移動サービス利用者の緊急搬送について
おでかけサービスの活動は、利用者の皆様に移動手段を提供するだけでなく、地域に生活している者同士のたすけあいの目としての働きも担っているのだと、あらためて責任とやりがいを感じた体験をしました。その体験をご紹介したいと思います。
7月のある日の朝、ご自宅にお迎えに行きブザーを押しましたが、出てこられません。運行が中止になったのかもしれないと思って、コーディネーターの野口さんに連絡・相談しました。
さらにブザーを押したところ、中からかすかな返事が聞こえたような気がしました。勝手口が開いていたので中に入ってみると、利用者の方が板の間のテーブル脇に倒れているのを発見。
声掛けに応答あり、目で動きを追うことができ、手を握ると軽く握り返せるが、体に力が入らず床に横になって動くことができない状態でした。急ぎ119番して救急車を呼びました。一方、事務所では、電話でご家族との連絡をとっていました。
サイレンが近づいてきましたが、救急車が入れない狭い路地なので、広い道路の所まで出て救急隊員をお宅まで案内しました。そして救急隊員が利用者の方を担架で救急車に乗せて、かかりつけの病院に向け出発しました。
私は、救急車の後を追って搬送先の病院まで行き、無事搬送されたことを確認してコーディネーターに報告し、対応を終了しました。大事に至らずに本当によかったと思いました。
(運行員 島津俊男)
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