゃいけないんですか。

結局 IBM のサイトからコイツ用のディスプレイドライバをダウンロードして 事なきを得ました。良い具合の躓き加減です。ビバ PC ライフ。

実は今日、もう一つ大きめの買い物してまして、それは洗濯機。 そのお話はまた今度。とっぴんぱらりのぷ。

2002/07/18  バンドに求めるもの

一昨日、EW&Fire のコピーバンド脱退(なんか回りくどい言い方ですが)表明後、 それにリプライする形でメンバーが Fiber に対する思いを書き綴っている。 「おれは辞める」宣言の前に、こういう形で意見を出し合っていれば、 違う方向に進んでいた可能性もあるのかなぁ、なんて思いながら読んでいる。

その中に「演奏やマンネリは割り切って、パフォーマンスに集中している状態が 心地よかった」「燃費が良かった(あまり練習を積まなくても客からのリアクションを 得られた)」という意見があった。

バンドに対する気持ちや、期待することはメンバーそれぞれで、 そのベクトルの差異がこういう結果になったということだと思うんだけど、 うーん。おれは割り切れなかったなぁ。

わかり易い言葉ではっきり言うと、おれは結局ヘタなのがイヤになったってことだ。 自分も、バンド全体も。おぐちんが「上手くなれないことへのジレンマ」と 表現していたそれに近いと思う。

実際口の悪い(そして心優しい)友人からは、ライブのたびにいろんな指摘を受けた。 練習不足が表に出ている、 コーラスが不ぞろいだ、ホーンセクションの音程やリズムが悪い、そしてもちろん ドラマーのおれに多かった指摘はリズムセクションの甘さ。 踊らなければもっとマシに演奏できるのか? そしてお前はファンク・ビートの なんたるかがわかっとらん、ドラムがダメだ、と。

悔しかったし、メンバーの技量を思えばまだ上達の余地は必ずあるはずだと 思っていた。けれど、みんな仕事や子育てで思うような練習時間を取れなくなり、 あるものは音楽に対する意欲が減り、また、コピーするネタも少なくなっていった (コピーバンドのつらい所だ)。新曲を演りたいという声も一部にはあったが (おれも Runnin' 演りたかったよー!) 力及ばず。練習しよう!というムードは 沈静化。

おれ自身、上手いバンドになりたいという気分とは裏腹に、EW&Fire に対する モチベーションは下がる一方だった。やる気は起きないけど上手くなりたい。 そんな理不尽な願いが叶うわけがない。つまり、おれはまず、自分に負けていたのだ。

ライブに出れば、キャッチーな曲や演出に助けられて、客には喜んでもらえた。 そしてそのことに満足しているメンバーもいた。 このバンドに求めていることが「客からのリアクション」ならば、確かに 居心地のいいバンドだっただろう。そして、それはもちろん悪いことじゃない。 ただ、おれが求めてるのはそれじゃない。 いや、おれだって客にきゃーきゃー言われるのは大好きだし、客からのリアクションが 演奏に及ぼす影響が多大であることもわかっている。すごく大事なことだ。

けれど、おれってヤツはとことんワガママに出来ていて、おれの一番の目的は 「自分が自分の演奏を楽しめること」なのだ。演奏中。 あるいはプレイバックを聴きながら。 アマチュアだから、とかヘンな割引は無しに、ただ純粋に、客観的に、 自分の演奏を楽しみ、満足したい。

おれたちはヘタだった。
おれにはそれが割り切れなかった。
そんなネガティヴな思いも抱えた上で、
それでもやっぱり7/16 の日記にあるような気持ち。

普段古本屋で一冊百円の文庫を買い慣れたりしてるんで、文庫を二冊レジに差し出して 1,200 円といわれると一瞬ビビります。それでもおれは負けないぞ! 今年も!今年も Yonda ストラップをゲットするのだ!これで三個目。

2002/07/17  弦高を下げるのだ

夜、ふと手にとって鳴らす楽器、といえばこれはもうアコースティックギターしか ないわけなのでありますが、エレキ星人のおれにとってはこのアコギってヤツは どうにも手ごわい。弦はカタいし弦高はタカいし、すぐ指が痛くなっちまう。

なんとかならんもんかのぅ。いて。いて。ゲージを細くするつーても 既にエクストラ・ライトだし。エレキの弦張るのもなぁ。って前やってたけど。

そうだ。弦高を下げよう!

