●2015年度のレッスン日記
'15/1/11(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
5曲のカプリースより、
第5曲: 主題と、3つの変奏曲より、Var.2 Moins vite avec
expression
・主題は、ト長調で書かれているが、第2バリエーションは、主題をト短調にして、それに対する
変奏を繰り広げている。
下譜例のように、変奏にメロディを当てはめてみると割と分かりやすい変奏ということに
気が付く。
・1小節2拍取りでカウントした方が、メロディがより浮かび上がる感じがする。
'15/1/18(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.3:第3楽章 Prestisimo.
・極く速いテンポの、3/8拍子
16分休符が連続して出てくるが、この短い間でのブレスで遅れないこと!!
休符直前の音を吹いたら(息を吐いたら)その反動で反射的に鼻で素早くブレスする
練習をするとよい。
ここはまだブレスの時間を休符で取れるのでよいが、16分が続くようなところの、僅かな
隙間でブレスしなければならない時はなおさらである。(特に伴奏系で16分が続く場合)
'15/1/25(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
5曲のカプリースより、
第5曲: 主題と、3つの変奏曲より、Var.3 Vivement
・速いテンポの中で、トリル(シェーク)の連続パターン(最初から最後までこのパターン)
を吹かないといけない。
かなりの難曲
・まずは、2拍取りで、トリルを取って、出来るだけ速いテンポで、十分練習し、徐々にトリル
を加えて練習を進めるとよい。
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第2楽章: パンと鳥たち Adagio
・鳥の声を模倣したフレーズで始まる美しい曲である。
鳥の声なので、ある程度鋭さも必要。(装飾音を吹く時の留意点)
それと、フルートパートになってから、3小節目までは、自由な感じで吹きたくなるが、譜面
通り、休符のタイミング(符割)を守って吹くとよい。
感じとしては、ゆるやかな感じから次第に切突く感じを出せるとよい。
'15/2/1(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
5曲のカプリースより、
第5曲: 主題と、3つの変奏曲より、Var.3 Vivement
・トリルを取って、速いテンポの、2拍取りで吹いてみた。
この16分3連パターンの連続は、同じイントネーションで吹いては、速度も上がらないし、指も
回しにくくなる。
頭を切替えて、高い音域になった時にアクセントを付けるなどの変化が必要。
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第2楽章: パンと鳥たち Adagio
・まだまだ、最初の鳥の声を模倣したフレーズは、おぼつかない。
とりあえず、そこは置いといて先に進むことになる。
ピアノが低域から中域にかけての、3連パターンの伴奏で始まる、malinconicoの、非常に
日本人好みの哀愁を帯びたメロディを、初見で吹いてみた。
4/4拍子で吹くと、何故か感じが出ない。
ピアノの伴奏系が幅広い3連パターンなので、ここも、2拍取りで大きく取って歌ったほうが
よいようである。
'15/2/8(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
5曲のカプリースより、
第5曲: 主題と、3つの変奏曲より、Var.3 Vivement
トリルを取って、速いテンポの、2拍取りで吹いてみた。その2
・最初から、16小節目位までは、軽いタッチの、3連フレーズをキープできたが、途中から
集中力がもたなくなり、3つ一塊の重い傾向になってしまう。
まあ自分では気が付かないのだが、言われてみると、そうかなとも思う。
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第2楽章: パンと鳥たち Adagioより、malinconico(メランコリックに)
・2拍取りで吹くが、強弱の付け方にも注意が必要。
余り目立ちすぎるアクセントを付けるのも音程が上ずるのでよくない。
(小節頭の、ラとか、ドを盛り上げるため少し強めに吹くが、やり過ぎはよくない。)
'15/2/15(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
8曲のエチュードより、
第1曲: エレジー
・この無伴奏独奏曲は、13年前に、前の先生の時に、レッスンを受けている。
その時は、満足にテンポを上げることが出来なかったと記憶しているが、今回再チャレンジ
することになる。
ELEGIE(エレジー)の楽譜には、リシュパンの詩の大意が書かれている。
(大意)
「暗くなった大気の中を
最後の葉が
溝にそってころがってゆく
私の幸福もまた!」
速いアルペイジョ主体に書かれたこの曲は、確かに、枯葉が風に舞っているかのような
イメージを与えてくれる。
・速さ優先なので、回しにくい、#ファ・ミの音形の時は、薬指による替え指を使用する。
メロディラインを意識して吹くが、毎回、頭の音をテヌートするのはよくない。
まあ、小節の頭だけにした方が無難。
またその音が輝いていることが必要。
'15/2/23(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
8曲のエチュードより、
第1曲: エレジー
・譜例の転がるようなフレーズは、よく見ると、上段のは、メロディ音が上昇しているのに対し
下段のは、下降している。
上昇している方は、強めに吹いても違和感はないが、下降している方は、軽く、それこそ
転がるように吹いた方が雰囲気が出る。
また、下降フレーズの方の小節のお尻のミのアクセント記号がついた音は、単純に強く
吹くと曲にそぐわないので、ここはやさしい感じのアクセントが欲しい。
どういう風に表情をつけたらよいか、頭を使うことは、指を回すことにも良い影響を与える。
'15/3/1(日)
■ 練習曲
ドンジョン: サロンエチュードとカプリースの中から、
8曲のエチュードより、
第1曲: エレジー
・冒頭だけではないが、随所に出てくる、付点8分+16分の符割を正確に!!
