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梨右衛門窯










  

 ここは「梨右衛門窯」と云いまして、当主は初代梨右衛門です。
 これから私の作品をご覧頂きたく、少しづつ展示させてもらいます。

 私は、日本大学マンドリンクラブのOBで、第2期の指揮者をしていた佐々木です。
しかし、ここでは梨右衛門となります。

 私達の身の回りには、プラスチック・紙・金属などさまざまな材料があります。その
中で、陶器は特に人の心が感じられるものではありませんか? 特に自分で製作し
たものであればなおさらですね。

「梨右衛門窯」の名は、商売仲間のある人に冗談で, 柿右衛門(酒井田)ならぬ梨右
衛門だねって云われたものですからそのまま命名しちゃいました。

 さて、私が陶芸に興味を持ったきっかけは、昔勤めていたことのある会社の社長
が、陶器を歳暮や中元に使っていたことがあって、その陶器の注文等でよく益子の
窯元へ行かされて、そこでロクロでつぎつぎと素晴らしい作品が出来上がるのを見
て、面白いなあと思い、またあらためて「陶器」というものを意識した事が脳裏にあっ
たからだと思うんです。
乱視が強くなって五線紙のオタマジャクシも満足に捕まえられなくなって久しいし、こ
こらでなにか別の趣味を見つけなくてはと思っていた時に、たまたま近くの公民館の
陶芸サークルの募集があってそれに応募したというわけです。それから10年ほど経
ちました。
小中学生の頃、特に図工が好きだったわけでもなかったのに陶芸に嵌っちゃうなん
て不思議なことです。

 皆様の感想・ご意見等がありましたら、なんなりとメールフォームの頁からお送り下
さい。お待ちしております。

さて作品紹介の前に、作陶の工程を簡単に説明しておきましょう。
1.粘土選定
  基本的には粒子が細かいか荒いか、鉄分が多いか少ないか。多いほど赤黒っ
  ぽさが増します。
2.土練り
  土練りには、荒練りと菊練りがあります。
  荒練りは、成形しやすい柔らかさにしたり、2種類以上の粘土を混ぜたりするの
  が目的です。
  菊練りは、気泡を抜くのが目的で、気泡を抜かずに手を抜くと焼成時に破裂する
  ことがあります。
3.成形
  手びねり、板づくり、ロクロ成形、型成形等の方法があります。
4.乾燥
  急に乾燥させるとひび割れなどをおこします。直射日光などを避けて1週間から
  10日ぐらいかけてゆっくり乾燥させます。
5.素焼き
  普通800度で焼成。水で溶いた釉薬を着きやすくし、濡れても壊れないようにし
  ます。
6.施釉または釉掛け
  釉薬=うわぐすり=ガラス質のものが多くあります。
7.本焼き
  本焼きには、酸化焼成と還元焼成とがあって、普通1200度〜1250度で焼成
  します。
  窯は薪窯(穴窯、登り窯)、、ガス窯、灯油窯、電気窯等があり、灯油窯が一番
  経済的です。

                  「梨右衛門窯」は灯油窯を使用


本物の備前焼は薪窯(登り窯)で三日以上もかけて焼くのですが、梨右衛門は
灯油窯で15時間(それでも15時間!)程で焼いちゃいます。
純粋な備前土はゆっくり温度を上げていかないと変形しちゃうのでそれを防ぐた
めに他の粘土を少し混ぜるのです。これが梨右衛門流・備前焼です。






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