妻と私の同病カルテ 第5章              Back

■2016/1/2 明けましておめでとうございます。
読者の皆様、新しい年を如何お過ごしでしょうか。我が家は夫婦二人きりで年末年始を過ごしました。大晦日は、目が疲れるので紅白歌合戦も見ず、いつもの時間通りにベッドに入りました。新年は曇り空ながら、落ち着いた天気でしたので、除雪に追われることもありませんでした。穏やかです。

今日は、奥さまの年頭初の透析です。午前11時から、約8時間。長時間で退屈するので、テレビの番組表を持って出かけました。「お正月って、観たい番組が無いので困る」とぶつぶつ言いながらクリニックに向かいました。在宅透析のトレーニングは、人手不足でお休みです。体調は善いみたいです。

食欲の改善がみられるし、食事作りに台所に立つのが普通になりました。いつも外食と出来合いのおかずや弁当では飽きてしまいますからね。体重も安定、血液データも大きく改善しています。後は、いつから在宅透析に移れるかですが・・。昨年のリフォームで機械を設置する準備は出来ました。

私は、ちょっと不安を抱えています。昨年9月の人間ドックで、PSA値が4.42と閾値を若干超えました。ドクターから「前立腺癌が疑われるので、泌尿器科を受診するように」との指示を出されました。4.0から10の間がグレーゾーンです。数値が高いほど、癌の可能性が高い。7,8,9なら間違いないでしょう。

直ぐに泌尿器科で診て貰うと、「触診では綺麗なツルンとした形ですね。三ヶ月後に再検査してみましょう」と言われました。12月の検査では、PSA値4.428。9月とほぼ同じ。「前立腺肥大でもこの値は上がるのです。急を要する状態ではないとは思いますが、確定診断には針を刺して生検するしかないんです」と、ドクター。私は、どんな風にするのですか、と聞く。ドクター、「二泊三日の入院で、腰椎麻酔して、うちの病院では針を12本刺します」と仰る。入院、麻酔、針と聞いて、気が遠くなります。

私は、生まれて以来「入院、体に刃物を入れる」体験が無いので、聞いただけでとっても不安です。奥さまに相談すると、「私だって腰椎麻酔したし、それぐらい大丈夫。早く検査した方がいいよ」と事も無げに言うのです。(元)看護師で毎日透析している彼女にとっては、「ただの検査」なんですね。

今月中に、もう一度受診して、検査をするかどうか医師と相談するつもりです。たぶん検査かな・。

■道新の新年社説の幼稚な主張
正月の新聞くらい見る価値の少ないものはない、と思っています。分厚い新年号が届いたので、社説を読んでみたら、小学五、六年生の作文みたいなものでした。もうちょっと期待していたのですが。

《岐路の年に 格差と分断のない社会を

「国のかたち」を問う1年の始まりである。/昨年は安倍晋三政権の強引さばかりが際だった。
集団的自衛権の行使容認を軸にした安全保障関連法は戦後、追い求めてきた「平和国家」という理想を根底から掘り崩しかねない。

その危うさに多くの国民が声を上げたが、数の力で押し切った。/ 環太平洋連携協定(TPP)も同様だ。農業現場の不安を置き去りに突っ走った結果が、米国など11ヵ国との大筋合意である。/ 原発もしかり。福島の事故はいまだ収束のめどが立っていない。それなのに、惨事を忘れたかのように再稼働へ突き進んでいる。

いずれも明日の生活に直結する問題だ。にもかかわらず、国民的議論を脇に置くやり方は、民主主義のまっとうな姿とは言えまい。/ 今年夏には参院選がある。世論を顧みぬ権力の振る舞いを正し、進むべき方向を探る。主権者である私たちの責任である。

まだ終わっていない

安保関連法の危険性はいまさら説くまでもない。対米追従をより強め、「殺し、殺される」状況にいつ巻き込まれるか分からない。/ 安全保障は国の根幹である。だからこそ、国会で長年にわたり議論を重ねてきた。それを力ずくの議会運営で一方的に覆す。その荒っぽい手法は、憲法が権力を縛る立憲主義をも踏みにじった。

一連の動きへの危機感の発露が国会を取り巻いた学生や若い母親も含む群衆だったといっていい。》

「政権の強引さばかりが際だった」と仰る社説子さん、強引の定義もしくは説明をしていませんよ。昨年の国会は異常に長い審議時間でした。何故あのようになったか。理由は、民主、共産、社民など野党が端から議論を深める気持ちが無く、反対の為の反対を繰り広げたからです。共産党にいたっては「戦争法」だとレッテルを貼り、シールズや労組の集会に出席するのに忙しそうでしたね。

中国が太平洋進出と日本領土の奪取に本気で軍備の拡張を始めたこと。南シナ海では環礁を埋め立て軍事基地の建設を着々と進めていること。安倍首相は、こうした安全保障を巡る環境が急速に変化していることを明らかにし、日本国家と国民の安全を守る対処の必要性を国民に説明しました。

ところが野党は「憲法違反」「立憲主義に反する」など、本質を外れた理由を持ち出し、首相が提起した問題を真剣に受け止めて審議しようとしなかったのです。だから、議論が噛み合わないと言われ、国民にも何が法案提出の根本原因なのかが分からなくなってしまいました。不安だけが増幅されて。

不思議なことに国会が荒れている最中でも、「安全保障法は必要だ」と言う常識的意見は過半数を超えていました。ただ「今国会での可決は反対」との意見が多かった。これは多分に野党やサヨクが「不安だ不安だ、戦争になる」と国民の正常な判断を狂わせる言辞を至る所で弄じていたからです。

国会議員は選挙で国民の信託を受けています。与党は政府を作り、野党も国家国民の安全と生活の安定を求めて、国会活動をする。これが近代民主主義国家(日本の場合は議院内閣制)の基本です。であるならば、議員が国会での議論を放棄したり拒否したりするのは、民主主義と憲法に反しています。

野党の態度と行動は、もはや国会議員としての仕事を放棄したものです。国民から選ばれたという厳粛な立場をどう考えているのか。あなたたちに議員としての資格はないものと思います。

安保法制は「『平和国家』という理想を根底から掘り崩しかねない」、と社説子さん。なるほど、道新も知っている訳です。「平和国家」論が理想でしかないことを。それを知りながら、尚且つ理想のために「現実」を見ない。日本という我々の国家が壊されるという恐ろしい現実を無いことにしたいのですね。おそらく、そうなのでしょう。サヨク道新にとっては、国家は壊すべきものですからね。

平和理念(理想)を守って、国滅ぶ。そんなことを望む国民はいない筈です。サヨクだけですね。

TPPについても、「農業現場の不安を置き去りに」と言いますが、TPPそのものの利害双方を冷静に分析していません。問題は農業だけではないのです。もっと大きな視点から見るべきです。国家の安全保障政策という政治と軍事面も深く絡んでいます。経済と農業だけをみると、不安視される部分もあります。経営が成り立たない農家が出るかもしれません。グローバル化の波に晒されることになります。

しかし、日本が切迫した国際環境で生き残るには、グローバル化にも耐えて勝ち残らなければなりません。そして太平洋をぐるりと取り囲む安定した国家関係を構築することが安全保障を強固なものにすると思います。保守系の経済学者や評論家でもTPPに強行に反対の人がいます。私は、同調できません。日本は資源、エネルギーの大半を海外輸入に頼っています。国を閉ざす道はないのです。

道新社説子の原発論議も奇妙です。今まで何の問題も無く稼働していた原発を再稼働して活用することに何故反対なのか。「福島の事故はいまだ収束のめどが立っていない。それなのに、惨事を忘れたかのように」と仰る。福島事故とその他の原発はどんな関係があるのですか。福島第一原発が事故を起こしたのは事実ですが、その他の原発が危険で事故を起こす、などと何の根拠があって言うのでしょう。

「福島の事故はいまだ収束のめどが立っていない」というのも事実と違いませんか。事故は収束しましたよ。今は、廃炉に向けて鋭意努力中と言うべきでしょう。さしたる放射性物質を放出したわけでもなく、周辺の放射線量も一部の地域を除けば人間が住むのに影響がない程度の低さになっています。

原発は、日本のようにエネルギー資源の乏しい国にとっては絶対に無視できないものです。安全に不安があるのなら、日々研究を重ねて不安のないものに改良するべきではないですか。日本の原発技術は世界でもトップクラスの水準にあります。再処理工場ともんじゅには、もっと政府が本気で取り組むべきです。積み重ねてきた技術力を棄損するような主張に、私は同意・賛成はできません。(続く)

■2016/1/3 正月三が日も今日まで
自分たちのペースで過ごしたお正月です。食べ過ぎも、飲み過ぎもせず、普通に生活しています。もっとものんびりとしているのは猫たちに違いないです。日差しが差し込む午前中は日溜まりでゴロン、ダラーンですから。幸せそうです。私たちは、次に生まれ変わるなら猫が良い、と決めています。

さて、昨日の続きを書きます。

《いずれも明日の生活に直結する問題だ。にもかかわらず、国民的議論を脇に置くやり方は、民主主義のまっとうな姿とは言えまい。/ 今年夏には参院選がある。世論を顧みぬ権力の振る舞いを正し、進むべき方向を探る。主権者である私たちの責任である。》

道新の主張です。国民的議論を脇に置いたのは、道新サヨクを始め、サヨクマスコミ、野党、バカな学者・文化人たちではないですか。反対とか廃案が結論だと言い募り、国民が多様な角度から様々な意見を聞く機会を奪ったのはあなたたちですよ。反対という意見しか許さない全体主義が広がりました。

「民主主義をまっとうでない姿」にしたのは、繰り返しますが、サヨクです。あなたたちです。夏の参議院議員選挙では、安倍政権を敗北させると宣言している道新社説子。まるで共産党の赤旗しんぶんと同じですね。最初から一方に肩入れして、多様な情報は伝えない。マスコミではなく、プロパガンダ機関です。賛否両論があるなら、なおさら冷静な偏らない報道をすべきです。その気はないらしいが。

《安保関連法の危険性はいまさら説くまでもない。対米追従をより強め、「殺し、殺される」状況にいつ巻き込まれるか分からない。/ 安全保障は国の根幹である。だからこそ、国会で長年にわたり議論を重ねてきた。それを力ずくの議会運営で一方的に覆す。その荒っぽい手法は、憲法が権力を縛る立憲主義をも踏みにじった。》

安保関連法は危険だから、その内容については説くまでもない。・・ですと。説かなければならないではないですか。日本を取り巻く世界情勢の大変化、中国共産党の「中華帝国の再興」という迷惑な野望。フィリピンやベトナムのような小国でさえ危機意識を強め、急速に中共への対応を始めています。

「殺し、殺される」状況に巻き込まれる、と必死で不安を煽る社説子です。だからこそ、そうならないように対処をする必要があるのではないですか。安全保障体制を強化すること、すなわち自衛力の抜本的な強化、国連憲章で保障されている集団的自衛権の行使、理念や体制を同じくする国家と友好関係を深化させていくこと。これは地球上どの国も当然と認める、世界の標準的価値観です。

このまま自衛隊が「戦えない軍隊みたいなもの」であり続けるなら、「殺し、殺される」のは日本民族であるのは間違いありません。自ら戦おうとしない国家と国民を助けようなどという、お人好しの国はどこにもありません。アメリカは日米同盟のパートナーですが、日本が戦う決意を見せないなら、絶対に自国民を犠牲にしてまで、我が国を助けないでしょう。同盟とは相互関係なのですよ。

《憲法が権力を縛る立憲主義をも踏みにじった。》などと大袈裟に仰る。立憲主義とは、あっさり言えば「憲法に従って権力を行使しましょう」という意味です。立憲主義なる概念はヨーロッパで生まれたものであり、日本人にはあまりピンと来ないものです。しかし、世界の流れは未だヨーロッパの思想や政治システムで動いているので、世界の多くの国が「標準制度」として受け入れています。

