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南部神楽愛好団体 
神楽乃朋友
 
活動の記録
もくじ
*2013年 ~祝!活動開始!~
*2014年 ~この先の目標に向かって・交流元年~
*2015年 ~下準備の一年~
*2016年 ~大きな節目を迎える~
*2017年 ~生まれ変わる神楽乃朋友~
*2018年 ~憧れたあの演目に挑戦~
*2019年 ~感謝の気持ちを伝える神楽~
*2020年 ~新型コロナウイルス対策のため活動縮小と、高麗神社での奉納神楽~
*2021年 ~練習中断、縮小を乗り越えての初披露~
2013年 ~祝!発足・活動開始!~
 2013年に結成した神楽乃朋友は、埼玉県入間市を拠点に活動を始めました。結成時、会員6人でスタートしました。この年の5月、宮城県石巻市北上町での「大室南部神楽復活祭」に出かけ、この神楽がいつかできればと夢を抱きました。しかし、習得できる体制が整っていないことや、現地の方々との交流をじっくり行っていくことを優先するため、機会が訪れるまでは代表がそれまで取り組んでいた岩手県奥州市の南部神楽に取り組むことになりました。
 何もない状態からのスタート。身の回りの衣装や道具は自分たちで購入したり作ったりしました。
 会で最初の大仕事は「神楽幕作り」。下絵を描いた後、8月に一日かけてみんなで色を塗りました。デザインは、これから挑戦したいと夢見る宮城県石巻市の神楽団体さんの幕を参考に、交流と復興の思いを込めて会員が描きました。
 埼玉県日高市の高麗神社で「みかぐら」を舞いました。舞える演目がこれだけなので、「みかぐら」だけを午前・昼・午後と3回舞いました。参拝者の皆さんからは「短すぎる」との声をいただきました。じっくりしっかり取り組んでいきたいので、演目を増やすことを急がず、いずれご期待に応えられる良いものをお伝えできればと考えています。
高麗神社での「みかぐら」→
 こちらの神楽に取り組みながら、代表である私(このホームページ管理者)は大室南部神楽の皆様と交流を重ねていきました。
2014年 ~この先の目標に向かって・交流元年~
 会の活動が2年目に入り、大室南部神楽の皆様との交流が進み、代表は月に1回のペースで現地に通っていました。私個人ばかりでなく、会としての交流も少しずつ進んできたところで、とてもうれしいお誘いを受けました
 大室南部神楽さんからのお誘いで、現地で開催する「きたかみ春まつり」にてゲスト出演することになりました。演目は「みかぐら」。初の宮城県公演であり、多くの南部神楽関係者の前で舞う貴重な経験となりました。
 現地の皆様との交流も進みました。そして、大室南部神楽へのあこがれも強くなっていきました。もちろん、お祭りでは現地の神楽を存分に楽しみました。
2015年 ~下準備の一年~
 3月、神奈川県川崎市の「日本民家園」で公演しました。古民家の庭元での神楽、良い雰囲気でした。
 このときに、翌年から大室南部神楽に取り組むため、すでに代表は練習を始めていました。
 岩手県の神楽への取り組みは、この年で終了となりました。
2016年 ~大きな節目を迎える~
 いよいよこの年から、大室南部神楽に取り組み始めました。代表一人だけが舞を知っている現状からのスタートで、基本の舞を覚えるだけで1年かかりました。でも、そのおかげで次の年の劇神楽に繋げることができました。
 9月に現地の皆さんが兵庫県神戸市で神楽を披露し、私達もお手伝いをさせていただきました。荷物運びや楽屋での衣装整理、その他いろいろと・・。
 湊川神社では、最後の挨拶で保存会のハッピを着せていただき舞台挨拶まで参加させてくださいました。
 この機会により、現地の方々と私たちの距離は一気に縮まり、信頼関係もしっかり築かれました。
 10月には石巻市での神楽大会を訪問し、そこで劇神楽に取り組みたいという会の意思を伝えました。
 画像は湊川神社での神楽と、私たちのお手伝いの様子です。
 なお、この年の高麗神社は、引き続き岩手県の神楽を舞いましたが、これが最後になりました。
2017年 ~生まれ変わる神楽乃朋友~
 前年の神戸でのお手伝い、劇神楽に取り組みたいという希望のお願いを経て、現地の方々に直接ご指導いただく機会を得ました。
 初めての体験で緊張する会員がほとんどで、いつもの元気がなく舞が小さくなってしまいました。
 それでも、これまでの練習で行き詰っていたことが次々に解決し、そして新たな課題をいただき、一回り以上に成長して帰ってくることができました。
 練習中はほぼダメだしでしたが、「たくさんの経験をしなさい」と、上演のお許しをいただきました。
 この時点で、神楽乃朋友による初めての上演が現実的になりました。
画像は、仮設住宅の集会所をお借りしての練習です。舞はもちろん、胴取にまでも厳しいダメ出しをいただきました。
 現地のみなさん、ありがとうございます!
