[22]路 |
上海/ 中国 |
撮影: 2008, 2013年, 制作: 2015/5, 改訂: 2019/12 |
上海トロリーバス[22]路は、虹口区の閔行路/長治路と楊浦区の長白路/図們路とを結ぶ8.8km の系統です。1954年に[4]路のバスを置き換える形で、広東路外灘~引翔港で開業しました。引翔港は、長陽路/黄興路の東にあった古鎮です。その後1960年に隆昌路まで、さらに1987年には内江路を経由して軍工路まで延長されました。この軍工路は[25]路の終点とは異なり、周家嘴路/軍工路です。 1992年に外灘地区の整備に伴って、同地区からトロリー線が撤去されました。そのため西側の終点が外白渡橋の北側へ移動しました。東側の終点が長白路/図們路に変更されたのは、2003 年9月です。 |
上海科学普及出版社発行、2007年版「上海城区交通図」(部分)の上に、2008年当時の[22]路の経路を記入しました。赤いラインの両端にある青いラインが、かつての経路です。①閔行路、②東長治路、③控江路敦化路、の順にご紹介します。 |
Shanghai trolleybus route 22 East Changzhi Lu ① 東長治路を走る[22]路です。トロリーバスは、西行きの一方通行になっています。ここは閔行路の交差点で、これからループを一周して終点に向かいます。 東長治路は、2010年に完成した外灘隧道の延長部分に当たり、大幅に拡幅されました。写真の右側が拡幅対象になったため、左側の煉瓦造りの建物は、幸いにも解体を免れました。 (2008/7/14) |
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上掲からさらに西へ行った所です。背景の建物は全て立ち退きになり、現在は緑地になっています。 冒頭の写真は、この先にある峨眉路で撮影していますが、現在このループは使われていません。 |
Minxing Lu 終点の閔行路です。こんなところに終点が、と思えるような場所が、ビルの谷間にひっそりと残っています。「老虎窗」(ドーマー窓)と呼ばれる、 屋根の上に出窓が突き出た住宅が、たくさん並んでいます。西洋建築の影響を受けた、一般庶民の住宅です。 |
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閔行路を出発してすぐに、長治路を横切ります。拡幅のための取り壊し工事が始まっていました。 現在この写真の背景は、全て広い道路になっています。 |
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狭い閔行路を通り抜けると、大名路の三叉路に出ます。2008年の訪問時、東行きは画面の右方向へ左折して、大名路へ進入していました。 ※現在は、右折しています。下掲の地図をご参照下さい。 |
2014年版「騰訊地図」に、[22]路終点付近の経路変遷を記入しました。 赤いラインが2008年の訪問時で、上掲の6枚でご紹介した写真のルートです。終点はAの場所にあり、東行きは閔行路から直接大名路へ入っていました。 青いラインが、長治路が拡幅された後のルートです。終点の場所がBの位置に移動しています。また、長治路に東行きのトロリー線が敷設されています。東行きは、大名路~武昌路~(東)長治路~新建路を経由して(東)大名路に出るよう、大幅に経路が変更されました。 |
East Daming Lu ② 東大名路/高陽路交差点を東へ進む[22]路です。この区間は一方通行で、東行きのみが走行しています。雲一つ無い撮影日和に恵まれ、白亜の高陽大楼が光って見えます。 (2008/7/14) |
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Tilanqiao 東大名路を進むと提藍橋に出ます。この場所は、[13]路の巻ですでにご紹介しています。[22]路はここから狭い霍山路へ入っていきます。 |
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East Changzhi Lu 一方、こちらは東長治路です。西行きが一方通行で走っています。この場所は、公平路の交差点で、北東側を見ています。 背景の建物はかなり目立つ存在でしたが、地下鉄12 号線の工事に伴って解体されました。跡地は広場になっていて、提藍橋駅の4号口があります。 |
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東長治路/海門路の交差点で、北西を見ています。右奥を入っていくと、下海廟です。この辺りはその門前町で、多数の飲食店や土産物店がありました。 背景の建物は撤去され、代わりに地下鉄提藍橋駅の1号口があります。この付近は風景が様変わりしています。 |
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Changyang Lu 上掲の場所で、東方向を見ています。海門路を境に、東長治路は長陽路に名前が変わります。拡幅前の長陽路は、片側1車線の道路で、この場所で大きくカーブしていました。 |
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提籃橋地区には、多くの歴史的建築物があり、今でも現役で使われています。周山路~臨潼路にかけての長陽路沿線には、ユダヤ難民の収容所跡や提籃橋監獄などがあります。 左にある建物は、上海を代表する建築様式の「石庫門住宅」です。20世紀初頭、急増する人口に対応するために造られました。 ※この付近は北側が拡幅されたため、この住宅は残っています。 |
東長治路/公平路にて。変貌激しい提籃橋駅の周辺にあって、背景の一角のみ昔の建物が残っています。 |
長陽路/舟山路にて。舟山路や臨潼路は、石庫門住宅の宝庫です。難民記念館がこのとなりにあります。 |
Lintong Lu/ Changyang Lu 臨潼路を経由してきた東行きの[22]路が、長陽路に合流するところです。手前の長陽路が拡幅されたため、現在はイメージが大きく異なっています。 |
上掲の南側、臨潼路を北上する[22]路です。街路樹が豊かに茂り、涼しげな緑陰となっています。 正面に提籃橋監獄があります。 |
Changyang Lu/ Baoding Lu 長陽路/保定路の西側です。[22]路は、この先の大連路を越えて、まっすぐに長陽路を走ります。 ※残念ながら、この先の写真がありません。5年後に訪問したら下掲の有様でした。 |
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Kongjiang Lu/ Dunhua Lu ③ 終点に程近い、控江路敦化路のバス停です。2013年の暮れに訪問しましたが、[22]路のトロリーバスは全滅していました。代替に運用されていたのは、大宇製純電動車(電気バス)です。 (2013/12/21) ※2014年6月にトロリーバスが復活しました。 |
References: |
http://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%B5%B7%E5%85%AC%E4%BA%A422%E8%B7%AF |
http://www.shtong.gov.cn/node2/node4/node2249/node4418/node20207/node21371/node62879/userobject1ai8866.html |