海外トラム紀行

パリ (5)
仏蘭西国旗
 Paris / France
 
撮影: 2014/7, 制作: 2016/3, 改訂: 2019/12

トラムの紹介に続き、今回は趣向を変えてバスや地下鉄などの写真をお目に掛けます。お洒落なデザインの車両が似合う、美しい街並をご覧下さい。

パリのバス 
Les Gobelins, Paris 13e

セーヌ川   Saint Michel Notre Dame 

セーヌ川を航行する観光船、背景はノートルダム寺院です。国際観光都市パリを代表する定番の風景です。
パリのバス   Musée du Louvre 
Irisbus Citelis 18m

パリのバスは、トラムや地下鉄と同じパリ交通公団(RATP)が運営しています。この車両は、仏イルスバス(現イヴェコ)製シテリスの18m連接車です。ルーブル美術館横の石造りアーチ門をくぐる姿は圧巻でした。
パリのバス  
Gare Saint Lazare

サン・ラザール駅前を走る[95]系統です。この系統はモンパルナス駅、オペラ座、ルーブル美術館などを経由しますので、一度乗り方を覚えてしまえば大変便利な移動手段です。
 
パリのバス   Les Gobelins 

ゴブラン織りにその名を残すレ・ゴブラン通りを走る[91]系統です。冒頭の写真もここで撮影しました。パリ旧市街では道路幅員に対応した建物の高さ制限があって、美しい街並が形成されています。これは1800 年代の中期、ナポレオン3世の時代に実行されたパリ大改造計画の成果と言われています。
車両は、新しく投入された連接式のハイブリッドバスです。後部車体にリチウムイオン電池を搭載しています。イヴェコの子会社、Heuliez(ユーリエ)で造られました。
パリのバス   バス停に掲示されている時刻表と系統図です。全ての停留所名と沿線の観光地が表示されているので、分かりやすく親切です。一方通行や終点のループも細かく描かれています。 

パリのメトロ   Gare de I'Est, M7

パリの地下鉄は1900年からの歴史があります。総延長200 kmを超える14本の路線が網の目のように走っていますので、市内のどの場所へでも、2回乗り換えれば到達できます。尚、料金は均一です。
線路は比較的浅い場所に造られていて、階段を少し下りたところから手軽に乗車出来ます。丁度、東京メトロの銀座線とよく似たイメージです。
写真は7号線、国鉄東駅で撮影しました。


パリ地下鉄の路線図はコチラをクリックして下さい。
パリのメトロ   Porte de la Chapelle, M12 

12号線のシャペル門駅です。パリの地下鉄はトンネルの断面が小さく、第三軌条による集電方式で、15mの小型車両が使われています。この駅は、大阪地下鉄の御堂筋線を連想させる雰囲気があります。


パリのメトロ   Corvisart , M6

6号線の地上区間にあるコルヴィザール駅です。この系統を含む4つの路線には、ゴムタイヤで走る車両が使われています。
ゴムタイヤの長所として、加減速性能、登坂能力に優れることや、騒音の低減などがあります。
パリのメトロ   ゴムタイヤ車輪を拡大してみました。手前に写っている線路から分かるように、車体を支えるゴムタイヤが走るのは外側の鉄板です。その内側に鉄製の案内車輪が乗るレールがあります。さらにゴムタイヤの両側に、水平方向に設置された小さなゴム製の案内車輪が見えます。非常に脱線しにくい構造になっています。
 
パリのメトロ   Montparnasse Bienvenüe, M4,6,12,13

モンパルナス・ヴィヤンブニュ駅の地下通路です。国鉄モンパルナス駅に接続し、4, 6, 12, 13号線が乗り入れているため、人通りが多いところです。エキナカの果物屋さんが繁盛していました。
 
パリのメトロ
Trocadéro, M6,9
乗り換えを示す案内板には全ての駅名が書かれているので、
利用者が迷うことはありません。トロカデロ駅にて。

  パリのメトロ
モンパルナス・ヴィヤンブニュ駅に掲示されていた6号線の
区間運休案内です。沿線にあるチャイナタウンの利用者の
ために、中国語で表示されています。

パリのメトロ   Opéra, M7

7号線オペラ駅のホームでヴァイオリンを弾いている女性を見かけました。地下鉄の構内で演奏するには許可が必要で、かなり上手な人に限定されているそうです。
パリのメトロ
地下鉄4号線の車内です。車両の両端は向かい合わせの座席、中央部がボックス座席になっています。
  パリのメトロ
Porte de Versailles  地下鉄の入口です。ほとんどの入口には屋根がないので、うっかり通り過ぎてしまいます。

RER   RER (Réseau express régional
   d'île-de-France)
Canal Saint Denis

サンドニ運河の石橋を渡る国鉄の郊外電車、RER-E線です。車両はボンバルディア製、最新の50000系交直流電車です。
パリでは郊外電車と地下鉄の相互乗り入れが無く、多くのRER線が独自の地下線を経由して、市の中心部へ到達しています。
 RER   Haussmann Saint Lazare

オスマン・サン・ラザール駅に到着したRER-E線です。地上に長距離列車の国鉄駅、その下に地下鉄の駅があり、このRERの駅はさらに地下の深い場所に造られています。
車両はMI-2N系、2階建てで外吊りの両開き3扉というユニークな構造をしています。開いたドアの奥に、車内2階席への階段が見えます。
 
 RER   同じくオスマン・サン・ラザール駅から地上の出口に至る通路です。RERでは強盗事件が頻発しているので気をつけるよう、外務省から注意勧告が出ていますが、なるほどいかにも追い剥ぎが出そうな雰囲気です。
 
サン・ラザール駅   国鉄のサン・ラザール駅です。ここからフランス西部の各都市へ長距離列車が出発します。ガラス張りの大天井が独特の雰囲気を醸し出しています。印象派の画家モネが、1877年に描いた有名な「サン・ラザール駅」そのままの姿が眼前にありました。
モネの絵には蒸気機関車が描かれていますが、写真の機関車はBB27300形、アルストム製の交直流電気機関車です。
モンマルトルのケーブルカー   Funiculaire

モンマルトルの丘を登るケーブルカーです。山上にはサクレ・クール寺院があって、観光客に人気のある乗物です。 パリ交通公団が運営しているので、地下鉄やバスの切符で乗車出来ます。
開業は1900年、当初は動力に水を使っていました。長さ108m、高低差37mと小さな規模ですが、珍しい複線並列式のケーブルカーです。
ムフタール通り   Rue Mouffetard

最後にオマケの写真です。
いろいろな乗り物を楽しんだ後、パリの裏町ムフタール通りのレストランで遅い夕食を堪能をしました。
 
ムール貝
季節の食材、ムール貝です。ちなみに、これは前菜です。
  ロティ・ド・ヴォー ロティ・ド・ヴォー(牛肉), コート・デュ・ローヌの赤ワ
イン、おいしゅうございました。


References:
https://fr.wikipedia.org/wiki/M%C3%A9tro_de_Paris
https://fr.wikipedia.org/wiki/Funiculaire_de_Montmartre
http://www.heuliezbus.com/fr/


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