(下平声十二侵ノ韻)

  蕭:さびしい様子

沈沈:夜の更けていく様子

?辺:垣根のあたり

:こおろぎ

寒灯:寒々とした明かり

 (大意)

秋風が身に沁みて、夜はしんしんと更けてゆく

 垣根のあたりの枯れ草が一層寂しさをつのらせる

どこからか季節遅れのこおろぎの声がとぎれとぎれに聞こえてくる

私は灯りの下でひとり望郷の念にふけるのである


漢詩の目次に戻る