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あみの2007年の旅・レポート  オーバーブッキング


2005年にベトナムへ一人旅をしました。そのときは、マレーシア航空を利用し、クアラルンプール経由のビジネスクラスでした。 今回は家族3人で、バンコク経由でベトナムへ向かい、エコノミーの旅です。ユナイティッド航空のUA853便で、18時30分発深夜23時45分着をマイルを利用しての旅行です。60,000マイルあれば、東南アジアへ3人で行けます。現在のところ、UAならば、サーチャージ(燃料費高騰による追加料金)がかかりません。

旅行初日(2007年12月21日)、出国手続きを終え、37番ゲートに並んで、バンコク行きの飛行機に乗ろうとしていたところ、「当便はオーバーブッキングになってしまいましたので、明日の便に振り替えていただける方を7名募集しています。」との案内。 振替便は翌日のタイ航空、10:45分発15時45分着のTG641便。午後の到着です。UAのように、深夜の到着ではありません。子供(9歳)には体への負担が少なくて済みそうです。


夫は、ちょっと興奮気味に「こういうことってあるんだね。ぜひこの話に乗ってみたら。いい経験になると思うよ。」「8時間到着が遅くなるだけだし、健人にも負担が少ないよ。」 というわけで、飛行機に“乗らず”にこの「いい経験になると思う」という話に“乗って”しまいました。

UAの担当者は、私たちを「ビジネス客用のラウンジ」に連れて行きました。その道すがら、その担当者は好奇心旺盛の私たちの質問攻めに遭います。

 「こういうことって、よくあるんですか。私たちは初めてなのですが。」
 「よくはありませんが、たまにあります。」

 「どうして、こういうことが起こるのですか。コンピュータのミスなんですか。」
 「いえ、アメリカの航空会社は国内線の感覚でキャンセル率を多く見積もっているんですよ。だから、予測が狂うとオーバーブッキングが起こることになります。」

 「私たちが乗るタイ航空でもオーバーブッキングが起こったらどうなります?」
 「それはないでしょうね。アジアの航空会社は、キャンセル率を私たちよりもかなり低く見積もっているんですよ。」

 「アメリカの航空会社がそうしない理由は何ですか。」
 「飛行機を空席で飛ばすのは、もったいないんですね。ごく稀に起こるオーバーブッキングに多少のコストをかけても元が取れるんですね。」

 「なるほど。私たちのホテル代や補償金を負担しても十分にペイできるということですね。」
 「そういうことですね。」


会話に弾んでいるうちに、UAの「レッド・カーペット・クラブ」のラウンジに到着しました。ここで手続きが行われ、振替便の航空券を受け取り、宿泊ホテルの案内を受けました。 しかし、この手続きが長かった。待つこと暫し、でした。我が子健人は、ラウンジにあったパソコンでゲームを始めたので退屈はしなかったようですが、夫は居眠りを始める始末。 ラウンジを出て、ホテルバスを待つことになったのはおよそ40分後。

ユナイテッド航空の離発着ゲートが、第1ターミナルの第3サテライトに移動して、 「レッド・カーペット・クラブ」と「ユナイテッド・ファースト・インターナショナル・ラウンジ」が更に大きくなりました。 「レッド・カーペット・クラブ」には約670席、「ユナイテッド・ファースト・インターナショナル・ラウンジ」には約150席があります。 ビジネス・クラスの乗客は、ボーディング・チケットを提示することで利用できますが、そうでなければ「レッド・カーペット・クラブ」に年間500USD払って入会する必要があります。 会員になると、配偶者と扶養児童を同伴者として入場させることができます。でも、500USDっておよそ5万5千円ですよ。もったいなくって、、、これが最後になるのかな。


ホテルは、私たちが車を3週間駐車しておくために前泊した「ヒルトン成田」の目と鼻の先、歩いて2〜3分の「エクセル東急」(ホテルにはUAから連絡済で、レセプションで名前を告げると夕食と朝食のバウチャーが渡されました。)でした。 UAがこのホテルに払うことになるのは、請求書を覗き見たところ、3人で30,000円弱。

「ヒルトン成田」には、駐車場に預けてある車に新しい下着を取り出しに行ったのですが、キーを受け取るときのスタッフとの会話。

 「おや、XXさま、どうなさったのですか。」
 「いや、オーバーブッキングでまだ飛んでいないんですよ。」

 「え! そうなんですか。」
 「ええ、明日のタイ航空の便になって、向かいのホテルに泊まることになったんですよ。」
 「あら。」

 「ヒルトンにして頂戴、と言ったんですが、そこまではしてくれなかったですね。」
 「ありがとうございます。」

 「こういう話って聞いたこと、あります?」
 「私は初めてです。」
 「普通にある話ではないんですね。」


成田空港の周辺にあるホテルのスタッフが聞いたことがないのですから、珍しい出来事なのですね。 私たちを担当したUAのスタッフは、オーバーブッキングの処理を2・3度経験していると話していましたが、頻度から言うと本当に「稀」なのでしょう。 夫の言う「いい経験」をしましたが、「お金を払ってでも、一度は経験するのはいいかも。」(夫)などとは、到底思いません。

