2015年8月8,9日

高瀬ダム~ブナ立て尾根~烏帽子小屋(泊)~烏帽子岳~船窪小屋~七倉山荘


<1日目>高瀬ダム~ブナ立て尾根~烏帽子小屋

 日本三大急登と言われるブナ立て尾根を登り七倉山荘へ戻るコースを計画。 2日目の歩行時間が長く(地図コースタイムで11時間)きついなと思いつつも土日しか休みがないのだから仕方がないさね。 ブナ立て尾根を往復しようかとも思ったけど、それじゃあもったいないし、もしブナ立て尾根がかなりきつかったら2度と来ないかもしれないし。 ということで船窪小屋経由で決心しました。

 結果的には烏帽子小屋から船窪小屋間は登山者が少なく静かで眺めの良いコースを歩くことができて良かったです。 でも、でも、やはり予想通り長い歩行時間は疲れました。



 七倉山荘と、山の神トンネル。ここから高瀬ダムまでは乗合タクシーです。 タクシーは何台も控えていました。 ただし乗合タクシーといってもタクシー屋さんは1人でもおかまいなしにどんどん乗せるのでタクシー代を安く済ませたいなら タクシーに乗りそうな人に「一緒に乗りませんか」と声をかけたほうがいいです。 私の場合、ちょうど単独行の人がタクシーに乗ってトンネルゲート前まで来た時にお互い目が合ってその人がタクシーを止めてくれて 一緒に乗せてもらうことになりました。単独行者同士のアイコンタクトちゅうやつですね。








 高瀬ダムです。良かったのか悪かったのか、タクシーさんは1人1,000円になるように2,000円のところで止めてくれました。 ”悪かったのか”の意味は少しでも歩きたくなかたのでもっと奥(といってもさほど変わりませんが)まで行ってくれてよかったんですけど、という意味。 奥に見えるトンネルをくぐってブナ立て尾根です。








 ふーん、あのトンネルを行くと湯俣、槍ヶ岳方面へ行くんねえ。 もしここを往復して下山することになったときのために高瀬ダムにも日中はタクシーが控えているのかタクシーさんに聞きました。 朝9時以降から15時くらいまでは何台かいるそうです。10円玉だけ使える公衆電話があるのでそれで呼ぶこともできると。 「10円玉持ってます?」と聞かれたので「無いですねえ」と答えたら20円くれました。なんて親切な運転手さんなんでしょう。 みなさん、アルプス第一交通(アルプス自動車)を使ってください!! 携帯電波が入るかどうか確認した記憶が曖昧で、圏外だった(ドコモ)ように思います。








 6時45分出発。ヘッドライトはザックの奥にしまい込んだため、トンネル内は暗いのか心配しましたが灯りがついていて一安心。








 トンネルを抜けて左手の吊り橋を渡ります。不動沢吊り橋です。








 吊り橋を渡ると濁沢キャンプ場です。小屋は開きませんでした。「野口五郎小屋ではキャンプは出来ません。」 なんでこんなこと書いてあるのと思いましたが私のルートには関係無いのでとりあえず無視しました。








 平成27年6月12日竣工(遊び心がありますね)、濁沢橋を渡ります。名前の通り水は白濁していました。








 「水」と書かれた水場は小さな沢でした。 パイプや戸井も無いので、ここでポリタンクなどに水を汲むのは至難の業でしょう。 先行するこの方たち、すごい荷物の大きさでした。








 7時15分、ブナ立て尾根に取り付く。「北アルプス裏銀座登山口」? 槍ヶ岳を眺めながら歩く表銀座とか裏銀座とはよく聞くけど、どこを歩くのか全く興味無しでした。 ここが裏銀座とやらの入り口でしたか。






 7時30分、”11”という番号札に来ました。登山道に何合目みたいなものを表す番号があると事前の調べで知っていましたがこれのことですね。






 7時47分、10合目です。カウントダウン方式ですね。






 8時ちょうど、9合目です。樹林の合間から右手に不動沢の稜線が見えました。樹林帯の登山道でほとんど眺めはありません。








 折れた大木。強風で折れたのか、老木で寿命で折れたのかわかりませんが、こういったものを見ると自然の大きな力を感じます。






 8時12分、8合目です。後ろ姿の人は一緒にタクシーに乗った人で、今日は野口五郎小屋へ行くと言ってました。 不動沢の稜線高さが自分のいる標高に近づいていることを感じます。








 8時23分、7合目。1合目あたり10数分ピッチでしょうか。でもなぜどこもブルーシートが置いてあるのでしょうか。 何か木材が包んである?それとも動けなくなった人が雨風をしのビバーグ用に置いてある?






