(4) 蒸気機関車天国・阜新 その2 |
阜新市 / 中国 |
撮影: 2012/3, 制作: 2015/4 |
阜新炭鉱鉄道の後編です。阜新名物、ズリ捨て列車の迫力をお楽しみ下さい。 |
Fuxin Coal Mine Railway 阜新炭鉱の中心、五龍砿です。ここからズリ捨て列車が出発します。ズリとは、石炭を選別したあとに出る滓(かす)のことで、一部に残土も含まれます。通常ズリはボタ山に捨てられますが、阜新炭鉱では列車を仕立てて、露天掘りの跡地に運びます。 |
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SY1195号が構内で入れ替え作業をしながら、ズリ捨て列車の準備をしています。これから先回りして現場へ行ってみましょう。 |
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途中の坂道で待っていると、ズリ捨て列車がやって来ました。このあたりも以前はズリ捨て場だったようです。地元の人達がズリの中に残っている石炭を採りに来ていました。 先頭の貨車にズリ捨ての作業員が乗っています。 |
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目の前をズリ捨て列車が通り過ぎました。推進運転なので画面の左へ走って行きます。今日の積み荷は、ほとんどが残土のようです。 |
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上掲の場所で振り向いたところです。列車はここからさらに奥にある、丘の上に向かいます。 |
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寒風が吹きすさぶ丘の上にやって来ました。あたりには自然発火でしょうか、石炭の燃えかすがくすぶっています。 |
見渡すと向こう側の丘の上にも線路があって、別のズリ捨て列車が走っていました。広大な露天掘りの跡地をズリで埋めてゆくことがよく分かります。 |
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列車がズリ捨て場に到着しました。まわりに何もない風景は、西部劇のシーンを連想させます。 |
珍しく良い天気に恵まれ、ここから阜新の市街地が一望できました。 |
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ズリを捨てる間、機関車は待機しています。何も遮るものがない広い場所で、機関車を真横から撮ることが出来ます。 |
係員がレバーを操作して、貨車のダンパーを持ち上げました。ズリは画面奧側の谷底へ落ちて行きます。 |
次の瞬間です。「ドーン」と轟音がこだまして、もうもうたる土煙が舞い上がりました。素晴らしい迫力です。はるばる日本から見に来た甲斐がありました。 |
平安(Ping'An)駅のホームです。ここから、夕方の通勤列車に乗車しました。新邱(XinQiu)行きの列車は、機関車が逆向きに付いています。 |
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乗客は降りる人が出て来るまで行儀良く待っています。座席に余裕のある田舎ならではの光景です。 機関車は☆のマークが付いたSY988号です。 |
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客車の内部です。ビニールシートのボックス座席が青白い蛍光灯に照らされて、どこか寒々とした印象がありました。 |
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発車後にくつろいでいる服務小姐の皆さん、 左の人が列車長さんです。 |
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高德(GaoDe)駅に停車しているところです。土盛りで造った形ばかりのホームの上を、家路に向かう乗客が歩いています。列車長さんが後方を確認しています。 まもなく日没の時刻を迎えます。 「蒸気機関車天国・阜新」の巻は、これでおしまいです。 |
↑興阜砿のボタ山に延びる インクライン(ケーブル軌道) |
【追記】 阜新には、五龍(WuLong), 興阜(XingFu), 艾友(AiYou)の3砿にナローゲージの軌道があります。本題から外れますが、2枚だけ写真を貼っておきます。 詳しく知りたい方は、いつもお世話になっている一路順風!さんのサイト、 「你好!小火車」をご覧下さい。 ←五龍砿のナロー凸電 |