とはいえ、アコギの弦高調整は面倒だ。エレキなら少し弦を緩めた後、 ブリッジのネジをちょちょいと回せばいいだけだが、アコギの場合は弦を外して ブリッジサドルを外して、ブリッジをヤスリで削らなければいかん。それってもう 「調整」じゃなくて「工作」だよなぁ。まったく無茶な楽器だぜ。 しかし一度燃え上がったおれの炎を消すことは出来ないぜベイビー。

てなわけで会社帰りにイシバシへ。そもそもサドルって普通に売ってるものなのか? 売ってるとして、どのくらいの値段なんだ? イチマンエンとかしちゃったらどうしよう。もうなんかすげえ特殊素材でさ。 「これで貴方のギターが蘇る!」とか「サスティン十倍!艶のある音色!驚異の効果! 特許出願中!」とか書いてある怪しいパッケージが、湿度調整されたガラスケースの 中に置いてあったりしたら、「すんません、これ見せて」とか言えないね。 恐くて。なんて思いながら売り場を歩くと、発見!

百円。

という落差にもめげず買ったさ。すぐ帰って作業さ。

机の上に 600 番のサンドペーパーを置き、当て木を使って、


     +--------+
     |        |-+
     | 当て木 | | ←ブリッジ
     |        | |
     +--------+-+
------------------------ サンドペーパー

こするこする削る削る。元のブリッジと比べる。
こするこするこする削る削る削る。元のブリッジと比べる。

飽きる。

まぁ下がってるな。元と比べて。ほら、そのなんだ、 あんまり下げすぎてもビビリとか副作用ありそーだし。 こんなもんだこんなもんだ。これでいーのだ。終わり終わり。早速弦を張ってみよう。 生まれ変わったギターに乾杯!(カルピスで) ってなもんだ。

えーと。

全然変ってない気がするんですが。

計ってみると、0.3 mm ぐらい落ちただけ。どうも、元のブリッジの底面に ヘンな角度が付いていたのが目測誤りにつながったようだ。 おおおおれの努力はどーなるんだっ! カルピスで乾杯はどーなるんだーっ!

昔からおれはそういうヤツでした。技術の時間、 クラスで一番早くラジオを作ったはいいけど鳴らなくて、 原因はハンダ不良(コテが熱くなるのを待てなかった)、とか。 家庭科の時間、クラスで一番早くカレーを作ったはいいけど野菜が生煮え、とか。

というわけで、急いては事を仕損じる、という格言を改めて噛み締めつつ、 リベンジに燃えるおれであった。つかもう少し大人になった方がいいと思うよ。

2002/07/16  ありがとう Fiber

EW&Fiber は人数が多くて、ほとんどサークルみたいなモノなので、 連絡用メーリングリストなんてものがちゃんと存在してたりする。

今日、その ML で、一つ宣言をした。

「この形、つまり過去の遺産を頼りに、客にウケることを第一目標に、 EW&Fire のコピーをする、というのを、ワタシは最後にしたいと思います」

と。

Fiber のメンツは大好きだし、今後もサークルとしての Fiber には 参加していきたい。もし、まだ続けたいというメンバーがいるなら、 遠慮なく他のドラマーを入れてもらっても構わない、

などという補足説明付きの、どこか未練がましい「宣言」ではあるんですが、 さて反響は。

ひょっとすると「あっそ、んじゃ次のライブは客として見に来てよ」なんて 展開?とも思ってたんですが、結局「そうですよね」「僕も最後かなと」 「義務感で無理をしなくても、またいつか」と、蛍の光状態。

「やはりなくなると寂しい。5 年か 10 年か後、やりたくなったらまた演ろうよ」 という、良い感じに力の抜けた意見もある。 宣言しておいてなんだが、おれも寂しい。実は。

高校生の頃、晴れた日、こっそり授業を抜け出して公園でごろんと横になった時の、 すうっとした開放感、そしてその中に、「あーやっちゃったなー」という 寂しさというか、何か冷たい、小さな芯が真ん中にぽつんとあるような、 どこか微かに頼りなくて、その頼りなさがまた心地よくて、そんな気分。

このバンドには、いろんなことを学ばせてもらった。大人数のまとめ方、 客を喜ばせること、ファンクの楽しさと難しさ、 チッタや On Air West、リキッドルームといった、 ちょっと大きなスペースでのライブ、テレビ出演という経験、 衣装の楽しさ、ドラムソロとお笑い、かつらの種類、 ドーランの塗り方と落とし方、etc.etc…最後のいくつかに至っては、 それが自分にとってプラスなのかどうか良く分からない気もするが、とにかく、 Fiber のみんな、そして Fiber を見に来てくれた皆様、本当にありがとう。

