2年程前からでしょうか。もび~るには「電話をかけても一般タクシーの予約が取れない」との相談が多く寄せられるようになりました。どうもタクシーをめぐる社会状況の変化と関連があるようなので、今回のセミナー前半はここに焦点をあてました。
まずもび~る協力事業者のキャピタルオート(株)と、日本交通(株)の方に登壇いただき、お話を伺いました。そもそも町を走る車の台数が減ってきているそうで、これには、ドライバーの高齢化、有給休暇取得の義務化といった働き方改革の流れ、国の減車政策などが様々に影響しているとのこと。
そして電話での配車が難しくなったのには、配車アプリの普及が大きいです。今や日本交通グループでは配車アプリ申し込みが8割を占めているのだそうです。
限られた電話回線には、予約申し込みだけでなく、配車に関連して様々な問い合わせ等も入るため繋がり難い状況が起きていて、天気予報が雨とでると、さらに電話の件数はあがり、申し込みは難しくなります。
続けて、配車アプリJapan Taxi(株)の方にアプリの初期設定と使い方の説明と、便利な機能について最新情報の提供をいただきました。
もび~るでは、アプリの使い方を伝えることも現在の状況の解決方法として考えています。セミナー参加者のケアマネジャー・ケア24等のみなさんに伺うと、支援の現場でアプリを活用している方はまだ一部でした。
専門職の支援者におまかせするのではなく、ご本人や家族が使えるようになると良いし、ケア24がすすめるご近所のささえあいの一つとしてアプリの活用を提案してみたいとも思いました。もちろんスマホのアプリを使うのは難しいと言う方もたくさんおいでです。そうした方たちのために、もび~るでは利用可能な事業者等の最新情報を集め、ご相談に応じていることもお伝えしました。
セミナー後半は、福祉車両を主とした移動サービスを、利用者一人ひとりの身体状況に合わせて選ぶ方法についてお話しして、2時間のプログラムを終了しました。
参加者アンケートでは「アプリの使い方や、福祉タクシーの特徴がわかったので良かった。業務に役立つ」「アプリを勧められる人がいたら、勧めてみようと思う」「早速利用者さんと相談してみます」と好評でした。
2019年度最後のセミナーも終り、いよいよ師走。来年度の抱負なども頭に浮かんできます。今年を踏まえてより充実した企画を組み立てたいと思いますので、引き続きもび~るをよろしくお願いいたします。
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