最近は立憲主義と言えば「権力を縛るもの」との概念だけが強調されますが、大間違いです。そのような側面はありますが、民主主義権力の元では、憲法文言の不都合、現実に合わない古いもの、不足するものが生じた場合、議会で発議して憲法の改正や廃棄や新設が行われます。道新の議論を真に受けていると、「憲法は絶対的な文書だから、一字一句変更ならん」と解釈されてしまいます。

これは常識で考えれば直ぐに分かることです。「問題の無い憲法」であれば、その文言に従って権力を行使しましょう。しかし問題や不都合が生じた場合は、国会と議員と政府が議論を重ねて国民の合意を得ながら「より正しい憲法にしましょう」というのが、世界の普通の考えであり、現実なのです。

道新もサヨクも野党も、この点を丁寧に説明することなく、「権力を縛るもの」との一面だけを強調して国民に嘘宣伝をしています。国民が不安になったり、勘違いするのも無理はありません。だから私は、サヨクを嘘つきだと言うのです。今回「バカ」という言葉を使いました。汚い言葉を使うのは、私の趣味ではありません。が、今回からこの形容詞をサヨクに対してだけ捧げようと思いました。

日本には昔から「馬鹿に付ける薬はない」という格言があります。全くもってサヨクだけは、これにピッタリ当てはまります。事実無視、論理無視、異論封殺、日本国家解体、こういうヒトたちはバカとしか表現のしようがありません。私は常識的な保守だと自認しています。諦めず、今年も闘います。

■2016/1/11 透析トレーニング
在宅透析に向けて、トレーニングを続けてきたのですが、かなり前進したのでご報告します。

透析の機械とダイアライザーと人間とを繋ぐために、「回路組み」が必要です。回路を組むと言っても、普通の人にはチンプンカンプンだと思います。透析の原理もある程度理解しなければなりません。チューブがグニュグニュで、差し込む場所が沢山あるし、センサーも付けなければならない。

身につけるまでが、難関ですね。でも、みちこは、ほぼマスターしました。先日8日からは、補助者である私がトレーニングに参加して、本人と同じレベルになることを義務付けられました。もしも透析中にトラブルがあった場合に、補助者が対処しなければなりません。厳しいです。今は、機械の仕組み、透析の原理、体の中でどんな変化が起きているのか、チューブの位置など、猛勉強です。

toseki1toseki2

左は、回路が組み上がった状態。右は、みちこが自分で穿刺している様子。

今日は鏡開きの日ですね。夕食は、神様からお下げ頂いて小豆餅を食べる予定です。

■2016/1/27 続・透析トレーニング
私だけで透析回路を組み上げる訓練が、五回目となりました。前回までは、グニャグニャのチューブと機械装置の関係がなかなか頭に入らず、とても緊張していました。今日は上部写真の回路を、殆ど迷わずに接続出来ました。回路の全体像が頭に入り、機械の役割が分かって来たからです。

上の写真はプライミング直前の状態です。プライミングとは、透析に入る前に生理食塩水を使って回路を満たし、空気を抜き、血液を循環させる準備をすることです。ここまで来れば、第一関門は突破。次に奥さまの体(血管)と回路を結合して、本当に透析回路が完成します。その際、プライミングが終了して不要になった回路を閉じたり、血液凝固を防ぐ薬剤を注入するなどの最終処理が大切です。

ちょっと油断していると、チューブを閉め忘れたり、開くべき所を閉めたままだったり、ミスが起きます。二人で互いにチェックしながら行うのが安心です。今日は、奥さまが二カ所ミスを発見しました。

これからは、機械の操作を覚えなければなりません。まだまだ難関が待っています。

■2016/1/27 戦前の日本は右翼の国だったのか
昨年から、日本のサヨクの変な処を幾つか指摘してきました。また、そもそも日本のサヨクの正体は何かを考えたり、書物を調べたりして、ずっとモヤモヤしたまま過ごしていました。この駄文でそれを書くことも、読者のみなさんに明言していました。でも、なかなか本質を把握するのが難しかった。

私は戦後生まれですから、戦前は「軍国主義」「全体主義」の悪い日本だったと教えられました。戦後は、それを反省して「平和憲法を作り、自由、民主主義、人権、主権在民、平和主義の日本になった」と言うのが「定説」として定着してしまいました。「戦前は右翼全体主義」と信じ切っていました。

大正から昭和にかけて、その時代の空気を調べていくと、「右翼に支配された日本」という定説に疑いを持つようになりました。一見そのように見えるのですが、大学教授、学生、新聞人、文化人、政治家など、社会をリードする人々が、実はサヨク思想に強く染まっていたことが分かりました。

むしろ戦前の日本は、サヨク勢力に国家が乗っ取られた状態にあったのではないか。これが、私の結論です。何故かは、これから時間をかけて書いていきたいと思います。戦前は、今以上にマルクス主義思想が、知識人や政治家、軍人のなかに深く浸透していました。その事実を知る必要があります。

現在のサヨクは、戦前からの左翼(場合によって右翼)から連続性を持っているのです。

■2016/2/4 生検から生還
今日は、立春です。北海道は未だ真冬ですが、春の兆しはあります。日が長くなりました。カーテンを開けている時間が、随分伸びました。太陽の位置が高くなり、室内への日差しは短くなりました。

昨日、病院から戻りました。一昨日入院、その日の内に前立腺の「生検」をしました。手術室に案内されて、手術台に横たわり、体をエビの様に曲げ、腰椎に注射をプスリ。これで、麻酔がかかります。あっという間に臍から下の感覚が無くなってしまいます。足を動かされているのだけは分かります。

間もなく検査開始。体の中に何かが刺される感触があります。何とも気持ち悪いですけど、痛くはない。パチン、パチン、パチンと、大きなホッチキスを打ち込むような音が二十回。これで終了です。パニック障害を持っている私としては、かなり長時間の様に感じました。手術室の人たちは優しかった。

ドクターが、「これが採取した細胞です。全部で二十本あります。二週間くらいで結果が出ますから」と言いながら、試験管のような物を見せてくれました。ほっとしたけれど、自分の足が動かない。何となく感触は残っているが、痺れたような妙な感覚です。ストレッチャーに乗せられ、廊下をガラガラと引っ張られて行きます。天井が見えるだけ。病室に戻ったら、看護師さんが四人も待ち構えています。

ベッドの上に乗って、私を荷物のように持ち上げ、スッとベッドへ移動してくれました。初めての経験だけれど、看護師さんたちに感謝しました。自分の体を自分で自由に出来ないので、仕方ありません。

麻酔が切れるまでの二時間は長かった。切れるに従って、針を刺した場所(前立腺)に鈍痛が襲って来ます。痛み止めの座薬一本入れて貰いました。ペニスの先端からバルーンカテーテルを入れられているのに気が付きました。これは実に不快です。男性はチューブの距離が長く、体を動かす度に体内で彼方此方に触れるのが分かります。痛みや違和感。女性でも嫌がるようですが、男はもっと酷いです。

夕食後から翌朝までに、2リットル以上の水を飲みました。お陰で血尿は殆ど治まりました。で、昨日午前中に退院して自宅に戻りました。バルーンカテーテルを抜くときにギャッと言うほどの痛みがあり、その後にまた血尿が出ているので、看護師(男性)の乱暴な仕業のせいだと思っています。

■2016/2/19 癌は友達
針生検の結果が出ました。二十本中の一本から、立派な癌様が見つかったそうです。グリソンスコアは、3+3の6です。低位と中位の境目でしょうか。極度の悪性ではなさそうです。奥さまは「癌ではない」と言い、私と賭たのですが、残念ながら私の勝ちです。彼女は、ちょっと不安そうな顔でした。

来週は、骨シンチという検査です。この前立腺癌は転移しやすいのが特徴です。とくに骨ですね。骨に転移がないかどうか調べるそうです。MRIは既に撮影しているので、腹部臓器は大丈夫なのでしょう。T分類では、T1c辺りでしょうか。M分類とN分類が決まれば、癌のステージが判断できます。

私のカンでは、M0とN0ではないかと思います。ただし、初期癌でも転移があれば、そんな甘いことは言っていられません。ステージ3とか4になります。希望的観測も含めて、ステージ1か2であれば嬉しいです。治療方法は、検査の結果を見て、放射線照射か手術でしょう。私は、前者を希望しています。

癌宣告を受けた日は、流石に今後の生活や治療方法をあれこれ考えて、夜の眠りが浅かったですね。やや興奮気味になっていました。でも、精神状態は今までとほとんど変わりません。人間は遅かれ早かれ死ぬ運命です。釈迦が、四苦八苦の四苦に「生老病死」を置いたのは、当然のことです。

人生は、長いか短いかも大切ですが、どう生きたかもその人の価値を決めると思います。癌様がせっかく現れたのですから、これから私の体の一部として共生して行こうと覚悟しています。無理に排除しても上手くいかないでしょう。来週の検査結果で、今後の生活を再考してみるつもりです。

■2016/2/19 透析トレーニングは順調
透析機械の扱いは、随分自信が付いてきました。クリニックの技士さんは、もう私たちに任せきりになるようになっています。プライミンク、穿刺までは、二人でやっています。最後の脱血、回路の閉鎖、抜針も、指導者がいなくても大丈夫ですね。思いかけないトラブルへの対処がまだ十分ではない。

今日は、透析が始まってから「穿刺が不十分のため血管が腫れた。穿刺をやり直しする」という仮定での訓練をしました。機械を停止し、せっかく組んだ回路を閉じて、針からチューブを外し、失敗で無い動脈側の針に血液が凝固しないように
生食液を注射器で注入する、という面倒な作業をしました。

指示に従い、何とかこなしました。やや冷や汗ものです。段々難しいことをさせられるというのは、私たちの訓練が順調に進んでする証拠だと納得しました。まだまだ先は長い。

■2016/2/28 治療法が決定
癌の宣告を受けて、転移の有無だけが心配でした。骨シンチの検査を終えました。幸いにも転移は見つからず、ドクターもほっとした表情でした。「良かったですね」の一言に人間的温かみを感じました。手術はしたくない、と希望を伝えていたので、放射線治療で対応しましょうと云ってくれました。

直ぐに放射線治療科のドクターが、飛ぶように駆けつけて来ました。治療方法の簡単な説明をして、「放射線は、最初の頃は直腸に炎症が起きたりなどの副作用がありましたが、今はそのようなことは殆どあませんから、心配しないで下さい。来週から治療に掛かりましょう。では、予約入れますから、よろしくお願いします」と言い残し、颯爽(忙しそうに)と去って行きました。

経験豊富なドクターと思い、この命を預ける決断をしました。体を固定する器具を新たに作る必要があるとか何とか言っていましたが、私の耳には正確に残っていません。始まれば分かることです。癌のステージは、1から2といったところでしょうか。完治を目指せる条件があるのは不幸中の幸いかも。

奥さまの在宅透析訓練も佳境に入って来ました。難しい(面倒な)ことをさせられるのが、やや辛いです。が、ここを乗り切らないと合格証書を頂けないので、気力を振り絞っています。人間は、生きている限り色々な問題に突き当たるものです。悠々自適の気ままな老後なんて信じられません。

カレンダーを見てびっくりしました。明日で二月が終わりです。これも信じられません。速いなあ。

■2016/3/7 いよいよ治療開始
雛祭りと啓蟄が過ぎました。寒さ厳しい北海道も、春の訪れ近しを感じます。今日は、7度です。雪が次々に融け、氷が割れ始めます。お彼岸も近いし、強烈な寒波ともおさらばの季節になって来ました。

私の放射線治療がいよいよ始まります。今週の木曜日から。予定では、37回/74グレイを照射します。強度変調放射線治療(IMRT)です。従来のリニアックとは違い、前立腺の周囲の組織(膀胱や直腸)に打撃を極力少なくするように放射線の強度を調整し、目標の患部だけにエネルギーを集中できる機械です。


