今回は鳴釜の神事をもって、この家に地神様を御迎えした例です
この家は5人家族で、少し前に奥さんのお母さんが同居を始め、今は6人家族です。それによりお母さんが住んでいた家を売りに出したのですが、なかなか買い手が付きません。どうして売れないのかと相談を受けましたが、良く聞いてみると、古い方の家を売ったお金を、今の家の返済に回したいとの事でした。
主人がアルコール依存症で、ここ5年程仕事をせずに、家で飲んでいる状態だと言います。それと、お母さんがここ一ヶ月程前より、足腰が痛くなり、娘さんが痛み止めの座薬を入れてあげている状態だそうです。
此方から観ると、はっきりとはしませんが、地神様がいるように思えるのと、古い方の家が近くでしたので、仕事の帰りに寄らせていただきました。案の定、台所に井戸が有ります。コンクリートの蓋がしてありましたので、中の状態が分かりませんが、此方の巳神に頼んで、家内の中に出してもらいました。澱んだ水で、泡が出ています。その中にこの家の巳神が見えます。力の無い状態です。無理も有りません。以前、お母さんは誰に聞いたのかは知りませんが、この地には地神様がいるので、祀る様に言われたそうですが、何もしなかったそうです。
私は此方の巳神を通じて、この屋敷の巳神に提案を出しました。新しい家の屋敷に、正式な形で祀らせていただくので、この古い方の屋敷の買い手を見つけてくれる様に頼みました。そして買い手が見つかるまでは、新しい方の家で、仮に祀らせていただきます。そして古い方の家が売れて、お金が入った時点で、正式に御社を置き、祀らせていただく旨を伝えました。数日後、新しい方の屋敷で、仮に祀らせていただきました。
直ぐにお母さんの、足腰の痛みは無くなり、普通の生活が出来る様になりました。
少しして、この家の主人が仕事に行き始めました。
やはり、直ぐに買い手が付き、古い方の屋敷は売れました。地神様にしてみれば、この進展を待っていたのか、神様自身が作ったのかは分かりませんが、祀って欲しかったのかも知れません。
神具店で御社、巳神の御神体、鏡等、諸々を注文しました。
余談になりますが、私の体に入っている巳神は女(表面に現れるのは)です。綺麗な、細身の、人間で言うなら、超美人です。私の妻は、この美人の巳神が、絶えず斜め上の所に見えています。この前も祈祷の折に(その時、妻は体調を壊し、祈祷には出れませんでした)、依頼者の方が霊的に敏感な方(その方は、将来、私の様な方向に進まないといけないお役が有る方です)でしたので、少し目を閉じさせて、私の中の巳神を見せてあげました。その方が最初言った言葉が、「綺麗な女の方の横顔が見えて来ました」、と言います。「白くて、目が綺麗で、すらー、としていて」、と言って、突然、「あれ、これは先生や」、と言います。余りにも綺麗な巳神の横顔が出て来たので、人間の女の人の顔と見間違えたのと、その時私は、その方と、斜めの方角を向いて話をしていました。こういう話は理屈では割り切れないし、少し霊的な知識が無いと、信じられないし、馬鹿にされる話だと思います。昔の私がそうでしたので。それと、この古い屋敷の巳神は男です。余談になりました。
仮祀りの後、3ヶ月程して、正式に御社、中に御神体、鏡を置き、鳴釜の神事をもって。お入り願いたく御願いしました。当日、私達がこの家に着くと、
この家の地神様が直ぐに姿を見せました。もう古い屋敷の時の弱々しい姿では有りません。短期間の間ですが、この家の方が気持ちを込めて、確りとお祀りしたのでしょう。嬉しそうです。そしてそれ以上に、此方の巳神の方も嬉しそうです。巳神同士、寄り添っています。どちらか言えば、私の方の巳神の方が、嬉しそうです。此方の巳神の方がそわそわしています。龍神の祝詞を上げる前に、もう御社に入っています。嬉しいのでしょう。人間と同じです。
(向かって右の、青みがかった巳神が、此方の巳神です。左側の白い、大きい方が、この家の巳神です)
もう一度、余談になりますが、この家のケースだけではなく、
私の方の巳神は、ものすごく御節介やきです。笑ってしまう事も有るくらい、世話焼きです。今回は相手の巳神が、男の神様という事も有ります。しかし一度気を悪くさせると、なかなか元に戻りません。これも一般の人には分からない事ですが、この領域の人なら、良く御分かりと思います。
鳴釜は大きな音で、30分間位鳴り続けます。巳神の気持ちの表れです。
私は、釜が鳴っている時に、巳神に言いました。此れからは一生懸命にお祀りしますので、この家族を守ってやってくれよ、この家の長男が転勤で○○県にいるが、危ない時は瞬時にそこへ行き、助けてやってくれよ、この家の家人が外に出て、帰って来るまで、危ない時は、助けてやってくれよ、と頼みました。
巳神は「分かっている」と答えてくれました。
巳神はこの家(この家の人だけの)だけの神様です。祀りこめば、祀りこむ程、力を付け、この家の住人、、屋敷を守ってくれます。そして、此方の願いを頼んだら良いのです。その様に動きます。