それと、16分の後の32分との間に隙間が入らないようにタンギングに注意!!
細かいことだけど、これ重要。
・この曲は、2箇所の、lento指定のところを除いては、基本インテンポで吹くこと。
'15/3/15(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第2楽章: パンと鳥たち Adagio
・下譜例は、最終小節の、3小節分を示す。
ここに、4分、3個の、3連符が出てくる。
2拍を3分割して吹かないといけない。
イージーな方法は、4/4拍子だが、2拍取りして、ゆっくりな1拍の中に、3個
入れる方法である。(つまり普通の、8分、3個の3連と同じ)
正確にリズム取りするには、次の方法があるらしい。
まずは、8分3連で、タ・ツ・タ ツ・タ・ツと感じる。
これを、4分3連に当てはめると、タツ(最初の8分2個)・タ(残り8分)+ツ(2回目の最初の8分)・タツ(残り8分2個)
となる。こう感じて吹けばよいことになるが、実際は、なかなか難しそう・・・
'15/3/22(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.4:全楽章
・今日は代講の先生によるレッスンとなった。
ガリボルディのデュエット曲を、2人で吹く。
殆ど初見状態で吹くが、何とか合わせられた。
ただ伴奏系で、やらしい指使いのところが何ヶ所かあったので、そこでは、よれそうに
なった。
ポイントを3点だけ書いておく。
@ スラーが掛っている部分は、息が濃くなりがちなので、吹き過ぎに注意!!
A 下降フレーズの、クレッシェンドと、上昇フレーズのデクレッシェンドは難しい
ので十分練習すること。
B 高域から、低域に移った時、下を向くと、音程が下がってしまうので、頭は上げて
狭めなアパーチャで吹き音程をコントロールするとよい。
'15/4/5(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・今年も、発表会(6月初旬予定)の曲を決める時期が来た。
流れから行くと、ムーケの「パンの笛」1-2楽章だが、演奏時間が長いのと、
久しぶりに仕事が入って個人練習がままならない状態になってきたので、
1楽章(パンと羊飼いたち)のみをやることになった。
・この曲はピアノが無いと、ただの練習曲のような感じの曲だが、ピアノとの掛け合い
が大事で、画像(アニメのような・・)が思い浮かぶような演奏が出来たら良い。
・本日のポイントを以下譜例で説明する。
@に入る前のメロディは、丁度このオクターブ下を吹くが、その時の伴奏系は
2分音符主体で、ゆるやかな感じである。
しかし、@に入ってから、8分系の、タ・タ・タ・タ・・といったちょっと快活な伴奏になる
ので、フルートは、気分を変えてもたれることなく吹かないといけない。
記譜は、4/4だが、2分音符を1拍にして、1小節2拍取りにした方がよい。
またAからは、フルートが16分のスケール練習のようなフレーズになるが、
これも、相変わらず同じ8分系の伴奏に乗って、拍の頭が狂わないように練習する
必要がある。
'15/4/12(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・下譜例の、赤丸で囲んだ部分の、最初の装飾音は極く短くし、3連の音形が崩れない
ように注意すること。
また、アーティキレーションも正確に!!(ファとレはスラーで繋がっている)
'15/4/19(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・下譜例は、97小節から始まる、フルートの長いトリル部であるが、
まず、ミ♭のトリルの時だけは、左手人差し指を押さえぱなしでよい。
あと、ピアノがメロディを奏でているので、カウントすることはもちろん、ピアノのメロディを
よく聞いて、タイミングが狂うことがないように練習する必要がある。
'15/4/26(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・下譜例で、赤線で囲んだ部分(最初の、ファ→ファ(8va)・次の、ド→ラ・次のド→ラ)は、タ〜アという感じ
にし、決してタンギングしないこと。オクターブはやり易いが、そうでない飛躍はタンギングをしたくなるが
そこは練習が必要。(アルプスの山々に向かって、美しい声で歌っているところをイメージするとよい。)
'15/5/10(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・いくつか言われたポイントを列記しました。
@ この曲は、2/2拍子。その中でのシンコペーションが随所に出てくるが、頭の音を大事にして、中央の
音が長くならぬよう注意すること。
A 16分が長く続くところが何回か出てくるが、途中で速くならないように注意すること。
