1999年〜 3.矢野かおり、廣瀬哲也

【矢野かおり

私の10代からの知り合いミュージシャンは彼女だけですから。腐れ縁といったところか。
一時LIVE活動を休止していた彼女。
私も含めてSTBのメンバー等、周りの仲間連中がはやし立てていた。
でも、自分のペースでいたんだよね。

2000年ぐらいからまた少しずつ活動を再開。
そして2002年に、場所も昔から活動の中心としていた四谷コタンで再会した。
(STBのライブ等、会ったりはしていたのですが、矢野かおりがミュージシャンとしての再会は久しぶり)

矢野かおりは沢登氏のサポートをしていた榊原長紀氏とのユニットとしてライブを行うようになっていた。
サウンドは「LUNE」、「矢野かおり&タコス」時代から確かに変わりました。
でも昔からの歌に対する想いはそのまま。歌詞や歌い方は非常に大人になったなと感じる。それだけ長く聴いているんだなぁ。

人の心にひっそりと入り込んでくるその歌声は、気持ちを安らげるには一つの良薬なんです。

そして、2005年にも矢野かおり&榊原長紀がユニットとしてライブ。
STBとの対バンで場所はペンギンハウス。

数年に一度のライブでも、矢野かおりの曲は今聴いても色褪せない。
当時よりも色濃く時代にマッチしているように感じる。
(私が幼稚だったんだな)
彼女が20代からソロになって書いた歌は、いつまでも歌い続けられるものである。
私は今までさまざまなミュージシャンの歌を聴いているが、彼女の歌にはやわらかな歌詞にメッセージが織り込まれていて、今でも魅了されている。
彼女の歌声をしっかりサポートする演奏は一筋縄ではいかない。榊原氏のギターは曲のイメージを壊さず色彩を加えてくれて申し分ない。

アルバムも発表していない彼女。
彼女の歌を知るには今のところライブしかないんだ。しかも数年に一度。
彼女の「おやすみ」という曲があるのだが、これほどシンプルな歌詞でありながら、やさしさに包まれる曲には未だ出会っていない。
この曲に出会った人は幸せな人です。

【廣瀬哲也

2002年のコタンでの矢野かおりのライブで対バンであったのが、廣瀬哲也さん。

情景豊かな歌詞と心に染みとおっていく歌に魅了されてしまった。
日々の出来事と自分の立場を照らし合わせたその世界は共感してしまうと心のひだまで満たされてしまう。
ギター1本と歌で奥深い力をこめて歌う彼の姿は一見の価値あり。
このライブは沢登氏と観ていたのだが、広瀬氏の「観覧車」を聴き終わった後、私が「良い曲だ」と漏らしたら、「上村君はこういうのが好きなの?」との返答。
シンガーソングライターの気持ちは「自分が一番」。これでないとね。

触れると消えてしまいそうなイメージだが、実は刃を潜めているといったサガを感 じてしまう彼の世界に、また足を運んでみようと思った。
その後、彼のHPを探し、ライブスケジュールを確認したところ、ジョン・レノン・ミュージアムのカフェでライブを行っていたこともあり、何度か足を運んだ。
そして、2006年には彼はバンド「テツヤムクン」にてアルバムを発表。ソロと平行して活動していくことになる。
その進化した模様は後ほど。(もしくはライブレポートで確認できます)
長い年月をかけて音楽に携わる人、新しく飛び立とうとしている人。いろいろなミュージシャンに場所を長く提供するライブハウス、四谷コタンのマスター木村さんに感謝。
また、対バンでありながら一瞬にして魅了する力を持ったミュージシャンに出会うと震えます。
こんな体験もライブに行かないと経験できませんね。

そして、知り合って期間が過ぎても色褪せない歌、これは私の宝です。


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