鳴釜神事に思う事・・2
 12〜3年前、妻が「テレビの霊番組で釜焚いてるのが写っていたわ・・・真っ新の釜やったわ」と言った事がありました。

 その6〜7年前、私がホームページ「龍神の鳴釜神事」をインターネットに登載した頃は、鳴釜神事を行える方はほんの一握りの方した居られなく、その殆ども高齢の方ばかりだったと思います。

 25〜6年前、釜を買いに行った伏見稲荷大社の神具店の方からも、「まだ釜なんか焚く人、居ますか」と尋ねられた程の状況でした。

 鳴釜神事に関するサイトを検索しても、先ず、私のサイトしか無かったように記憶しています。

 それが今日では最近出来たサイトが沢山見受けられ、真っ新の釜の写真が登載されています。

 此処、12〜3年の間に、何故、釜を焚く方が急に増えたのかは分かりません。

 鳴動釜は一生ものですので、先ず、不意の事故で釜を壊さない限り一生の内に釜を何個も消費する方は居られないと思います。

 現に、私も釜の修理中、誤って釜をバラバラにしてしまった事が有りましたが、組立や部分的な修理は普通の方なら自分で出来るものです。

 そして、釜は使わないと、回数を重ねて経験しない限り、要するに、釜は焚かないと何年経っても真っ新のピカピカの状態を保ちますので、一概には言われませんが、
釜を観ると自ずと釜を焚く方の経験度が解ります

 そして殆どの方が、釜が鳴ったから吉、鳴らなかった、鳴りが悪かったので凶という単純な判断で焚かれている方が多い様にも思います。

 その
判断は決して間違いではないし、釜を焚く方が急に沢山増えたという事も、理由は分かりませんが私は悪い事ではないと思っています。

 しかし、釜を焚く方が急に増えたという事で、またその方々が何処まで解って釜を焚いておられるのか、何の為に、
何を見据えて釜を焚いておられるのかという事に関しての疑問は残ります。

 それと一番重要な事は、釜を焚く方にどの様なもの(遊び、興味本位、この領域への憧れ、生活の糧、邪霊、神霊)が作用しているのか、という
問題につきると思います。

 極端な例がありました。

 つい先日、30代中頃の女性経営者から連絡を頂きました。

 この方がある占い師の所に相談に行くと、そしてこれから先はお決まりのケースが始まるのですが、貴女が借りている事業所には地縛霊が居る、事業所の持ち主の先祖が怒っている、このまま行くと貴女の子供までその影響を受けて頭が変になると言われたたそうです。

 そして占い師は、知り合いに釜を焚く人が居るので釜を焚いた方が良いと言われ、その様にしたと言われます。

 そして釜を焚いた途端、この方の肩や背中に強い痛みが出ていると言われます。

 そしてこの方は、自身が釜を焚いてもらった方の内容と、私のホームページに書いてある内容とが全く違うので連絡をしましたと言われます。

 勿論、この様な内容を信じて釜焚きを依頼された方にも落ち度はありますが、この様な釜を焚く方も居られるという事です。

 釜を焚く方に正統な神霊が付いているとこの様な事は先ず在り得ない事です。

 そしてこの方は、商売繁盛の釜焚きをしてくだいとも言われます。

 私はこの方に、「貴女はまだ若いので自分の努力で頑張ってください。釜を焚いたら直ぐに事業が繁栄するという事はありません。釜を焚いた後事業が繁栄している所は沢山ありますが、皆さん、人一倍の努力で頑張った結果、事業が発展している所ばかりです。そしてそれは、いろんなものが正道に戻った結果であって、釜を焚いただけで事業が発展するものではないのですよ・・・」とお伝えしました。

 それと、この様な事もお伝えしたかったのですが、言っても解らないだろうと思いそれは止めました。

 要するに、「家の中が良い状態で家庭も安定し、仕事(会社)、商売や事業が順調な所は、私が今までに関わらせて頂いて来た限り、先ず先祖供養がいきわたり、神霊もお祀りしておられ、その
御蔭を其処に住む人間が理解されている所でしか祈願成就は成り立ちません。先祖祀りも、神様祀りも毎日しっかりとしていますと言われる方が居られますが、先祖や神霊の御蔭の取り方を間違っている所はいくら釜を焚いても意味が有りません」という事をお伝えしたかったのです。

 確かに、初めての方は釜が鳴ったらその音の迫力に驚かれ、その
心理効果だけではなく、実際、その霊験によって祈願が成就し、気持ちも晴れてさわやかな状態になるのですが、それは正当な神霊が釜を焚く施術者に入っている場合に言える事で、その正反対の、釜を焚いた者と、その者に憑いてるものの低い念が其処に入り込んでしまうという危険性はあります。上記した方の場合、この方の身体にそれが作用したものと思います。

 勿論、この様なものは此方が変に反応しなければその内抜けて行きますので心配は要らなのですが、迷惑な話です。

 しかしこれは特例中の特例で、
釜を焚く施術者の大多数は真面目で、真摯にこの神事と向き合っている方が多いと思います。

 それは釜を焚く事によってその方に付いている
神霊に嫌でも教育され、釜を焚く方自身も勉強を余儀なくされ自然に神霊が目指す考えになって行くのだと思います

 神霊を祀ったら大概の方はその神霊から学習して考え方や行動が良い方向に変わって行くものですが、極々少数の方が全く学習されないのと同じく、釜を焚く方にもその様な方が居られるという事は事実としてあると思います。

 神霊を祀っても学習しない方、誤った考えで釜を焚く方などは、若い時は勢いで乗り切れても、晩年は苦労、苦難が多い事は現実によく目にする事です

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
鳴釜神事の実際と考察