痛みは全く無いし、副作用も最小限に抑えられると期待しています。命根性がきたないので、まだ生き延びられるような気がします。ただ二ヶ月近くに及ぶ長丁場の治療です。根気が大事です。イライラしないこと。前立腺の位置を、毎回一定にする必要があります。照射の前に膀胱の中に約130ccの尿があること。さらに直腸に便やガスが貯まっていないこと。この条件が整っていないと、前立腺の位置が動き、放射線を正確に効率的に照射するのが不可能なのだそうです。結構難しいですね。

何とかなるさ、と気楽に受け止めています。照射するために、ミリ単位でドクターも技士の方も厳密さを追求しているようです。大雑把にやるようでは困るので、面倒にも耐えねばなりません。

奥さまの在宅用の透析機械が明日にもクリニックに届きます。次回からは「自分用の機械」で訓練ができます。とくに奥さまは、ずっと心待ちにしていました。私も楽しみです。透析の最初から最後まで、二人だけでほとんどの作業が出来るようになりました。在宅に向けて、大きな峠は越えました。

■2016/3/23 経過報告
今日は彼岸明けです。北海道も随分暖かくなりました。昼間10度近くまで気温が上がる日が増えました。上着が不要な日もあります。札幌の街から雪が消えつつあります。春が近づいています。

私の放射線治療が始まり、約二週間。計10回の治療をしました。まだどんな効果があるのか、体で感じることは出来ません。放射線治療のドクターによると、まだ10Gy程度では人体に顕著な変化はなく、半分を過ぎてからでしょう、とのことです。ベッドに横たわっているだけの簡単治療で、緊迫感なし。

照射の前に、直腸内に便やガスが無いこと、膀胱に130cc以上の尿が貯まっていること、この二つが絶対条件です。病院に行って、まずはトイレへ。出せるものはしっかり出す。しかし、これがなかなか思うようにはいきません。治療より、ずっと辛いです。ガスが残り、何度かトイレに行かされました。

治療室に入ると、5分から10分で照射は終了します。体の周囲をグルリと回転する放射線照射ヘッドがウインウインと音を発して動くだけ。痛くも痒くもないけれど、どこからX線が出ているのか手を伸ばしてみたい心境になります。一回当たり2Gyですから、なんのこっちゃという感覚ですが、積み重ねで癌に対して効果を発揮するらしい。正常細胞の方が放射線への耐性が強く、癌の方が先に参るようです。

今は顕著な変化は無いのですが、このところ頻尿に悩まされるようになりました。ドクターは「照射とは関係ないでしょう」との見解ですが、体が微妙な変化を感じているのかもしれません・・。もしかしたら、癌だけでなく前立腺の肥大が強くなっているのかもしれませんし・・。よく分かりません。

後、27回です。先は長い。毎日病院通いも疲れます。土日以外は、祭日も治療です。なかなか休ませてもらえないので、週末にはストレスを感じるようになりました。挫けるわけにはいきません。

■2016/3/30 悪戦苦闘中
放射線治療。頻尿と排尿の痛みに悩まされています。最近は夜に三回、四回とトイレに通います。しかも排尿の時にキツい痛みがあります。結局、睡眠が満足にとれず、体調が悪いです。ただでさえ冴えの悪い頭が、一日中ボーッとした状態にあり、何をするにはもポカが多いので困っています。

ドクターは「膀胱炎になっています。放射線がほんの僅かですが、膀胱にも照射されています。その影響があるのでしょう。膀胱の中を一度空にして、生理食塩水を170cc入れてやってみましょう。当初の計画より膀胱を膨らませ、放射線が当たらないようにします」。こうして毎回尿の(膀胱の)管理をすることになりました。今日は、先日の治療が非常に上手くいったことを報告してくれました。

膀胱への影響を最小限にして、前立腺にだけ最大の効果を上げるのが目的です。最後までこの方法を続けるそうなので、ドクターの負担も大きいものと思います。「断固やる」という姿勢が伝わりますし、それだけ治療に情熱を傾けてくれていると感謝しています。信ずれば、救われる。

膀胱炎が落ち着いてくれれば、全く苦しみはないので、もう少し我慢、辛抱して通います。

奥さまと私の透析トレーニングは、おおむね順調です。最初から最後まで、誰の指示が無くても出来るようになっています。ただ、流れるような操作はまだ無理ですね。どこか、頭と手が乖離しているところがあります。これは繰り返すしかありません。看護部長さんは、「もう在宅まで間近ですね」と褒めてくれました。今の予定では、四月の下旬までには在宅に移行出来るように進めています。

■2016/4/17 あと10回、最終コーナーに入る
ホームページの更新も億劫になるほど、いや、PCに向き合う気力が減退しています。放射線照射で、前立腺が腫れているようです。前立腺の中央に尿道が通っています。腫れた前立腺が、尿道を圧迫。尿道が極めて狭くなっています。そのため、尿が排出されません。尿意があるのに、出てこない辛さ。

泌尿器科で、自己導尿のセットをもらい、自力で出せない尿を自分で排出しています。これをやるようになってから、随分楽になりました。夜間に目覚めるのは一回程度。眠れるようになり、睡眠不足は解消されています。導尿は、気持ちが悪いです。自分で行うので、ゆっくりゆっくりです。腫れている前立腺辺りで、カテーテルの先端がコツンコツンと当たります。軽い痛みが走ります。

力を一度抜いて、さらにゆっくり挿入していきます。約4センチ入れると、スポンと膀胱に抜ける感覚があります。間もなく、溜まった尿がチロリチロリ、サーッと流れ出て来ます。
常に200ccほど蓄尿されています。尿意がきつくなって我慢できなくなると、迷わず導尿します。普通に排尿できる有り難さが分かります。健康であることが如何に素晴らしいことか、このような病気になって再認識しました。

順調にいけば、今月末か五月第一週には全治療が終わります。やっと目標到達(37回照射)が見えて来ました。ここまで辿り着き、やや気持ちが前向きになります。治療終了が春の訪れとなりそうです。

さて、奥さまの在宅透析の準備も着々と進行しています。今週中頃に、透析の機械が我が家に設置されることになりました。実際に始めるのは、翌週からでしょう。電気、水回りの設備も整い、いつでもオーケーです。機械の扱いも、概ね自信を持てるようになりました。私の放射線治療と並行してのトレーニングなので、体調が悪い日が多く、挫けそうになりながらも、二人で乗り切ってきました。

最終コーナーを回ります。残りの直線を一気に駆け抜けられるかどうか。お天道様にお任せです。

■2016/4/29 在宅透析開始、治療終了
札幌にも、桜の季節が訪れました。今週に入ってから、庭や公園の桜が一気に蕾を開き、華やかな枝が街の空間を飾り始めました。春ですね。レンギョウ、コブシ、ツツジも咲いています。

まず、目出度いご報告です。奥さまの在宅透析が、遂に今週から始まりました。月曜日に、クリニックの臨床工学技士、看護部長、機械メーカーの技術者さんたちが訪問してくれました。皆さんが見守るなか、最初の透析を始めました。回路を組み、プライミング、穿刺、脱血、運転という工程を進みます。

クリニックでトレーニングとして行っていたのとは、かなり感覚が違います。何となく手付きがぎこちなくなっているのが、自分でも分かりました。やや緊張しながらも、間違いなく作業を進めることが出来ました。でも、無事に「運転」のボタンを押した瞬間に、思わずホーッとため息が出ました。



上の写真が透析中の様子です。現在の透析機械は驚くほど小さく、且つ自動化されています。こうした優れ物が実現してこそ、在宅での透析が可能になったと思います。「透析専用コンピューター」と理解するのが正確です。右にある箱のような機械は、水道水を浄化するもので、透析機ではありません。

奥さまは「病院通いから解放された」「毎日出来るので、体調が良くなる」と大喜びです。ただし、体重のコントロール、透析中の経過記録をきちんと取る、などの管理が大切です。毎回透析が終了する毎に「経過記録」をメールでクリニックに送ります。又透析中は、介助者が傍を離れるのは厳禁です。

次のご報告。私の放射線治療が、本日全て終了しました。当初は黙って寝ていればいいと軽く考えていたのに、途中から前立腺の炎症が強くなり、排尿障害になり、治療毎に導尿と生理食塩水の注入が必要になり、休み無く通院が続いて疲労が溜まる。思わぬ苦痛に耐えていた二ヶ月でした。自由になった身がこんなに素晴らしいものだとは、解放されて始めて分かるものです。兎に角、今日は嬉しいです。

当たり前かも知れませんが、できるだけ病気に罹らないのが良いですね。ドクターは、「よく頑張りましたね。前立腺癌で死ぬ人は滅多にいませんから、大丈夫ですよ。今後は泌尿器科の治療を受けながら、長く様子を診ていきましょう」と言ってくれました。「死なない」という意味は、私のように「初期に発見し、転移無し」の場合だと思います。進行・末期の場合は、他の癌と同じく厳しいです。

この雑文のタイトルが「同病カルテ」となっています。夫婦二人で癌患者なので、文字通り看板に偽りなし、ということになりました。可笑しなもので、二人とも全く非痛感が無い。もっと鬱的気分になっても不思議ではないのに・・。子供の頃から、自分の祖父母と両親の死を目の前で見てきたお陰かも知れません。老、病、死というものは、私にとって忌避すべきものという意識が薄いのです。

明後日からは五月です。春です。カタクリはもう咲きおわりましたが、春の花々はこれからが鑑賞の本番です。天気の好い昼間は、できるだけ二人で自然に親しむ時間を持つつもりです。

■2016/5/11 体調は、ウームッ
ゴールデンウィークも去り、立夏も過ぎ、早五月も中旬に入りつつあります。時間がどんどん流れて行くのは理解できますが、自分の体と心が追い付いていけない感覚です。と言うのも、放射線治療の後、体調が何とはなしに変なのです。疲れ、怠さ、パワーレベルの低下・・。全体に低空飛行です。

札幌の気候が不安定なのも一因かも知れません。桜はパッと咲き、あっさりと散っていった。満開になった翌日に、雨と風の洗礼を受け、折角の華やかな風景が夢のように消えて行きました。桜だから、こんなものなのか。むしろこのような儚さを感じさせるのが桜ですから、これで好しと思いましょう。

泌尿器科のドクターは、「前立腺が炎症を起こしているので、現在は何も判断できません。二ヶ月ほど薬を飲みながら様子をみます」と仰る。それ位時間が経過しないと、治療の成果や状態を正確に分からないという事でしょう。頻尿、排尿障害、痛みが続いています。気力が向上しないのも宜なるかな。

今日外を歩いて見ると、サトザクラ(八重桜)が蕾みを付けています。パッと晴れて気温が上がったら、物凄く艶やかな色彩を見せてくれるでしょう。私は、こちらの方が好きですし、楽しみです。

■2016/5/11 誰が「平和」主義者か
サヨクが掲げるスローガンに「憲法を守れ」「平和を守れ」がありますね。最近サヨクマスコミが持ち上げているシールズ(パールズだったかな・・)が街頭で叫んでいるそうです。社会党時代からサヨクの専売特許の一つに「平和主義」があります。私が疑問なのは、彼らは本当に平和を願っているのか、ということです。真面目な平和主義者なら、平和のための手段を具体的に考える筈です。

サヨクが叫ぶ平和には、必ず「憲法九条を守れ」がセットになっています。「九条があるから、日本は平和な道を歩んできた」という論理を立てます。憲法九条には、「軍隊を持たない、戦わない」と書いてあります。サヨクは、これが日本の平和と安全の要だと言っているのです。本当ですかね。

世の中には、自分が欲しい場所は全部俺のもの、と言って憚らない国があるのをご存知無いのでしょうか。この近くでは中共ですね。南シナ海は、事実上中共に占拠されつつあります。勝手に海を埋め立てて、飛行場を作り、ここは俺様の領土だから近づくな、核心的領土だ、と平然と言い放つ。

日本の尖閣諸島や沖縄も自国領だと言っている。つまりは、チャンスが来れば頂きに参上します、と公然と意思表示しているわけです。こういう異形な国があるにも関わらず、「憲法九条で平和です」などと、どういう発想から言っているのでしょうか。沖縄県民は勿論、日本の安全が脅かされています。