(ピアノのフレーズをよく聞いて合わせること。)
B 低域(短い音価)で音量が欲しい箇所があるが、ファ以下の低音になってもテンポを落とすことなく、また
アパーチャが広がり過ぎないよう注意すること。
まあ、速く細かい音符での、フルートの低音を響いた音質で吹くことは、難しい課題だが、練習あるのみ。
'15/5/17(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・いくつか言われたポイントを列記しました。
@ 何度となく言われていることだが、2/2拍子でのシンコペーションを正確に。
A 下譜例の、61小節目からの、ピアノとの掛け合いの部分であるが、赤で囲んだ部分、つまり、ピアノが、
前小節の、フルートのメロディを受けて、同じ譜割りで、音程の異なるメロディを演奏している部分の、
裏では、フルートは、その助奏を吹いているが、音価の長い音符が続くので、遅くなりがちで、ピアノと合わ
なくなる。
ピアノのメロディをよく聞いて合わせること。
'15/5/24(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・1回目のピアノ合わせの日がやってきた。
そんなに合わないところはなかった。
注意するとすれば、次の3点になるか?
@ 出だしのメロディは、とにかくレガートを意識。(段が付かないように。)
A 中間部に出てくる、16分フレーズ(volubile:おしゃべりな)のタイが、かかった音が長くならないように。
また決して速く吹こうとしないこと。(2/2拍子に於いて、55bpmで十分)
B 最後まで音楽に集中すること。
'15/5/31(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・2回目のピアノ合わせの日がやってきた。(来週本番)
16分フレーズは良くなった。
注意するとすれば、次の2点になるか?
@ ピアノの前奏が終わってフルートが入るところだが、ピアノの最後のファの伸ばし(音価は4分だがlong指定)
の後、8分休符の裏から入るようになっているので、あらかじめこのlong指定の長さを決めておかないと
ピアノと合いにくい。
ここは、4分取りで3拍目の裏で入るようにすると入り易い。
これ以降は、2分取りにするのは言うまでもない。
A これと同じようなところがもう1ヶ所あり。
25小節目(dolce e pastorale)に入る1小節前の、ファの2分(フェルマータ付)も同様に、
4分取りで、3拍の伸ばしの後、1拍休んでから入るようにすると入り易い。
'15/6/7(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第1楽章: パンと羊飼いたち Allegro giocoso
・発表会の日がやってきた。
結果はとても納得いくものではなかった。
まあ、それはいつものことだが・・・
ピアノ合わせの時の実力が出せればよかったのだが、そうもいかず・・・
とにかく、低域で歌うメロディが、2ヶ所出てくるが、まともに音が出てなかった。
その他はそんなに悪くはなかったが・・・
最初の低域のところで、吹奏感がなくなり、気分がなえてしまい、唇の位置が合っていないのか
と修正を試みたが遅しといった感じでこの先どうなるかと思ったが、何とか気力で最後まで完走。
最後まで中域から高域に関しては、明るい音色で吹けていたと思う。
まあ、ホールの響きのくせもあり、このホールは、響きは悪くないが、遠くで響いている感じで
吹いている本人には、その音像がはっきりせず、もやっとしている感が拭えない。
それは特に低域で顕著になる。
まあ、言い訳になるのかもしれないが・・・
いつも思うのだが、フルートの低域は難しい。
緊張して体が硬くなっている時は、なおさら低域は出なくなる。
とにかく練習あるのみである。
'15/6/14(日)
■ 先週の反省会に終始(今日は、吹かなかった。)
・発表会の反省話に終始した。
まあ、先週発表会が終わって、月曜からハードな仕事に、どっぷりとつかっていたので、
頭の中では、発表会のことは、どこかにすっ飛んでいたが・・・
いろいろ上手く行かなかったことも多かったが、それは次に生かす材料と考えれば
よいかな・・・
今後のレッスンの予定だが、曲としては、このムーケの3楽章「パンと妖精たち」からになる。
またこの後には、またまたフランス物の、ドビッシーの「牧神の午後への前奏曲」(ピアノ伴奏版)
をやることになった。
'15/6/21(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第3楽章: パンと妖精たち Allegro molto vivace
・個人練習出来ず、全く吹いてない状態でレッスンに臨む。
