上海トロリー散歩

 (9) [28]路  
中国国旗
 上海/ 中国
 
撮影: 2010~2013年, 制作: 2015/8 

上海トロリーバス[28]路は、虹口区の提籃橋と楊浦区の包頭路/嫩江路とを結ぶ11.9kmの系統です。その歴史をたどると清朝時代の光緒34年(1908年)、英商上海電車公司が開業した路面電車がルーツになります。この路面電車は、白渡橋~楊樹浦路克諾路(現在の寧武路)で開業し、同年12月に南側の終点が上海總会(現在の広東路外灘)まで延長されました。当初、有轨电车2路と呼ばれていましたが、最終的に8路に改番されています。
戦後も路面電車の時代が続きましたが、1972年4月にトロリーバスに転換され、東側の終点が楊樹浦路底まで延長されています。尚1992年には、白渡橋から南側の外灘地区のトロリー路線が廃止になり、起点が閔行路に変更されています。
その後、前作でご紹介した[22]路との路線調整があり、起点が提籃橋に移動しました。終点が現在の包頭路/嫩江路まで延長されたのは1990年代の後半ですが、詳しい資料を見つける事ができませんでした。ご存じの方がおられましたら、ぜひご教示下さい。

上海28路
恵民路にある石庫門住宅の前を走る[28]路のトロリーバス。2013/12/23撮影。

上海28路地図 上海科学普及出版社発行、「上海城区交通図」(部分)の上に、2013年当時の[28]路の経路を記入しました。
提籃橋を出発した[28]路は楊樹浦路を東へ走り、隆昌路、菅口路、中原路の順に北へ向かいます。

撮影した場所は、
①:提籃橋、
②:隆昌路平凉路、
③:包頭路嫩江路 、
の3箇所です。




上海28路地図 
中華地図学社発行の1992年版「上海市区交通図」(部分)に、92年当時の[28]路の路線を青色で書き込みました。上掲の地図と比較すると、路線は黄浦江に沿って楊樹浦路を東西方向に走るルートのみで、現在のように隆昌路を南北に走るルートがありません。戦前からの繁華街である五角場などごく一部の地区を除き、1990年代の楊浦区には広大な未利用地が広がっていて、南北を貫通する道路もその多くが未整備でした。

上海28路   Shanghai trolleybus route 28

① Tilanqiao
[28]路の起点、提籃橋です。[13]路のターミナルとして知られている提籃橋と同じ名前ですが、両者は100m以上離れたところに位置していて、初めて訪れたときには探すのに苦労しました。



(2010/7/25)

上海28路   [28]路の提籃橋は、恵民路にあります。東大名路と楊樹浦路の交差点の一筋東を北に入ったところで、トロリーラインが三角形の一方循環ループになっています。
上海28路   提籃橋は始発のターミナルで、発車時刻を知らせる電光掲示板が設置されています。只今の時刻は9:49、5分後に0350号が出発します。0350号はバスの社番KGP-350を示しています。ちょっとマニアックな感じがしないでもありません。
上海28路
上海28路   提籃橋のターミナルで発車を待つ、0350号です。右にある詰め所は、どのターミナルでも共通のデザインを しています。
上海28路   ターミナルの近くには煉瓦造りの石庫門住宅があります。この辺りは拡幅されてないので、古い住宅が多数残っています。冒頭の写真もここで撮影しました。


(2013/12/23)
上海28路   惠民路を一筋走り、バスは臨潼路(Lintong Lu)へ右折します。この道路、古い地図では临灌路(Linguan Lu)と表記されています。

上海28路   曲がった先の臨潼路です。右に麻辣湯の店がありました。外壁が赤く塗られていて、見るからに辛そうです。
上海28路   臨潼路では、果物屋さんの前を走ります。「老虎窗」(ドーマー窓)と呼ばれる、 屋根の上に出窓が突き出た古い建物で、商売を続けています。


(2011/1/15)
上海28路   臨潼路は狭い道路ですが、[28]路の転回用ループに使われているので、バス停があり、地元の人々は恩恵を享受しています。
上海28路   臨潼路は上海瑞豊国際ビルのところで突き当たりになります。[28]路は左折して、広い楊樹浦路へ出ます。一方循環区間はここで終了となります。

上海28路   ② Longchang Lu/       Pingliang Lu

隆昌路を北上すると、まもなく平凉路の交差点に出ます。平凉路については、既に[25]路の後編でご紹介しましたが、ここは交差点から一筋南の隆昌路側で撮影しています。
ここでも老虎窗のある建物が健在です。

(2013/12/23)

上海28路   このあたりは古い煉瓦造りの建物が多く、冬の夕方になると外壁が鈍い西日に照らされて、明るく浮かび上がります。夏は街路樹が茂っているので、かえって暗く感じます。
上海28路   [28]路では上掲の杭州客車製HZGW100K(ツリ目)が主力でしたが、上海申沃客車製SWB5105GP-3の姿も見ることができました。
上海28路   煉瓦造りの建物の横を走るSWB5105GP-3の後ろ姿を見送りました。
 
上海28路   隆昌路
「上海の人はパジャマで生活する」という話は、
本当でした。
上海28路   ③ Baotou Lu/ Nenjiang Lu

[28]路の北の終点、包頭路/嫩江路です。包頭路の一角に待避線があって、トロリーバスが多数待機しています。


(2010/7/25)

 
上海28路   右に写っている道路が包頭路です。90年代の地図を見ると、このあたりには人家がなく、地図に示されない欄外区域になっていました。現在では、マンションが建ち並び、一筋西の中原路を地下鉄8号線が走っています。
上海28路   包頭路嫩江路の嫩という漢字は見慣れない文字ですが、訓読みで「わかい」と読みます。漢和辞典によると、若くて柔らかいという意味だそうです。その字にぴったりの学生さんが通り過ぎました。

Reference:
http://www.shtong.gov.cn/node2/node4/node2249/yangpu/node45350/index.html


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