「憲法原理主義」「九条原理主義」「九条宗教」とも言うべき奇怪な脳内構造をしています。イスラム原理主義テロリストと何処が違うのか。平和を破壊するような恐ろしいイデオロギーを掲げながら、幟旗には「平和」と書いてある。戦後の日本人は、サヨクの掲げる旗と幟に欺されてきたのです。

保守が、彼らサヨクの後塵を拝して来たのは、この「平和の旗印」を堂々と掲げなかったからです。真に日本国と国民の平和と安全に苦慮してきたのは、保守の立場に立つ人々です。一応自民党も保守党と名乗っているのですから、今年こそ「平和の守り手は我が党である」と、毅然と宣言して欲しい。

サヨクは「平和」を言いながら、国家を破壊することを熱望する人々です。とくに共産党は最たるものです。その党と一緒になって票ほしさの談合、野合をする野党など何の存在価値があるのか。

安倍政権には、安全保障関連法の丁寧な説明も続けて貰いながら、「平和と安全を守る具体的な政策を持ち、その実行力があるのはこの政権である」と、「平和の旗印」を嘘つきサヨクから取り戻して欲しいものです。平和論争を果敢に戦い、サヨクの偽善を剥ぎ取ることが、今年の課題だと思います。

■2016/5/25 先の大戦を誘導したのは誰か
一月に、私は「戦前の日本は右翼の国だったのか」という一文を書きました。一見そのように見えるのですが、近衛内閣から急速に日華事変の拡大、対米英との緊張関係を強めるような政策がとられるようになって行きます。この近衛内閣にブレーンとして尾崎秀実が居ました。

この男、いかにも愛国者のような顔をしながら実はコミンテルン(ソ連)のスパイであることが露見し、逮捕されます。その彼が書いた書簡集に恐るべき事が告白されています。引用してみます。

《吾々グループ(ゾルゲ機関)の目的任務は、コミンテルンの目指す世界共産主義革命遂行の為、日本に於ける革命情勢の進展と之に対する反革命の勢力関係の現実を正確に把握し得る種類の情報並びに之に関する正確なる意見をモスクワに諜報することにあり、狭義には世界共産主義革命遂行上最も重要にし

てその支柱たるソ連を日本帝国主義より防衛する為、日本の国内情勢殊に政治、経済、外交、軍事等の諸情勢を正確に且つ迅速に報道し且つ意見を申し送ってソ連防衛の資料たらしめるに在る》

《私の立場から言えば、日本なり、独逸なりが簡単に崩れ去って英米の全勝に終わるのは甚だ好ましくないのであります。(大体両陣営の抗戦は長期化するであろうとの見透しでありますが)万一かかる場合になった時に英米の全勝に終わらしめないためにも、日本は社会的体制の転換を以て、ソ連、支那と結び別な角度から英米対抗する姿勢を採るべきであると考えました。

この意味に於いて、日本は戦争の始めから、米英に抑圧せられつつある南方諸民族の解放をスローガンとして進むことは大いに意味があると考えたのでありまして、私は従来としても南方民族の自己解放を「東亜新秩序」創設の絶対要点であるということをしきりに主張しておりまたのはかかる含みを籠めてのことであります。》

いわゆる「ゾルゲ事件」で逮捕された尾崎ですが、彼だけがスパイ・諜報員だったわけではないはずです。氷山の一角でしょう。当時は、軍部の中(とくに陸軍)、官僚、政治家、帝大や高等学校などの教師と学生、文化人、マスコミ人の中にも共産主義思想に心酔した人々が多数いたのです。

彼らは、「天皇を頂く社会主義・革新国家を作る」と主張して、日本を全体主義体制に引き摺り込みました。そして「南進政策」をとり、結局米英との亀裂を決定的にし、無用の戦争を始めたのです。

尾崎の書簡を読んで驚くのは、共産主義革命が唯一正しい道であると信じ、その為には祖国の平和と安全など一顧だにしない冷酷な態度です。日本は先の大戦を「大東亜戦争」と命名。白人諸国の植民地を解放し、日本を中心に新しいアジア圏を作ることを戦争目的としました。東条英機は本気でした。

が、この方針はコミンテルンと共産主義革命を目指す人々の当初からの作戦・謀略だった、とは言えないでしょうか。日本国家全体が、共産主義者とコミンテルンの目指す世界革命・労働者の独裁権力確立の作戦通りに動いて行ったのです。つまり、日米、日中を戦わせて共倒れするほどに疲労困憊したところで、ソ連を中心に共産主義革命の道へと結びつけることを虎視眈々と狙っていたのです。

日本人であるにも関わらず、日本を破壊(共産主義革命により独裁権力国家の建設)し、ソ連を防衛することに人生と命を賭けていたのが尾崎という男です。これを売国奴と言わず、何と呼ぶべきか。

日米戦争の結果、日本は戦争に敗れました。そしてアメリカ軍が日本を占領したのは、不幸中の幸いだったと言うべきかもしれません。ソ連が入っていたら、日本は日本でなくなり、ソ連領になっていたに違いありません。マッカーサーが極端な日本左傾化政策を実施しましたが、共産主義革命だけは許さなかったのは認めても良いのではないでしょうか。そこまで愚かでなかった、ということでしょう。

中国と朝鮮北部には共産主義政権が誕生しましたが、日本と東南アジア諸国、インドが自由主義圏に入りました。共産主義者の思惑とは違った結果でした。尾崎の夢は半分だけ実現したのでしょうか。

私が考えるのは、日本の戦前から戦中の歴史の真相を知ることで、現在が理解出来るということです。「バカ、死ね」「軍国主義者、安倍」などとヘイトスピーチをやっている左翼たちの誕生の系譜は、戦前から連続しています。彼らの思考回路にはマルクス主義の残滓がヘドロの如く沈殿しています。

奥さまが在宅透析を始めて、間もなく一ヶ月。体調がものすごく良くなった、と言っております。基本的に毎日実施していますので、毒素、不要な物質、水を当日のうちに排出します。体への負担が大きく軽減しているように見えます。私の体は、まだまだ低空飛行ですね・・・。

近日中に最近撮影した花の写真を掲載するつもりです。お待ちくださいませ。

■2016/6/20 リベラルがリベラルを見放した?
先週から札幌は晴れ晴れしない天気が続いています。梅雨はないのですが、天気が悪い。気温が低かったり、鈍より曇ったり、雨が降ったり、冷たい風が吹き抜ける。鬱陶しくなってきました。

さて、最近リベラル派の人が書いた「リベラル批判」の本を読んでいます。リベラルと言うのは、左翼のことですけれど。戦後70年経っても、昔のままの主張を繰り返し「政権批判・罵倒、反米反日、親中親韓、空想的平和主義」に拘泥したまま。左翼は、金属疲労しています。左翼でありながら、これに同調できない人たちがいるようです。例えば橘玲(たちばな あきら)氏の〈「リベラル」がうさんくさいのには理由がある〉を取り上げてみます。なかなか面白い著作です。氏は次のように書きます。

《野党においては、いまだに「革命」を綱領に掲げる政党がリベラル勢力の代表のように振る舞っている、という異常な状況が続いています。

その責任は、保守的な自由主義者を「オールドリベラル」と骨董品のように扱い、揶揄中傷してきた進歩的≠ネメディアや知識人にあります。彼らは「マルクス」「革命」「共産主義」という言葉に過剰な憧れを持ち、ソ連や中国、北朝鮮の評価を一貫して間違え、北朝鮮の拉致問題を無視し、従軍慰安婦をめぐる誤報を放置してきました。こうした知的退廃の結果、いまでは「保守は正しくリベラルは間違っている」という話になってしまったのです。

いま日本に必要とされているのは、進歩的リベラルではなく、まっとうなリベラルです。保守の正論に対抗するには、集団的自衛権を認め、自衛隊を軍(国家の暴力装置)として憲法に明記したうえで、法による徹底した管理(シビリアンコントロール)を行うことや、「日本的雇用」という差別的制度を改め、同一労働同一賃金や定年制廃止を法制化するなど、「世界標準」の政策を掲げるリベラル政党が出てこなくてはなりません。

「一強多弱」になるのは、弱い側に問題があることです。選挙結果が気に入らないからといって、駄々っ子のような大人げない態度はいい加減にやめた方がいいでしょう。》

私は、これを読んで苦笑いせずにはおられませんでした。基本的に正しいことを仰っているからです。ただし橘氏が批判するのは「進歩的リベラル」です。代わって「オールドリベラル」(保守的自由主義者と政党)を育てなければならない、という主張です。私には、このオールドリベラルがよく理解できません。集団的自衛権を認め、自衛隊を軍にするという立場・政策であるようです。すなわち、いま自民党と安倍政権が成し遂げようとしていることをそのまま認める、後押しするという立場でしょうか。

「世界標準」というのであれば、保守、左翼の区別無く「国家の安全保障」と「軍事」では基本政策に大差はありません。「戦争反対、憲法守れ」などと云う左翼は、日本以外にはいないでしょうね。その点を鋭く突く橘氏は「正しい論理展開」をしていると思います。現左翼に対し、「駄々っ子のような大人げない態度」と手厳しい批判は、私でもなかなか出来るものではありません。拍手。

「自衛隊を軍として憲法に明記」と大胆に仰る。賛成です。ただし、(国家の暴力装置)と認識されている。保守を任ずる私は、こういう認識に違和感を覚えるのです。これでは自衛隊・軍は「必要悪であり、本来は蔑視の対象である」というように聞こえるのです。国民国家が成立してからは、軍人は国民の尊敬の対象ではありませんか。一朝有事には命を投げ出して国家を守る武士、勇者だからです。

橘氏は、現実を見つめる姿勢があるものの、「軍事は良くないもの」「徹底した管理」をすべきものという立場に立っているようです。これでは旧来の左翼と、根本的には大差が無いと理解せざるを得ません。さらに「日本的雇用」を前後の脈絡も無く「差別的制度」と言い切ってしまうのには、首を傾げます。「定年制廃止」も如何にも唐突感を否めません。「日本の文化・生活風土・慣習」という視点が全く無いではありませんか。私も時代に合わないものは変化させるべきと思います。が、歴史と文化を一切考慮しない「改革」には「おっと、待てよ。落ち着いて慎重に考えよう」という姿勢です。

橘氏の著作のようなものが少なからず出版されるようになりました。「旧人左翼」に呆れかえる新人類左翼が現れてきたのでしょう。「70年一日変化なし」では、左翼自体が崩壊します。新しい時代に即応した左翼が登場するはの必然だと思います。ただし、左翼であることに変わりはありません。共産党のように共産主義革命と天皇・皇室を否定する左翼は、今後衰退の一途を辿るだけでしょうね。

橘氏の本は実に面白く、保守も左翼も読んで見る価値はあります。まだまだ興味深いことが書かれていますので、次回以降にもネタとして取り上げてみます。

私は、放射線のダメージがかなり改善しています。排尿時の痛みは、ほとんど気にならないほど小さなものになりました。前立腺の炎症が収まり、治療前の状態に近づいている感覚があります。感謝。

■2016/6/30 
共産党こそ憲法違反だ

参議院選挙が始まりました。野党、とくに民進党と共産党のズブズブの関係には唖然とするしかありません。政策も国家運営の方針も、全く水と油のような二党が選挙に勝つためだけに「協力」するのだそうです。安倍政権を倒してから、いったいどんな政府を作るのでしょうか。無責任も甚だしい。

以下に、「共産党綱領」の一部を書き出しました。まずは、お読み下さい。

…………………………………………………………………………………………………………………

四、民主主義革命と民主連合政府

(一一)現在、日本社会が必要としている変革は、社会主義革命(しやかいしゆぎかくめい)ではなく、異常な対米従属(たいべいじゆうぞく)と大企業・財界の横暴な支配の打破(だは)―日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である。(略)

