大神神社(おおみわじんじゃ)(三輪明神)での事
 この領域の事(学術的に追求する人は別として)を、資料(本)や知識(歴史、宗教学)、理論、人によっては理屈から入り、頭で考え、自分なりの独特のものを確立し、それを貫く人もいますが、この領域は、理論では矛盾しているが、、この非合理なものをも頭の片隅で容認出来る部分が残っている方でない限り、分からないと思います。

 頭で理解するものではないからです。

 奈良県の桜井市に在る大神神社(おおみわ)の事ですが、歴史、由緒、御祭神等はその筋の専門家にお任せし、私は一般の方が興味を持つ、三輪の神の化身、境内に在る「巳の神杉」の事で、つい先日(4月20日)、私達の目の前に展開した事を書きたいと思います。



   (大神神社、本殿)



    (巳の神杉)


 その前に、何故今回、私達が奈良の大神神社に足を運ぶ事になったのかを書きたいと思います。少し長くなりますが読んでください。

 私の本職の方での知り合いに、奈良県のT市に本部が在る、T教の教会をしている方がいます。その方の息子(会長)のお嫁さんが大病をし、T教の病院に入院しているが、病状が悪化するばかりで、一向に回復の兆しが無い、貴方の方の神様に、何が災いをしているのか聞いてみてくれないか、という依頼が有りました。

 T教の神様(T王の命)は、私の中に入っている神様ごときが出しゃばって、ましてや地区の教会をしている方の事を、その領域の中に入ってどうこうするというのは失礼に当たるので断りました。

 しかし、どうしても聞いてくれと言われますので、お嫁さんの名前と生年月日を聞き、後日此方の巳神に聞いてみました。

 私、「地神様、このお嫁さんの病気の障りを見せてください」。

 妻、「上に広がっている線が出て来た」、「何か、おかしな形が出て来た」。




 私、「もう少し、詳しく教えてください、分かりませんので」。

 妻、「位牌みたいなものが出て来た、いや、屋根かも知れない」。




 私、「分からんな」。

妻、「地神さんに角みたいなものが出てるよ、その下に何か出て来たわ」。





 私、「全く分からんな」。

 私、「地神様、アホですので、全く分かりません」、「聞き事を変えます」、「地神様、このお嫁さんの病気のこの先を見せてください」。

 妻、「ある一点から黒いものが出て、それがすーと下に落ちて行って、波紋が出たよ」、と言います。




 私、「あかんやないか」。

 妻、「地神さんが、餅が膨らんだ様なものに、頭でツンツンと突付いているわ」、「あ、雫が水面に落ちて、波紋が出たわ」、と言います。

 私、「大体分かるけど・・・・、何が膨らんでいるんや?」。

 私、「地神様、この嫁さんの病気、釜を焚いたらどうなりますか」。

 妻、「地神さん、横向いてしまったわ」。

 私、「あかんのか」。

 この事を全て話すわけにはいきませんので、大分悪いみたいですね、と電話で報告しますと、後日私の所に行きますと言われます。

 困りました。医者ではありませんので・・・・・・。

 しかしその場に家族なり関係者が居ると、巳神にしても、もう少し詳しい事をみせてくれますので、その方が良いかも知れません。

 二日後に来られましたので、その方を前にして再度同じ事を聞いてみました。

 私、「地神様、このお嫁さんの病気の障りを、分かり易く教えてください」。

 妻、「刃物を握りしめた人の手が出て来て、それを前に、突く様に動かしているわ」、「その下に、「克」という漢字が出てる」、と言います。




 妻、「縦の線が出て来て、真中辺りが膨らんで、押している様に動いている」、と言います。




 私、「地神様、このお嫁さんの病気の元を見せてください」。

 妻、「漢字で「非」に似たものが出た」、と言います。

 私、「地神様、このお嫁さん、今からでも改心し、心底T教の神様に詫びを入れるとどうなりますか」、と尋ねました。

 妻、「何か出たけど・・・・、「人」やわ、漢字で「人」やわ」、と言います。

 妻、「この前見たのと同じ線が出てる、上に開いてる線やわ」、と言います。

 私、「地神様、このお嫁さんが、今までの事を全て詫びて、T教の神様に全てを任せたらどうなりますか」、と聞きました。




 妻、「線が開いている所に丸いものが出て、それが白く光って来た」、と言います。

 私、「地神様、もう一度聞きます、心底T教の神様に詫びを入れるとどうなりますか」、と聞きました。

 妻、「地神さんが、黒いおむすびの様なものに腹をくっ付けていて、それとこの前見た雫が下に落ちそうになっているのが見えるわ」、「地神さんの背中が後ろにピクピクと動いていて、動いたら、下に落ちそうになっている雫が落ちないで少し上に持ち上げられているわ」、と言います。