 8時57分、6合目です。団体さんがいたので札があったのかわかりませんが、木に”6”と書いてありました。






 9時18分、5合目です。1合目あたり20分ペースになってきました。 ブナ立て尾根全体を通しての印象は”日本三大急登の1つ”というほどキツイ登りではなかったと思います。 大した体力も無いのになんですが「このくらいの登りなんてどこでも普通じゃねえ?」ってな感じでした。 種池山荘:柏原新道のときのように「越される、越される」はなかったです。 山岳警備隊(たぶん長野県警ですよね)の方がすごい勢い登っていったことを除き、越されることはありませんでした。 少しは体力復活したかな?






 9時38分、4合目です。ここから10分ほど登ると ”タヌキ岩” なるものがありました。なぜタヌキ岩なのでしょう??








 さらにしばらく登ると、左手に高瀬ダムが見えるようになりました。 また右手に見える稜線から高度をだいぶ上げたなと実感できます。でも、こう感じてもいつもゴールにはまだまだなんだな。








 10時01分、3合目到着。01分なんて時間が細かいですが、デジカメの撮影時間をもとにしてますんで。 ここで1つの疑問が湧きます。小屋は1合目?それとも0合目?このワンピッチの差はとても気になることですよね。






 右手には、崩れているところが濁りの大クズレ、中央のピークが不動岳かな。 奥には未だ登ったことない鹿島槍ヶ岳が見えます。左手には裏銀座方面の稜線が見えるようになってきました。








 10時26分、2合目です。高瀬ダムから突き上げるようにそびえるこの山は何て山なんでしょうか?唐沢岳?








 あ~、恐れていたことが。10時40分、1合目に到着ですが、小屋は1合目ではありませんでした・・・・。小屋は0合目とういうことか・・・・。まだ歩くんね・・・・






 道が平坦になってきました。山様は燕岳に似ていると感じました。








 やっと稜線を裏側にまわる地点に来ました。烏帽子小屋はもう少しのはずです。ブナ立て尾根を登っている最中には見えなかった山が見えてきました。








 「おつかれさま 0番」の烏帽子小屋、11時到着です。高瀬ダムから4時間を切る歩行タイムでした。 実は地図を見間違えてブナ立て尾根のコースタイムは8時間だと思っていたので早く着きすぎ。 でも後に、この時間に着いて良かったと思うことが。








 小屋の前はちょっとしたお花畑。泊まる人たちなのか、通過する人たちなのか、ずいぶん賑わっていました。 テント代が800円、350mlビールが600円。 ビール代は良心的だけどテント代が高くねえ?と思いましたが、天場はグランドを整地するようなトンボらしきもので平らにしてあり、 前回の斜めった八ヶ岳キレット小屋の天場に比べて手入れ代を考慮すれば800円は高くない!と感心しました。








 さあどこにテントを張ろうかと場所探しです。まだ11時だというのに意外に張れる場所が少なかったです。 ということで早く着いて良かったわけです。 ひょうたん池ほとりがいいかなと思いましたがご覧のように学生さんのデカいテントが。こりゃ、ここは騒がしいなと。








 ひょうたん池で写真を撮っていると学生さんたちがなにやら騒ぎ出す。雲が虹色になっていたんですね。こんな現象、初めて見ました。








 結局、私は比較的上の小屋に近いほうにテントを張りました。今回はツエルトです。 とにかく軽量化を図りましたが、ザックの体感重量はさほど軽くは感じませんでした。 今は在りませんが好日山荘甲府店で初めて買ったMt.daxの40Lザックで来たんですが、肩ベルトが細くて食い込むので軽く感じません。 ベンチレータを開けたままにしておくことでツエルト内の結露はだいぶ防げましたが、夜中の1時半ころには寒くて眼が覚めました。 シュラフも収納するとカッパより小さくなるようなペラペラの軽いもので来たんで。これも軽量化のため。
 ほとんどの登山者が裏銀座が目的のようです。聞こえてくる山の名前が、野口五郎岳、薬師岳、水晶岳、湯俣、鷲羽岳など。 日中はテントはあれど人気はなく、おそらく烏帽子岳へピストンしていたのでしょう。 私と言えば、することもなく、昼寝したくてもツエルト内はとても暑く、ザックを敷いて木陰で昼寝してました。








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