(一二)現在、日本社会が必要とする民主的改革の主要な内容は、次のとおりである。

〔国の独立・安全保障・外交の分野で〕

1 日米安保条約(にちべいあんぽじようやく)を、条約第十条の手続き(アメリカ政府への通告)によって廃棄(はいき)し、アメリカ軍とその軍事基地を撤退させる。対等平等の立場にもとづく日米友好条約(にちべいゆうこうじようやく)を結ぶ。(略)

3 自衛隊については、海外派兵立法をやめ、軍縮の措置(そち)をとる。安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消(かいしよう)に向かっての前進をはかる。(略)

〔憲法と民主主義の分野で〕

1 現行憲法の前文をふくむ全条項(ぜんじようこう)をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす。 (略)

11 天皇条項については、「国政に関する権能(けんのう)を有しない」などの制限規定の厳格な実施を重視し、天皇の政治利用をはじめ、憲法の条項と精神からの逸脱(いつだつ)を是正する。

党は、一人の個人が世襲(せしゆう)で「国民統合」の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、国民主権の原則の首尾一貫(しゆびいつかん)した展開のためには、民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ。天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃(そんぱい)は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである

五、社会主義・共産主義の社会をめざして

(一五)日本の社会発展の次の段階では、資本主義(しほんしゆぎ)を乗り越え、社会主義(しやかいしゆぎ)・共産主義(きようさんしゆぎ)の社会への前進をはかる社会主義的変革(へんかく)が、課題となる。

社会主義的変革の中心は、主要な生産手段(せいさんしゆだん)の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である。社会化の対象となるのは生産手段だけで、生活手段については、この社会の発展のあらゆる段階を通じて、私有財産が保障される。
(略)
……………………………………………………………………………………………………………

次に、「日本国憲法」を書き出します。これもお読み下さい。

……………………………………………………………………………………………………………
(略)
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、
自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

第一章 天皇

第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

第三章 国民の権利及び義務

第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。
2 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。
3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。
………………………………………………………………………………………………………………

憲法では、天皇の地位について「日本国と日本国民統合の象徴」とされています。皇位は世襲であり、国事行為は内閣の承認が必要で、その責任は内閣にあります。天皇に国政に関する権限はないので、権力者ではありません。普通に考えれば、戦前からの立憲君主制が概ね引き継がれています。

ところが共産党は天皇条項について、「民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく」と否定し、天皇と皇室を排除した「共和制の政治体制」を目指すことを明言しています。

こうした主張が、如何に日本の歴史と文化を無視したものであるかは、云うまでもありません。少なくとも現憲法を真正面から否定しているわけです。共和制を目指すとは、革命をすると告白していることです。現憲法は「九条」など欠陥だらけですが、自由と民主制の国であることを明記しています。

共産主義と自由・民主制は、絶対に同居は出来ません。社会主義・共産主義は、共産党一党独裁下の全体主義体制です。隣の中共と金王朝を見れば分かります。共産党批判は、最悪死刑になります。

共産党は、「社会主義的変革」を目的とし、「生産手段の社会化」が社会主義の中心となる、と明言しています。日本国憲法では、「財産権は、これを侵してはならない」と明確に書かれています。共産党は、社会主義革命を起こし、共和制という共産党独裁体制にし、「生産手段の社会化」と称して国民の私的財産、企業の生産手段を奪い取ろうと計画しています。これは、憲法違反ではありませんか。

にもかかわらず、「現憲法の前文を含む全条項をまもり」などと詭弁を弄しているのです。綱領の中には前後で脈絡がまるで合わなかったり、矛盾することを臆面も無く書き散らしています。共産党のご都合主義は、今に始まったことではありませんが、正体を知らない国民は騙されてしまいます。

社会主義・共産主義革命を目的にしていること自体、憲法違反であることは明らかです。端から憲法や法律を守るつもりなどないのですから。暴力革命さえも「敵の出方論」で否定していません。そんな政党が、「安倍暴走政治を止める」「立憲主義を取り戻す」などと主張しているのは噴飯物ですね。

安全保障については、共産党は何一つ真剣に考えていないのが明白です。自衛隊の解散、日米安全保障条約の解消を高々と掲げています。恐らく中共が日本に侵攻してきたら、そのまま両手を挙げて受け入れるでしょう。日本を社会主義国にしたいのですから、中共の支配下に入るのは大いに歓迎の筈です。国家という存在を否定するのがマルクス主義です。日本は、「中共・日本省」となるのかな。

日本共産党は、日本人が作った政党ではありません。1922年にコミンテルン(ソ連共産党が主導する国際革命組織)が命令して、結成されたものです。当初は、「コミンテルン日本支部」と呼ばれていました。天皇と皇室の排除・抹殺を大目標にしていたのです。誕生からして売国組識でありました。

もう一度声を大にして云います。共産党こそ憲法違反の存在だと。

■2016/7/7 七夕に願いを込めて
文月の七日、七夕です。短冊に願いを書いて、柳の枝に下げるのが慣わしです。子供のときは、何となく嬉しかったものです。北海道は、八月七日が七夕になります。また、北海道だけの習慣かも知れませんが、子供たちが「ローソク出せ、出せよ。出さぬとかっちゃくぞ」などと言いながら、各家庭を回って歩いたものです。今でも、その習慣は残っています。絶えずに続いて欲しいものです。

私は、放射線治療が終わり、二ヶ月が過ぎました。主治医の診察を受けてきました。腫瘍マーカーPSAが2.65まで下がりました。まだまだ放射線の影響・効果が残っているので、これから更に低下していくそうです。放射線科のドクターも一年位かけて治療効果が出ます、と仰ってました。これからです。

前立腺の緊張を和らげ、排尿をスムーズにするため、ユリーフという薬を服用しています。この薬は良く効くのが分かります。が、副作用があります。射精時に精液が膀胱に逆流します。ドクターが模型を示して説明してくれました。健康な男性であれば、射精時に膀胱の出口の筋肉がグッと閉まり、精液をペニス側に押し出すのだそうです。薬のせいで、その筋肉がダラッとなったままなのです。

故に、精液の逆流が生じます。真面目な顔で説明するドクターを見ていると、ついつい笑い出しそうになりました。体には何の障害もないそうです。私は、今更子供をつくる意欲と体力が無いので、もうどうでもいいや、と思っているのでショックはありません。それ以外の障害はありませんしね。

これからは、癌との長い長い付き合いになりそうです。簡単には死ねそうもありません。

愛妻みちこは、呼吸器内科の定期受診を受けました。ドクターは、とても嬉しそうです。前回と今回のレントゲン写真を比べ、悪い変化は無い、とのことです。肺癌を患いこのように長く再発しないケースは極めて珍しいと、感激しています。神様、仏様の御意思なのだ、と受け止めています。幸いなり。

透析も在宅で出来るようになり、体調は安定しています。基本的に毎日やっているので、効果があり過ぎるらしいのです。ドクターは「透析に負けているので、しっかり栄養を摂って下さい」と仰います。普通の人と同じようにどんどん食べて、栄養不足にならないことが大切らしい。1日置きの透析とは、状況がガラリと変化しているので、食物制限などする必要がないみたいです。嬉しいことです。

■2016/7/7 選挙は終盤
共産党の運動員から、支持と投票の依頼電話がありました。今回は、二回目です。意地の悪い私は、少し質問してみました。

私、「共産党は綱領で社会主義革命を目指しています。天皇陛下と皇室の廃止、自衛隊の解散、国民の生産手段を国家が剥奪するなども主張しています。その一方で、現憲法を一字一句変えない、とも言います。将来社会主義革命が起き、共和制の日本になっても、現憲法を守るのですか」

電話の主、「それは、将来の話で・・。今は憲法を守るということです」。

私、「では、社会主義革命が成就したら、社会主義憲法に変えざるを得ないですよね。それでは、今言っていることと矛盾するのではないですか。共産党は改憲勢力ではないのですか」。

電話の主、「(小さな声で)国民の合意を得てということで・・」

私、「共産党は安全保障関連法を、戦争法だと批判しています。あなたは法律を読みましたか」。

電話の主、「いいえ、読んでいません・・。自衛隊が海外へ出て、戦争できる法律では・・。アメリカのやる戦争に巻き込まれると思いますが・・」

私、「国際法で認められている集団的自衛権を極めて限定的に行使するだけで、この法律では海外派兵は出来ません。よって、アメリカの軍事行動すべてに肩を並べて付いて行くなど不可能ですが。アメリカが悪い国であるかのように仰いますが、中国が南シナ海、東シナ海を勝手に自国領と主張し、環礁を埋め立て、軍事基地を作っていることを批判しないのは何故ですか」。

電話の主、「・・・・・。」

私、「中国は軍事を際限なく拡大し、尖閣諸島どころか沖縄も中国領だと主張し始めています。中国軍が尖閣諸島を占領したらどう対処するつもりかお聞きしたい」。

電話の主、「その場合は、話し会いで、平和外交をすることが大事だと・・・」。

共産党員と、こんな会話をしました。党中央の言うことをオーム返しに繰り返しているだけです。自分自身が憲法問題、国際情勢、中国の動き、日本の法律体系の欠点、国家の役割と安全保障などについて全く考えていないことが歴然としています。会話しても、まるで実りが無いことを実感しました。

嗚呼、と溜息をつくだけです。何だか空しくなってきます。サヨクは空しい存在ですね。

■2016/7/26 橘玲氏のリベラル批判
先月、橘玲氏の著作《「リベラル」がうさんくさいのには理由がある》をご紹介しました。
今回は、その続きです。

《安保法制を議論する前にやるべきことがある
安保法制についての議論が徒労感しか残らないのは、そもそもの前提を共有せず、わけのわからないことをいうひとがいるからです。それも、ものすごくたくさん。

地球の裏側の国がいきなり攻めてくることがない以上、安全保障というのは国境を接する隣国とどのようにつき合えばいいのか、という話です。
いつ裏切られるかわからない相手とのつき合い方は、ゲーム理論でもっとも研究されてきたテーマです。(中略)

この科学的知見(注・「しっぺ返し理論」のこと)を国際関係に応用すると、最強の安全保障戦略は次のようなものになります。
@平和主義を宣言する
A武力攻撃を受けた場合は徹底して反撃する
B相手が撤退したらそれ以上の攻撃は停止し、平和条約を締結する

国際紛争を解決する手段としての武力行使を永久に放棄したうえで、自衛隊と日米安保によって反撃の意思と能力を示すというのは、ゲーム理論的にもきわめて合理的な安全保障戦略です。戦後日本の政治家はものすごく賢かったのです(信じられないかもしれませんが)。

ところが残念なことに「自衛隊は違憲ですべての軍備を放棄すべきだ」という暴論を大真面目に唱えるひとがこの国にはまだたくさん残っています。ことひとたちは、「敵が攻めてきたら降伏すればいい」とか、「国民一人ひとりが武装してパルチザンになれ」とか、でたらめな理屈をいい散らかしてきました。

「平和」の名のもとに空理空論を振り回すひとがいるかぎり、安全保障についてのまともな議論は成立しません。だとすれば、常識のあるリベラル派がまずやるべきなのは、安倍政権を感情的に叩くことではなく、「進歩的知識人」の残党を徹底的に批判することです。

そうすれば日本でも、より現実的で実りのある安全保障の論争がはじめて可能になるでしょう。


如何です。結構まともなご意見だと、私は思います。「空理空論を振り回す進歩的知識人」を徹底批判すべきとの結論ですが、リベラル(左翼)のなかから旧リベラルを公然と批判する人が現れてきたことに時代の変化を感じます。最近は、井上達夫氏などもリベラル批判を展開して注目されています。

橘氏のような常識と現実認識を持っているのであれば、リベラルであっても、保守との会話と議論は成立します。安全保障に関わる国際法や中共という危険な現実にお互いが向き合う姿勢があれば、「どういう政策が必要か」「抑止力としての軍事力をどこまで高めるか」という具体論になります。

「反対だから反対だ」「平和を守れ」「憲法九条を守れ」「立憲主義の否定だ」などと、現実とはかけ離れたスローガンを何十年も叫び続ける共産党や民進党のような旧左翼・リベラルが、国民から見放されて断末魔の呻きをあげ始めた証拠でしょう。参議院選挙では、「戦争法廃棄」の共産党が思うように議席が伸びず、民進党も「与党の三分の二議席阻止」は出来ませんでした。これは国民の声です。

