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私のマドンナは誰?

SCENE4 〜フランチェスカ〜

 

 

608

608 Piero Della Francesca   Concert of Angels - Detail of "The Nativity" 1470
The National Gallery, London  ”Christmas Rejoice” 
Closerie 2206 ISBN 0-7650-3018-7   2000・4・4入手    
奏楽天使   

 

 

のカデンツ

 

↑ このカード 立体的な箱を リボンで結んだように見えませんか?

 クリスマスカード用にお洒落にアレンジしてありますが 

これは一枚のポストカードです。

フランチェスカ作 イエス降誕 の中の奏楽天使たちです。

この作品のオリジナルカードも 是非欲しいな と思っていたところ

友人 YT がロンドンに行くと聞いて 特別指定カードとしてお願いしたところ、

首尾よく入手してきてくれました。

そこで やっと気がついたのですが  

↑ これって ただリボンで飾ってアレンジしただけでなく

本当は 五人いる奏楽天使のうち 

ヴィオールを弾いている天使が一人 省略されていたんです!!

しかも 並び順まで変えていて びっくりでした。

 

 

2776

2776 The Nativity  Piero della Francesca, about 1415/20-1492
Oil (identified) on poplar 124.4x122.6cm  sold to support the National Gallery,London
811086 Printed in Great Britain 2003・10・7入手   
奏楽天使

 

 

若桑みどり著 『イメージの歴史』 放送大学教育振興会から引用します。

 

12世紀頃より、ボナヴェントゥーラ、スコトゥスらのフランシスコ会士によって

父なる神は人類の救済のプランの中にあらかじめマリアを組み込んでおり

マリアは世界の創造前に すでにその存在を予定されていた、とする理論が組み立てられた。

この理論にもとづく 無原罪のマリア の図像は

15C末から形成され16C、17Cに最盛期を誇った。

(この無原罪のマリアのドグマが公認されたのは、はるかに遅く1854年であったのだが)

このドグマにみられるマリアの特権的な純潔と同様に

苦痛を伴わないマリアの特権的な出産もまた認める必要があった。

14Cのスウェーデンの聖女ビルイッタのヴィジョンは 14C、15Cの文化芸術に影響を与えた。

この聖女はひざまずいた姿勢で嬰児を産み落とし、そのままの姿で

生まれたばかりの我が子を崇拝したということである。

ヴァチカンの絵画館に所蔵されている 『聖ビルイッタの幻視による生涯』 は

そのありさまを描いている。

マリアはひざまづいて祈り、イエスは彼女の敷いたマントの上に横たわっている。

この地上でただひとり、マリアは苦痛も出血もなしに子供を産んだのである。

このヴィジョンが 『謙遜の聖母』 の図像として 全ヨーロッパ及びカソリック布教地に普及した。

フラ・フィリッポリッピからコレッジョにいたるイエス生誕図まで、この図像は広がっている。

 

この本は 図書館でみつけた 放送大学講座用テキストです。

若桑みどり女史の講座 『イメージを読む』 は 

その後再放送があったので、テレビで何回か拝聴しました。

が 専門的すぎて わからないことだらけ。 

とても単位はとれなかったと思いますが

少なくとも それ以来   は 

イエス降誕の図像は 注意深くみるようにしよう と思いました。

なのに

奏楽天使の数に気がつかなかったとは なんともお粗末なことで・・・(汗)

 

 


 

 

<追記>

 

正しい奏楽天使たちの独立カード 入手しました。

ヴァイオリン奏者を省き 白服のリュート奏者を 真ん中に。

 

5353

5353  Piero della Francesca (1415/20-1492)  Nativity, 1470-75  (detail)
Oil on poplar 124.4 x 122.6 cm  The National Gallery, London
2008・9・20入手  
奏楽天使

 


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