まあ仕事で本当にそれどころではない状態なので・・・
・第3楽章:「パンと妖精たち」だが、楽しげに速いテンポで進行していく感じの曲だが、6/8拍子(3拍子系)
で譜割もちょっと変わっていて、しかも長い曲なので先が思いやられる。
今日は、冒頭部分のみやった。
そのポイントを下譜例に朱書きで示した。
'15/6/28(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第3楽章: パンと妖精たち Allegro molto vivace
・今日のポイント(下譜例参照のこと)
@ 6/8拍子である。
"meno f"は、fより少なく・・つまり、あまり強くしない。最初の、1拍目のフレーズは強目に吹くが
後は、軽く吹く。
但し、後半8分の、ド・シ・ラは大事な音なので、はっきり吹く。
A 苦手な低域での、タンギングが出てくる。それも長い間。
とにかくアパーチャを狭くがポイント
'15/7/5(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.4:2楽章 Adagio
・この曲は、代講の先生とのデュエットで、3/22に全楽章やっている。
今回は、いつもの先生とのデュエットとなった。
1楽章の、Allegro con molto motoは、とにかく速く元気にといった感じの曲なので、割と一発で合った。
問題はこの2楽章である。
遅いテンポの中で、合わせないといけないので結構、難しい。
冒頭の粗い音符でのメロディも、2ndの16分の伴奏をよく聞いてないと、先に急いでしまって合わなくなる。
また、テンポが遅いと、16分系のフレーズが続いた後、急に8分系のフレーズになると、
16分の刻みに引っ張られて速くなりがちになる。
まあ、カウントを取る時、8分+8分の感じで、足をゆっくり上下させて取れば問題ないのだが・・・
'15/7/12(日)
■ 曲
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第3楽章: パンと妖精たち Allegro molto vivace
・6/8拍子→ 1小節2拍取り→ 8分3つで、1拍と数える。
基本的なことであるが、8分3つの内、最初が、8分休符の場合(結構このパターンが出てくる。)
いちいちプレスをしていると、遅れがちになるので注意。
この拍の取り方だと、1/3拍分の休符になるので、そんなに時間はない。
'15/7/19(日)
・今日は、めずらしく一回も吹かなかった。
というのは、レッスン・メニューの構成の中にある、練習曲集が最近どれも終わっていて、次の練習曲集を
何にするかの話で終始したためである。
今迄取り組んできた練習曲(ソノリテとカプリスとデュエットは除く)は、以下である。
@ アルテス 第1巻〜 第3巻
A タファネル+ゴーベル 17のメカニスム日課大練習
B モイーズ 24の旋律的小練習曲と変奏(初級)
C ケーラー フルート練習曲 Op.33
コンプリート(第1巻〜 第3巻)
D アンデルセン 24の練習曲 Op.21
この他にも、いろいろとフルートの練習曲はあるようで、いくつかの候補の楽譜持ってきて、その断片を
先生が吹いてくださったが、なかなか自分に合うものがないらしく
(アンデルセンのさらに上級のはレベルが高そう等・・・)
迷った末、結局、比較的近代の部類に入るフランスの作曲家+教育者である、カステレードの、
「フルートのための12の練習曲」(中上級クラス)をやることになった。
'15/7/26(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.1: Vivament
・現代フランスを代表する、現代音楽の大家、カステレードの練習曲だけあって、No.1から
変拍子リズムが出てくる。
8/16拍子から始まるが、途中、6/16になったり、9/16拍子になったりと、ころころ変わる。
8/16拍子だが、やはり基本は、16分音符1拍取りでカウントすることになるが、これでは
拍子取りが忙しすぎて吹きずらいので、3x2 + 2x1
と考えるようにする。
お尻の、2x1が、3x1であれば、9/16拍子となり取り易いが、2x1
となると、ここだけ、
テンポを上げて、16分の音価が、3x1の最少音価(1/3拍)となるように速く吹かないと
リズムが合わなくなる。
なのでここは、その感覚を何度も吹いて覚えるしかない。
'15/8/2(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.1: Vivament
・この練習曲は、変拍子リズムに加え、激しく瞬時に転調を繰返して展開して行くので、指も
大変。
過剰に速いテンポでやっても逆効果なので、リズムの微妙な揺れが自己判断できる程度
のテンポで練習するとよい。