■2016/8/12 スイスの愛国心と国防
オリンピックが始まりました。日本選手の活躍が毎日報じられ、スポーツに情熱を注いで晴れの舞台に立った選手たちの気持ち、喜び、涙に感動します。男子サッカーが予選敗退したのは悔しいです。

かと思えば、すでにお盆の帰省ラッシュが始まりました。世間は慌ただしい。そんなニュースと共に、尖閣諸島の周囲に200隻余りの「漁船」と中国の公船が次々と領海侵入を繰り返しています。いよいよ中国の悲鳴が聞こえてきたように感じます。強いからの行動ではなく、習近平は追い詰められている。

今日は、憲法学者・西修氏の著書「世界の憲法を知ろう」を読んで、いたく感動した文章があったので、皆様にご紹介したいとパソコンに向かっています。以下に引用させて頂きます。

「われわれが永久に平和を保障されるものとしたら、軍事的防備や民間防衛の必要があるだろうか。すべての人びとは平和を望んでいる。にもかかわらず、戦争に備える義務から解放されていると感じている人は、だれもいない。歴史がわれわれにそれを教えているからである。

スイスは、侵略を行うなどという夢想を決して持ってはいない。しかし、生き抜くことを望んでいる。スイスは、どの隣国の権利も尊重する。しかし、隣国によって踏みにじられることは断じて欲しない。(中略)

親たちがわれわれのことを心配してくれたように、子供たちのことを考えよう。自由と独立は、われわれの財産の中で最も尊いものである。

自由と独立は、断じて、与えられるものではない。

自由と独立は、絶えず守られねばならない権利であり、ことばや抗議だけでは決して守り得ないものである。手に武器を持って要求して、初めて得られるものである

スイス政府が全家庭に配布した「民間防衛」という冊子に書かれているものです。ご存知の方も多いかと思いますが、スイスは徴兵制を含め、国民全員が侵略に立ち向かう態勢を整えています。

如何でしょうか。サヨクは、永世中立国スイスを「平和のお手本」のように崇めるようです。「日本も日米同盟を止めて中立国になるべきだ、自衛隊のような戦力は持つべきでない」等々と綺麗事、観念的理想論を目を細めて自己陶酔感いっぱいに語ります。サヨクの似非平和論は、スイスのこの文章でバッサリと一刀両断になりますね。理想を語る時には、現実を見ることが欠かせないのです。

民進党は、共産党との共闘・野合をまだまだ続ける様子です。蓮舫氏が新しい代表の呼び声が高い。このままでは、ますます国民から見放されていくでしょう。自民党に代わる政党など夢の夢です。「共産党は白蟻みたいなもの」と言った民進党の議員がいますが、民進党は食い荒らされて終わりですか。

■2016/8/26 またも道新が戯言を
ドウシンという新聞を読んでいると、現実世界との乖離がますます進んでいるのを感じます。本日付のドウシン社説が、古典的サヨクの主張を繰り返していますので、以下にご紹介します。

《駆けつけ警護 自衛隊の危険が高まる

安全保障関連法に基づく新任務の訓練が、陸海空の各自衛隊で順次始まる。違憲の疑いが強く、いまも反対世論が根強い安保法がいよいよ運用段階に移行する。

政府がまず実施を検討しているのが、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)での「駆け付け警護」だ。他国の部隊や国連職員らが武装勢力に襲われた際、現場に向かい武器を使って助ける。(中略)

実施すれば自衛隊が戦闘にまきこまれて隊員の命が危険にされされかねない。相手を殺傷する側に立つことも否定できない。

海外での武力行使を禁じた憲法9条との関係でも大きな問題がある。駆け付け警護に反対する。(中略)

安保法の新任務では集団的自衛権の行使と後方支援活動についても、日米共同の訓練を早ければ10月中にも実施する方向となった。

北朝鮮の核・ミサイル開発が進展し、中国が海洋進出を図る東アジアの現状は確かに憂慮される。だが、日本は個別的自衛権の行使で対応できるはずだ。(略)》

昨年の国会でのドンチャン騒ぎから、この新聞の論調は全く変わっていません。言っていることをとまめると、
(1)安全保障関連法は違憲だ。
(2)駆け付け警護は、自衛隊員の命が危険になる。誰かを殺すかもしれない。
(3)憲法九条に反する。
(4)北朝鮮の核・ミサイル、中国の南シナ海・東シナ海への進出には個別的自衛権で対処できる。

今まで散々に議論され尽くしたことばかりです。安保関連法が違憲だと言っているのは、「憲法学者」の一部だけです。しかも、その人たちは「憲法条文を学問的に解釈すれば違憲。政治的判断をしているわけではない」とのことです。集団的自衛権が違憲だと仰るが、自衛権に個別も集団も区別はないはずです。区別して行使するかしないか、などと議論している国は日本だけです。これが異常なこと。

駆け付け警護が出来なければ、自衛隊員の危険度が極めて高くなることをドウシンは理解していない。手を出せば反撃される相手には、テロ組織だろうが反政府勢力だろうが、かなり躊躇するはずです。ところが、自衛隊のように「厳しい反撃の意思が無い」と分かれば、遠慮無く攻撃対象になります。

PKOには何カ国もの軍隊が駐屯(宿営)して治安を維持しています。自衛隊が他国と協力して無法な軍事行動を許さないという姿勢を明確にすれば、PKOに参加しているどの国も安全度が高まります。何もしないなどと言えば言うほど、自衛隊員の危険度は上昇する。これが常識ではありませんか。

ドウシンが卑怯なのは、「自衛隊員の命が危ない、リスクが高まる」などと如何にも自衛隊員を心配しているかのようなフリをしていること。「何も出来ない自衛隊」こそ命を奪われる危険があるのに、自らの「安保法制反対」というイデオロギーを主張するために、「自衛隊員の命」を利用しています。

「相手を殺傷する側に立つ」などと、自衛隊が悪役でもあるかのように言い募る。政情不安な国は、政府が国家統治の能力が無いからです。武装した反政府勢力やテロ組織が彼方此方に跋扈しているわけです。そうした不安定要素を抑止する目的でPKOは派遣されています。その行為は国際社会が一致して認め、協力しています。日本だけは世界との協力を拒否すべき、ドウシンはこう主張しているのです。

駆け付け警護では、他国軍と協力をするだけでなく、海外で活動する日本人の安全を守ることも含まれます。テロ組織に包囲されて救出を求める日本人がいても放置するしかなかったのが、旧来でした。やっと一定の制限はあるものの助けに行けるようになります。ドウシンはこうした当然の行動までも反対しています。「命が大事だ」などと言うけれど、「自衛隊員も日本人も死んでしまえ」と言っているに等しいのが、サヨクドウシンの態度です。卑劣で冷酷な心根に、私はゾッとします。

北朝鮮の核・ミサイル開発と中国の南シナ海・東シナ海への進出を懸念してみせますが、個別的自衛権で対処できると断定しています。嘘をつくのが上手(下手なのか)ですね。中国が尖閣諸島と沖縄に侵攻してこないのは、自衛隊と米軍が日本列島守っているからです。とくに沖縄の米軍の存在は大きい。

中国は日米同盟を相手に戦う自信が無いから、本格的な侵攻・侵略をしないのです。日米安全保障条約は、明白な集団的自衛権の行使です。安保法制が有ろうが無かろうが
、中国のアジア支配という欲望を抑止出来ているのです。ドウシンの言う個別的自衛権の行使とは、どんなことを意味しているのか。

常識で考えれば、日米安全保障条約は機能せず、日本独自に強力な軍事力を保持し(核兵器も含め)、中国軍を撃滅出来る態勢を構築する必要があります。もし仮に世界有数の軍事力を保持出来たとして、中国と戦争ないし紛争になった場合、中国が「侵略してきたのは日本だ」などとプロパガンダを発信する可能性があります。「尖閣・沖縄は中国領だ」と平然と言う中国ですから、この程度の嘘は何のためらいも無くつくでしょう。であれば、日本は「侵略したのではない」と証明しなければなりません。

集団的自衛権行使、つまり同盟国と共に防衛に立ち上がれば、こういう黒を白と言うような嘘を許すことはありません。ドウシンのように個別的自衛権の行使(単独での軍事行動)は、国際法上極めて危険を伴うことを知らねばなりません。
NATOは、加盟国の一国でも攻撃されれば、加盟国全体への攻撃と見做し反撃します。一国が弱くても、集団的自衛権を行使することで大きな抑止力を持っています。


同時に、単独で軍事行動することによるデメリットを心配する必要がありません。ドウシンの主張する個別的自衛権の行使は、軍事費の限りない増大、中国のプロパガンダ、孤立した防衛・外交などなど、何一つメリットはありません。日米同盟を有効に生かして抑止力を高め、地域の軍事バランスを安定させるのがベストです。ドウシンは、中共の悪意には随分と甘いですね。目的は同じですものね。

第二次世界大戦後は、基本的に「戦争禁止」が国際ルールです。侵略行為をしたら国連が許さない、という建前です。現実には直ぐに助けに行けないので、当事国は単独もしくは仲の良い同盟国と防衛行動をして頑張っていて下さいね、と国連憲章には書いてあります。集団的自衛権という言葉は、国連のご都合で発生した言葉です。自衛権に個別も集団も区別は無い、これが真実であり、現実です。

ドウシンという古典サヨク新聞、これは「つぶさなあかん」ですね。言っていることが共産党と瓜二つです。たぶん、共産党員もしくは共産主義に被れた編集者や記者がわんさかいるのでしょう。古典サヨクは高齢化でどんどん人口が減っていますが、新聞は如何にも公平・客観を装って嘘を垂れ流しています。社会的影響力が大きいですから、道民が利口になり購読しないのが一番効果的だと思います。

■2016/9/13 悲しい秋、美しい秋
北海道は、すっかり秋に突入です。朝夕の気温が10度台になってきました。どうかすると、寒い位です。台風10号と記録的大雨のため、私も生まれて初めて聞く(目にする)ような被害光景です。幸い札幌は大きな被害が無く、こうして無事に日常生活を送っています。橋が折れ、道が落下し、家が押し流される。こんな被害に遭えば、どんなに心の強い人でも呆然自失するに違いありません。

日本は天災、災害と同居している国ですから、昔から「驚きはしない」感覚があります。それにしてもいくら自然のなせる技とは云え、肉親が亡くなったり住んでいた家屋が一瞬に亡失すれば、悲しみは計り知れないものでしょう。神様や仏様に感謝しながらも、身の不幸を思わぬ人はいない筈です。

我が身に置き換えて考えると、自分ならどうするだろう、どうやって気持ちを支えるだろう、今後の生活はどうなるのか、生活再建への道を探るには、等々がどっと一遍に押し寄せて来るのに耐えられるだろうかと思います。被災者に、私は何のお手伝いも出来ません。無力さを痛感いたします。

話題転換。奥さまが春からコツコツと作ってきた花畑が、とても綺麗になりました。今はコスモスが大満開です。今日も様子を見に行きました。遠目からも秋風にユラユラ揺れるコスモスは、輝いています。この季節の風物詩ですね。元々は日本に無かった花です。メキシコ原産、キク科の植物です。

日本に入ったのは、江戸時代とも明治時代とも云われています。が、日本の風景を語るときに、秋の花コスモスを排除できませんね。「秋桜」と日本語で表記されてもいます。もう日本の花と考えてよいと思います。薄いピンク、強い赤、白、黄色と色彩も様々、花の大きさにも微妙な違いがあるようです。

セイヨウタンポポ、ブタナ、コウリンタンポポ、ヒメジョオンなども何処でも見かけるようになりましたね。コスモス同様に日本の風景に溶け込んでいます。外来植物・動物を何が何でも排除しようという極端な運動をする人がいますが、上手に外からの入居を受け入れても善いのではないでしょうか。