一つ、終わった。

2002/07/14  鵠沼にて

この間、Pulse の小池君が鵠沼へ引っ越した。 そして今日は Pulse 打ち合わせ@新居、というわけ。

新曲はどうしようか。昔の曲はどれを入れようか。前向きな話が出来ること。 メンバー間で、前向きな意識が共有できること。とても、楽しい。

ライブは 12/7 の予定。素直に、みんなに見に来て欲しいと思う。

昨日の共演者で、ご自分の WEB サイトをお持ちの方がいて、 そこ(7/14)で Fiber の感想を書いてくれている。曰く、

リズムが落ち着かないのも、ヴォーカルのピッチが悪いのも、コンビネー ションが悪いのも、ノープロブレム。とにかく面白いし、パワーがある。

ちゃんと音楽を分かっている第三者にこう評されると、やはり堪えるな。

2002/07/13  吉祥寺雑感

というわけで、Earth, Wind and Fiber ライブ@吉祥寺 Star Pines Cafe。

今回はクルマで出かけました。集合時間は 15:30。家を出たのが 12:30。 三時間あるもんなぁ。ま、途中どっかのファミレスで昼飯食っても楽勝だろ、 とタカをくくってたんですが、どうも選んだ道が悪かったらしく(鶴川街道 一本だったんだけど、やっぱダメ?>知ってるひと)、気がつけば 15:10。 場所は井の頭公園付近。もう目と鼻の先まで来ているのに、クルマが全然 進まない。さらにこの後、最難関の駐車場探しが待っている。

結局ギリギリ間に合いはしたんですが、慣れないコトをすると疲れますね。とほほ。

ジェフくん(=ラルフ・ジョンソン役)がヘッドホンを耳に突っ込み、 歌詞カードを手にして、最後のチェックをしている。 おれはってーと、それをぼんやり見ながら、ああ、おれもやんなきゃな、と 思いつつ、ただダラダラと過ぎ行く時間に身を任せ。思い出したように 手首を振ってみたり。でもそれだけ。

ドラム・ソロのネタが決まりきらない。このバンドでは毎回、ソロの中に一つ、 お笑いネタを仕込んで来た。大抵は、アフロのかつらに絡めたネタだ。 思い出せるのは例えば、

  • アフロを脱いで、スティックの先でくるくる回す。これが最初のライブだった。 このくらいでやめときゃ良かった。
  • 長い棒の先に紐をつけ、その先にアフロをぶら下げる(釣竿みたいな感じだ)。 アフロがおれの頭に乗っかった時はソロがバーッとハデになり、 アフロが釣り上げられてしまうとしおしおと力を失ってしまう。
  • 「よいこのドラム教室!」というナレーション。その後、お手本が流れる。 アフロをかぶっている時はなんなくこなすが、調子に乗って金の長髪カツラを かぶっている時は、簡単なフレーズさえ叩けない。
  • パーカッションソロの後、いよいよドラムソロ!ところが気の抜けた 祭囃子のようなフレーズで失速。そこへ七色アフロが手渡され、俄然元気に。

書いていて我ながら頭のネジが二〜三本緩んでんじゃねーかと気持ちが隠せませんが、 この路線を踏襲すべきか、否か。今回は内容に関して誰とも打ち合わせをしないまま 今日を迎えてしまったので、やるなら自分一人でやらねばならない。

今朝から(だいたい当日の朝考えてるってのも何だが)考えているアイディアを アタマの中で揉んでみる。

イキナリ倍テンしてハードロックドラムに。止める。悩む。こんなはずじゃない。 ちなみにこの時、カツラはなし。悩むのは立ち上がった方がいいな。表情は 客からどのくらい見えるのか。ちょっと派手目にポーズを付けたほうが 分かりやすいか。眉間をつまむようにして。

ソロ再開。相変わらずハードロックフレーズ。さらに今度は、 片手は Fuck You ! サイン。目と歯をむき出しにした顔。 また止める。悩む。派手に悩む。

突然「思いついた!」のポーズ。本当は電球マークの吹き出しが欲しいところだが、 今からでは間に合わない。なんとか身体で表現する。そしておもむろに アフロを取り出す。

フュージョン風のしゃれたフレーズを一発。立ち上がる。満足気にうなずく。 そしてソロへ。

夕闇に包まれ始める吉祥寺の街を静かに見つめながら、 背中には微かな哀愁を漂わせながら、 考えてることはこんなことなんですよ。ええ。

いやまぁ、ほら、ミュージシャンたるもの、肉体表現が大事ですからね。え、演奏?