15/8/22(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.1: Vivament
・2週ほど休講だったので、個人練習をスタジオでやっていた成果か、この課題は何とか
クリアできた。
そこで、No.2:Scherzando も吹いてみた。
コミカルな感じのフレーズが続くが、短期的に調性が変化するので、これも指が大変。
今度の変拍子は、5拍子(5/8拍子)である。
6拍子(6/8)なら、割り切れるのでカウントはしやすいが、5拍子はそうはいかない。
下図の手書きメモに、5拍子の取り方の例を示した。
2+3又は、3+2に分解して考える。
下の例は、2+3の例である。ここで注意すべきは、後半の、3である。
ここは若干、テンポを速く取らないと、全体の時間単位が合わなくなることである。
ムーケ: 「パンの笛」 フルートとピアノのためのソナタ 作品15より
第3楽章: パンと妖精たち Allegro molto vivace
・この曲には、6/8拍子上で、1小節、4分音符3つのパターンが頻繁に出てくる。
4拍子系で言えば、4分音符の、3連である。
今迄も、このリズムの取り方について、いくつかメモ書きしてきたが、
正直言って、完全に体で理解できていなかった。
下MIDIの譜例の説明のように、「8分単位で考えると、
(8分 2個分+8分)+(8分+8分 2個分)に分解でき、タータ・タター
と歌える。
次に、前半、お尻の8分と、後半、頭の8分を、タイで結べば、
ター・ター・ターと、
4分音符の、3連になる。」
と考えれば、リズム取りが容易になるし、自分にとっては解りやすい。
15/8/30(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.2: Scherzando
・ここ、2週間ほど、急に涼しくなってきた。まあ、湿度は高いが。
そのせいか、最近異常に腹が減る。
今日のレッスン最中も、あまりの腹減り状態で、はっきりいって集中力がなかった。
そのせいか、調子も今一であった。
この曲は、5拍子(5/8)が部分的に出てくる。
普通、*/8拍子系は、付点4分= 1拍にカウントする。
よく出てくる、6/8は、2拍子系、9/8は、3拍子系、12/8は、4拍子系と考えられるが、
5/8は、3で割り切れない。
あえて、3で割ると、1.66・・・拍子系と考えられる。
なので、1小節を、定周期にカウント出来ない。(イージーにやるには、8分1拍取りだが)
そこが難しいというか、リズム感が、より必要になってくる部分だと思う。
'15/9/6(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.4:2楽章 Adagio
・ここんとこ何故か調子悪し。体の調子は、まあまあなのだが・・・
ちょっとしたアクシデントが起こった。
朝起きて、車のタイヤを見たら、後輪の左のタイヤが、パンクしていたのだ。
自力で、ジャッキアップして、スペアタイヤに交換しようとしたが、持合せの工具が
合わず(レンチ径が若干大きくて空回り等)自力交換を断念。
しょうがないので、ディーラと提携している、レスキューに連絡。
1時間ほどで到着し、即交換作業が終了した。
このせいで、いつもの午前中のレッスンを受けられず、午後からにずらして頂いた。
・レッスンの方も、ぱっとせず、スローテンポの、デュエット曲をやるが、
カウント取りのタイミングが、いつものように出来ず。
というような訳で、今日は特に書くこと無し。
'15/9/13(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.4:3楽章 Allegro vivo
・今日は代講の先生によるレッスンとなった。
ガリボルディのデュエット曲を、2人で吹く。
この曲は、16分主体で、数種のアーティキレーションで吹く場面が多々出てくる。
その違いを明確に出すようにする必要がある。
指使いが、やらしい小節もあったり、16分が途切れなく出てくるので、息が抜けない。
そんなに難しいとは思わないが、集中力が必要。
15/9/20(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.2: Scherzando
・変拍子+頻繁に調性が変化するので、今までに無く大変な練習曲ではあるが
何とか、OKを頂く。
・下譜例に、アドリブ風?の中間部が終わった後の、Meno
mossoの部分からの
最終章を示した。
テーマの再現部だが、今度は、跳躍を使って、コミカルな感じを出している。
ここは、あせらず、1音1音しっかりと音を出すよう心掛けるとよい。
15/9/27(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.3: Andante sost.