これは害獣、害虫、害植物の駆除とは別の話しです。誤解なさらないで下さい。



写真の説明。左はコスモス、右は我が家の近くから見た秋空。ナナカマドの実が赤くなり。

■2016/9/20 世界一可笑しな日本のサヨク
昨日は敬老の日で、かつ彼岸の入りでした。札幌は好天に恵まれ、気持ち良い秋の1日を楽しみました。秋分の日も目の前ですね。ご先祖様がお戻りになれるように、仏壇に花を飾りました。

さらに昨日は「安全保障関連法」が成立して一年です。ドウシンが、全国で「反安保法のデモや集会」が行われたと紙面をデカデカと割いてキャンペーンを張っていました。とある集会には、全道から50人の参加者があったとか。70年安保を知っている私としては、寂しい気持ちになりました。

日本のサヨクしか知らない人は、「憲法九条を守れ」「戦争法絶対反対」「アメリカの戦争に巻き込まれる」「殺し殺される自衛隊になる」「子供が徴兵される」「辺野古新基地建設反対」などとの主張しか聞かないでしょうね。半世紀以上もこんなことばかり言い続けているのをヘンと思いませんか。

日本サヨクの最大の特徴は、「自国の国家主権、国家・国民の安全保障を全面否定している」ことです。世界にはリベラルと呼ばれるサヨクが、どの国にも存在します。アメリカでは、民主党もしくはそれに近い思想の人たちです。ヨーロッパにもゴロゴロいます。とくにドイツは酷いですね。

日本以外のサヨク・リベラルは、非常識なことを主張して社会を混乱させはしますが、自国の国家主権や安全保障、軍事までもは否定しません。私は、海外でそんなリベラルがいるとは寡聞にして知りません。アメリカのオバマ大統領は民主党出身ですから、立派なリベラルです。が、オバマ氏が「アメリカから軍隊をなくす。軍事力は要らない」などと、フォークを逆さまにしても云うはずがありません。

どの国にも保守派とリベラル(左翼系)の政党があり、内政では政策の違いを競い合い、自分たちが政権に着くことのメリットを国民に訴えます。しかし、国家の安全保障を否定するようなことは、天地海山が入れ替わろうが、太陽が西から昇ろうが、絶対に云うはずもありません。仮に政策として掲げた場合、キチガイ扱いされるだけです。おそらくその政党の候補者は誰一人当選しないでしょう。

民進党の蓮舫(二重国籍)新党首が「憲法九条は守る」と発言していると報道で知りましたが、アメリカではこんな政党は存在することすら許されないでしょう。ということは、日本は如何に異常かを証明しているようなものです。共産党が議席を持っているなど、悪い冗談です。頭が変になりそうです。

世界の常識は「国家主権と国家・国民・領土を守る。そのために必要な軍事力を保持する」です。日本のサヨクは、それが分からないのです。何故、こうなのか。私が思うには、余りにもマルクス主義思想が根深く浸透しているためでしょう。マルクス主義の主張によれば、社会主義革命と労働者階級の独裁を経て、最後は国家も国境も戦争も貧乏人も無い「共産主義社会」が来るのが歴史の必然である、というものです。そんなものはあり得ないことは、ソ連崩壊や中共を見ればすぐに分かることですがね。

世界の常識では、マルクス主義は間違った「理論」であることが証明され、その破壊的実態を理解されているので、アメリカやドイツのように存在することが否定されている国があります。戦前から日本にはマルクス主義思想が根付いていたのですが、戦後GHQが共産党員解放と公職追放をしたことで、政治、司法、学校・大学、マスコミ、公務員に共産党とそのシンパがあっと云う間に広がったのです。

その後遺症が今現在も続いているわけです。しかし、この40年余りで日本独特のサヨクもそろそろ絶対的力を失いつつあります。日本人がサヨクに負けない常識を身に付けつつあるからです。慶賀すべきことです。サヨクも遂に絶滅危惧種の仲間入りが近づきつつあります。真っ当なリベラルを、保守も育てる努力をしなければなりません。「国家を守る」という一点では一致するリベラルを。

■2016/9/30 旭川「北彩都ガーデン」へ
昨日、今日と絶好の秋日和。青空が何処までも高く、空に舞い上がりそうな気持ちになります。そんな訳で、急遽何処かに出かけたくなり、昨日は旭川へ行ってきました。新しい旭川駅の南口に、昨年完成した「北彩都ガーデン」を見るためです。旭川駅に着くと、間が悪く小雨がパラパラと降ってきました。奥さまは雨を嫌がるので、長時間の見学は諦め、濡れない程度にそそくさと園内を歩きました。

萩の花がとても綺麗です。紅と白の両方が咲いています。駅の前から小道沿いに並木になっていて、秋の風情をたっぷり感じられます。秋明菊もありました。もう花期の後半ですが、十分美しいです。もっとゆっくり見学したかったけれど、次回に楽しみを残します。季節、季節に訪れると善いですね。

その後は、旭川在住の友人宅に寄り、暗くなるまで話しに花が咲きました。人間幾つになっても、悩みや心配事から解放されないものです。お互いの生活ぶりを語ると切りが無くなってしまいます。特急列車に乗り札幌へ。我が家に着いたのは、夜の九時でした。充実した1日を過ごせました。



写真左は、ススキの群落。写真右は、白いハギ。

■2016/9/30 夫婦の定期診察の結果は
奥さまは、2カ月ぶりに呼吸器内科の定期受診でした。1月以来CT検査をしていないので、念のために胸部撮影をしました。ドクターは、念入りに画像を見ながら「特に変化は見られません。むしろ良くなっているようにも見えます。善かったですね。厳しい治療をしてから7年目です。あなたのような患者さんは、本当に珍しいのです。これからも定期的に経過を観察しましょう」とニコニコと嬉しそうです。

血痰が時々出るのは、放射線治療の副作用で「やむを得ない」そうです。気管支の皮膚が焼かれて、ガダガタになっているので、ちょっとした拍子で出血して血痰が出ます。「透析の抗凝固剤の種類を変えるなどして対処できないか、透析クリニックにお手紙を書いて送ります」と言ってくれました。

北大の腎移植外来にも行きました。献腎登録をしているので一年に一回の受診が義務づけられています。診察は、2010年に初受診した際のドクターです。ちょうど肺癌の治療が終わったばかりの時です。ドクターは、「初めてお会いした時は、登録をお断りしようと思ったのです。こうして癌の治療後6年以上元気にしている患者さんは殆どいません。呼吸器内科のお手紙を読みました。CTの画像も綺麗です。

一般的には、五年を超えて再発が無い場合「完治」とみなします。ただ、いま60代半ばで、70歳までもう少ししか時間がありません。現在腎移植まで平均17年待ちですから、70歳で登録は打ち切りとなります。そろそろ生体腎移植など他の方法、方針を考慮する必要があります。家族でご検討下さい」。

腎移植のドクターも、奥さまがこうして透析をしながらも癌の再発が無く過ごしていることに驚いていました。多くは、治療後一年以内に再発し死去することが普通らしいのです。ドクターたちは、現在に至る結果についてとても喜んでくれています。私たち夫婦も見えない力に感謝するばかりです。

さて、私は泌尿器科の定期受診でした。PSA(癌の腫瘍マーカー)値は、1.690でした。ドクターは、「前回から更に下がっています。まだまだ下がります。放射線治療の効果です。そのうち横ばいになって経過して、どこかの段階で上昇に転じることもあるでしょう。その時は、薬による追加治療となります」と仰います。何時そうなるのかは、個人差があり分からないらしい。この病気で簡単に死ぬようなことはない、とも仰る。私も危機感は無いので、なるようにるなるとドクターの話を受け止めました。

当面は、治療の必要と方法は無いので、「様子見」「経過観察」で時々病院通いということです。

■2016/10/14 紅葉そして透析
神無月になったと思っていたら、早くも月の半ばです。朝夕は十度を下回り、昼間の気温が十度前半になりました。急速な気温の低下で、札幌市内では紅葉が始まりました。モミジやカエデやサクラが紅く色付いています。ナナカマドの実はすっかり輝く深紅に染まり、とても綺麗です。鮮やかです。

本格的な紅葉はこれからですが、集合住宅の窓からは点々と紅や黄色が目に飛び込んできます。錦絵のような一瞬を楽しみにしながらも、冬が間近に迫って来ていることも感じます。タイヤ交換の季節でもあります。除雪は年々煩わしくなります。そんな気持ちになるのは、やはり歳のためですかね・・。

奥さまと話し合い、透析のやり方を少し変えてみました。ずっと週6日(1回4時間)実施していましたが、透析のために毎日を生きているような疲労感を感じるようになりました。長く健康を維持するために在宅にしたのに、逆に苦痛になる。手段が目的化しては、本末転倒です。6日が望ましいけれど、透析を休み自由に行動する時間を作ろう、ということになりました。週の中日、木曜日は完全フリーです。

お互いに気持ちが楽になりました。何処かに出かけようかと、積極的な気持ちが生じています。これから紅葉を楽しみたいし、お互いに自由に行動も出来ます。また状況によっては、その日の透析時間を短くしたり、伸ばしたり。臨機応変、柔軟にすることもあり。グンと気持ちに余裕が生じました。

■2016/10/14 左翼は他者の自由を認めない
最近つくづく感じるのは、左翼は自己中心的で民主主義を否定する人たちである、という事実です。
「まっとうなリベラリズムを再生する」との橘玲氏の著書〈「リベラル」がうさんくさいのには理由がある〉から、一文を書き出してみます。

《ジコチューには集団的自衛権はわからない
ひとは誰でも、自分が世界の中心にいると思っています。(中略)
自分のことだけでなく、「国家」を語るときにも私たちは無意識のうちにジコチューになっています。集団的自衛権をめぐる議論が不毛なのは、「日本が戦争に巻き込まれる」とか、「沖縄の米軍基地がなければ日本は守れない」とか、常に自分(日本)のことしか考えていないからです。

第二次世界大戦がヒロシマ、ナガサキへの原爆投下という悲劇で幕を閉じたあと、大量の核兵器を保有する大国同士は戦争ができなくなりました。(中略)これは歴史的パラダイム転換で、それを無視して「戦前の雰囲気に似てきた」との印象論で戦争の恐怖を煽る報道は百害あって一理なしです。(中略)

東アジアで起きているさまざまな出来事の震源は、世界第2位のGDPを持ち、13億の国民を抱え、共産党独裁という異質な政治体制をとる中国の台頭にあります。それが平和なものなのか、軍事的脅威となるかで周辺国の運命は大きく変わります。

このような視点が欠落した安全保障の議論にはなんの価値もないのですが、「平和憲法を守れ」と叫ぶひとたちがこのことに気づくことは、残念ながら永遠にないでしょう。》

私は、この意見にほぼ同意できる立場です。左翼・リベラルと呼ばれる人たちの最大の特徴は、橘氏が仰る「ジコチュー」に尽きるのではないでしょうか。私なりに整理すると、以下のようになります。

(1)自分たちの価値観が絶対的に正しく、異論は打倒すべきものである。許さない。見解の異なる人との意見交換、論争をしてお互いを高め合うという常識を持たない。
(2)左翼批判をする者は、「右翼」「軍国主義者」と簡単にレッテルを貼る。
(3)イデオロギーという観念から出発して現実を判断する。観念と一致しない現実は無視される。

(4)「憲法を守れ」と言いながら、憲法や法律を破っても平気である。
(5)日本国内の「問題」には敏感であるが、世界の中で日本はどうあるべきかとの視点は無い。
(6)国家と安全保障について、きわめて鈍感である。国家を否定する指向が強い。
(7)経済格差、男女、人種、子供、被害者、障害者など、社会のなかの「差別」を見つけ出しては対立を煽るような行動に出る。社会に混乱を生じさせることに喜びを感じるらしい。

どの項目を見ても「ジコチュー」としか言えないのではありませんか。保守系の人たちからは、「お花畑」と揶揄されています。自分達のイデオロギーを絶対化しているので、他の選択肢が無くなってしまうのでしょう。他人と意見の交換さえも不可能になります。自分たちが社会から孤立しつつあることさえも気付かない。哀れと言えば、そうなのですが、自己暗示をかけているのか、洗脳状態なのか・・。

