非晶質をベースにした新材料

ゾルゲル法による新しいガラス、セラミックスの開発研究を得意としており、希土類イオンドープガラス、プロトン伝導体、ナノ粒子などの作製に実績を挙げています。また、最近では、融体超急冷法による新しいガラスの作製研究にも取り組んでいます。



詳細につきましては、次の項目ごとの概要や研究経歴などをご覧ください。

新しいガラス・気体との反応

ガラスの水との反応および水素ガスの透過現象について研究し、極めて高い水素ガス透過特性を示すガラスを発見した。

希土類イオン

スペクトルホールバーニング現象

室温で永続性のあるスペクトルホールバーニングを示すガラスをゾルゲル法で作製できることを初めて示し、その発現機構を明らかにした。

非線形光学

希土類イオンの結合環境を変えることで、強発光特性を示したり高い2次および3次非線形光学特性を示すようになることを見出し、発光ガラスの開発に成功した。

プロトン伝導性ガラス

低温型燃料電池用電解質として利用されているナフィオンに匹敵するプロトン伝導度を示すセラミックス電解質の開発にはじめて成功し、その電導機構の解明と燃料電池への応用研究を行っている。

ナノ粒子

化学反応法による金、白金、銀などの金属ナノ粒子の作製法と光学非線形および触媒特性についての研究し、様々な形状を有した金属ナノ粒子の作製に成功するとともに、光学・触媒特性の形態依存性を明らかにした。

ゾルゲル法によるガラスの開発

ゾルゲル法は室温付近での化学反応によってガラスの基本構造を形成した後、低い温度で加熱するだけでガラスになるというもので、1000℃での加熱で石英ガラスの出来ることを示した他、ZrO2(TiO2)−SiO2ガラスなど通常の方法では得ることのできないガラスの作製にも成功した。ゾルゲル法の特徴をいかして有機ー無機ハイブリッドの作製についての研究も続けている。