 私は此方の巳神が見せてくれたものの意味をこの方に伝えたのですが、何分高齢の方ですので、伝わったのかどうか疑問が残りました。しかしこの方が帰られた直後、この方の息子さんから電話が有り、入院している妻が、私は何故この様な病気になってしまったのか、パーマ屋さんに聞いて欲しいと頼まれたと言われます。

 今までの事をこの息子さんやお母さんに伝えても、正確に伝わるかが疑問でしたので、私が直接病院に行って、お嫁さんに説明しますと言ってしまいました。

 言ってしまって、少し後悔をしました。

 というのは、私と妻は、去年の秋から全く休みを取っておりません。本職の方は余り休むと、お客さんに、「あんた、本職はどっちやねん、何時電話してもおらへんな」と叱られますので・・・・、しかし休みを取って祈祷に出かけなければ追いつきませんので休みますが・・・・、その間に妻の母親が亡くなったりで、体も頭も限界に来ているところでした。
 
 その週は何も入れないで、休むつもりでした。(実際はその二日後にも、断り切れない訳が有り、他の所に祈祷に出かけたのですが)


 でも、行かせていただくというのは有り難い事です。

 私達はあくる日にT市のT教の病院に行きました。

 この地に行った方なら分かりますが、T教に関係の有る建物はビルを含め、全て屋根(入母屋屋根と思いますが、自信は有りません)に特徴があります。

 私、「これ、出て来た屋根と似てるで」

 妻、「ほんまや」。

 この調子です。

 聞かされていた病室に入り、入院しているお嫁さんを見て驚きました。

 手、足がパンパンに膨れ上がっています。

 此方の巳神が見せてくれた、餅が膨らんでいるのと似ています。

 私はこの領域の事しか分かりませんので、このお嫁さんに、家(T教の教会)での生活、T教の祀り方を聞きました。

 この方は仕事を持っていますので、朝起きて仕事に行く前の、T教の祀りの儀式を聞きました。

 この方は毎日欠かさずお祀りをしています、と言われます。

 私はそうとは思いませんでした。全く反対と取りました。

 私は今まで巳神が見せてくれた事を説明し、厳しい様ですが、この先の事も言わせていただきました。(これは、家族の方が私に、このお嫁さんは家族の者が話しても、全く聞く耳を持たないので、貴方の方から言って欲しいと頼まれていたからです)

 私はこのお嫁さんに、今からでも遅くはないので、T教の神様に詫びを入れ、全てをT教の神様に任せたら助けてくれますよ、と言いました。

 この事の始終はT教の神様にも伝わっているはずです。

 私は、ひょっとしたら、T教の神様の何らかのお知らせが有かも知れないと思いました。

 恐れ多くも、今まで此方の巳神を通してT教の神様を何回かお呼びした事が有りましたが、何も反応は有りませんでしたし、此方の巳神が首を横に振るだけでした。

 しかし此処はTです。ましてやそのど真ん中です。

 私は妻に目を瞑らせ、此方の巳神を呼びました。

 妻、「あれ、地神さん、左下で小さく出てるわ、何時もと違うわ」、「何か遠慮してるみたい」、と言います。

 私は、「しめた」、と思いました。

 私、「地神様、この〜さんの事でお願いしたい事が有ります、T教の神様をお呼びください」。

 妻、「上から、斜めの線が4本出て来た」。

 これから先、私は言葉を出さずに、T教の神様に言いました。

 何故なら、神様は残酷な事をも言われます。

 怖さも有りました。


 私、「T教の神様、有難う御座います。私の様な者の願いを聞いてくださいまして、有難う御座います。実は此処に居る〜さん、この方は〜で教会をしている〜さんのお嫁さんです」、「このお嫁さんは今こうして入院をされていますが、何故病気になったのかは、この人自身まだ分かっておりません」、「私がこれから言って聞かせますので、そしてこの方が心底反省し、全てを神様に任せたら、Tの神様、その先を見せてください」、と言いました。

 妻、「何か、線の周りに光が出て来たよ」、「何言うたん」。





 私はこの意味をこのお嫁さんに言いました。

 今からでも遅くはないので、T教の神様に任せきって、ベッドの上でも良いので、お祈りをする様に言いました。(私はこの方が、口ではちゃんとお祀りをしていると言いますが、全くしていない事が分かります)

 しかしこのお嫁さんは、まだ信用していない様に見えます。

 病室ですので、これ以上時間をかけて納得してもらうのも限界が有りますので、病院を後にしました。

 後味の悪い思いが残ります。

 
 (上記した巳神が教えてくれたものの詳細な説明は省きます)

 