・調性が有るような、無いような、絶妙の音の配置で、宇宙的な、スペース感を出している
練習曲だと思う。
レガート主体で、使っている音域も広く、息が大変。
低域に移行していった時にテンポが遅くならないように注意。
なんとか曲の感じは出せて吹けたと思う。一応OKになる。
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・オーケストラの曲で有名であるが、これはそのピアノ伴奏版である。
冒頭の音が、C#から始まる。
フルートの音の中でも鳴らしにくい音の部類に入る。
ぼんやりとした雰囲気の中で、神秘的な感じを出すために、あえてこの音を選んだらしい。
9/8拍子で始まり、最初の3小節目までは、フルートのソロになっている。
15/10/4(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.4: Presto
・3拍子系の、9/8と、3/4拍子が交互に出てくる。
但し、3/4拍子を吹く時の音価は、♪=♪ なので、8分音符を1拍に取る。
半音のトリル運指の連続になるので、替え指でないとつらい箇所もある。
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・最初の、2小節は、C#が主体で、途中の半音階的フレーズは、飾りと考える。
3小節目からは、少し前へ出る感じで盛り上げるが、あまりやり過ぎない。
15/10/4(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.4: Presto
・下譜例は、中間部に出てくる、カデンツァ付近を示す。
カデンツァの、1小節前は、16分単位の半音進行で、ド#-レ#のトリルに続き、カデンツァ
に入る。
カデンツァの音配列は、調性感はないが、下降→上昇で、
ド#・シ・ソ#・ミ#・ミ・レ・ド#・レ・ミ・ミ#・ソ#・シと並んでいる。
吹いてみると、どこかオリエンタル風な味わいを感じる。
'15/10/18(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.5:1楽章 Allegro
・この曲は、#3つの、イ長調であるが、下譜例の小節は、ドがナチョラルになっているので
イ短調に移調されていると考える。
ここでの、トリルは、例えば、ミのトリル音は、#ファとしたいところ、ファとなっている。
これは短調の場合、スケールが3種類あることを思い出せば理解できる。
つまり、トリルをミ・#ファとした場合は、旋律的短音階と見てのトリルだし、
ミ・ファとした場合は、和声的短音階と見てのトリルと考えられる。
よく楽譜を見ると、トリルマークの横にナチョラルが記されている。
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.4: Presto
・個人練習のかいあってか、思い切りが良かったのか、何とかOKを頂く。
15/10/4(日)
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・基本、8分音符=1拍で正確に吹くが、下譜例の17小節目からの盛り上がる場面の
フレーズは、付点4分音符=1拍に取り、停滞感なく先へ進む感じを出す必要がある。
・この曲は、フルートパートだけでなく、ピアノパートも重要な効果を出している。
なので、曲の意図する雰囲気を理解することも吹く上で重要である。
例えば下譜例’21小節目からは、ピアノがハープ風の速いアルペイジョを奏でる。
フルートは、ド#を長く伸ばしているだけであるが、ここは牧神というより、妖精が
水面を跳ねているような感じを受ける。
どこかアニメチックである。
15/11/1(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.5: Adagio
・装飾音の練習だが、この装飾音は、臨時の#やフラットが付いており、また音も、4度程度
飛躍しているので、そんなに簡単ではない。
またこの装飾音は、前に出す(前の音から装飾に必要な時間を取る)タイプである。
どこかものさびしいさを感じる曲想である。
フレーズの展開を理解して吹くことが重要である。
'15/11/8(日)
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.5:2楽章 Adagio
・この曲は、ゆったりしたテンポの、3拍子。
下譜例のような場合、スラーで括られた、3つのフレーズを、別々に吹きがちになるが、
