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サラスヴァティー

 

 8054     

8054  WAYANG BALI  Saraswati-The Balinese Goddess of Learning and The Arts 
Traditional Painting Kliki Ubud by Gung Raka  Kiliki Ubud, Gianyar-Bari  2015・2・19入手 弦鳴楽器(ヴィーナ)

 

 

のカデンツ

 

↑ インドネシア・バリ島から おみやげカードを頂きました。

カードコレクターの先輩 A を介して 

このポストカード音楽会を応援してくださっている方からです。

素敵なカードね と 先輩 A が 手渡してくれました。

弦楽器を弾いているのは一目瞭然ですが 

もうひとつの手に持っている 細長い電話の子機みたいなものは 

一体なんでしょう?

あれも もしかしたら 振って鳴らすような楽器でしょうか? 

このカードに書かれた Traditional Painting Kliki Ubud  を検索してみると

 

インドネシア バリ島 ウブド・クリキ村で 受け継がれている

細密画法 クリキスタイル

キャンバスいっぱいに細かな下絵を描いた後

墨で細い筆を用い 輪郭と陰影をつけて 丁寧に淡く色を重ねていく。

 

と  ありました。

そんな緻密な手法で描かれているのですから 素敵なはずですね。

そういえば 3年ほど前 バリ島に行った先輩 A からも 

これと似たような 民族衣装の 弦楽器を持った女性のカードを 

おみやげに頂いたような(あげたような)気がするわね、と 二人で思い出し

さっそく 見比べてみました。

 

 7034

7034 SARASWATI  By Guste Sadarma  Acrylle on canvas  34 x 21cm
Courtesi Bidadari Gallery  Mas - Gianyar  
  2012・10・5入手  弦鳴楽器(ヴィーナ)

 

 

こちらは クリキスタイルではないようなので 雰囲気は また違いますが 

ものすごく繊細で しなやかで カラフルで 

どちらも負けず劣らず 素敵なカードです。

 そして 描かれているものは まったく同じ!

バリの民族衣装の女性が踊るように弦鳴楽器を奏でています。

 美しい花に囲まれ 足元には 白鳥がいます。

 手には蓮の花と もう一方に 謎の細長いものを・・・

でも こちらは どうやら巻物のようです。

ということは クリキスタイルのものも 電話の子機などではなく 

折りたたんだ文書のようなものなのかな?

そうなると カードコレクターの先輩 A の専門分野の 

読書のカードでもあるわけで・・・

おっと これは内緒にしておこっと。

で  改めて 

両カードに共通している SARASWATI  というキーワードで検索したところ

ウィキペディアに こんな解説がありました。

 

サラスヴァティー(サンスクリット)は 

芸術 学問などの 知を司るヒンドゥー教の女神である。

日本では 七福神の一柱 弁財天として親しまれており

仏教伝来時に 『金光明経』を通じて 中国から伝えられた。

4本の腕を持ち 2本の腕には 数珠とヴェーダ 

もう一組の腕にヴィーナと呼ばれる琵琶に似た弦楽器を持ち

白鳥または孔雀の上 あるいは 蓮の上に座る姿として描かれる。

サラスヴァティーは水辺に描かれる。 

サンスクリットで サラスヴァティーは 水(湖)を持つものの意であり

水と豊穣の女神であるともされている。

インドの最も古い聖典 『リグ・ヴェータ』 において

初めは聖なる川 サラスヴァティー川(その実態については諸説ある)の化身であった。

流れる川が転じて 流れるものすべて(言葉・弁舌や 知識 音楽など)の女神になった。

 

サラスヴァティーとは ヒンドゥー教の女神さまだったのですね。

そして 弦楽器の名は ヴィーナ。

バリ島のサラスヴァティーは 蓮の花 をお持ちですが

インド の サラスヴァティーは 蓮の花のかわりに 数珠をお持ちです。

そして もう一方の手には ヴェーダ! 

一瞬 ヴェーダとはなんぞや? と思いましたが 

インドの最も古い聖典 『リグ・ヴェータ』 と ちゃんと説明がありました。

じゃあ バリ島のサラスヴァティーの あの細長い子機のようなものや 巻物も 

きっとその聖典なのですね。

すみません、先輩! 

読書カードではなく 楽器カードとして もうエントリーしちゃいましたから。

さらに

 ウィキペディアに載っていた サラスヴァティーの画像をみて またまたびっくり。

え〜〜〜これが サラスヴァティー?

 そのインドの女性のカードなら すでに たくさん エントリーしています。 

彼女たちが みんな サラスヴァティーだなんて 大発見。

 バリ島の しなやかなサラスヴァティーとは 

またちょっと雰囲気が違いますけど・・・

代表して 2枚ほどアップしてみます。

お約束の ヴェーダ(ちょっと金の延べ棒風)と 

ヴィーナと 数珠と 白鳥と 孔雀と 蓮の花と 水辺と 

  なるほど たしかに 全部揃っています。

 

 

  444  442

444 & 442  VADHRA & CO.  2000・1・29入手   弦鳴楽器(ヴィーナ)

 

 

 

↓ こちらは ネパールの サラスヴァーティ

やはり 数珠と ヴェーダと ヴィーナをお持ちです。

こちらのヴェーダは ちょっと 水戸黄門さま風。

 

1166

1166  Mithila Arf : (Janakpur, Eastern Nepal , Nepalese Handmade Arts)
Nepalese Ha dmade Paper, Made in Nepal  Drawing by Raju Amatya  
2001・3・21入手 弦鳴楽器(ヴィーナ)

 

 


 

 

 

サラスヴァティーは それぞれの国で 持ち物も楽器も 

さまざまに変化していったのですね。

七福神の弁財天のカードも コレクションしていますが

ただ仲間と一緒のものが多く 単独の弁財天カードは 少ないです。

 

1667

1667  弁財天 ー 音楽・弁才・琵琶     
七福神のなかの紅一点。ヒンドゥー教の河川神。サラスヴァティーがルーツ。
学芸を司る神で 弁天様の呼び名で 庶民の信仰を集めてきました。
ただし アベックで参詣すると その恋は成就しないというから ご用心を。
2001・12・11入手  琵琶

 

 


 

 

こちらは 42歳の早世の画家 放浪の詩人といわれる

佐藤渓(1918−1960)の描いた サラスバティ

 

 

3501

3501 佐藤渓   弁財天  油彩・板(べニア)  湯布院美術館  2005・2・12入手  琵琶 

 

 

 


 

 

 

不熟の天才 と岡倉天心が評したという 菱田春草の

 1987年の展覧会の時のカードを 入手しました♪

このコレクションを始める前のカードは 

本当に嬉しいです!

 

1496

1496  菱田春草  サラスワッテイ   1903年頃  絹本着色  71.3 x 49.5cm
福岡市美術館蔵 2019・4・25差し替え  ヴィーナ

 

 

 


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