Le Velvets
「「You ! Us ! We ! Concert !」」

オーチャードホール 2012/09/29

序章・開演まで

9月29日、クラシックの殿堂・オーチャードホールで開催されたLe Velvetsのメジャーデビュー記念コンサートに出かけた。

午後5時35分。開場時間に5分ほど遅れてBunkamuraに到着すると、建物の外まで中高年の女性で溢れ返っている。1階から2階にあがるエスカレーターは長蛇の列、その先もホール入口まで長い行列が続いており、列は遅々として進まない。行列に並んでいると、聞くともなしに後ろの人の会話が耳に入った。
「まあ、驚いたわ!こんな、すごいことになってるなんて…。この前は全然こんなじゃなかったのよ」「この前って、去年ですか?」「いいえ、去年なんかじゃないわ。つい、こないだよ。国際フォーラムの時だから、たしか今年の初めね。あの時は、全然こんなじゃなかったの。係の人がファンクラブに入ってください、入ってくださいって必死に宣伝してて。それがまあ、こんなすごい人になっちゃって…」
嫁と思しき女性に手をひかれたその年配のご婦人は、この光景が信じられないといった様子で、熱っぽくまくしたてた。「これじゃ、次からはチケット取れないんじゃないかしら・・・」どう見ても70代のそのご婦人は、今からチケット争奪戦を心配している。この歳になって(失礼!)、そこまで熱くなれるものを見つけたこのご婦人が私には少し羨ましくもあり、また、驚きでもあった。

ようやくオーチャードホールの入口階に到着すると、エントランスではLe Velvets Stringsによる演奏が行われていた。最近は、舞台などでも開演前にこうした催しが開かれることが多くなった。こういうファンサービスはありがたいが、開場が開演30分前で、しかも、これだけ入場に時間がかかってしまっては、せっかくの演奏を聴いてる時間がない。「樋口さんがアレンジしてるかもしれないのに…」と後ろ髪をひかれる思いで、写真だけ撮影して、そそくさと階段を駆け上がってホールへと急いだ。






開演時刻の午後6時。SOLD OUTにも関わらず、客席には空席が目立つ。その理由は、定刻までに客入れが終わらなかったから。結局、開演は15分押した。これ以上待たされたられたら、きっと、おばさんたちの怒りは爆発していたに違いない(笑)

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