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いつも会えない ハマスホイ

 

 

5497

5497  Vilheim Hammershoi The Poetry of Silene
Interior: Young Woman Seen from Bihind  C.1904 Oil on Canvas
61 x 50.5 cm  Randers Kunstmuseum, Randers  デンマーク・ラナースM
2008・10・18入手   ピアノ

 

 

 のカデンツ

 

もう かれこれ 12年前になるでしょうか

パリに住んでいた時

カードコレクターの先輩A から 封書が届きました。

開けてみると

白黒写真のような雰囲気のポストカードが 五枚入っていて

 どれも後ろ向きの女性が 室内で 静かに佇んでいます。

それは 上野国立西洋美術館で 開催された

『ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情』 展 のカードで

 大収穫よ! と 弾んだ手紙が添えられていました。

  初めて聞く画家の 初めて見る絵。

どれも シンプルな モノトーン

静かな雰囲気が漂う ピアノの置かれた室内

黒いドレスの 後ろ姿の女性。

ただ ↑ この一枚だけは

  どうみても ピアノではないようだけど とも思ったのですが

せっかく 国際郵便で送ってくれたものですから

  ありがたく 五枚とも エントリーすることにしました。

 

 

改めて その時の展覧会情報を検索してみると

 

『ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情』 展

2008(平成20)年9月30日(火)〜12月7日(日)

会場 国立西洋美術館

主催 国立西洋美術館 日本経済新聞社 ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ

後援 文化庁 デンマーク大使館

ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)は

生前にヨーロッパで高い評価を得た デンマークを代表する画家の一人です。

没後 急速に忘れ去られましたが

近年再び脚光を浴びています。

ハンマースホイの作品は17世紀オランダ絵画の強い影響を受け

フェルメールを思わせる静謐な室内表現を特徴としています。

室内画の舞台は自宅であり

登場人物として妻のイーダが 後姿で繰り返し描かれました。

イーダの後姿は 我々を画中へと導いてくれるのですが

同時に、陰鬱な室内と彼女の背中によって

我々は 「招かざる客」 かのような拒絶感も覚えることとなります。

しかしながら、ハンマースホイの室内画が

決して居心地が悪いというわけでありません。

モノトーンを基調とした静寂な絵画空間が綿密に構成されているためでしょう。

まるで音のない世界に包まれているような感覚に浸れるのです。

ハンマースホイの芸術世界を日本で初めて紹介する本展では

同時期に活躍した、デンマーク室内画派とよばれる

ピーダ・イルステズやカール・ホルスーウの作品も合わせて紹介します。

デンマーク近代美術の魅力に触れることのできる大規模な回顧展となる予定です。

 

 

そして  2020年 初春

ハンマースホイ改め ハマスホイの展覧会が

上野で開催されると知り

 は

 その 『ハマスホイとデンマーク絵画展』 

とてもとても 楽しみにしていました。

ところが なんとしたことでしょう! 

新型コロナウイルス感染症拡大防止対策で 

東京都美術館が 急遽 休館に。

祈るような気持ちで待っていた最後の10日間も 結局 駄目で

展覧会は そのまま閉幕してしまったのです(涙)

噂では ポストカードが 48種類も用意されていたとかで

 じっくり好い日を選んで 行くつもりだった  は

失意のどん底に。

 

身近な人物の肖像、風景、そして静まりかえった室内

限られた主題を黙々と描いたデンマークを代表する画家

ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864-1916)

17世紀オランダ風俗画の影響が認められることから

“北欧のフェルメール” とも呼ばれる ハマスホイの作品は

西洋美術の古典を想起させる空気を纏いつつ

近代の都市生活者特有の、ある種の郷愁を感じさせます。

欧米の主要な美術館が続々と作品をコレクションに加えるなど

近年、ハマスホイの評価は世界的に高まり続けています。

日本でも2008年に はじめての展覧会が開催され

それまで ほぼ無名の画家だったにもかかわらず

多くの美術ファンを魅了しました。

静かなる衝撃から10年余り。

日本で はじめての本格的な紹介となる19世紀デンマークの名画とともに

ハマスホイの珠玉の作品が 日本初公開の作品もふくめ 約40点が再び来日します。

19世紀デンマーク美術の流れのなかで作品をとらえることで

ハマスホイという特異な才能の 新たな一面をご覧いただけるでしょう。

 

ハマスホイの絵と対面できる 待ちに待ったチャンス

 なのに コロナ騒動で閉館になるなんて

悔やんでも 悔やみきれない気持ちでしたが

でも ひとつだけ 嬉しいことがありました。

いつもチェックしているTV番組 『ぶらぶら美術・博物館』 が

いち早く この 『ハマスホイとデンマーク絵画展』 を取り上げてくれ

冒頭のカードについて 学芸員の方が

はっきり言及してくれたのです。 

「ピアノの上にのっている ロイヤルコペンハーゲンのパンチボールですが・・・」

山田五郎氏

「え?! これ ピアノですか?」

「そうです。蓋を閉じていますが ピアノです」

やったぁ〜♪ 

ありがとうございました。

これで 冒頭の 5497のカードは 正々堂々のエントリーです!

 は  独断でエントリーさせたものの

内心 他の四枚のカードのピアノと比べると 

奥行もないようだし  少し高さもあるようだし

やっぱり これはピアノではなく サイドボードなのでは と 

長年 ずっと心苦しさを抱えていたので

こんなに きっぱり テレビで断言してくれた学芸員さんに 

ただただ感謝のみ。

きっと 信じていれば

新コロナウイルスの治療薬が開発される日だって来るに違いありません。

(どういう理屈か?)

 

さて それでは せっかくですから

12年前 カードコレクターの先輩Aから国際郵便で受け取った

ハマスホイのカードを 一挙大公開。

 

 

 5493

5493  Vilheim Hammershoi The Poetry of Silence
 Interior: With Piano and Woman in black, Strandgade 30  1904 Oil on Canvas
63 x 52.5 cm  Ordrugaard, Copenhagen   2008・10・18入手   ピアノ

 

 

 5494

5494  Vilheim Hammershoi The Poetry of Silence 
Interior with Young Woman at Piano,Strandgade 30  1901 Oil on Canvas
55.9x 45.1 cm  Private Collection  2008・10・18入手   ピアノ

 

 

5495

5495  Vilheim Hammershoi The Poetry of Silence 
Interior with Ida playing the Piano  1910 Oil on Canvas  76x 61.5 cm
The National Museum of Western Art, TOKYO  2008・10・18入手 ピアノ

 

 

  5496

5496 Vilheim Hammershoi The Poetry of Silence
  Interior, Strandgade 30  1901 Oil on Canvas 62,4 x 52.5 cm
 Niedersachsisches Landes Museum, Hannover  2008・10・18入手 ピアノ

 

 

 


 

 

 

おまけは ハマスホイの パレット

白 と グレーのグラデーション  ほんのちょっとの 黄 と 青 

(TV番組 ぶらぶら美術・博物館 「ハマスホイとデンマーク絵画展」 幸福の国の名画 より)

 

 

 

 


 

 

 

 

このページを作成するにあたり

 ハマスホイについて あれこれ検索していた時

偶然 オンラインショップで カードを発見.。

嬉しい副産物に♪

 

10254

10254  Interior with a reading Lady 1900  ヴィルヘルム・ハマスホイ (1864−1916)
BiblioArt Postcard Series  2020・3・21入手 ピアノ

 

10255

10255   Interior with an Easel, Bredgade 25 1912 ヴィルヘルム・ハマスホイ (1864−1916
BiblioArt Postcard Series    2020・3・21入手 ピアノ

 

 

 

 


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