ネタといえば、オープニングでドラム台がせり上がってくる(なんて大規模な 舞台装置はもちろんないので、自分でしゃがんだ状態から立ち上がり、さらに ドラム椅子の上に登るだけなのだが)ところで、

ちょん切れたマイクスタンド持ってヒゲ付けて陶酔の表情でポーズ決めて、 それはフレディでもマーキュリーだろ!(EW&F のドラマーはフレディ・ホワイトです) というギャグをやろうかと思ったんですが、誰にもわかってもらえないことは 明白なので不採用。

暑い。そして時間が押している。とっくに始まっているはずの時間。 もっと楽しく盛り上がっていて良いはずの気持ちが萎えている。 不快指数のせいだけではあるまい。

つらい。リズムがしっくりこない。どうして? リハの時よりずっと大きな モニターの返り? いやそんなこと言い訳にならない。自分のドラムが、 全体の柱になっていない。全然。何故だ? そもそも、どうしてこんなに 身体が動かない? 当たり前のフレーズが当たり前の場所で出てこない。 手足を動かす神経が ADSL からナローバンドに戻ったかのように。何故だ? 何故だ! 気持ちがマイナス方向へ振れていく。 精神状態をコントロールすることもテクニックの一つだ。 それさえ上手くいかないってのか!

追い討ちをかけるように、後半、足が攣る。自嘲の笑いがこぼれる。 初ライブでどきどきしてる高校生かよ。おれは。馬鹿野郎。

自業自得なのだ。練習数回。やっと曲の構成が頭に入ったばかり、という段階。 当日のアップ不足。ライブで演奏すること以外の雑多な要素。 バンドへのネガティブな思い。

これで上手くいくほど、ドラムって楽器は、バンド演奏って作業は、甘くないんだ。 もっと深いんだ。

ドラムってものを、一からやるさ。そうさ。

2002/07/11  澄んだ青空の下で

昨日若が「昔、スローガンに『そなえよつねに』というのがあって、 おれは『そなえ よつねに』というヒトの名前だと勘違いしたまま かなり大きくなってしまった」ってなハナシをしてて。

ああ、それは「重いコンダラ」みたいなモノですね? と 返事を書こうとしたんだけれど、ちと使い古され過ぎちゃった例かな、 他にいいヤツないかな、いやありそうな気がするんだけどな、 と思って結局返事が出来なかった。

今朝、思い出しました。「台風一家」。

ってそれも十分使い古されてますな。つか朝から何考えてるんだおれは。

2002/07/10  要の楽器

北村君が Genesis を演ろうというんですが、現時点で集まっているメンツは ギターとベースとドラムの三人だけ。

それってギター抜きでジミヘンを演るような、ハードなチャレンジではないかと 思うんですが。

2002/07/08  愛される瞬間

じっとりと、むしむしと、湿度と温度が高い夜。

隙間だらけの我が家には、こういう日に入ってくることが多いのです。 アレが。体長数センチ、てらてらと茶色に光る身体で、異様な速さで走り回るだけに とどまらず、追い詰めるとイキナリ飛んだりしやがるアレが、うおおお描写してたら サブイボ立ってきた。

志緒はおれに輪をかけてアレ嫌いなので、対決するのは自動的におれになる。 じりじりと敵との間合いを詰めながら、視界の隅に映る志緒のすがるような眼差し。

嗚呼。この瞬間、このヒトはおれをとても愛しているんだろうな。

と切なくも情けない心持ちで、丸めた新聞紙を振り回すおれ。

2002/07/06  敷居

曙橋にある Musical Dog Studio というところで EW&Fiber のリハ。 乗換駅である新宿で降りて街を歩いてみる。お目当ては中古のノート PC。

3 万とかで、Windows98 が動く程度のボロノートはないかいなと探すとですね、 これがないんですよ。概ね 10 万以上。7 〜 8 万のものもあるが、最早 「ちょいと遊んでみよっかな」という値段じゃありません。おれにとっては。 この「おれにとっては」は一応泣くトコですよお客さん。とほほ。

そんな中で目を惹く東芝のノート。19,800 円。150MHz Pentium (だったかな) という CPU スペックにもメゲず、その他の仕様をチェックする。 CD-R ドライブ無し。むぅ。FDD 無し。くぅ。極めつきは「OS: Linux」。

…いやその。ちょっと興味はあるんですけどね。Linux。でもいきなり中古の ノート、ドライブ類一切無し、誰が入れたかわからない Linux、は厳しすぎます。 こんぴゅーた音痴のおれには。

リハの後でそんなハナシをしたところ、たりゃさん曰く「おれも学生に 『安いジャンクのノートありませんかね』とか時々聞かれるんだけど、 ノートのジャンクってけっこーダメじゃないかなー。デスクトップは 性能を求めるヒトが結構程度の良いヤツを放出するけど、ノートって 最後まで使い尽くしちゃう気がする。バッテリー逝っちゃってたりとか」だそうで。 確かに、ざっと店を見た感じは、おっしゃる通りでございました。

うーん。やっぱ洗濯機が先ですか?