 劇神楽の準備を始めましたが、少人数の団体なので、いろいろと余裕がありません。特に道具と衣装は高額になるものなので、ザイ以外は自作をしました。
 神楽面は必要な4人分をすべて代表が彫り、衣装も続いて作ろうと考えていたところ・・・制作を申し出てくださる方がいらっしゃり、立派な衣装が完成しました。
 支援者の一人から「神社で舞う前にリハーサルを兼ねて試演会をしてはどうか」との提案をいただき、9月中旬に東京都内で関係者へのお披露目を兼ねて行いました。
 初めて衣装を着けて舞い、神社での舞台の課題も見つかり、少し自信もつきました。
 そして10月1日に、ついに高麗神社で初の神楽披露を迎えました。演目は「岩戸入」です。
 現地の方々、ご支援いただいた皆様に感謝の気持ちを込めて、参拝された方々のご多幸をお祈りし、今できる舞を精一杯披露しました。
 この日、神楽乃朋友は結成時からの目標を達成することができました。
 しかし、まだ未熟な舞、もっと練習が必要です。
2018年 ~憧れたあの演目に挑戦~
2017年10月、無事に「岩戸入」を披露で歴史的な一歩を踏み出すことができました。ここで今期(神楽乃朋友では10月~翌年9月末を一期としている)の活動は一旦終了。来期に取り組む演目を話し合いました。
 少人数の団体なので2人くらいで上演できる演目を中心に考えたところ、この神楽に出会い、目指すきっかけとなったこの演目に取り組むことに決まりました。

 「五條の橋」です。
 2013年、大室南部神楽復活祭での「五條の橋」。これまで見た南部神楽と比べて素朴な印象がありましたが、とても親近感を覚えました。この場にいた会員がみな「将来、この神楽に取り組んで、この演目を目指してみたい」と思っていました。
 しかしこのときは、まだ「五條の橋」は遠い存在でした。
 あれから5年、前年の「岩戸入」に続いて、ついに憧れの「五條の橋」に取り組むこととなりました。難しい演目であるため、周囲からは心配の声があがりましたが「まずはやってみよう」と練習を始めました。
 時には仙台で練習をして、現地出身の方に直接ご指導いただきました。
仙台での練習の様子→
 7月には現地の皆様に直接ご指導いただきました。地域に建てられた集会所施設に宿泊させていただき、2日間にわたってご指導の機会をいただきましした。
 この結果、正式に披露のご承諾を得ることができました。
 11月23日、新嘗祭の行事の一つとして、高麗神社で初披露させていただきました。
 当初は9月30日の予定でしたが台風接近のため延期となり、この日になりました。
 日差しはありましたが木枯らし1号が吹いた日と重なり、北風が冷たい一日となりました。
 身体が冷え、緊張が増すなかで、今できることを全力で出し切り舞うことができたと思います。
 細かいセリフの間違いなどが反省点は多々ありますが、大きな一歩を踏み出すことができました。
 来年、また新たな演目のほか、初の試みも検討中です。追ってご報告したいと思います。
2019年 ~感謝の気持ちを伝える神楽~
 結成から6年、神楽乃朋友は、多くの方々に支えられて活動してきました。衣装の作成、着替えのお手伝いなど、私たちの活動にご理解いただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
 そのなかに、宮城県利府町にお住いのあるご家族の存在があります。会員の実家でもあるのですが、これまで、神楽面や幣束、ばちの材料のご提供、現地の習慣やしきたりについてのアドバイス、そして、私たちが高麗神社で奉納するときには遠路はるばる駆けつけてくださいました。
 特に材料のご提供は埼玉県では解決できないような案件も多数あり、こちらのご家族の支えなしでは今の活動が無かったともいえます。
 そこで会では、感謝の気持ちをお伝えするために、神楽を奉納することにいたしました。技術的にまだ未熟なところもありますが、私たちの活動の形のひとつとして、この新たな取り組みを実現することになりました。
 時期は当初5月の連休を考えていましたが、ちょうど改元の時期に当たり休日が例年と異なるため、7月の開催として準備を進めてまいりました。
 舞台は神棚のある八畳間。2部屋をふすまを取り外して広くしました。
 画像にはありませんが、手前にご家族がいらっしゃいます。
 こちらは「岩戸入」。
 「五條の橋」です。薙刀が当たらないか心配でした。柄を短くできるように改良をしました。
 部屋いっぱいを使って立ち回りを披露しました。
 最後は「くずし舞」。非常に激しい舞です。梅雨明け直後であり、台風からの湿った空気のため非常に蒸し暑く、過酷な環境での舞となりました。見てくださった方々も暑い中でとなってしまいました。
 このほかに、休憩時間に餅やお菓子を配ったりなど楽しめる時間もつくりました。また、私たちがご指導いただいている現地の方々も来てくださり、くずし舞ではお囃子もしていただきました。本物のお囃子は私達とは比べ物にならない迫力があり、私たちは自分たちの力の無さを感じました。同時に、もっ頑張り上手くなろうと心より思いました。ご家族の皆様のご協力に感謝いたします。