今回は、日程が21日間あったことと日本から出る便であったことから、オーバーブッキングのボランティアに志願しましたが、これが日本に帰る便だったら絶対に志願することはありません。 休暇を利用しての旅行ですから、日程に余裕はありません。帰国して空港から直接仕事場に行ったこともあります。

オーバーブッキングとは少し異なりますが、グアムに行ったとき(1999年)、機材の故障で帰国が1日延びてしまったことがあります。 そのため、上の息子が中学校の入学式に出席できなかった経験があります。勤めている会社に連絡をとったり、息子が入学する中学校に「入学式に出席できない」旨の連絡をとったり、大変な思いをしました。 搭乗してから機材の不具合(エンジンの出力が上がらない)が見つかり、しばらく機内で待ち、さらに、グアムからの便数が少なく、当日の振り替えができないということがかなり後で知らされました。 グアムでレベルの高いホテル「ヒルトン・グアム・リゾート&スパ」が宿泊に用意され、夕食と朝食がついていましたが、それだけ。特に、「迷惑料」などというものは支払われませんでした。

 ヒルトン グアム リゾート アンド スパ(HILTON GUAM RESORT & SPA)の  » ホテルサイト  » ホテルサイトで直接予約
                        » 旅WEBで詳細情報  » HOTELCLUBで詳細情報  » APPLEWORLDで詳細情報

ボランティアが必要数集まらない場合は、正規の高額な航空券を所持している人を除いて、チェックインの遅い人が半ば強制的にボランティアにされるのでしょう。 帰国時にオーバーブッキングの志願者にさせられないために、今後も早めのチェックインを心がけることにします。

預けた荷物は機内から下され、手元に受け取るかタイ航空に渡すかの選択になりましたが、受け取ることにしました。 荷物の迷子を心配してのことです。パスポートに押された出国のスタンプは、どうなるのか。 入国審査に並ぶのかと考えていたところ、別の出口に案内され、“cancelled”の赤いスタンプが出国のスタンプの上から押されました。 最短の出入国になるのかと期待したのですが、残念! 


オーバーブッキングのボランティアに志願したことで宿泊することになった「成田エクセルホテル東急」ではまず夕食です。 もらったミール・クーポンで洋食のセットメニューか和食のセットメニューという選択肢が与えられました。 全員の意見が一致して、「和食!」ということになり、最上階(11階)の日本料理「あづま」で和食です。可も不可もなく、普通のお味でした。



UAのオーバーブッキングのボランティアに志願したので、バンコク4泊が3泊に減り、出発便はタイ航空のTG461便(10時45分発15時45分着、時差が2時間あるので7時間のフライト)でした。 タイ航空の機材はボーイング777-300。


9歳になる息子が喜んだのは、座席のモニターでゲームが出来たこと。 座席の肘掛の脇からコントローラーを引き出して、「スーパーマリオ」と「ポケモンの金と銀」に夢中でした。このゲームオタクが!

夫はビデオ・オン・デマンドの映画に夢中でした。「ダイ・ハード」「ボーン・アルティメイト」「レミーのおいしいレストラン」、、、私が話し掛けてもろくに返事もしてくれません。この映画オタクが!


私の楽しみは、機内食。10時45分出発なので、昼食が出ます。しかし、この食事は大きく期待外れ。夫には「魚」、息子と私は「ビーフ」を貰いましたが、これがどちらも美味しくない! 旨みがない上に、辛い!卵焼きにすら、辛味が入っていました。


夫は何も言わずに、私と息子の残したものをすべて食べ尽くしてしまいました。お腹が空いていたのかな。「エクセル東急」で朝食をブッフェで十分に食べていた筈なのですが、私の夫は大食漢なのでしょうか。ギャル曽根?  夫の口癖の一つが「私は食べることに興味が持てないんだ。生きるために義務として食べているんだ。食事が錠剤で済むのなら、それも歓迎さ。食事にかける時間が別に使えるからね。」なのですが、私よりよく食べる割には、わたしより細身です。食事の量ではなく、食に対する関心の強さが体型を左右するみたいですね、少なくとも我が家では。グスッ。

さあ、めげずに、タイとベトナムでローカル・フードを食べ歩くぞ。

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