上海のBRT 71路 |
上海/ 中国 |
撮影: 2017/6, 制作: 2017/8, 改訂: 2019/12 |
2017年2月1日、上海の延安路にBRT路線の[71]路が誕生しました。延安東路外灘と申昆路枢紐を結ぶ17.5kmの路線です。[旧71]路のバス路線を経路変更・延長したもので、ほとんどの区間が専用レーンを走る本格的なBRTです。うれしいことに、この路線は全車トロリーバスによって運行されています。 |
上海BRT[71]路の路線図です。延安東路外灘から延安路を経由して、申昆路枢紐まで走っています。赤色はトロリーの架線 がある区間、青色は架線のない区間です。また、黄陂北路が終点となる[71路区間]系統があります。 緑色は旧[71]路のバス路線で、凱旋路以東はBRTの[71]路に重なります。尚、現在は代替の[1250]路が凱旋路以西をカバー しています。 |
BRT化される前の旧71路です。この日はたまたま電気バスが運行 されていました。 ※宇通客車 ZK6125BEVG6 延安東路中山東一路(現延安東路外灘)にて (2016/7/1) |
BRT(中運量公交系統)の誕生を記念して、特別なデザ インのICカードが発行されました。チャージすれば通 常の交通カードとして使用できます。 |
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Yan'an Donglu Waitan 東側終点の延安東路外灘です。上海で最も有名な観光地である外灘の西のはずれにあります。延安路がT字形に交差していて少し広くなったところに、ターミナルが造られています。 背景に、黄浦江の対岸にある浦東地区のビル群が見えます。 (2017/6/9) |
終点で発車を待つ[71]路です。全ての車両に車掌さんが乗務していて、ここでは入口で挨拶をしてくれます。 ターミナルの周囲には歴史的な建築物が多数保存されています。左は旧電報ビル、現在は上海電信博物館になっています。 (2017/6/5) |
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方向転換のために、延安東路を横切ってUターンする[71]路です。架線のない区間なので、ポールを倒してバッテリーで走行します。 以前の旧[71]路では、中山東一路を右折して金陵東路を経由、河南中路から延安路に戻っていました。 [71]路には宇通客車製の18m連接トロリーバス、ZK5180Aが使われています。 (2017/6/9) |
Huangpi Beilu こちらは[71路区間]系統です。車両は宇通客車製の12 m車、ZK5120Cが使われています。 東行きの区間車は、[71]路本線の黄陂北路站へ入りません。黄陂北路を左折して武勝路にあるターミナルが終点になります。 |
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武勝路を経由して本線に戻る[71路区間]系統です。背景の丸いビルが印象的でした。この区間は客扱いが無く、本線上の黄陂北路站が 西行きの始発地になります。 後方の森は上海博物館がある人民広場です。あまり知られてませんが、[112]路や[123]路バスなどのターミナルがあります。また、トロリーバスの[23]路も近くを走行します。 |
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Huashan Lu 華山路のバス停です。延安路の高架下の中央寄りに、BRTの専用レーンが設けられています。延安路は片側8車線もある広い道路ですが、いつも渋滞しています。その渋滞を横目にBRTが快走します。 高架下にあるバス停へはエスカレーターのある歩道橋から出入りします。プラットホームには、ホームドアが完備されています。連接車と2軸車ではドア位置が異なるので、乗降口が分かれています。↓ (2017/6/5) |
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Kaixuan Lu 凱旋路の西側です。延安路の道路上には都市高速道路の高架があるので、常時日陰になって、なかなかきれいな写真を撮ることができません。 BRTのバス停が道路中央の島式ホームになっている関係上、バスのドアは車両の左側に付いています。ドア側の写真を撮るには、広い場所を探す必要があります。 (2017/6/6) |
同上、凱旋路と婁山関路の間です。 凱旋路站は、地下鉄3/4号線の延安西路駅につながっています。延安路を走るBRTのバス停名は「凱旋路」、凱旋路を走る地下鉄の駅名は「延安西路」ですが、同じ場所です。 |
Loushanguan Lu 婁山関路の付近で、延安路の高架下 から離れる区間があります。撮影に 最適のポイントです。 ←[71]路の専用信号です。残念なが ら優先信号としての機能は使われて おらず、一般車のレーンと同じ表示 になっています。 |
婁山関路~水城南路には架線がなく、バッテリーで走行します。婁山関路では東行きの車両が、捕捉器を使って架線にポールを復帰させます。 |
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Panoramic Seat BRT車両の先頭座席は運転席と並んでいて、前面展望が楽しめます。また、その後ろの席はタイヤハウスの上にあって、さらに高い位置から景色を見ることができる特等席になっています。 呉宝路にて (2017/6/8) |
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Interior of Articulated Bus 連接バスの車内です。北京のBRTで使われている連接バスと比較すると、上海の方が明るくてモダンな感じがします。新車だからかも知れませんが・・・。 |
Shenkun Lu Terminal 西の終点、申昆路枢紐です。広い敷地の中に修理工場や、充電用の電留線、他のバス路線の発着ホームなどがあります。 場所は虹橋空港の南端にあり、離発着のコースの真下に位置しています。そのため、飛行機がバスの頭上をゆっくりと降りて来るのを、間近に見ることが出来ます。 (2017/6/7) 時間帯や風向きによって、このコースは離陸に使われます。その時は飛行機が空高く上がってしまいます。↓ |
申昆路ターミナルの乗り場です。日中でも、[71]路と区間車が それぞれ5分おきに出発します。上海のBRTは、世界でもトップ クラスの快適性を備えたシステムと申せましょう。 |
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※2017年12月に、左右両扉の電気バスを使った支線区間が誕生しました。次作をご覧下さい。 |
References: https://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%B5%B7%E5% 85%AC%E4%BA%A471%E8%B7%AF https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%B6%E5%AE%89%E8% B7%AF%E4%B8%AD%E8%BF%90%E9%87%8F%E5%85%AC %E4%BA%A4%E7%B3%BB%E7%BB%9F |