杭州のトロリーバス (2) |
Hangzhou / China |
撮影: 2013~2015, 制作: 2016/9, 改訂: 2019/12 |
前作に引き続いて、2013年から15年にかけて杭州市を数回訪問しました。この間に、新しい路線K155路が復活するといううれしいニュースがありました。K155路は2006年8月7日に運行停止になっていましたが、2013年5月10日に運転を再開しました。経路に当たる延安路のトロリー線が地下鉄建設および拡幅工事のために撤去されていましたので、架線を必要としない青年汽車製の双電源車が導入されています。 |
雷峰塔夕照 杭州市西湖 2015/3/22 |
Google maps の上に、K155 路の路線を書き込みました。2015年3月訪問時の路線図です。 赤色:2015年3月現在のK155路 桃色:過去のK155路 緑色:(参考)K151路 新しいK155路の南側終点は、以前の鼓楼から城站へ変更されています。また、北側終点は和睦新村止まりです。 経路は莫干山路ではなく、K151路と同じ湖墅路経由で復活しました。 ※撮影の半年後、2015年9月22日に以前のルートである莫干山路へ乗せ替えになっています。 |
Hangzhou Trolleybus Hangzhou Railway Station (Jinggang Si Lane) K155路の南側起点、城站火車站のターミナルです。国鉄杭州駅の南、金剛寺巷の狭い路地裏に、一方通行で架線が敷設されています。 左に停まっているのは文三路西行きのラッシュアワー専用290路バスです。この系統も以前はトロリーバスで運行されていました。 (2014/6/28) |
Jianguo Nanlu/ West Lake Avenue K155路は、城站から南まわりに建国南路へ進みます。ここは駅の真西に位置する西湖大道の交差点です。広い交差点には遮るものが無く、朝の早い時刻には真横から陽が当たりますので、ドア側の順光写真が撮影出来ます。 杭州市のトロリーバスの塗色は、以前の青色から濃い緑色に変わりましたが、カラフルな広告車両も走っています。 (2015/3/24) |
K155路をデザイン的に見ると、KISSと読むことが出来ます。毎年バレンタインデーや七夕には、行き先表示が「K155」から本当に「KISS」に変更されて運転されます。乗車したカップルにはプレゼントの贈呈があるそうです。また写真のように「愛情巴士(バス)
」と書かれた特別なデザインの車両もあります。 KISSの洒落が理解できない老人が、何本もバスを見送って、終バスに乗り遅れそうになったという話が新聞に載っていました。 ※系統名に付くKは、空調車を表していますが、最近は空調車ばかりなのでKを付けなくなりました。しかし語呂合わせに必要なので、155路にはKがあります。 |
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Pinghai Lu Yewang Lu 平海路岳王路のバス停です。架線のない延安路を走ってきた南行きの車両が、ここでポールを架線に接続します。そのため、笠状の捕捉器(ポールキャッチャー) が設置されています。 (2013/12/24) |
Longxiang Bridge 延安路から平海路へ曲がるK155路です。 車両は青年汽車(Youngman)製の双電源車、JNP6120BEV1です。上海の双電源車と同じ型ですが、杭州の方が約1年早く、K155路用に30台を導入しています。 |
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夜の龍翔橋交差点、上掲と同じ地点です。地下鉄1号線の龍翔橋駅が近くにあります。賑やかな夜の街を、双電源車が ポールを倒して走っていきます。 (2015/3/23) |
Yan'an New Village 延安新村のバス停です。K155路は新しく拡幅整備された延安路を走ります。付近には大きな銀行や公的機関が並んでいます。この区間は架線がないので、空が広々としています。 (2014/6/28) |
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この下に地下鉄が走っていますが、トロリーバスは地下鉄の工事が完了してから復活しています。杭州、上海、北京などの大都市では、地下鉄がトラムやトロリーバスを置き換えるのではなく、それぞれが別々の交通機関として、うまく活用されています。 |
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Yaba Long 哑巴弄の角を曲がるK155路です。京杭運河に沿って、眺めの良い湖墅路を走ります。 (2015/3/23) ※撮影の半年後に経路が変更になり、現在K155路はこの区間を走りません。 ※「弄(long)」も「巷」と同じく、横町や小路という意味です。 |
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Hemu New Village 北の終点、和睦新村のターミナルです。細長い2レーンの駐車帯があって、そのまま乗降場になっています。 (2014/6/28) |
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和睦新村のターミナル入口には架線がなく、いったんポールを倒して入場した後に再びセットします。作業は自動化されていますが、たまにポールがはずれると修復するのが大変です。巧みに操っているのは、女性の運転士です。 |
京杭運河に浮かぶホテル、乾隆舫大酒店です。 |
若い小姐のお陰で、街はいつもきれいになっています。 |
Dadou Road Historic Block ここからは前作で訪問できなかったK151路の続きです。 京杭運河の大関橋を渡ったところに、大兜路の歴史街区があり、運河博物館や香積寺などが 見学できます。 (2015/3/23) |
DaGuan Lu North 上塘路を走るK151路です。ここから先、終点までは道路上に高速道路が走っています。幸い、大関路北のバス停には歩道橋があり、俯瞰することが出来ました。 |
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Gongbei Residential Area K151路、終点の拱北小区です。立派なターミナルと車庫が造られていて、バスが遮断機を開けて出庫していきます。 |
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Fubao Car 新聞によりますと、前作でご紹介した福宝電車は、2014年3月22日をもって引退し、同日サヨナラ運転がおこなわれました。 写真は、1年後の2015年3月にK151路の哑巴弄で撮影した6-5039号です。行き先表示が「教練車」になっていました。ナンバープレートも「浙A・9992学」に変更されています。 どうやら何台か保存されているようです。 (2015/3/23) |
References: http://www.jfdaily.com/shehui/new/201403/t20140321_160487.html https://read01.com/Nky3a.html http://ori.hangzhou.com.cn/ornews/content/2015-09/22/content_5928032.htm |