e d u c a t i o n     p r a c t i c a l     s t u d y
                                    

東六条保育園における造形実践活動

【保育園との打ち合わせに使用した資料から抜粋】

1.目的
 ・幼児の造形活動から学ぶ。(子どもにとっての造形活動の意味)
 ・先生方と交流することで,ともに学び,ネットワークを広げる。
 ・現場に立ち,実践することで,そこに必要な理論を見出す。

2.『エイジ・ダウン制』(仮称)導入の提案

【概要】
 用意された題材を,まずは年長児(4,5歳児)において実践し,その活動様相を低年齢児担当の先生方に参観していただき,実践の可能性やニーズがあれば,順次0〜3歳児においても実践していくシステム。

(1)なぜ?
 一斉に多くの年齢児を対象にして実践を行なうと,大泉と各年齢児担任の先生方とのコミュニケーションが不足し,結果として先生方に実践する上でご苦労をおかけしたとともに,実践の意義に対する共通意識がもちにくくなるのではないか。
 そのため,まずは大泉が経験上実践しやすい年長児において担任の先生方と協働で実践を行い,他の先生にもその様子を見ていただき,年齢に見合った実践の方法を一緒に検討していただいたうえで,別の日に低年齢児に対して順次実践を行っていきたい。

(2)システムの詳細(案)
 @実践日,題材群の提案
 A年長児クラスにて実践
  ・他の年齢児担任の先生方は,その実践の様子を参観する。(ご都合に合わせて)
  ・必要に応じて,幼児と一緒に実際につくってみる。
  ・ご自分が担任されているクラスでの実践の可能性と方法を考える。
 B0〜1歳児,2歳児,3歳児のクラスでも行うかどうかの決定
  ・複数のクラスで行う場合,同時に行うか別日に行うか十分に吟味する。
 C対象年齢にあった実践の方法の検討
  ・担任の先生がたと大泉で検討する。
  ・実践する日にちを決定する。
  ・場合によっては,大泉が材料と道具を提供するだけにする。(大泉は補佐役)
 D実践
  ・以降,A〜Dを題材ごとにくり返す。

3.本実践活動

 @ 大泉は,教材を提供するとともに,「子どもにとっての造形活動の意味」について,以下のように提案する。
   子どもにとって造形活動とは・・・
    モノとかかわって,自分なりのイメージを形・色にする
    モノに直接触れる心地よさを味わう
    つくることをとおして,お友だちや先生とかかわる
    ああでもない,こうでもない,と具体的に自分で試行錯誤する
   ・・・といった意味をもち,そこに自律して育っていく子どもの姿が存在する。ゆえに必ずしも「大人が見るところの作品」としての“完成度”,“良し悪しが重要ではない。
   それよりも,その子が・・・
    どんな考えや思いで,それをしているのか?
    どこに楽しみや喜びを見つけているのか?
    どんなふうにしたいのか?
   ・・・といったことに注目し,ともに表現の喜びを味わうように心がけたいものである。
    おうちの方々にも,作品をとおして,そうした“子どもの姿・表情”を伝えていくとよい。(作品だけで推測できないものを保育者がコメントしてやるということ。これも一つの「評価」である。)
 A 具体的な活動に移す際には,保育園の先生方の創意工夫の発揮が必要。
 B 実践にあたっては,保育園の先生方のニーズを優先。

4.保育士さんたちとの意見交流について
 『意見・質問シート』を用意した。実践にあたっての質問,疑問点,要望,相談などがある場合には,この用紙に記入のうえFAX送信していただく。

5.学生参加について
 希望によっては学生が参加することもある。日々子どもと接している先生方の背中から多くのことを学ぶことができると考える。また学生の中にもそうしたニーズがあるようだ。
 参加する場合は,「事前に承諾を得ること」「邪魔にならないようにすること」を前提にする。

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