ひとりごと・たまに・ふたりごと 番外92
(こんな事・・・誰も信じてくれんやろな・・・)
いや・・・参った。
てっきり嫁さんが「やったな」、とその時はそう思ったが・・・嫁さん、「何の事?」という様な顔してたがな・・・そらそうやろな・・・。
いや・・・その一週間ほど前から私も嫁さんも調子が悪かったので、つい、そう思ってしまった訳で・・・。
ゴム手袋をはめて現物を掴んだら・・・パコッと外れたな・・・。
あれ?・・・底(床)に全く引っ付いてないな・・・と不思議に思ったな・・・その時。
色は・・・赤みがかった黒やったな・・・。
丁度、相当前に富士山に行った時に見た溶岩の色にそんな色があったな・・・形は小さめのお茶碗にご飯を入れて、それをひっくり返して出来た小さな山の様やったな・・・。
思わず・・・匂いを嗅いでしまったな・・・。
人間のそれの匂いでもなく・・・猫のそれの匂いでもなかったな・・・。
猫のそれは、あんな大きな形ではない・・・私が毎日猫のトイレを掃除するのでよく分かる。
しかしよく考えてみたら、あんな狭い場所、便器と手すりの間の8センチ位の隙間にどんな格好をしたらあんなに器用に?出来るんや・・・と後から考えたらそう思ったな・・・。

便器の前にもほうきでそれを掃いた?様な形が残っていたな・・・。
いや・・・ある祈祷の5日前の午後3時頃の話やが・・・。
プ〜ンと匂いがして来たので換気扇を回したら余計に匂いがして来たのでトイレの中を見たら便器と手すりの隙間に赤黒いウンチがあったんやな・・・。
確かに、5日後の祈祷内容は、以前行かせて頂いた土地に新築住宅を建てて・・・其処へ地神様を勧請する予定の祈祷やが・・・土地には何も障りが無いのは分かっとる。
只、ひとつ・・・新築祝いに貰った鉢植えの植物がある・・・これは、親戚に占い師か霊能者と付き合いが有る方が持って来たと聞いてるが・・・これやと思ったな・・・。
彼らは自分の分身を、関係を持った場所に置いて行く傾向が強くあるので・・・これは動物霊で尻尾のある輩やなと思ったが・・・私も嫁さんも疲れ切ってしまっていたので・・・まあ、祈祷が終わったらスッキリするやろと思って、それ以上は追求しなかったがな・・・。
祈祷の当日、現地に着いて鉢植えの現物を観たが・・・これ、素人の植え方やな・・・多分、親戚の方が占い師か霊能者に言われて鉢に植えたんやろな・・・と思うと、何も知らないで植えた方の事を思うと可哀そうになって来たがな・・・。
やっぱり・・・この家の方らも体調がすぐれなかったと言われるが・・・今日はスッキリしていると言われていたな・・・。
まあ、今回の祈祷目的の地神様の勧請は順調に行った・・・この家の夫婦と同じ様な若いと思われる?巳神の夫婦が降りて来られたので、何度も念を押して・・・この家族を守ってやってくれと頼んだな・・・。
いや・・・祈祷が終わって家に帰ってから釜を洗ったりしていたら案外時間が経ってしまっていたな・・・。
いつもの様に・・・「男の神さん(この頃は主に男の地神さんが働いてくれている様で?・・・)、今日の広島の祈祷はあれで良しですか?」と聞いたら・・・「狐の尻尾・・・顔は見えない・・・稲荷さんのお尻と尻尾だけが出てるわ・・・後ろ向きに出てるわ」と嫁さんが言ったな・・・。

やっぱりそうか・・・そう思っていたが・・・私らの体調とこの家の方や親戚の方の身体に出る症状が同じなのでつい野蛇の仕業ですと言ってしまったがな・・・間違いやったな・・・。
いや・・・便器の前にほうきでウンチを掃いた様な形が・・・蛇が身体をくねらせて進む様な形とも取れたので・・・ついつい間違ってしまったな・・・。
何もかも一人でする祈祷は自ずと限界があるかもな?・・・と思ったな・・・。
