(下平声十二侵ノ韻)

蛙声  蛙の鳴き声

禾田  田植えの終えた水田

閣々  蛙の鳴く声

陰霖  降り続く梅雨

宿志  心に秘めた願い

(大意)

田植えを終えた水田の上を燕が飛んで、春はさらに深まっている

小さな池のほとりでは先ほどから蛙が鳴き続けている

私は降り続く雨の夕暮れの中で一人静かに庵に座って思い巡らすうちに、

いまだ念願かなわず月日だけが過ぎ去ってゆく自分の不甲斐なさに

心が沈むのである


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