2002/07/05  遅ればせながら

今日はウチのグループみんなが Interop に行ってしまい、 おれの周りはがらんとしている。それでもユーザからの問い合わせは いつも通りに押し寄せてくる。仕方がないので

ぴんぽんぱんぽーん
本日インフラ開発グループは休暇となっております。
またのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。
ぴんぼんぱんぽーん

という自動応答を練習したりしてみたのだが今ひとつ不毛なので、 EW&Fiber のライブ案内など書いてみた。

2002/07/04  忘れてはいけないもの

ビジネスショウに足を運ぶ際、忘れてはいけないもの。 パンツ穿くの忘れてもこれだけは忘れちゃいかんというものがあるんですよ。

それは名刺です。

主な使いどころは二つ。まずはアンケート。色とりどりのおねーたまが 各社ブースの前にひらひらしてて、「よろしければアンケート お願いしまぁす」とか囁いてくるわけですよ。 で、鼻の下をでろーんと 50cm ほど伸ばしながらアンケートに答えると 粗品をもらえるという寸法ですが、 アンケートには当然ながら個人情報を書く欄があります。 氏名、会社名、部署名、電話番号、メールアドレス、生年月日、星座、干支、 血液型、好きな力士、とか。普通はこんなことをだらだらちまちま書く代わりに、 名刺を差し出してはい終わり、なわけだ。

もう一つは、ちょっと興味のある製品があったとき。説明員を捕まえてあれこれ 質問しますな。いろいろ話を聞かせてもらったその後で、名刺交換というイベントが 待っています。名刺の情報を頼りに、後日資料を送ってもらったり出来るわけです。

でね。もう皆様お分かりだとは思いますが。
おれ、今回、名刺忘れました。

めんどくせえからアンケート拒否率は前年度比 200% アップつーか。 すげえ無愛想なヤツという印象をパニオンお姉さまにこれでもかと植え付けつつ 会場を歩く硬派なおれは今日から銀次郎を名乗ってもおかしくないと思います。 つか名乗ります。

おかげで粗品も全然もらえない。丁寧に説明を聞かせてもらったあとも 「すんません、名刺切らしてるんです」…かーっ。だっせー。泣けてくらぁ。

そんな、個人的には非常にしめやかな感じの NETWORLD+INTEROP でした。とほほ。

今回、こっそり(?)クルマで行ってみたんですよ。 せっかくだから、帰りは西葛西の実家に寄ってみるか、と思って メッセからかーちゃんに電話してみたところ、 「ついでに PC 見てくれ」だと。りおに添付ファイル付きのメールは開けるなと 言われたのでそのまま放ってあるんだけど、ずいぶん溜まっちゃった、とのこと。

行ってみたらですね。あるわあるわウイルス付きメール。 添付ファイルは実行形式のオンパレード。exe に bat に pif に scr。 ペースは数日に一通程度だけれど、受信箱にずらりと溜め込んである様は なかなか恐い眺めです。 中には悪質なのもありますねぇ。「最近は Klez ってゆーウィルスが流行ってるぜ! だからこのメールに添付した "setup.exe" を今すぐクリックだ!」とか。 もう怪しすぎて鼻血が出そうです。文章が英語なので読んでなかったみたいだけれど、 英語圏の人なら引っかかっちゃうかもしれんなぁ。

ウィルスチェックツールをインストールするのが正解なんだろうけれど、 いかんせんマシンが古すぎる。そんなもん起動してたら重くて使えんだろーと思われ。 んじゃ買い換えるか、ノート型が良いと思ってたし、なんかテキトーに 見繕って、というハナシに。さて。

しかしやることメールとフリーセルだろ。中古でも当たってみるかの。

ジョン・エントウィッスル(The Who)に続いて、今日はジャズ・ベーシスト Ray Brown の訃報。大ファンだった志緒が悲しんでいる。

あのチャーリー・パーカーやバド・パウエルといった、狂ったヤツらに近い世代で 75 才は長生きしたと言っていいんじゃないですか。そして素敵な(そして 良い音の!)アルバムもたくさん残っている。

というわけで、オスカー・ピーターソン・トリオの "We Get Requests" を。

2002/07/01  癒

合宿疲れが出たらしく、どうも腰の調子が悪いので、会社早退して整体&鍼。

何かが、なんとなく、微妙に、間違っているように思われ。


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