団塊世代で「戦争法反対」「憲法守れ」などと喚きつつ目を三角にしてデモに参加しているお爺さんやおばさま達は、もう洗脳から解放されのは絶望的でしょう。私も似たような世代ですから、彼らのことはよく分かります。「反対すること」が生きがいになってしまっています。政府や行政など権力側を批判、否定、破壊することが趣味と言うか喜びなのですから、もはや手を付けられません。

いずれは国民から見放され、相手にされない小集団になるでしょうね。

■2016/11/7 早い早い冬の到来
先月は何時になく美しい紅葉を楽しみにして、心うきうきだったのですが、20日過ぎから急に寒波が覆うようになりました。悪天候が続き、雨が降り、見頃になりかけたモミジやナナカマドの葉が吹き飛ばされてしまいました。イチョウ並木は、気温が下がって爽やかな色調になりました。道路が黄色い空間に早変わり。車を運転していて、目を見張るほどの美しさです。寒さと強風で散るのも早かったが。

一昨日の朝カーテンを開けると、何と、大雪ではありませんか。此処でも20cmくらいの積雪でした。こんな早い時期にいきなりの降雪は、何年ぶりでしょうか。寒さに身を縮めながら、今冬初の除雪をしました。車のタイヤ交換もしていないし、季節に追い立てられています。とは言え、紅葉はまだ終わっていませんので、突然降った雪が木々の葉を綿のよう覆います。黄色や赤に白い色が混じり込み、思わぬ自然の芸術品を堪能出来ました。桜、ナナカマド、イチョウ、シラカバとのバランスが素晴らしい。


関東や西日本は好天続きで暖かい、などとニュースは語ります。津軽海峡から北は別世界ですよ。京都や奈良の紅葉はどうでしょうか・・。気温が高いと、冴えない色になりますが・・。少し心配です。

一週間ほど前から、「サ高住」に入居している義母の様子が急変して、私たち夫婦は気持ちが落ち着かずに過ごしています。医学的に言う痴呆症の症状です。時間の感覚がなくなり、夜も昼も動き回ります。何処かに引っ越す、あるいは入院する、などと「準備」を進めています。会話も成立せず、です。

室内で転倒して目の周りが真っ黒に内出血しているし、今後どうしようか思案中です。当面は病院の受診をして、ドクターの診断を待つしかありません。ケアマネジャーさんは、先生がご家族の相談に乗ってくれるはずです、と仰います。義母は乱暴な行為をしないので、それだけが幸いです。

■2016/11/12 トランプ当選は衝撃か?
アメリカ大統領選挙は、トランプ氏が当選して幕を閉じました。多くの評論家やマスコミが「意外」「衝撃」などと報じました。私は、全く驚きませんでした。選挙ですから、トランプ氏が勝つかどうかはまるで予測出来ませんでしたが、報道以上に接戦になっているだろうと感じていました。

上辺では「共和党のトランプ氏が、民主党クリントン氏に勝った」と表現できます。しかし事の本質は何処にあるのでしょうか。私が理解している限りで、若干のコメントを書いてみます。

一言で言うと、「アメリカの伝統的国家観を大切にする保守勢力が、民主党をはじめとしたアメリカの左翼リベラリズム(マスコミ、知識人など)、共和党内に巣くうネオコン・グローバリズム、左翼化したエスタブリッシュメント(上流階級)たちに勝った」ということです。

この一年間、トランプ氏の過激な発言、「メキシコとの国境に壁を作る」「イスラム教徒は入れない」などばかりが報道されていました。トランプ氏があたかも人種差別主義者で女性蔑視で人間としてまるで価値が無い、とまでマスコミはじめクリントン氏からも激しく攻撃されてきました。

結果は、どうだったか。アメリカ国民はトランプ氏、いや建国理念に基づいた伝統的アメリカの復活の道を選択したのです。アメリカは一色ではありません。伝統保守と左翼の戦いが続けられているのです。それは日本も同じことです。アメリカという国をもう一度見直すよい機会が訪れたと思います。

私は、トランプ氏が大統領になっても全く不安は無いです。クリントン氏よりはずっとマシです。

■2016/12/5 早くも師走、そして義母の様子
義母の痴呆症状は、基本的に回復が難しいようです。脳のMRI検査、精神科専門病院受診などもしましたが、決定的な診断や治療法はありませんでした。ケアマネジャーや主治医と相談して、義母が安心安全に過ごせる施設として「グループホーム」が良いのではないかとの結論になりました。

先月は、グループホームの見学に費やしました。多くは満室という状態でした。ケアマネジャーが新設オープンしたばかりの施設を探してくれました。此処も仮予約で埋まっていたのですが、一週間後に一部屋キャンセルがありました。早速入居の申し込みをして、手続きを進めるようにお願いしました。

サ高住は、原則ほぼ自立している高齢者が対象です。義母は痴呆の進行により明らかに「自立」出来ないのですから、危険な事態が発生します。ヘルパーさんが居ない時間帯が多いし、自室内で緊急事態が発生(例えば転倒や骨折)しても、誰も気付かない。グループホームなら小規模ユニット(9人)で、職員が常に近くに居てくれます。入居者の特異な行動や症状の変化にも直ぐに対応できます。

そんなこんなで、やっと先週末に入居出来るグループホームが見つかり、私と奥さまは少し気持ちが楽になりました。ただ、これから諸手続と引っ越しが待ち構えていますので、矢張り心底からの安心は出来ませんね。義母の症状は、妄想、妄言、幻想、記憶の混乱、です。会う度に言うことがコロコロと変化します。否定しても絶対納得しないので、全て肯定して応じるしかありません。

三年前のパニックも、丁度師走のクリスマスでした。お正月を迎える前に、グループホームに転居出来れば良いのですが・・。私たちもかつてのパワーが無くなり、高齢になったことを自覚致します。

■2016/12/5 老後の幸せとは何だろう
義母の様子を見るにつけ、老後とは何だろうか、何が幸せなのだろうか、そんな疑問が湧いてきます。

「お金が一番だ。それさえあれば悠々自適の生活が送れる」
「子供や孫たちに囲まれて、賑やかで暖かい家庭がいいよ」
「健康が一番さ。呆け老人にはなりたくないね」
「俺は気儘な生活がしたいよ。好きなときに好きな事をするさ」
「いや、歳をとっても何か仕事をしなきゃな。生き甲斐が必要だ」

答えは無数に有りそうです。ある意味、人それぞれでしょうか。それでも「答えは無い」というのも寂しい気がします。若い頃、前進あるのみという年齢では分からないものが、老人になると分かってくるものです。私は、両親への十分な孝行が出来なかったこと。悔やむ気持ちが段々強くなりますね。

自分が今在るのは、両親のお陰です。産み、育ててくれた。それだけでも感謝しなけれはなりません。私が産まれなければ、子供たちも産まれません。子供が産まれなければ、孫もいません。私にとっては、両親が私という命を作ってくれたことが最大の幸せであることをしみじみと噛みしめています。ならば、自分が老後になった今、何をするのが人としての最低の当為なのでしょうか。

自分の子供や孫の行く末に心を痛めたり、励ましたり。これは特筆するようなことでもないと思います。結婚しなかった、子供や孫もいない、という人もいる筈です。そういう人も含めて老人になったら、どんな生き方をするのか。昔の人は、老人を生き字引とか人生の指南役として尊敬したものです。最近は、医療費や介護費が財政を圧迫するなど、老人はネガティブな面が強調されがちですけれど。

私は、自分の親の気持ちや行動を積極的に理解しようという気持ちが薄かったし、親孝行出来なかったことに、この歳になり深い悔恨の念を抱いています。が、もう時間を巻き戻すことは不可能です。ならば、次世代の人たちに役立つ事をしてみようと思うようになりました。お金が無くても出来ること。無私の精神、対価を求めない事。これなら成果が有ろうが無かろうが、腹も立ちません。

あの年寄りに「あんな話を聞いて役にたった、励まされた、やる気になった」などと思われれば最高の老後ではないかと思います。寝たきりになったり、痴呆症になるまでは、コツコツと何かを続けて行こうかと考えています。これは私の結論であり、他の老人と若者に押しつけるものではありません。

■2016/12/31 大晦日、Zenfone 3 Ultraが到着
今朝は久し振りに、のんびりと寝床から這い出ました。雪も降っておらず、除雪の心配も無し。穏やかな大晦日になりそうです。朝食を食べて、お茶を飲んでいたら、宅配便の人がチャイムを鳴らします。何処からの荷物だろうと訝しみながら出てみると、アマゾンに頼んであったスマホが届きました。

来年のつもりでいたので、こんなに早く到着するとは予想外です。中身は、台湾ASUSのSIMフリースマートフォン、Zonfone 3 Ultraです。最近はスマホ料金を安くするために、MVNOと呼ばれる格安通信会社(三大キャリアの回線を使う)が乱立しています。最低料金で、1000円とか2000円から使えます。


そのために売り出されているのが、SIMフリーと呼ばれるスマートフォンです。ドコモ、au、SBの三大キャリアブランドのスマホは、原則他社のSIMを刺して使えません。最近はSIMのロックを外してくれるようになりましたが、ドコモとauは通信方式が違うので、ドコモ端末をau回線では使えませんね。

SIMフリースマホは、ドコモ、au、SBの全ての回線に対応しているので、今までの回線はそのままに、好きな端末(スマホ)を選んで使用できます。便利になりました。12月になり、Zenfone 3 Ultraという巨大な画面、何と6.8インチの製品が発売になりました。どうしても使ってみたくて、注文した次第です。

神棚の前で、というのは大袈裟ですが、丁重に開封して新しいお客様にご挨拶しました。なかなか品のよろしいお顔です。手触りもしっとりして、まるで日本製のような趣があります。auのXperia Z Ultraみたいな雰囲気があります。画面は、Xperiaより約0.4インチも大きい。これが魅力です。

ドコモの7インチタブレットを使っているので、取り敢えずドコモSIMを刺してみました。うん?、SIMは認識しているが、通信が出来ない。そうか、通信会社を認識させる設定が必要なのです。スマホの設定画面を開いて、チョチョイとある文字を入力すると、直ちにデーター通信が開始されました。

電話も繋がることを確認しました。細かな設定は、読者の皆様が独自に調べてみて下さい。難しくはありません。スマホ本体はキャリアブランドより三割以上安いので、自分の回線(三大キャリア)を使い続けたいが、スマホを安く且つ好きなものにしたい人には朗報だと思います。だだし、テレビ機能はありません。キャリアメールも原則使えません。この点は、妥協しなければなりません。だだ、キャリアメールをどうしても使いたい人は、方法がありますので、ネットで調べてみて下さい。

届いたばかりのZenfonですが、今のところ快調です。画面が綺麗です。大画面なので、電子新聞や書籍がとても読み易い。小さなバッグに入り、持ち運びも楽です。これから本格的にアプリのインストールと調整をします。お正月のお年玉を1日早く貰った子供みたいなものです。子供のような老人かな。

さて、ずっと心配だった義母は、やっと23日と24日で新しいグループホームに引っ越ししました。館長さん始めスタッフの暖かい対応で、気持ちが落ち着いて来たようです。食欲も私たち以上です。昨日生にぎり寿司(10貫)を持って行ったら、「美味しい、美味しい」と云いながら全量摂取でした。

安倍首相が、オバマ大統領と共に真珠湾で亡くなった方々の慰霊に行きました。日米の戦争という過去を清算し、新しい国家関係を構築していく素晴らしいきっかけになったと思います。過去を何時までも政治問題にする中共や朝鮮の異様な姿が、これから一層世界の人々に理解されるでしょう。

間もなく新年です。皆様、この一年、この欄を呆れながら読んで下さったことに感謝します。また来年も懲りずに書き続けてていくつもりです。どうぞ、暖かな大晦日、幸せな新年をお迎え下さい。