卯辰山入口にある観音院は,1200年の歴史をほこる御本尊木造十一面観菩薩をまつり、金沢の発詳にちなむ「芋掘り籐五郎」伝説として有名な歴史的由緒をもっています。
 また、加賀藩三代藩主前田利常公の正室珠姫様が観音様を篤く信仰され、社殿を寄進したとされています。御本尊のまつられている厨子には珠姫様が徳川家よりお輿入れされた証の葵の紋と前田家の梅鉢の紋の二つの紋を残されています。その後、前田利常公が境内伽藍を整備し、観音院は加賀藩前田家の安産祈願・お宮参りなどの祈祷所となったのです。
 それからは、大和、鎌倉と並び、加賀の長谷観音とうたわれ今日まで多くの信仰を集めています。
 またこの観音院では藩政期から続く 「四万六千日」の行事が有名です。旧暦の7月9日に行われており、この日は観音様の功徳日として朝から晩まで大勢の参拝者でにぎわいます。  この日は観音院の御本尊、木造十一面観音が御開帳され、お参りすると四万六千日分の御利益があるとされています。さらに祈願されたとうもろこしを受けて帰ると商売繁盛や健康に過ごすことが出来るご利益があるとされ、多くの方が求められます。観音院には御本尊木造十一面観音の他にも多門天像と持国天像がまつられ、この二天は金沢市指定文化財となっています。

尚、寺宝として、鎌倉、室町、江戸時代の佛像、佛画多数。
 境内には江戸時代の数学者・関孝和、役者・中村芝加十郎、侠客・綿津屋政右衛門、医者・松田東英の墓、馬佛、菊園、雨人等の句碑あり。

   観音院の歴史




















































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