それでや・・・無性に腹が立ってきて、その狐に「お前、その占い師か霊能者か知らんが、それに憑いて悪い事をしとるんかい?」と聞いたら・・・「尻尾を振ったわ」と嫁さんが言うので余計に腹が立って・・・「お前か?、家のトイレにウンチをしたのは」と聞いたら・・・「尻尾を振ったわ」と嫁さんが言うので余計に腹が立って・・・「お前顔を出せ、お前の首を斬り落とす」と言うと・・・「お尻と尻尾が膨らんで尻尾を振ったわ・・」と嫁さんが言うので、また余計に腹が立ってきて・・・「男の神さん、こんなもんの首くらい斬ってもええやろ?」と言ってみたが・・・私も祈祷の後は疲れて感情的になる傾向があるので、そこをぐっとこらえて・・・「お前、元は神さんの稲荷やな?」と聞いたら・・・「尻尾を振ったわ」と嫁さんが言ったので「神さんの稲荷が何であんなしょうもない事をするんや・・・」とまた余計に腹が立って来たが・・・待てよ・・・しかし・・・地神さん・・・何で?こんなどっちつかずの稲荷を連れて来たのかな?・・・と考えたな・・・。
其処で、「あんた?・・・伏見稲荷大社でもう一度修業する気があるんか?・・・その気が有るんなら、白狐社の命婦専女神様に頼んだるが・・・どや・・・その気が有るんかい?」と伝えると「尻尾を振ったわ」と嫁さんが言うので 「邪魔くさい奴やの・・此奴・・・何時やとおもとるんや・・・こんな時間から頼めるかい・・・わし(私)もしんどいから口(舌)もろれっとるやないかい・・・祝詞を上げるのも舌が回らんやないかい」と思いながらも・・・「男の地神さん、此奴、今から伏見稲荷まで連れて行ってくれるか?」と伝えたら・・・「光った」と嫁さんが言ったな・・・。
「あっ、この狐の身体が細くなったわ・・・」と嫁さんが言ったので・・・「此奴、素直になったな・・・虚勢を張らんでも良い様になったら謙虚になる・・・人間と同じや」と思ったな・・・。
「ほな、男の地神さん・・・稲荷祝詞を上げるので・・・しんどいやろけど連れて行ってください」と頼んだな・・・。
「チラッと細い顔も見えるわ・・・上がる時に何かの形が出たけど(霊視画の向かって左の形)・・・分からない」と嫁さんが言ったな・・・。
しかし考えてみると・・・家(高橋家)の地神さんにしたら、最初からこの筋書きを考えていたのだと思うな・・・。
中途半端な稲荷を伏見へ連れて行って再修業をさす事が、この稲荷を助ける事になるんやろな・・・。
難儀な話や。
それとこの稲荷・・・ウンチをする前の日の晩・・・トイレを水浸しにしたんやったな・・・。
さあ・・・寝ようと思っていたら・・・「トイレが水浸しになってる・・・」と嫁さんが言いに来たんやったな・・・。
掃除をしたな・・・勿論、私が。
ウンチの掃除は、といれの床をマジックリンで綺麗に拭いて・・・その後で商品名「ノロパンチ」で消毒をしたがな・・・。
程度の差こそあれ、祈祷の前は厳しいものが身体に入って来るが、こんな程度の低い、私達を拒否する形の知らせは初めてやったな・・・。
それを家の地神さんが更生の機会を与えてやるとはな・・・。
しかし、この狐と一緒に何や分らん事をして来た占い師か霊能者の方・・・この狐が居なくなったらどうするんや・・・とそんな心配はせんでも良いか・・・また直ぐに同じ様な輩が憑いてやって行ってやろ。
しかし・・・あのウンチの臭いは独特やったな・・・。
それとこんな事があった後・・・今でもトイレのドアを開けたらあの場所を見てしまうな・・・。
それと、嫁さんを疑ってしまった事は・・・まあ、長い間一緒に住んできて・・・いろんな場面を経験して来て・・・夫婦しか分らん事が沢山あるのでな・・・。
それは謝ったらええんや。