3拍子なので、2対1の割合にすると、フレーズの繋がりが良くなる。
最初の2つのフレーズを、1つに考え、おおきなスラーで繋げる感じで吹くとよい。
但し、タンギングは忘れずに。
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・ドビュッシーは、この曲の中で、全音音階(ホールトーン)を使っている。
下譜例がその部分の小節である。
32分音符で書かれている音は全て全音の間隔で並んでいる。
全音音階は、ドから始まるスケールと、ド#から始まるスケールの、2つしかない。
どこかアラビア風な感じを受ける。
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・下譜例の、63小節目から続く、フルートの、やらしいアーティキレーションの、3連フレーズ
は、主メロディではない。裏メロといった感じ。
主メロディは、ピアノが奏でる。
双方のリズムパターンが異なるので、しっかりと小節の頭を意識してカウントしないと、
途中でわからなくなる。
15/11/22(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.5: Adagio
・なんとか、この練習曲も、OKになるが、下譜例の最終小節付近の、装飾音の処理に手間取った。
4/8拍子なので、8分音符を、1拍に取るが、ここは、rit.(次第に遅く)になっているので、この
部分だけ、倍の長さ(16分音符、1拍)に取っても、おかしな感じはしない。
またその方が、装飾音を入れるタイミング(この曲の場合は、前に出すタイプ)が取り易くなる。
ただ運指的に、低域ド→
低域ミの移行は、トリルキーに触れやすく難しいし、鳴りにくい箇所なので、
十分な練習が必要である。
多少、指を寝かせないで、立てぎみにした方が、移行がスムースに行くような気がする。
15/11/29(日)
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・今日は、先生から言われた、注意点と、私の疑問点に対する回答を、下譜例に朱書きしました。
タンギングについては、私の昔からの癖で、時たま、特に高域のタンギングが強く(鋭く)なり過ぎ
ることに対する注意であるが、どうも、舌を突く時というよりも、引く時に動作が乱れると
雑音が混ざって、タンギングが強くというか、きたなく聞こえることがあるようである。
15/12/6(日)
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・先週解釈したこの部分の譜読みには、疑問点が多過ぎる。
拍子指示がおかしい。
拍数が合わない等であるが・・・
改めて考えなおした事を、覚書きとして下譜面に朱書きしてみた。
15/12/13(日)
■ 曲
ドビュッシー: 「牧神の午後への前奏曲(フルートとピアノ編)」
・私が先生に質問を投げかけてたのを切っ掛けに、先々週から問題になっている、
94小節目からだが、今日もその話になった。
先生は、プロの方で、オーケストラにも所属している。先生の話では、
そのオーケストラのスコア譜は、この小節には調子の記述はない。
前の小節は、4/4拍子なので、94小節目から、99小節までは、4/4拍子ということで
吹いていたので、何の疑問も持たずにいたという話であった。
なので、2転3転するが、最初の解釈(15/11/29付に書かれている解釈)でよさそうである。
この曲を最初から吹いてみる。
やはりこの曲は難しい。
長い息が必要だし、テンポも割とひんぱんに動かさないといけないし・・・
15/12/20(日)
■ 練習曲
ジャック・カステレード
フルートのための12の練習曲より
No.6: Prestissimo
・これは単純な分散和音の練習ではない。
最小1拍単位で、コードが複雑に変化するので指も大変だし非常に難しい。
冒頭はまだましな方であるが・・・
コードで言えば、1小節目は、最初の1拍が、Cで、次の2拍分が、Gm
2小節目は、最初の1拍が、Cで、次の2拍分が、Dなので、1
対 3 の感覚で吹くと、リズム感
が出るような気がする。
■ デュエット曲
「ジュゼッペ・ガリボルディ曲 フルートのためのデュエット 作品145」
第2集 F: 6曲の大きなデュエットより
No.5:3楽章 Presto
・指定はプレストなので速くだが、遅いテンポで吹く場合は、大きなスラーにしないで、
タア・タ タア・タ
というアーティキレーションにした方が、3拍子の感じが出る。
一応、最後まで完走した。