妬(ねた)み、恨み(うら)み、僻(ひが)み、呪詛
 妬み、恨み、僻み、呪詛の程度の軽い話しです。

 この相談者は、「J鳴釜神事の実際と考察」、「稲荷勧請」に書いた、経営者です。

 この方の仕事は、特殊な自動車のある部分を作っています。

 ある親会社の中に入り、この方の様な会社が数社、各部分を担当し、一つの特殊自動車を造り上げます。

 当然、小企業の会社の集まりです。

 この方の会社が担当する部分は、この方の腕も有りますが、順調に行っています。

 小企業が、同じ場所に集まって仕事をしますので、各会社の利益の面も分かります。

 当然、利益の上がらない会社からは、妬まれます。
 
 つい先日、この相談者から急に電話が有り、急に体の力が抜けて、車で30分程の通勤距離を、途中で休み休み、4時間程かかって、やっと家にたどり着いたと言われます。

 下痢が止まらず、胃の調子も悪く、殆んど食事が取れない状態で、病院に行き、胃カメラを飲んだが、何処も異常が見つからなかった、と言われます。

  
 直に私の所に来られましたが、顔がげっそり痩せています。

 
 私は此方の巳神に、この方の病気の障りを出してもらいました。




 黒っぽい玉が形を変えながら動いています。

 丸くなったり、楕円形になったりしています。

 この玉は、黒くなったり、灰色になったりしています。

 黒い玉の中に、何か動いているものが有ります。

 蛇の様にも見えます。

 此方の巳神に、この玉を巻いてくれる様に頼みますが、動きません。

 
 この方の家には、龍神様が祀られています。

 この方の家の龍神様が姿を見せました。

 この龍神様に、これまでの経緯を話しましたが、このくらいの神様になると、個人の軽い悩みには、なかなか動きません。

 この龍神様に、この黒い玉を消してください、と頼みますが、動きません。

 そうこうする内に、青く光る、小さな玉が出て来ました。

 この龍神様が出した龍玉と観ます。

 龍神様に、再度この黒い玉を消してくれる様に頼みました。

 青く光る玉が黒い玉に近づき、一瞬の内に黒い玉を飲み込む様にして、消してしまいました。

 僻み、妬みの念が、呪詛の様になったものです。

 この方は、大体の見当がつく、と言われます。

 この方の直横の会社と思われる、と言われます。

 直横の会社は、この方の先輩にあたる方が社長ですが、この頃は景気が悪く、仕事が無い状態と言われます。

 一度家に伺った時、何かが祀られていた、と言われます。

 そしてそれは、この先輩の奥さんが、一生懸命に祀っているらしい、と言われます。

 私はこの方に、体の・・・の部分が痛くなかったですか、と尋ねると、私の所に来てからは痛みは無いが、痺れる程の痛みが有った、と言われます。


 この黒く、中に蛇の様なものが入った、動き回る玉は、この方の直横の会社の社長宅に祀られているものから発せられたものと観ます。

 直横の社長の奥さんが、仕事を欲しいが為に、家に祀られているものに頼んだ結果、この様な形として、この方の方に来たのでしょう。

 この横の社長の奥さんとしては、この相談者の会社はうまく行っているのに、夫の会社は仕事が無い事を逆恨みして、この方の名前をあげて、祀ってあるものに頼んだのでしょう。

 
 この黒い玉が消えた途端に、体が軽くなったと言われます。

 極軽い部類の呪詛でした。

 この方の会社の先行きは、神様に何回も聞いていますが、もう一回聞いて欲しいと言われるので、この家に祀られている伏見稲荷様をお呼びし、聞いてみました。

 この家の稲荷様は、何故か鈴をつけています。

 伏見稲荷様、この〜さんの会社の来年の金運を出してください、と頼みました。

 二体に稲荷様の間に、金色に輝く、宝珠が出て来ました。

 来年も大丈夫です、と告げました。
鳴釜神事の実際と考察