(7) 芭石鉄道 その2 |
四川省犍為県 / 中国 |
撮影: 2013/3, 制作: 2015/6 |
芭石鉄道の続きです。満員の列車に乗って、蜜蜂岩に到着したところからご覧下さい。 |
Jiayang Narrow Gauge Steam Train (Bashi railway, Sichuan province) Mifengyan 列車が蜜蜂岩に到着しました。この駅はスイッチバックになっていて、機関車の付け替えがあります。その時間を利用して、構内の散策をすることができました。 |
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↑観光客小姐も外へ出て一服です。 ←機関車を付け替えています。 |
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蜜蜂岩の広い構内には、多くの車輛が展示されています。左は標準軌の上游型機関車で、四川省峨眉山市にある峨眉鉄合金で使われていたSY0516号です。ボイラー、火床、車輪、炭水車などに分解してここまで運んだそうです。 |
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線路際で麻雀に興じる地元の人達です。皆さん実に優雅な暮らしぶりで、うらやましい限りです。 |
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ここで突然ですが、学生時代の思い出がよみがえって来ました。鉄研の仲間で蒸気機関車の撮影に行ったのですが、撮影はそっちのけで、野原でずっと麻雀をしていました。 「加太で麻雀」 1970/7/17 関西本線加太~中在家(信) |
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さて、多くの人々がくつろいでいる脇を、先程の機関車がやって来ました。スコップを持った女性が機関車の方へ走っていきます。 |
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火床整理をした時に出る石炭の燃えがらが、線路に落ちています。時刻になると地元の人が集まって来て持ち帰り、「熾(おき)」として家庭で利用します。 |
Caizuba 蜜蜂岩から急な坂道を延々と登って着いたところが、次の菜子坝(Caiziba) です。色々な荷物を持った人が乗り降りしています。 しかしこの客車と人々、見れば見るほど21世紀とは思えない、不思議な世界に迷い込んだような感じがします。 |
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列車から降りた大勢の人が線路脇を歩いています。並行する道路がまったく無いので、町へ出る唯一の交通手段がこの鉄道なのです。 |
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菜子坝を出る列車を見送りました。乗務員の皆さんは、とてもフレンドリーでした。冒頭の写真はこの続きのショットです。 ※菜子坝の「坝」は、土偏に雨冠、その下に革偏に月と書く「壩」の簡体字です。堤や土手という意味があります。 (壩) |
Jiaoba 菜子坝から2つ先にある焦坝(Jiaoba)駅です。朝の列車には通学する子供達も乗って来ます。 焦坝には嘉陽煤砿の2号井(炭鉱)がありましたが、1988年に操業を停止しました。駅の周辺には炭鉱の設備や住宅の遺構が残されています。 |
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焦坝駅を発車する列車を見送った後、線路伝 いに歩いて撮影地に向かいました。 |
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Liangshuituo 焦坝駅と千人脚駅との間に、有名な撮影ポイントの亮水沱(Liangshuituo)があります。ここで観光列車を撮影することにしました。築堤が見渡せる小高い丘の上に陣取って、延々2時間以上も列車を待ちました。 |
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森の中から観光列車が現れました。画面の左に観光列車だけが停車する亮水沱の仮駅があり、そこでいったん乗客を降ろします。 |
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乗客を降ろした列車が推進運転で引き返していきます。このあと奥のカーブのところで待機して、日差しが出てくるのを待っていました。 |
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ショーが始まりました。汽笛とともに、ドレインを思いっきり解放して、勢い良く蒸気を空中に放出します。山奥のナロー鉄道とは言え、本線上でこんなことができるのは、さすが中国です。 |
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うわさには聞いていましたが、実際に見るとその迫力に圧倒されます。客車が新しすぎること、乗客が乗ってないことが残念ですが、十分満足できました。 |
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左隅にショーを見物する観光客が見えます。彼らは再びこの列車に乗って、次の目的地へ向かいます。 画面中央下部にわずかに虹が架かっているのがご覧いただけると思います。実は、上掲のアングルで虹が架かる予定だったのですが、角度が悪かったようです。機会があれば再訪してリベンジしたいですね。 |
虹がありませんが、この写真が当日のベストショットです。 とにかく鉄道会社のサービス精神には脱帽です。 「芭石鉄道 その3」へ続きます。 |