2020年 ~新型コロナウイルスによる活動縮小と、高麗神社での奉納神楽~
 2020年、年が明けて、私たちは3月に予定されていた大きな発表の機会に向けて練習を重ねていました。
 ところが、2月に新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により中止となり、4月から6月までは緊急事態宣言の発令による公共施設の閉鎖によって、練習も中断することなってしまいました。会員はそれぞれ自宅でできることをやろうということになりましたが、生活の急激な変化や仕事の予定が立たないなどの事情で、ほとんど取り組みを進めることはできませんでした。
 本来であれば7月まで新たな演目に取り組み、現地でのご指導を経て発表に向けて準備をしていくのですが、現地訪問も叶わず、新たな演目は翌年以降に持ち越しとなりました。
 7月、ようやく再開、まずは毎年11月に奉納させていただいている高麗神社に向けて練習することとしました。
 しかし、この時点では高麗神社で舞えるかも決定しておらず、新たな演目も11月までは間に合わないことから、今できる演目を練習することにしたものの、目標が定まらない不安定な気持ちが残っていました。
 こんな状況のなかでも衣装は着々と準備が進められていて、仮縫いでサイズ合わせ。実際に来てみるとその雰囲気がよくわかります。これを着て舞うのは少し先になりますが、「その時」を必ず実現しようと、決意を新たにしました。
 8月になり、高麗神社での舞が実現の見通しとなり、この年唯一かもしれない発表の機会に向けての練習が始まりました。
 新しい仲間が増え、高麗神社で初舞台を踏むことになりました。
 くずし舞では、息が合うようにしっかり練習。上達にはとにかく舞うしかないので体力はギリギリでしたが、このときも高麗神社での舞が励みになり、乗り越えることができました。
練習不足の不安もありましたが、この年唯一の発表の機会となるかもしれず、準備をしっかり整え当日に備えました。
 11月23日、高麗神社の神楽殿にて奉納演舞をいたしました。
 当日は好天に恵まれとても暖かく、三連休の最終日でもあり、多くの参拝者で賑わいました。演目は昨年と同じ「岩戸入」「五條の橋」「くずし舞」で、途中に20分の休憩を入れながらでしたが、通して楽しんでくださる方も多くいらっしゃいました。
 神社では、感染対策を徹底させながらも行事をできるだけ開催する前向きな取り組みを行っており、この日午前中には新嘗祭、巫女舞も行われました。
 高麗神社様の取り組みと、この機会を与えてくださったことに、深く感謝いたします。
 なんとか無事に奉納はできましたが、練習が中断したことによる感覚の取戻しにはまだ不足があるように感じ、日々の練習の大切さを感じました。
 次回はこの年予定していた新作が発表できるように、練習を続けていきたいと思います。
 
2021年 ~練習中断、縮小を乗り越えての初披露~ 
 2020年11月の高麗神社奉納が終了した直後から、再び新型コロナウイルス感染の再拡大が起き、年明け2021年には再び緊急事態宣言が発令されました。そのため、練習場所の閉鎖により、前年に続き、またも練習は3カ月中断することになりました。
 前年の経験を活かし、今度こそは流れを止めない、一歩でも前に進むんだ、という決意のもと、できる準備を進めていきました。
 年明けの時点で高麗神社での奉納演舞は内定していたことも、前向きに活動する大きな励みになりました。
 練習中断中に取り組んだものとして「幕の支柱の一新」「三番叟の自主練習」などがあります。
 「幕の支柱」はこれまで使ってきた鉄パイプ組みのものに加え、木製のものを新製しました。
 そして「三番叟」は、一人で舞う演目であったことから、家でビデオを見ながら習得することができました。
 7月、練習が再開しましたが、現地訪問は全員では叶わず、羽衣のご指導はビデオを介してのご指導となりましたが、三番叟と羽衣については、披露のお許しをいただきました。
 この年の取り組みで、これまでと大きく変わったことがあります。それは、胴取の担当者が2人となったことです。これまで胴取を担当していた者が三番叟を舞うことになったことと、会員の負担を軽減のためです。これにより、これまで舞の出番が連続していた者に余裕ができました。
 この年も、一般向けの披露の機会は、高麗神社での奉納演舞のみとなりました。7月に、10月開催の都内でのイベントへのお誘いがあったのですが、8月の感染者増加のため中止になっています。
 11月23日、高麗神社での奉納演舞が行われました。三番叟と羽衣が初披露となりましたが、練習不足を払拭することができず、課題の多い内容になってしまいました。舞い手の体力低下など、通常では考えにくい課題も多くありました。
 とはいえ、多くの方々にご支援、お手伝いいただきながら、無事に終えることができました。
 神楽乃朋友は、会員がわずか6人の小さな団体です。多くの方々ご協力、ご支援により活動ができています。この年の高麗神社でも、裏方や着付け、音響などでは大変助かっています。多くの方々に支えられて私達が活動できることを忘れることなく、今後も続けていきたいと思います。