 私も妻も、相談が有ると神様に御伺いを立てて、神様が見せてくれた情報を相談者に伝えます。

 神様が見せてくれたもので、私達が見たものではありません。

 はたしてこの情報が本当に正確なものか否か、この情報を相談者の方に素直に伝えた方が良いものか、絶えず悩みます。

 相談者の方は、私達を信じて話をされます。その大事な事を、実際には見えないものを見て、私達がものを言う訳です。

 はたしてこのまま、この領域の仕事を続けていて良いものか、悩みます。

 もう止めようと思う事も度々あります。


 
 この病院を出て直に大神神社の事が浮かびました。

 行きたいと思いました。

 行って聞いてみたいと思いました。
 
 T市の直近くです。

 大神神社は過去何回か来た事があります。

 三輪の神の化身は白蛇様と聞いています。

 妻と来るのは二度目ですが、前回は何も考えずに、手を合わせて帰って来ました。

 今回は聞いてみたいと思いました。

 大神神社の境内に入ると何時も思うことですが、すーとしています。どんよりとしたものは感じません。

 伏見稲荷大社の様に、直接的に入って来る強さは有りませんが、なかなか重厚な強さが有ります。

 沢山の参拝者が居ます。

 本殿の前に立ち、一通りの挨拶をし、此方の巳神に姿を現す様に伝えます。

 何時もの様に、左上に姿が出て来ます。

 私、「地神様、可能なら、この三輪の神様の巳神様をお呼びください」、「三輪の神様、姿をお見せください」、と頼みました。

 勿論言葉には出しておりません。

 妻、「大きな蛇が出て来たわ、そんなに白くはないよ」、「巳神さんの周りに、小さい巳さんが七体、ちょろちょろしてる」、と言います。




 私、「三輪の神様、有難う御座います。お姿を見せていただいて、有難うございます」、と言ったのですが、本当にお姿が出て来るとは思っていなかったものですから、何も聞く事が浮かんで来ません。

 妻、「やっぱり迫力が有るわ、今まで見た神様とは違うわ」、と言って、妻の方も聞く事が浮かんで来ないみたいです。

 ただただ、有難う御座います、としか言う事が有りません。

 何も言えないものです。

 後ろに人が増えて来ましたので、残念ですが、本殿から離れる事にしました。

 その直後ろに、「巳の神杉」と呼ばれる杉の木が在ります。

 運が良ければ、白蛇様のお姿が拝める事で有名な場所です。

 この杉の木の前も、沢山の人が居ます。

 本殿の前に、三輪の神様のお姿が見えたのですから、ひょっとしてという思いも有りました。

 「巳の神杉」の前に立って。

 私、「地神様、お姿をお見せください」。

 妻、「出てあったよ」。

 私、「巳の神杉の巳神様、お姿をお見せください」、と頼みました。

 妻、「出たわ、ここは白いわ、真っ白やわ」、「でも本殿の神様よりは小さいよ、綺麗やわ」。




 私、「有難う御座います」、と言うしか有りません。何も考えていないのですから。

 ずっと見えています。

 私達の話の内容が周囲に聞こえたのか、周囲の人は、私達の顔を見ています。

 よく有る事ですが、こうなると其処から動かなければなりません。

 三輪の神の化身が、私達の願いを聞いてお姿を見せてくれたのには、感激しました。

 もう一度本殿の方を向いて、挨拶をして帰ろうと思ったのですが、私にはどうしても聞きたい事が残っている事に気がつきました。

 本殿から少し離れた場所から、もう一度お姿をお見せくださる様に頼みますと、今度は一体の姿でお姿をみせてくれました。

 私、「有難う御座います」、「三輪の神様、一つ聞きたい事が有ります、お答えください」、と頼みました。

私、「私達夫婦は、私の中に入っている巳神の指示通りに動き、それが人の為になれば、又それが私達のお役と思い、日々暮らしています。しかしこの領域は、普通の人には理解出来ない部分も多く含み、一つ間違えば詐欺まがいにも取られる部分も有ります。今日此処へ来る前も、T市のT病院で、ある方の相談事を聞き、此方の巳神の指示通りにして来ましたが、私達に取って、この領域の仕事、この先もずっと続けるべきですか」、と尋ねました。

 妻、「大きな巳神さんが、体を大きくくねらせて、口から赤い舌を出して、こちらを見たよ」、「舌が二つに別れているわ」、と言います。




 私、「有難う御座います、夫婦で頑張ります」。

 妻、「何?」。

 私、「このままで行けという事や」。


 丁度目の前を宮司さんが通られるところでしたので、話しかけてみました。

 私、「この三輪の神さん、大きな巳さんですね、あそこの杉の方は、真っ白の巳さんが出て来てあったですよ」、と言うと、宮司さんは、「そう言われています、へえー、それは良かったです」、と言われましたが、これ以上話を続けると少しおかしな人と間違われますので、話を打ち切りました。

 私達が帰るのを、二人の宮司さんが見ていましたが、おかしな人も居るもんですな〜、と話をされていたのでしょう。

 大神神社の巳神様のお姿を見れた事と、この領域の仕事も続けて行け、という事で、救われた気持ちになりました。




 
鳴釜神事の実際と考察